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自殺、9年連続3万人台 「2割削減目標」 政府白書
政府は9日、自殺対策白書を初めてまとめた。2016年までに自殺者数を05年比で2割以上減らすことを目標に掲げ、相談体制の充実やインターネット上での自殺予告への対応、精神疾患診断技術の向上など46項目の重点施策を打ち出した。
警察庁によると、自殺者数は98年に初めて年間3万人を突破し、9年連続で3万人台だ。白書では、26年から40年までに生まれ、戦前・戦中に青少年期を過ごした世代が他の世代に比べて自殺率が高いことに注目。この世代の高齢化を要因のひとつと分析し、「高齢者の自殺がこれまで以上に深刻な問題となる恐れがある」と、対策の必要性を強調している。
重点施策としては、児童や生徒への自殺予防教育、多重債務者向け相談員の資質向上、介護者への支援などを掲げた。
コチラ
*関連ニュース
男性の自殺、女性の2.5倍 初の「自殺対策白書」
*関連記事
「年間3万人の自殺者を記録する国、日本」
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池袋のパルコから飛び降り自殺をした女性(25)の巻き添えを食らって渋滞になっていたた男性(38)が亡くなられたという
。本当に気の毒な話である。
飛び降りるのなら下を良く確認すべきだし、飛び降りて死ぬにもあえて誰かを巻き添えにするとか、誰かに自分の死に様を見て欲しいとか、そんな気持ちがどこかにあったのだろうか?
政府は自殺者の削減を2割以上減らすというのだが、これは見方を変えれば、あとの8割弱は見捨てるということなのであろうか。
「自殺者0(ゼロ)の社会」を作ろうという発想が生まれてこないのが何とも言えない。
国がこんな考え方をしているようでは、きっと自殺者は減るどころかますます増えてくるのではないかという危惧さえ感じる。
年間の交通事故死者が約1万人。交通事故死者数は道路交通法の一部改正でかなり削減されている。だが、その3倍の3万人が9年連続して自殺する国、それが日本なのだ。1998年以来30万人近くが自殺で死んだことになる。
「自殺サイト」なるものまでもがインターネット上にあり、死ぬときも仲間を見つけて一緒に死んでいくという不思議な国。
海外で旅に出てあちこち放浪する中で学んだこと、自分の命・自分の健康・自分の所持品は自分で守るということ。
誰かをあてにしたり、頼りにするというのは実際にどうにもならないことが多い。
「誰かが何とかしてくれるだろう」などと甘い考えでいたのでは、誰もどうにもしてくれないことが分かった時に落胆するだけだ。
生きる力は幼い頃からの経験で身についてくるもの。大人になって分かる部分もあるかも知れないが、急に身につくことなどまずないと思う。
古来から日本人が培ってきた精神の、いくつかの大切な部分が今失われつつある時代。
「死ぬ気で頑張れ」
人からそう言われて頑張ったのだが、思うような結果が出ずに、本当に死んでしまう者がいるというのだから、うかつにそんなアドヴァイスもできない。
命の尊さを学び、自然の偉大さを知り、生きる(生かされている)ことの素晴らしさを悟る。
不満をたれることなく、ただ生きていることだけに感謝する。確かに、生きているそれだけでももうけものなのだから。
今宵、Louis Armstrongの"What a Wonderful World(この素晴らしき世界)"を聞きながら、芋焼酎のお湯割りでも呑みたい気分である。
(Illustration "Dancing in the Moonlight" by Kay)