かずみん~あくまで自由に~

かずみん~あくまで自由に~

変わらない日常の隙間風


それは間違いないと思うのだけどふとした隙間でため息が出る。
自分でも意識していないから出ていることに気づかない。
隣を歩く馨が
「どうした?さすがのあんたでも疲れた?」
と心配そうに覗き込む。
馨は子供の頃からの遊び仲間。
お互いに結婚して一度は遠く離れたが、馨が最近バツイチになって近くに越してきた。
別に私のところに転がり込んできたわけではないけど、適度に便利なこの土地を離婚前から気に入っていたらしく、ほどよい距離に越してきたわけだ。
引越しの時には手伝わされ、生活感のないワンルームにちょっとした羨ましさを感じたっけ。
「何言ってんの。自由気ままには寂しさがもれなく付いてくるのよ。」と馨が笑った。
そうか、そうだよね。
でも心のモヤモヤは晴れない。
何だろう

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