母よ~第二章 夫婦~




「やあ、久しぶりだな。元気だったか?」
「ええ、あなたは?」
「ああ。」
クーラーのよくきいた冷たい空気の漂うファミリーレストラン。
髪の毛を肩まで伸ばし一つに束ねている。
白髪染めかなにかで染めたのか髪は少し赤っぽい。
白いレース地のワイシャツに水色のロングスカートの女性が僕の目の前に座っている。
父が母と僕に紹介した。
「竜一くん、はじめまして、小枝子です。」
「・・・・どうも・・・。」
「私の字はね、小さい枝に子供って書いて小枝子って読むの。」
「わかりました・・・。」
「そんなに堅くならないで。」
母は一人で語りつづける。
目も表情も柔らかく笑顔だ。
僕のお母さんなんだな~。
実感があるような、ないような変な気分だ。
「小枝子さんはどこに住んでるんですか?」
「小枝子さんだって、聞いた?いいのよお母さんって呼んでくれれば。」
「あ、はい・・・。」
父と母は笑いながら僕を見つめる。
なんでこの二人が別れたんだかよくわからない。
どう見たって仲のいい夫婦なのに。
「竜一、実は父さんたち、再婚しようと思うんだ。」
「は?」
「あ~わかってる。竜一を思ってここまで延々と延ばしてきたんだ。」
意味がわからない。
今日はじめて顔見た女が明日、明後日には母さんになるなんて・・・。
信じられない。
そんな話し聞いたことがない。
再婚?
あ~僕のクエスチョンマークは消えない・・・。

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