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マダムトン子は、タムドクに
いつもと変わりなかったことを言ったあと
口ごもった・・・・。
実は、あの日・・・・

夜遅い時間に突然にドンヒョクがやってきたのだった・・・。
「トン子さん、こんな時間にすみません・・・。
ふっとトン子さんの顔が浮かんで・・・
それで
一緒にワインでも飲んでいただけたらと思って・・・
ご迷惑でしょうか・・・・」
マダムトン子は、ドンヒョクのうつろな表情を見て、
一瞬でただ事ではない何かが起きていることを悟った。
「まぁ、うれしいわ・・・・。
ドンヒョクさんとワインを一緒にいただけるなんて、
迷惑なはずがありませんわ・・・。
さぁ、どうぞ・・・。おはいりになって・・・・。」
マダムトン子は、ドンヒョクを招き入れた・・・。

黙ってマダムトン子の顔を見つめるドンヒョク・・・
そして、静かな口調で・・・・
「トン子さん、人を愛することってどんなことなんでしょうか・・・・。」
そう尋ねるのだった・・・・。
マダムトン子は、めんくらってしまった。
見つめられているだけでどぎまぎしていたところに、
人を愛することってどんなこと?・・・と
真剣に聞かれたのだ・・・。
ワインを一口飲んでから、マダムトン子は、
答えた・・・。
「その人を守ってあげたいとか、大切にしたいとか・・・・
その人の笑顔を見たいとか・・・そんなことかしら?
難しくってうまくいえないけれど・・・・」

「そのとおりですよね・・・・。
守ってあげる。大切にする・・・・。
それが、出来ない自分なら、
別れてあげるのも愛・・・ということになりますか?
自分のせいで、危険な目にあわせてしまうのなら、
遠くから見つめているだけのほうがいいのかもしれない。」
ドンヒョクは、辛そうにそう語るといっきにワイングラスを
空にした・・・・。
「とん子さんのおつまみは、最高においしいですね。
僕はこんな暮らしがしたいとずっと思っていました。
愛する人の手作りの料理を食べながら、
どうでもいいような話をして、
ゆったりと時を過ごす・・・。
そんな、生活にあこがれていました。
もう少しで手に入ると思っていたのに・・・・。」
ワインに酔ったせいもあるのか、
ドンヒョクは泣き出してしまった・・・・。

子供のように泣きじゃくるドンヒョクを
黙ってみていられずに、
マダムトン子は思わずドンヒョクを抱きしめた。
ドンヒョクもまた、マダムトン子にしがみついて
泣きじゃくるのだった・・・・。
どれだけ時がたったのだろう・・・。
泣きじゃくりながらいつしかドンヒョクは
マダムトン子の腕の中で
眠りについていた・・・・。
その寝顔は、母親に抱かれている子供のように
穏やかな顔をしている。
ただ、しがみついたその手だけは、
力が入ったままだった・・・。
マダムトン子は身動きすることもなく、
ドンヒョクを抱きしめ続けていた。
まるで、ずぶぬれになって泣いていた
子猫をやさしく温めてあげているような気持ちで・・・。
やがて、外が明るくなってきたころ、
ドンヒョクが目を覚ました。
マダムトン子の膝枕で一晩過ごしていたのだった。
うとうとしているマダムトン子に、
ドンヒョクはあわてて声を掛けようとした・・・・。
その時、マダムトン子の瞳から零れ落ちる一滴の涙があった。

ドンヒョクは、何も言わずにマダムトン子を
抱きしめてしまった・・・・。
自分のために一晩一緒に泣いてくれていた彼女が
たまらなくいとおしくなったのだった・・・・。
突然のことにあわてたマダムトン子は、
目をパチパチしながら、
夢なのか夢でないのか確かめられずにいるのだった。
そして、ドンヒョクが
「トン子さん、本当にありがとう・・・・。
とても温かい気持ちになれました。
愛することもやっぱりやめられそうにありません。
僕の中にまだ、愛しく想える感情があることも
わかりました。
本当にありがとう・・・・。」
と、マダムトン子に語りかけるのだった。
マダムトン子は、やはり夢なのだと思った。

「とん子さんにお願いがあります。
僕が1週間後にこちらにお邪魔しなければ、
この荷物をヨンジュンに届けてもらえませんか?
このことをお願いできるのは、トン子さんしか
思い浮かばなくって・・・・。」
「えぇ、あ、はい!わかりました・・・・・。」
いろいろと聞きたかったマダムトン子は、
その言葉を全部飲み込んだ・・・・。
ドンヒョクの何かに立ち向かうという
強い決意を感じ取っていたのだった。
ただ一言・・・・。
「ご自分で取りにいらしてね。待ってるわ・・・私。」
そういうのがやっとであった・・・。
こんなことがあったことを
マダムトン子は誰にも言わずにいようと
硬く決心していたのだった・・・・。
1週間後にドンヒョクが現れなければ、
預かった荷物に何か書いてあるに違いない。
そうすれば、ヨンジュンがきっとどうにかしてくれる。
漠然的ではあるが、マダムトン子は
長年の勘で、そうしようと決めていたのだった。
日刊スポーツ・・・・・^^; April 20, 2010 コメント(20)
帰国の公知です~(>_<)。。。 April 18, 2010 コメント(14)