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人生の成功(5)

人生の成功(5)

 今回の宮城沖大地震とその直後の大津波の災害状況を連日、テレビで観ていて想ったのは、人生の成功とは関係なしに遭遇する天災とその予防処置についてだった。地震で壊された家は耐震構造になっていなかったからだが、大津波で壊され流された家は殆どが木造と鉄骨造で耐震構造とは無関係だった。大津波に流されずに残った鉄筋コンクリート造の家は、必ずしも耐震構造であったかどうかは不明だが、自重で安定していた。大津波は10m程の高さであったが、陸に上がった段階で岸壁や防風林の障害で半分以下になったものの、何回もの津波で重なりせり上がって三階部分まで浸水し、鉄筋コンクリート造の建物が多少内部を破壊されたものの残ったのを観て人々は鉄筋コンクリート造が頑丈なのを改めて学んだ。

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 昔は、そういう場所には家は建てず、漁業関係の小屋や休憩所がある程度だった。それが時代と共に漁業が大きな産業の一つになり、漁業市場が出来、漁民が利便性から其処に自宅を建て、他の人々も住み、商店も出来、村が町に発展して行った。津波の恐ろしさは伝聞で知ってはいたが、まさか大津波が来るとは想わなくなって危険度を察知する感性が鈍ってしまっていたのだ。先祖から受け継いだ家の場合は尚更、其処に住むのが当たり前になっていたのだろう。仮に津波が来ても直ぐに高台に逃げられると高をくくっていた人々が津波に呑まれて死んでしまった。ペットに餌をやるからと戻って行った人が帰らぬ人となった。余りにも無知で亡くなった人々が多く出たのが痛ましい。

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 今後、被災に遭った同じ場所が区画整理事業で広い道が出来、宅地が整備されれば、再び人々は家を建てて住み、商売もするだろう。県や市は個人財産を危険な区域だからと取り上げる事は出来ないだろうから、せめて津波対策の防波堤や水門の整備に力を入れるだけだろう。防災水門は高さが10mあったというが、場所によってはそれを楽に越す大津波もあったようだ。そうなれば10m程度の水門や岸壁を造っても津波は防ぐ事は出来ない。国交省がスーパー堤防なるものを造ったのを見ても、あれは河川に設けた堤防だから高さが10m以下である。だから、岸壁としては用を無さない事になる。まさか15mもの岸壁を海岸線の岬から岬へと造るような大事業は出来ないのではないだろうか。

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 低い土地には漁業市場と漁業関係者の鉄筋コンクリート造の建物程度しか建てず、残りは田園や畑にしておくしか方法は無いのでは無いだろうか。それが予防策である。数百年に一度の大津波に対抗するにはそれ位の覚悟が必要だろう。だが、岩手県から茨城県までの四県にわたる500kmもの海岸線が、まさか万里の長城でもないが、15mのスーパー岸壁で囲まれるという事は在り得ない。精々、主要港の岸壁だけにそれが設けられれば良しとされるのだろう。そして、次に問題になるのが原発である。今回の災害に対処できなかった福島第一、第二原発と宮城県の女川原発は、津波災害で被害が出たのではなく地震被害だった。軽水炉の炉心の燃料棒を冷やす軽水(真水)が電気系統とポンプの故障で循環出来なくなったのだ。

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 そこで水が不足して燃料棒の上部が水に浸されず空気に触れる事となり、メルトダウン(炉心溶融)を起こしたのだ。つまり、5m程の燃料棒の上部が冷やされない為に溶けだし、炉の下にこぼれ落ち、そのまま核分裂を続け、高温(2,000度C)となった状態で水と反応して水素を発生させ、それが高圧で炉の外に漏れ出し引火し、炉を覆う建屋を爆発で吹き飛ばしたのだった。当然ながら其れは最悪の状態である。チェルノブイリ原発とスリーマイル島原発に続いて福島第一原発が世界で三番目の大事故を起こし、放射能を周辺にバラ撒いて汚染したのだった。それを政府は必死になって誤魔化そうとして嘘ばかり並べるから国民は疑心暗鬼になっているのが現状である。被爆者が出ているのに除染処理で済まそうとする。

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 我々は人生の成功を願いながら個人的に幾ら努力しても限界があるのだろうか。所属する国家や機関で個人の幸せが歪められるという事が現実にある以上それは否定できない。せめて他国と比較して自国の良さを喜ぶ程度なのだろうか。それではアメリカ国民やイスラエル国民と何等変わらない。他国を犠牲にして自国民だけが、それも一部の上層階級だけが裕福で贅沢を享受するという構図は間違っている。人類の平和を願いながら上辺の念仏だけに終わっているポーズなぞ直ぐに剥がれてしまう。真の人類愛があるなら他国の犠牲で自国が成り立つなぞナンセンスでしか無い。人は皆平等な筈なのだ。馬鹿な政府でも国民がしっかりすれば立ち直れる可能性はある。人生の成功は詰る処、自他共に納得できる社会を造る事であろう。

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