そして今日も日は過ぎる

2004/03/16
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テーマ: 社会問題一般(4)
カテゴリ: 司法関係覚書
 昨日は、試験仲間のカラテカ君、Iさんと午後の二時に待ち合わせして、喫茶店で談笑。その後五時から飲み。司法試験の話や2ちゃんの話で盛り上がり、楽しく過ごせました。お二人は今年の試験目指して頑張っている最中。昨日の馬鹿話が多少なりとも息抜きになっていれば幸いです。
 さてさて、その帰りですが、帰りの電車に乗っている時。となりに座った男女連れ(上司と部下?)の女性の方が、司法試験について連れの男性に向かって語っていました。断片的にしか耳に入ってきませんでしたがこんな感じ。
 「だいたい28歳から31歳位で受かるみたい・・・。」
 俺はその具体例だな。
 「司法試験やっている人って家が裕福な人が多いんですよね。親が弁護士とか。」
 それはただの思い込み。うちの親はサラリーマンだし、周りの合格者もサラリーマン家庭がほとんど。
 「そんなので弱い人の気持ちなんて分かるんですかね?」
 現場ではそれこそ修羅場を見る。嫌でも理解しなければ法曹はやっていけない。心配無用。
 「それに今度から、ロースクールっていう制度が始まるんですよね。そうすると、ますます裕福な人しか弁護士になれないことになりますよね。」

 「しかも、ロースクールに入るのも難しくって、ダブルスクール状態になっているらしいんですよ。予備校に通ったり・・・。」
 まあ、現行司法試験でも予備校には通うけど。
 「ますますお金がかかるじゃないですか。やっぱり裕福な人でないと・・・。」
 むむ、何か棘のある口調だったんで、ちょっとムカついていたけど、良く見てるなあ。
 そうなんですよね、ロースクール構想の問題点の一つがこれ。金がかかる。現行司法試験を受けるよりもはるかに金がかかる。
 そもそもロースクール(法科大学院)制度というのは、より多様な人材を法曹界に流入しようというところに一つの目的があったわけです。
 しかし、これだけ金がかかると、逆に多様な人材、それこそ別業種の人が入ってくるのは難しくなります。というのも、授業料はかかる上、法科大学院に入っている間は過密スケジュールが組まれるので平行して仕事をすることはまず出来ないからです。そうすると、法曹になる為には、今やっている仕事をやめなければならない。
 そうすると、現行制度の下ではサラリーマンやりながら司法試験の勉強をしている人も結構いるのに対し、法科大学院制度になるとその道はとざされることになります。すると、逆に現行制度よりも多様な人材が入りにくくなるのではないか。そういう危惧があるわけですね。
 また、別の問題もあります。
 法科大学院なき法律学部を有する大学は生き残っていけないことになってしまう為に、大学はこぞって法科大学院を作っています。
 しかし、これらの法科大学院も、作ったからといって安泰ではない。実績(新司法試験での合格率の高さ)がなければ認可が取り消される。

 「結局、法科大学院に入れる生徒はほとんどが東大生ということにもなりかねない。」と、私の恩師が言っていました。そうするとますます法曹の人材の画一化が促進してしまう恐れがある。
 ロースクール制度を採用しようとした理念は理解できるのですが、結局のところ法科大学院制を採用した事によって、理念に反する結果が生じてしまうのではないか。もう少し議論して、制度の利点・難点を詰めた上で始めればよかったんじゃないか?と思うのですが、もう動き出してしまっているし。
 これらの不安が、杞憂に終わればいいんですけどね。後になってロースクール制度採用は失敗だった、とか言い出さなければいいんですが。





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Last updated  2004/03/16 10:17:32 AM
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聖書預言@ Re:8番出口(05/01) 神の御子イエス・キリストを信じる者は永…
剣竜 @ パク・チャヌク監督作品 ocobaさんへ その2つの映画,評価高いよ…
ocoba@ Re:殺人の追憶(03/04) 韓国映画では、パク・チャヌク監督の「オ…
剣竜 @ Re[3]:投票義務制の問題点(11/10) サムスさんへ いえいえあまりお役に立てず…
サムス@ Re[2]:投票義務制の問題点(11/10) 剣竜さんへ ありがとうございます!

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