05/春≪3≫



ブック 2005年・春 絵本&おはなし覚え書き≪3≫


かえるの平家ものがたり
   『 かえるの平家ものがたり
     日野十成・文/斎藤隆夫・絵 (福音館書店)

   これはね、
   去年6年生に読んだ絵本です。
   読み終わったあと、絵をじっくり見にきてくれて
   「槍が笹の葉じゃあなぁ・・・」
   「馬じゃなくて、バッタかよ~」
   なんて、会話がはずんだ絵本です。
   げんじ沼の夏の朝、
   千年杉の下に住む、しわだらけのがまじいさん。
   べん べん べん・・・とびわをかき鳴らし
   げんじと平家のむかし話を語りだす。
   絵を見れば見るほど、新しい発見がある。
   沼には自然がいっぱい。
   見たことある草花が色鮮やかに描かれている。
   植物の種類だけでもすごいかも・・・。
   あと、かえるたちの武装姿、これが、なかなか楽しい。
   どんぐりの小槌、大将は胡桃の兜に薔薇のとげ付きの飾り、
   その他は花の兜、槍などの武器も植物だ。
   馬の代わりに、バッタに乗って、いざ出陣!!
   相手の平家は何者か・・・・?
   これからの季節にいいかもしれません。


ねえどっちがすき?
   『 ねえどっちがすき?
   安江リエ・ぶん/降矢奈々・え (福音館書店)

   前から気になっていた絵本。
   やっと、購入できました。

   ジョン・バーニンガムの『 ねえ、どれが、いい? 』を
   小さい子向きにした感じかな?
   『 ねえ、どれが、いい? 』の方は、
   どれもイヤだ・・選びたくないってのもあるけど、
   こっちは、どっちも選びたくなってしまいそう。
   ねえ どっちがすき?
   ぴっかり めだまやき と ほっこり たまごやき
   きしし きしし ゆきふみ と ざぷーん じょわわー なみのり
                         とかね・・・・。
   思わず「両方!!」って言っちゃいそうでしょう?


うんこ日記
   『 うんこ日記
     村中季衣・川端誠 (BL出版)
   村中季衣さんの本が読みたくて
   検索していたら、絵本も出版されていたんですね。
   それも川端誠さんと・・・。
   タイトルもすごい!

   タイトルと表紙の絵で、思わず中はどんなんだ?って
   手に取ってしまいそうな絵本です。
   お父さんのいない1週間、
   しょうへいくんは自分のうんこ日記を描いたんだ。
   ただのうんこじゃない。
   7つのうんこは、みんな違うんだ。
   1日1日、しょうへいくんとお母さんが何を食べ
   どう過ごしたが想像できるようなうんこなんだ。
   未来のうんこまで描かれてある。
   子どもが小さい頃、「みてみて!!」と言って
   大きなうんこを自慢していたことを思い出したよ。
   うんこは、恥ずかしいものじゃないんだ。


   『 はたけのはなとみ
     ごんもり なつこ さく

   まずは、かわいい花の絵。
   きいろ、むらさき、しろい花・・・
   これは、何の花でしょう?
   次のページを開くと・・・
   花が終わって実がついた。
   美味しそうな野菜たち・・・。
   自然のめぐみを頂いて、今日も元気にいきましょう。


ゆっくりがいっぱい!
   『 ゆっくりがいっぱい!
    エリック・カール さく / くどうなおこ やく(偕成社)

   1年生で読んだ絵本です。
   親は、ついつい「早く、早く・・・」と言ってしまうけど
   ゆっくりだっていいんです。
   それは、個性のひとつ。

   それがぼくのやり方。


   私たちの身近にいるカタツムリくんと同じように
   ≪ゆっくり・のんびり・おっとり≫のナマケモノくん。
   朝から晩まで、晩から朝まで
   木の上で、さかさまにぶらりんこ。
   ざあざあ雨が降っても
   木の上で、さかさまにぶらりんこ。
   他の動物たちがナマケモノくんに聞きます。
   「なんでそんなにゆっくりなんだい?」
   「なんでそんなにのんびりなんだい?」
   「なんでそんなにおっとりなんだい?」

   「なんでそんなになまけものなんだい?」

   ナマケモノくんは、ながーいあいだかんがえた・・・。

   そしてね、とっても素敵な答えが見つかったんだ。
   どんな答えかは、ぜひ読んで見てくださいね。

   忙しい私たちだけど、時間に振り回されないようにしたいですね。
   ナマケモノくんのように、
   せめて自分のこころの時間は自分らしく使いたいなぁ。


オットー戦火をくぐったテディベア

パパトママのたからもの

世界の息子たちへ

いのちのうた

おじいちゃんと森へ

おじいちゃんと森へ

   『 おじいちゃんと森へ
   原作:ダグラス・ウッド 絵:P.J.リンチ 訳:加藤則芳 
     エッセイ:C.W.ニコル (平凡社)

   雄大な自然を背景にした絵にまず圧倒されます。
   まるで、本当に森の中にいるような安心感とやすらぎを感じてしまう。

   土の匂い
   降り注ぐ光
   水のせせらぎ
   風のざわめき
   花の匂い
   木の大きさ
   空の高さ
   木漏れ日
   鳥のさえずり
   夕焼けの美しさ・・・・
   そして、おじいちゃんの存在の大きさと暖かさ。 
   少年はおじいちゃんに”お祈り”についてたずねる。
   おじいちゃんは、すべてのものがお祈りしていると話してくれる。
   あの木もお祈りしているんだ。
   天に向かって伸びて、
   雲やお日さまや、お月さまや、お星さまに届きそうだけど
   天国までは届かない。
   天国に届くのはお祈りだけ。
   岩や小川、風や花たち、鳥のさえずり
   地球上のすべての生命が
   美しくあるようにと
   自分たちの命をささげることそれ自体がお祈りなんだ。
   そして、人間のお祈りについてもおじいちゃんは教えてくれるんだ。
   世界を変えるためではなくて、
   自分たち自身をかえるためにお祈りする。
   なぜならば、僕たち自身が変わることによって、
   世界も変わるからなんだ。

   おじいちゃんとの別れの後、
   成長した青年は、
   一人で森へ散歩に出かけた。
   そこは、おじいちゃんの言ったとおりだった。
   地球がお祈りをしていたのです。

   あとがきで、ニコル氏がこう書いています。
   この本を読んで森へ行きたくなったあなた。
   森まで行かなくても、公園でも街中でもいいのです。
   よく見れば、人間以外の生きものが、
   たくさんいることに気がつくでしょう。と・・・。

リボンとキツネトゴムまりと月

そらまめくんの絵本

そらまめくんのベッド
   『 そらまめくんのベッド
        なかや みわ / さく・え (福音館書店)

   そらまめくんの宝物は、ふわふわのさやで出来たベット。
   えだまめくんやピーナッツくん、グリンピースの兄弟たち、
   みんなそらまめくんのベッドに寝てみたいのに、
   そらまめくんは、ダメダメという。
   そんなある日、そらまめくんのベッドがなくなった!!
   さぁ大変・・・。

   シリーズで他にも2つのお話があります。

そらまめくんとめだかのこ
   『 そらまめくんとめだかのこ

   みんなは、自分のベッドを船にしてみずたまりで遊んでる。
   でも、そらまめくんは、
   「ふわふわのベッドをぬらすなんていやだよ」と言う。
   でもね、困っためだかくんのために・・・・。


   そして、もう一冊は、こどものともより
   『 そらまめくんとながいながいまめ

   そらまめくんにライバル登場!!
   長い長いさんじゃくまめの兄弟たち。
   そらまめVSさんじゃくまめ。
   さぁ、どうなるかな?
      *   *   *   *   *   *   *   *   *
   ちょっとだけ、自分勝手でわがままだったそらまめくん。
   でもシリーズを通して、
   仲間の中で少しづつ変わっていくそらまめくんです。
   とってもかわいくて、応援したくなってしまいます。



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