猫記 【導かれた運命】


(なぁんだぁ・・・)
独身の俺は、少しばかりガッカリした。
「ドロップ!」
俺はもう、ドロップを連れ帰ろうとした。が、その時だった!さっきの女性より、さらに美しい女性が現れた!
俺は、再び身を潜めた。
今度こそ、あの美しい人がメス猫の飼い主のようだ。

その時、俺の頭の中に、下らないプランが生まれた。
(よし、ここは、ドロップを利用してあの女性と近づこう。そして、うまくいけば・・・。)
「どうも、ウチのドロップが失礼しました。」
俺は、物陰から飛び出した。
「いえ、大丈夫です。ドロップという名前なんですか。」
「あ、ハイ」
「いい名前ですね」
彼女は笑って答えてくれた。あの猫は、「キャンディ」という名前らしい。

翌日からも、話はトントン拍子に進んだ。(いい感じだ。)
猫たちの距離も、どんどん近づいていた。(いい感じだ。)
俺たちは、どんどん彼女達に惹かれていった。
そんな日々の波間に、俺は、こんなことを考えた。
(もしかしてこれは、ドロップが俺にくれた運命なのかも。)
俺は、日に日にそんなことを考えながら、彼女と会っていた。

やがて、俺は彼女に会うなり、今までの考えを告白してみることにした。

「・・・そうかもしれませんね。私も、あなたに会えたのは、この猫がくれた運命だと思います。」
なんと、俺の告白は成功した!そして俺たちは、交際を始めることにした。

幸せな日々が続いていた。今は、彼女を自宅に招待して、遊んでいるところだった。
二人でテレビ番組を見ていると、ドロップがテーブルの上に乗り上がり、チャンネルを回した。
二人は赤面した。画面には、結婚特集の番組が映し出された。

「・・・・・・私たち、結婚するの?」
―――あぁ、来た。今が人生の岐路だ。
俺は、勇気を出して言った。
「結婚しよう。」
彼女は、笑顔で
「うん!」
と答えてくれた。

そして、俺たちは結婚した。
俺と彼女、ドロップとキャンディ、二人と二匹の新婚生活の中で、俺は思った。

――――――猫は、幸せをくれたのだ。

ドロップとキャンディは、こちらを見て、「末永くお幸せに!」というような顔をしている。俺は、
「そっちこそな!」と、言い返してやった。

俺はまた、あの時 頭上から落ちてきたドロップを思い出していた。
そして、この妻と、この猫と、いつまでも一緒に居たい、って思った。

それは、小さな猫がくれた、大きな幸せだった。

===END===

はいどうも。感動の完結です。
最後の方はめんどくさかったのか、かなりトントン拍子で話が進んでます。ご了承ください。
・・・まぁ、貧乏だった"俺"に幸福が降り注いだと思えば。

感想は コチラ

<次作予告>
限りある命・・・。2匹と2人の物語は、まだ続いた・・・。

次回作【幸せの先には】


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