二人なら。【創造】


これまた恋愛小説です。長さ的に・・・3、4回にわけて書くと思います。

それと・・・ ノロい作者がノロノロ書いたので、ゆっくり読むことをお勧めします。

んじゃ始めます。舞台はクラス対抗運動会から!





「よしっ行ける!」

今日はクラス対抗運動会だった。

俺の学校は、1学年に22人のクラス2つほどしかない、田舎の小さな学校だった。つまり、今は1組 対 2組でやっているようなものだ。
競技は終盤を迎え、大詰めの最後の競技だった。リレーだ。

「ブッチギリだ!」

「勝てるぜ!」

声援が飛び交った。
俺たちの2組は、1組に99点差で負けている。だが、このリレーで勝てば100点入る。今は最後のランナー、 朝菜 ( あさな ) が1組を軽く抜き、逆転勝ちしようとしているところだ。

「焦んな!」

「そのまま行けー!」

「朝菜がんばって!!」

もう朝菜はゴール前に差しかかっている。
・・・今年こそ、1組を破れる!

誰もが確信した、その時だった。

ズザザッ!

朝菜は・・・こともあろうが、派手に転んでしまった。2組と1組の人の表情が入れ替わったようだった。

2組は負けた。199点差で。これで、三連敗である。


朝菜と担任が保健室に行っている間、2組では話し合いが行われた。

「オイ、アイツどーするよ?」

「アイツのせいで負けたんだ。」

批判的な意見が出る中、朝菜の友達が口を開いた。

「でも、仕方ないじゃん。がんばってくれたよ。」

「朝菜だって、転びたくて転んだわけじゃないよ。」

「何だお前ら。2組の恥の肩を持つのかよ。」

「俺ら1組にも笑われてんだぞ!?『楽勝だな』・・・って。」

「・・・」

ほんの数秒の沈黙の後、学年で一番アブナイ奴が言った。

「じゃあさ、アイツ ハブっちまえばいーじゃん。」

相手が女でも殴りそうな奴だ。もちろん、誰も逆らえるわけが無かった。

「そ、そーだよ!ハブってやれ!」

(なんて冷たい奴らだ・・・。考えられない。)

俺がそう思っている内に、先生が来た。

「着席。・・・運動会は残念な結果でしたね。まぁ過去にこだわらず、前を向きましょう。・・・今日はこれにて下校とします。皆さんさようなら。」

今日が終わった。まわりの奴は、アイツの威圧感のせいで朝菜に話しかけられない。
・・・朝菜は、転んだ時にできた傷の痛みと、3連敗、そして誰にも話しかけてもらえないという心の痛みで、泣きたいようだった。


それから数日が経った。依然、朝菜の除外は続いていた。

朝菜は、内気だが人一倍責任感が強く、健気だ。
その性格のせいか、疎外されている事を誰にも相談できずに、一人でしまい込んでいた。

そして、自体は悪化していった。

朝菜は、疎外というより、もはや虐めに遭っていた。
彼女は、休み時間のたび散々に罵倒されていた。
朝菜の友達までももはや、まわりの冷たい雰囲気に押されて、朝菜を罵倒するようになった。

「ブース」

「ウスノロ」

「役立たず!」

「・・・ホント恥だな」

・・・今までずっとそんな悪口の波を陰から見ていたが、もう耐えかねた。

俺は言った。

「朝菜、俺は朝菜の味方だ。」

言ってしまった・・・。ヤバい。そんなことわかってる。

「・・・ ・・・ ・・・竜志?」

ずっと下を向いていた朝菜が、俺の方を向いた。

「はぁ?竜志、何だオマエ。」

「ちっとトイレ来いよ。」

(あぁ、ヤバい。俺、ボコされる。・・・ケンカ強くないし。)

一瞬、自分の行動を後悔した。でも、ヤツらが朝菜にした侮辱・・・。

その非道い行為を思い出すと、後悔は吹きとんだ。


「この裏切り者ぉ!」

バキッ。

「ばぁーか。」

ドカッ。

「生意気なんだよ。」

 ボコッ。ズカッ。
俺は散々にやられた。

キーンコーン・・・

休み時間終了の鐘が鳴り、そいつらは帰っていった。俺もクラスに帰った。
次の授業は国語だったが、手が震え、まわりが怖くてぜんぜん授業に身が入らなかった。

そんな俺の様子を後ろの席から見ていた朝菜は、放課後、誰にも気付かれないように小さな紙を渡し、俺を呼び出した。


「竜志・・・なんで私のために?」

「なんか・・・ムカついたんだ。アイツの目つきとか、考え方とか・・・。
 それに、よくパシられるし、これ以上言いなりになりたくなかった。・・・だけ。」

「・・・ぁ・・・」

朝菜は、何か言いたそうだった。

「何でもない。気をつけてね。」

そう言うと、朝菜は足早に立ち去った。

「待って!」俺は声をかけた。

「・・・送るよ。敵、多いんだろ?」

俺は、いつも独りでいる彼女を心配して、そう言った。が、朝菜は

「いえ、大丈夫です・・・。」

と言って、一人で行ってしまった。
俺は、彼女のことを頭の片隅で考えながら、帰り支度をした。

誰も居ない教室を出て、昇降口に差し掛かると、まだ朝菜が居た。

「朝菜、どうした?」
「やっぱり、一緒に帰って?」

ドキッ。俺の心が、「一緒に」という言葉に反応してしまった。
って今は、そんな事言ってる場合じゃない。朝菜を送ってかねば。
俺たちは、人目を忍んで学校を出た。

「今日はあたしのせいで・・・本当ごめん。」
「いやっ、いいって言ってるじゃん!俺もあんまり奴らのこと・・・」
「あのっ、これっ、ばんそうこう。・・・・・傷・・・・・。」

朝菜は、俺に絆創膏を数枚くれた。

「早く、キズ治してね。」
「う、うん。お前も足のキズ早く治せよ。」
「うん・・・。」

それからしばらくは、無言で歩いていった。その内、朝菜の家の前に来ていた。

「じゃあね、竜志。ぁ・・・」
「うん、気ぃ付けてな。」

「ぁ、ありがと!」

朝菜が俺にお礼を言ってきた。

俺は照れくさく、よくわからなくなって、何故か中途半端なおじぎをして帰った。ダサい、俺(苦笑)。




猫記より思ったより1回分が長くなってるので、一旦ここまでにします。
続きはヒマを見つけて更新します。

いかがでしょうか?感想待ってます。ってまだ書き終わってないけどね。

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