向田邦子は小学時代の教科書に「卵と私」があり、それを読んだきり、全く彼女の小説やエッセイを読んだことがありませんでした。再び彼女のエッセイを読んだのはコロラドにいた時です。コロラド大学の図書館にはEast Asian Libraryと言うところがあり、日本の本の蔵書がたくさんありました。当時(いや今も)日本語に飢えていた私はなりふりかまわずむさぼるように日本語の活字を読んでいました。高校時代のように。。。その中で出会ったのが向田邦子でした。彼女のエッセイはいいです。忘れかけられている美しき日本がそこには描かれています。エッセイで最もつまらないのが卵と私だと思います。あれを教科書に掲載した人たちのセンスを疑います。ちなみに彼女の小説は私はあまり好きではありませんね。