金魚鉢

金魚鉢

2004年11月分

ダイアナ・パーマー『壊れた恋心』D-1060
 ジョディは友人の兄で麻薬取締り捜査官のアレクサンダー・コップにずっと思いを寄せていた。
 コップ家のパーティで、シャンパンを飲みすぎた彼女は、酔った勢いにまかせてアレクサンダーをベッドに誘うがはねつけられてしまう。
 「彼女を二度と僕に近づけるな」激怒した彼が妹に言うのを聞き、ジョディは傷心を抱えコップ家を去った―
 だが二週間後、 彼が突然ジョディのオフィスに現れ、捜査のために付き合っている振りをして欲しいと頼んできて・・

ボンバー ずっと待っていたテキサスの恋シリーズの最新作です!
私テキサスの恋シリーズが好きで少しずつ集めているんですが、所々に知っている名前が・・・
このシリーズは長い分いろんな人が出ていて、それを見つけるのも楽しい。

ダイアナの作品だなーと思いつつも読む。
最初の頃のヒーローはめっちゃきつい事いうし、ヒロインも健気な女の子って感じで。
途中からヒーローにとって彼女がいかに大切な存在だったか分かってからは、ヒーローめろめろじゃないと思いつつ楽しむ。
最後がちょっと?本当に安全なのかしらと思いつつも、とても面白かった。







リンダ・ハワード『バラのざわめき』[MIRA文庫]
 若くして資産家の未亡人となったジェシカは男を操る娼婦と呼ばれ、悪意に満ちたゴシップにつきまとわれていた。傷つき疲れて人目を避けるように暮らしていたが、その平穏は尊大で傲慢なある男に奪い去られる。彼女の持ち株を狙うギリシア人大富豪ニコラス。彼は嫌がるジェシカに愛人契約を迫り、ディナーの席で強引にキスをした。激しく瞬くフラッシュの中、ジェシカの愛と屈辱の日々が幕を開けた・・・

ボンバー うーん、すごかったですね。
21年前に発刊されたものの新訳だけど、古さを感じさせなかった。
ヒロインは祖父ほども歳の離れた人と結婚したため、周りからは誹謗中傷を受けても、毅然としていようとがんばっている健気な女性。ただ、ヒーローとのやり取りを見ていると23歳にしては、ちょっと子どもっぽいかなという気もした。

リンダの作品のラテン系ヒーローってみんな尊大で傲慢で鬼畜だと思うけど、これは群を抜いていたな。
人の話を聞きなさいって何度も思っちゃった。
まあ、欲求不満でいらいらしていらしたんでしょうけど。

仲直りするのかと思ったらまたけんかしてすれ違いというのが何度もあって、二人の気持ちは一緒なのに~と悶々としていたら、最後にはヒーローの母が手助けをしてくれてやっとハッピーエンドに。
ヒーローがやっと愛を語った時には泣いてしまった。







ディアナ・タルコット『フィアンセは御曹司?』L-1116
 ブレットは兄からの電話で、両親が自分を結婚させようとしていることを知り、望まぬ結婚から逃れるため、婚約者と暮らしていると嘘をついた。
そこへやってきたサニーに、両親が訪ねてくる間婚約者役をやってもらえるように頼む。
ちょうど両親が自分の家を占拠して困っていたサニーは、イギリス貴族の御曹司で、プレイボーイな彼がなぜ自分を選んだのか疑問に思いつつも同意したが・・・

ボンバー 「ボスは最高!」シリーズの三話目。他の話は買っていないけど、やっぱりボスとの話は好きだな~。

私が気になったのは、二人の両親。ヒロインの両親はヒッピーみたいな感じ。アメリカ中を旅して定職につかず、キャンドルを作って食事も自然食を愛している。ちょっと変わっている人たち。
その一方でヒーローの両親は貴族で、父は仕事人間、母は社交に生きる人。
ここまで正反対な親も珍しいんじゃないかな?
結婚してから苦労しそうとか思っちゃった。

ヒロインはそんな親のようにはなりたくないと思っていて、サンシャインという名の通り明るくてやさしい女性。
ヒーローはイギリスの貴族の子息らしく、礼儀正しい紳士だけど、明るくて親しみやすい性格。

婚約者のふりだといいながら、早い段階からヒーローはヒロインにべた惚れじゃんと思いつつ、なごやかな気持ちで読めた。ヒーローの両親に子どもができたふりをしている時の二人はかわいくてよかったな。







リン・グレアム『一夜のシンデレラ』R-1514
 父亡き後、400年前に建てられた由緒ある屋敷を維持するためダーシーはどうしても結婚しなければならなかった。かさんだ借金を清算するためには名付け親の遺産が必要だが、相続の条件として、一年以内に結婚することが義務付けられている。思い余ったダーシーは新聞に求人広告を出し、応募してきたイタリア人男性のルカに、形ばかりの結婚を依頼する。ダーシーは気付いていなかった。彼が3年前に愛を交わした相手だとは。彼がダーシーに近づいたのは家宝の指輪を彼女が盗んだと思い復讐するためだったとは・・・

ボンバー ハズバンド・ハンターの二作目。
さすが、リン・グレアム。ラテン系ヒーロー書かせたら最高だわ。まあ、本当にこんな男がいたらむかつくだろうけど。
ヒーローは家宝の指輪がヒロインに盗まれたと思って、三年間探し続け、復讐のためにヒロインに近づく。
復讐だとか言いつつ、あんたヒロインを好きでしょうがないんでしょという言動を繰り返す。
ヒロインは婚約者のことや義母のことで自分に自信がもてないが、誠実で優しい女性。
三年前のことでできた子どもがいて、ヒーローが結婚を続けるのは子どものためだと思って悲しんでいる。
ヒロインの気持ちに浸っていたので、最後はうれしくて泣いてしまった。

リン・グレアムの作品のヒーローってホントに唯我独尊というか自己中心的でヒロインを傷付けまくる人なんだけど、その分改心してからは優しく愛情深い人になるから、そのギャップがいいんだよね。







ダイアナ・パーマー『初恋は切なくて』HR-77
 テキサス育ちのキャサリンは、ニューヨークでの職を見つけた。すると予想通り義理のいとこで大牧場主のマットが文句をつけてきた。彼は、キャサリンがずっと胸に秘めてきた初恋の相手だった。しかし、キャサリンがどんなに慕ってもマットは彼女を妹扱いし、美しい女性たちと浮名を流していて・・・

ボンバー ヒロインは父親を小さい頃に亡くしていて、母とともにマットの牧場でお世話になっている。
ヒロインはヒーローにずっと恋していて、ニューヨークへ行って思いを断ち切ろうとしているのに、ヒーローはニューヨーク行きを許してくれず、自分の会社で宣伝の仕事をすればニューヨーク行きも考えるという。

やっとヒーローがヒロインのことを大人として認め、いい雰囲気になっていたら、ヒーロー弟がちょっかいを出してきて、ヒーローが勘違いをしてけんかになってしまうんだよね。

それにしてもヒーローってヒロインのこと好きだから干渉もするし意地悪もするんだって、ヒロイン気がつかないかな。
好きな子はいじめる小学生の男の子って感じじゃん。
まあ、そんなこんなありながら、二人は愛し合っていることを告白してハッピーエンドなんだけど。

この作品は元々シルエットロマンスで出版されたものだから、ヒーローがヒロインに愛のレッスンをして、ヒーローが寸止めでもだえて、勝手に嫉妬して怒って、周りの介入があって仲直りするって感じで話が進んでいく。
ヒロインに非がないのに、ヒーローひどいよと思いつつも結構楽しめました。







ジェイン・A・クレンツ[MIRA文庫]
 アビーは生花教室で出会ったトールに不思議な胸騒ぎを覚えた。知的で隙のない琥珀色の瞳、力強く上品な物腰。衝動的でまとまりのない花を生けるアビーをは正反対のタイプだ。トールが個人授業を申し出たおかげで二人は急速に近づいた。だがその矢先、アビーのもとに脅迫状が届く。同封の写真には彼女のいまわしい過去が焼き付けられていた。怯えて逃げ出そうとするアビーにトールは・・・

ボンバー 20年前の作品らしいがそんな古さを感じさせないスピード感のある話だった。
二人がであったのが生花教室で、その先生は日系人っぽいのもおもしろい。
ただ、ヒーローがしょっちゅう君は僕のものだとか君を守ってあげるとかいうのが、しつこいわ!とか思った。
洗脳したいのかしらってぐらい言っていたもん。

ヒロインは過去に付き合ったボーイフレンドが最悪の男だったので、未だに男性不審気味。ヒーローのような強引なタイプは過去の男を思い出させてしまう。
それでも引かれていくんですよね~。

脅迫状が届いてパニックになったヒロインは逃げ出そうとするんだけど、そこへヒーローが登場し、一緒にヒーローの別荘へ行くことに。
二人の関係が深まった頃、脅迫者によってヒーローの過去が暴かれる。まあ事実無根のことだったんだけど。

その後家に帰ってきて、ヒロインはサプリメントの卸業をやっているので、ヒーローがヒロインの家に泊まることになってヒーローが居ない時にヒロインは玄関の戸を開けちゃうわけ。
そこへ現れるのが脅迫者。まあヒロインに花瓶で伸されちゃいましたけど。
そしてヒーローの登場。脅迫者にかなり脅しをかけて洗脳してたけど。
最後はハッピーエンドなんだけど、話がスピーディーで読みやすかった。二人の掛け合いがおもしろいし、お気に入りの本になりました。


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