†俺達の居場所†-myself-

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1章「僕が求める」


僕は駆け出していた。たくさんのビルが立ち並ぶこの町を。
求めて・求めてまた会いたくなってしまったから。彼は遠くに離れていってしまい二度と会う事はできないと分っているのに。この心の中の寂しさが自分を押しつぶしてしまいそう。
会いたいよ・会いたいよ。また彼のあの笑顔が見たいんだよ。彼はこの世界で唯一僕を認めてくれ、優しい目で見つめてくれたひとだから。こんなちっぽけな、悪い所しか見つからない自分を。
「お前のことなんかもう忘れてるぜ?」
もう一人の僕が言う。
「そんなことないよ。」
僕は言った。だってあんなに一緒にいて、励ましたり励ましたりした。僕の弱音を隣で何も言わずに受け止めてくれた。
あんなにやわらかい顔で笑いかけたんだから。僕の事を忘れているなんてありえないよ。でもそれはずいぶん昔に過ぎ去ってしまったこと。お互い離れてからそれぞれ違う生活を送っている。
その中で出会う新しい人たちとの関係で昔に出会った者のことなど忘れてしまうかもしれない。
突然不安が溢れ出してきてその場に立ち止まり、しゃがみこんだ。目からは自然と涙がこぼれた。
僕はまた「いらない人間」にもどってしまうのではないだろうか。別れてからの日々は彼がいる安心があったから普通の人間として生きていけたのに。それももう終わってしまうのか?
「どうしたんだよ。会いにいくんだろう?」
「怖くなった・・・。」
本当に大好きな人、僕の元気の源が前とはぜんぜん違っていて話さえしてくれなかったとしたら。それは自然なことかもしれないけど、僕にとってはとてもつらい事。彼はヒトと上手に接する事ができる。むしろ人々を引き寄せる力がある。いつまでも明るいヒト。周りの者達によってあっという間に記憶なんて塗り替えられてしまう。怖い・怖いよ。
そう思ったらさっきまでの気持ちが薄れていった。僕だけが一方的に会いたくてすきでもいけないんだ。
相手も望んでいなくちゃただの迷惑。ただの悪くてウザい奴になってしまうんだ。

考えてみればそうなんだ。こんな僕を本当に愛してくれと言われてもイヤになるに決まっている。こんなやつにかまっていたら暗いのがうつっちゃうよね。見失ってしまうよ本当の自分を。
「僕はやっぱり1人でいたほうがいいんだよね。」
「そうだぜ。誰か他の人間がいなくても俺がいるじゃんか。」
もう一人の自分、心のなかでだけでも話してくれる相手がいるだけで十分なんだ。あの幸せだった日々は神がぼくにくれた少しの夢だったんだ。幻想だったんだ。こうやってまた絶望に追い込ませる罠だったんだ。
僕はビルの壁によりかかり膝をかかえて泣きつづけた。




説明
僕と彼は名前がありません。募集します。あと僕は二重人格です。こいつも名前ください。まだ続くので・・・。

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