海外旅行紀行・戯言日記

海外旅行紀行・戯言日記

2017.04.20
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カテゴリ: Classic Music
近頃は、思想芸術の発信地であるフランス文化の低迷が激しく、実存主義やマルクス主義を含んだ哲学的解釈も影を潜めて、イデオロギー皆無の過激な復古主義・武力闘争を背景にした覇権主義や欧米に対抗するイスラム文化の世界的復権が普く取り沙汰されるだけの情けない状況となりました。

それでも、実存主義の申し子であったシャンソン歌手である、ジュリエットグレコの倦怠感が残る雰囲気は、他の歌手には無いデカダンスも感じられて、全て成果主義のみが蔓延る現代を揶揄する気高さもある様に思われてなりません。

ジュリエットグレコのパリの空の下 (Sous le ciel de Paris)

黒いジャケットとパンタロンを着て、物思いにふける知的で野性的なグレコは、時代の思潮の申し子のような雰囲気を持ち、実存主義の申し子としてサルトルやボーヴォワールにインスピレーションを与えた。
彼女は自伝の中で、「彼女(グレコは三人称で自らを語る)が歌うことが正当であることを証明すること、現在もこの気持ちを忘れない」、「自分が愛する詩と詩人しか歌わない。そして彼女は非難されることになる」、「恋するものは歌(シャンソン)で、孤独である。選択の難しさ、拒絶の悲しみ、純粋なものの追求、それは安易さとは逆のものである」。


パリの空の下      Sous le ciel de Paris
歌が流れる       S'envole une chanson
ふむふむ        Hum hum
若者の心に       Elle est née d'aujourd'hui
芽生えた歌       Dans le cœur d'un garçon

パリの空の下      Sous le ciel de Paris
恋人が行く       Marchent des amoureux
ふむふむ        Hum hum
笑い声が        Leur bonheur se construit
街に響く        Sur un air fait pour eux

ベルシー橋には     Sous le pont de Bercy
学者が一人       Un philosophe assis
ミュージシャン見物人  Deux musiciens quelques badauds
大勢の人        Puis les gens par milliers

パリの空の下      Sous le ciel de Paris
歌が流れる       Jusqu'au soir vont chanter
ふむふむ        Hum hum
恋人たちの       L'hymne d'un peuple épris
パリの賛歌       De sa vieille cite





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Last updated  2017.04.20 08:55:27
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