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落穂拾い(1)


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「人間の真の勇気とは、自分の情熱に従う能力である」(シャーリー・マクレーン『カミーノ』飛鳥新社、p.92)

「人を愛するときの勇気は、社会を変革しようとする勇気と同じように大切なのだ」(ibid., p.123)

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 『トリエステの坂道』(須賀敦子、新潮文庫)。著書は亡くなった夫が好んだ詩人サバの足跡をたどる。

「なぜ自分はこんなにながいあいだ、サバにこだわりつづけているのか。二十年まえの六月の夜、息をひきとった夫の記憶を、彼といっしょに読んだこの詩人にいまもまだ重ねようとしているのか」(p.17)

 自分が愛している人が見ているのと同じ仕方でこの世界を見ることができたらいいのに。その人が書いたものはもとよりその人が読んだものすべてに目を通したい。

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「幸福を知らない人たちは、幸福というものが理解できない人たちです。彼らは魂の歓びがわからない。他人には理解できずとも、本人にとってそれさえあればほかがいっさい無意味になるような、人生の最高の歓びがわからない。だから彼らは、権力、名誉、金力など、誰にでもわかる価値にしがみつくのです。
 幸福を知る人たちは、この世にありながら、天国を知っている人たちです」(水村早苗『手紙、栞を添えて』朝日文庫、pp.193-4)

「しかしクリステンセンがいうように私たちが幸福になることは意外に簡単なことかもしれません。にもかかわらず幸福になることができないとしたらなぜか……。最初にリディア・ジッハーの話に触れましたが、ジッハーがアドラーの著作を読み終えた後気づいたように、それほど世界は本当はシンプルであるにもかかわらずそうは思えないのはなぜか……。それは私たちが世界は複雑であるという意味づけをしているからです。そのような神経症的な意味づけを止めれば、「地上の天国」を持つことができる、とジッハーはいうのです」(岸見一郎、『アドラー心理学入門、』p.101)

人生はなんてシンプルで、なんて優しいんでしょう(アメリ)

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正しいことは二度でも三度でも言うのがよい(プラトン『法律』957a)

(講演などで同じ話をすることになった時に思い出す)
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 『それがぼくには楽しかったから』(SHO-PRO BOOKS)を読み始める。リナックスを作ったリーナス・トーバルズの伝記である。

 いきなり序章 人生の意味Ⅰと始まる。

「人生にとって意義のあることは三つある。三つの原動力だ。人の営みのすべてのこと…いや、人はもちろん、生きとし生けるものが行うすべての原動力だ。
 一つ目は生き延びること。二つ目は社会秩序を保つこと。三つ目は楽しむこと」(p.013)

 人生の意味はこの第三のステージにたどり着くことであるが、まず前の二つのステージを経験しなくてはいけない。

 共著者のデイビッド・ダイヤモンドにリーナスはいう。

「もし君が、ぼくたちで面白い本を作れるとかんがえたら、そして(このほうがもっと大事なことだけど)ぼくたちがその本作りを楽しめるって君が考えるなら、いっちょやってみるか」(p.06)

 楽しもう。

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 矢野顕子の新しいアルバム"Home Girl Journey"に入ってる「在広東少年」はこれまで知っていたこの曲とは別の曲かと思うくらい違う。矢野は「4年ほど前に再アレンジしてみたのだが、何しろむずかしくて、うまく弾けたためしがない。やっとここまで…きたんですね」って書いている。

 僕も不断にこんな努力をしたい。
(ある日、テレビを見ていたら矢野が出演していて、伊勢丹が好きだ、という。あまりに好きなので歌を作った、と「私のデパート♪…」と歌っているのを見て、いいな、と思った。伊勢丹が依頼したわけではないし、この曲が店内の放送で流れているというわけでもないらしい。

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 先日来引用しているブライアン・L・ワイスは当然アドラー派ではないが、そして前世というものについては僕は認めるわけにはいかないが、『前世療法』以来、興味深く読んでいる。

「心の深い部分は普通時空には囚われてはいないので、過去の出来事を書き換えたり、再編成したりもします」(『魂の療法』p154)

 ライフスタイルの変化に伴って、思い出せなかった過去の出来事が想起されたり、細部が相当異なったものになることがある。

「原因と結果は分かちがたくしっかりと結びついているわけではありません。トラウマを取り消すこともできれば、傷になった結果を変えることもできます」


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