「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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最終章 【手紙<救難信号>】(1)
第1節【「お前はほんとにダメなやつだな」】
「くたばれ!」
殿を務めるラリーが、狭い通路を這って来るリッカーに向かって叫ぶ。
次の瞬間、ポータブルランチャーで小さなミサイルを発射させる。
もちろんリッカーの頭に命中して粉々に砕け散った。
ラリーは後ろ向きに進んでいた。
それはかなりゆっくりなスピードであった。
先を行くグリーとアポーどころか、ほとんど同時に入ったロスソンとアーデスすら、角を曲がって見えなくなった。
「くそ!!」
ラリーは大声で歎いた。
先頭を行くグリーとアポーはそのラリーと丸50メートルはなれたところにいた。
「腰が痛いぜ」
アポーが愚痴る。
その時、上から何かが降ってきた。
「何だ?」
グリーが薄暗い―若干ながらもライトが点っていた―通路に落ちた物体を良く見る。
動いているようだ。
「アポー、やばいぞ、こいつ生きている―」
そこまで言った時、その物体がグリーの顔に飛び掛った。
その物体を、顔に張り付く直前でキャッチする。
しかしその物体・・・いや、生物の力は想像以上に強かった。
蜘蛛のような体で、8本の足を顔に近づけようとする。
次の瞬間、尻から生える細く、長い尾でグリーの首を巻きた。
「グリー!!」
アポーはどうにか助けようとするが、どうすれば良いか分からなかった。
尻尾の力は、なおも上がってきた。
このままだと窒息死は免れそうにない。
「アポー・・・」
グリーは消えそうな声で、しどろもどろ寄生体を取ろうとしているアポーに声をかけた・・・いや、助けを求めた。
「尻尾を・・・撃て・・・」
アポーはその言葉にすぐさま反応し、構えていたマシンガンを腰に戻し、ハンドガンを構えた。
構えた瞬間近づいて、グリーの首を絞める蜘蛛のような生物の長い尾に銃口を突けた。
次の瞬間、引き金が引かれ、蜘蛛のような生物は尻尾を切断されて、痛みにもがきだした。
開放されたグリーは切れた後も首に巻きついていた尾を払いのけ、両手に持っている蜘蛛のような生物をまじまじと見た。
どうやら肌の色は白に近い・・・肌色といったところか。
目は確認できず、ただただ8本の足でグリーの顔を掴もうとしていた。
腹には何か細い管みたいなのがついている・・・関係ないか。
「アポー、こいつを投げるから撃て!」
グリーはアポーに大声で叫んだ。
「うっしゃ、投げろ!」
アポーは再びマシンガンに構えなおす。
「いくぞ!」
「いいぞ!」
グリーの手から放たれた蜘蛛のような怪物は、地面に背中から着地してアポーのマシンガンにより砕け散った。
一瞬の安堵が訪れる。
「なんだったんだ?」
アポーが骸となった先ほどの怪物に近づきながら訊く。
「知らんわ・・・でも首を締め付けて殺そうとした・・・」
「エイリアンのフェイスハガーに似ているな・・・いや、そっくりだ」
「それが何でここに・・・と言うか、あれは架空の生物だろ?」
グリーが腕組をしながらつぶやく。
「でもいたんだ・・・多分、ウイルスを作った組織の怪物じゃないか?」
アポーが汗を拭きながら呟いた。
すると足音が聞こえてきた。
ラッセルだ。
先ほどの銃声を聞いてあわてて駆けつけたらしい。
「大丈夫か?」
「ああ、グリーが死に掛けたけどな」
「また新種の怪物だ。何がどうなってるんだ・・・」
ラッセル、アポー、グリーの順番に喋る。
すると、はいってきた通路の方からランチャーの炸裂する音が聞こえた。
ラリーがやり合っているのだろう。
「行くぞグリー、ここでとまるわけにはいかない」
アポーがマシンガンを装填しながら先頭のグリーにささやく。
「あ、俺が行かないと後がつっかえるか・・・すまん」
先頭の3人は再び歩き出した。
「脱走されたか・・・」
デレックは椅子に腰掛けなおしてつぶやいた。
報告しに来たのは先ほどの部隊のリーダーである。
いかにも怯えている。
「お前、脱走というのがどれほど重大か分かっているのか?」
デレックの座る椅子の後ろななめ45度に立っているジョーンズが声をあげる。
「いいか、わが社のこの研究とこの場所のことを告発されるんだぞ。そうしたら我々は―」
「いいや、ジョーンズ・・・大丈夫だ」
デレックがジョーンズの言葉をさえぎる。
「ここはウイルスの拠点、アラスカのど真ん中だぞ。管理状態は地球で一番酷い・・・。
1番近い街までは11キロだ。しかも腐敗した大きな街だ。そこまでたどり着くのも無理だろうし、
そこまでたどり着いたとしても、ゾンビやリッカーで溢れているこの世界では、奴らは生き残れんよ」
デレックがさっきと打って変わって落ち着きながら、腕時計を構いながら説明した。
ジョーンズも納得したようだ。
「・・・で、2人脱走したのだな?1人は変異したとして、他の2人の死体を確認したか?」
デレックが質問する。
すると、さっきまでうつむいていた部下がいっそううつむいた。
「あの・・・1人は見つかったのですが・・・もう1人は・・・」
「なに!」
ジョーンズが驚きの声をあげる。
「監視カメラで見えるのは・・・あれがソーン・マルレイだな・・・となるとあと1人はウィル・パットン・・・
監視カメラでずっと見ていたが、彼はやつらが外へ運んでいたぞ」
ジョーンズは思い出しながらそういった。
「となると外だな・・・くまなく探したな?」
部下が頷く。
すると突然デレックが明るい顔になった。
「そうだ・・・HGアンデットに・・・HG Lウイルスに侵食されたゾンビに傷つけられたのなら・・・
外に運び出されたあいつもHGアンデットになるんじゃないか?ウイルスが移って」
上機嫌にデレックは声を発したが、ジョーンズに止められる。
「違います。HGアンデットに傷つけられ、体液が入った場合でもHGアンデットにはなりません。
あのアンデットはHG Lウイルスを直接投与した場合のみに変異する特別個体です。
つまり傷つけられて殺されても、Lウイルスが体内に入り込むだけなので、単なるゾンビにしかなりません」
ジョーンズが説明する。
本当に博士の部下かと疑いたくなるジョーンズはえへんとした態度を取った。
デレックはそれを聞きうつむいた。
「まぁ・・・やつらの処分は自然に任せるかな」
デレックはそういって警備室を後にした。
「くそ!きやがれ、きやがれ!!」
ラリーがゆっくりと迫っているリッカー目掛けて叫ぶ。
いつもの俊敏な動きとは違い、やけにゆっくりとしている・・・
まるで、ガゼルを遠方から狙うチーターのようだ。
「くそ・・・昔自然番組で見たシチュエーションだな・・・」
そう呟くラリーにリッカーは突然猛突進してきた。
――目標捕捉・・・か。
ラリーはとっさにポータブルランチャーを構えた。
虚しい音が響く・・・
弾切れ・・・
次の瞬間、リッカーがラリーの胸倉に跳び付いた。
ものすごい悲鳴が狭い通路に響いた。
ラリーと1番近い位置にいるアーデスとロスソンは、その悲鳴をもろ聞いた。
「ラリーがやられた・・・」
ロスソンがそう呟いて、アーデスの震える肩を叩いた。
「さぁ、アーデス・・・ラッセルのところまで追いつくぞ」
ロスソンがそう言った時だった。
ラリーの悲鳴が聞こえた方から銃声が聞こえた。
2人はそれを聞き、同時に振り返った。
「ラリーは生きてる・・・俺が助けに行く!アーデスは先に・・・」
ロスソンがそう言ってマシンガンを構えたとき、アーデスが震える手を・・・もう震えてはいない手をロスソンの肩においた。
ロスソンはアーデスに振り返った。
「迷惑かけたな・・・ロスソン・・・」
「どういうことだ・・・?」
ロスソンはアーデスの言葉に疑問をもった。
しかし、次の言葉によって照明されることになった。
「ロスソン・・・お前はこれからも指揮を執るんだ。俺は今まで役に立てなかった・・・ラリーのところへ行く。
俺も偶然だがポータブルランチャーを持っているだな~・・・これが」
アーデスがいつもの弱気顔を真剣な顔にしてロスソンに告げた。
心なしか顔自体は震えている・・・
ロスソンはそんなアーデスを見た。
感動的な展開だ。
そしてアーデスは通路を逆戻りし始めた。
「幸運を・・・アーデス」
ロスソンはそう呟き、グリーたちの後を追った。
「ちくしょ・・・この!!」
ラリーは足と胸を一瞬噛まれたが、必死の抵抗で何とか離していた。
今度はラリーの攻撃の番だ。
倒れこみながら足でリッカーの頭を押さえつけると、剥き出しの脳みその銃口を当てた。
そして最新鋭―特殊な弾倉によって45発の連射が可能―のハンドガンを連射し始めた。
いつもどおり血が飛び散るだけであって、衰弱する様子は無かった。
「くたばれ!・・・」
そう叫ぶと、さらに15発連射する。
するとついにリッカーの顔は粉々に砕けた。
ラリーはくたばったリッカーから足を離すと、座りながら移動を始めた。
胸と足を噛まれたため、痛みで立ち上がれないのである。
なんとか数メートル進んだ時であった。
正面の曲がり角―ラリーはバックで後ろを警戒しつつ進んでいる―にリッカーの影が見えた。
「ちくしょう・・・」
ラリーは先ほどのハンドガンを連射し始めた。
が、45発もついに弾尽きた・・・
虚しい音しか響かなくなった。
「くそ!!」
ラリーはハンドガンを投げ捨てた。
完全に丸腰になってしまったのだ。
すると、後ろの方―進行方向―から誰かが来る音が聞こえてきた。
アーデスである。
「ラリー、大丈夫か?」
「大丈夫に見えるか・・・?それにしてもよく来たな・・・お前がよ・・・」
ラリーは事実と皮肉を同時に浴びせる。
アーデスは呆れ顔になりつつもラリーを背負おうとした。
しかし、彼はようやく気付いた。
「くそ、リッカーか!」
「お前遅いぞ!」
アーデスは腰に手をあて、ポータブルランチャーを構えた。
「耳ふさげよ」
ラリーは信じる半分、不安半分で耳をふさぐ。
厳密には信じる:不安=2:8・・・くらいであったが・・・。
ラリーの不安通り、1発目は大きく外れた。
「馬鹿・・・よく狙え!」
ラリーが怒鳴る。
元気だったらランチャー奪い上げたいところだ。
しかし、そこの所はアーデスに託すことしか出来ない。
2発目を発射した。
弾は通路の角にぶつかって、大きな穴を空けた。
「馬鹿・・・」
アーデスは三度、発射しようとした。
「これで決める・・・」
アーデスはそう言い、引き金を引いた。
虚しい音
弾切れである。
「くそ!」
アーデスがランチャーを放り投げる。
「お前は・・・お前は本当に―」
ラリーが言い終わらないうちに、アーデスはハンドガンを連射し始めた。
リッカーに当たるものの、たいした効果はあげられない・・・
そしてリッカーは確実に近づいてくる。
「アーデス、マシンガンを使え・・・」
ラリーがアーデスに言う。
「すまんが・・・弾切れなんだ」
アーデスはハンドガンを連射しながら呟いた。
ラリーがそれにうなだれている時、ハンドガンも使い物にならなくなった。
弾切れ。
2人は悟った。
もうダメだ。
「お前は・・・お前は本当にダメな―」
「ラリー!最後の手段をとるぞ!」
アーデスがラリーの言葉をさえぎり、いつも異常に響く声になる。
ラリーは決めていた。
どうせ生き残れないなら・・・何でも来いと。
アーデスの心は感謝の気持ちと悔やまれる想いでいっぱいだった。
今まで自分が臆病だからと言って様々な迷惑をかけた・・・それが悔しかった。
心の器が一番小さい自分を守ってくれた・・・皆に感謝した。
そしてそんな彼が最後の手段を取り出した。
手榴弾―今尚、世界中で使われている古典的な手榴弾・・・―
「ふん・・・」
ラリーが鼻で笑った。
そしてアーデスも半分笑う。
次の瞬間、2人の顔はこわばっていた・・・
そして涙を浮かべていた。
アーデスが手榴弾のピンを・・・無情にも抜いている・・・
遠方からリッカーが一気に迫ってきた。
そしてラリーの声がこだました。
「お前はほんとにダメなやつだな」
最後の皮肉をアーデスは聞き取り、次の瞬間にはリッカーが顔の前にいた。
が、さらに次の瞬間には爆音が響いていた。
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