「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
HOME
|
DIARY
|
PROFILE
【フォローする】
【ログイン】
日常・・・
第8章 【託された責任】
キャメロン最高司令官がそう叫ぶ。
ゴーレムは逃げる一団の先頭を走っていた。
40歳間近の体に鞭を振るい、疲れて動かなくなってきた足を強引に回転させる。
「早く走れ!早く早く!!」
キャメロンの部下のホーキンスが叫んでいる。
それを聞いたゴーレムはリッカーが迫ってきているということを感じつつ、さらに足を回転させた。
すると、デモ隊の1人が隣に並んだ。
必死の形相で逃げる名も知らない若者は、あっという間にゴーレムを追い越した。
その時だった。
「おい!危ないぞ!」
後ろからTVアナウンサーダニーの声が聞こえた。
ゴーレムが振り返ろうとした矢先、先を走っていた若者のうえにリッカーが飛び乗った。
「おおお!」
ゴーレムは慌てて方向転換し、ビルの隙間にある狭い路地に逃げ込んだ。
見ると他の面々もゴーレムを追い、その路地へと突入していた。
しかし、リッカー一体通るに丁度良すぎるその路地は、リッカーが人間に狙いをつけるのに丁度良かった。
先頭を走るゴーレムの後ろに、二番手のダニーが追いついた。
「この路地はやばい。早いところ抜けよう!」
「そうしたいからダッシュしてるんだ!!」
50歳という年齢を感じさせない走りで叫ぶダニーに、ゴーレムは言い返した。
「うぁぁぁぁぁぁ!!」
「気にするな!走れ!!!」
誰かの断末魔の叫びが聞こえたあと、キャメロンが叫んで指示するのが聞こえた。
そして次には銃撃音が響いた。
「やばいやばいやばい!!」
ダニーの後ろでリームがそう叫んでいた。
確かにこの状況を早いとこ抜け出さないと、本当にやばかった・・・
その時、ふいに路地を抜け、別のストリートに出た。
走っていた男達がどこへ向かおうと、一瞬立ち止まる。
「あっちだ!」
リームが示していたのはどこまでも続く一本道だ。
さすがに走るのはやめて、何処かに隠れたい・・・
ゴーレムはそう思って焦りながら辺りを見回す。
すると、良い所が目に入った。
「あそこは!?」
ゴーレムがそういって示す所は、大型のドラッグストアだった。
ビルとビルの間に挟まれながら、そこそこ大きい建物で、広々とした駐車場がある。
「よし、あそこだ、急ぐぞ!」
ダニーがそういって走り出した。
何気にあそこなら武器もありそうだ・・・と思いながら“ビッグ・ドラッグ”に向かっていた。
路地に逃げ込んだ瞬間に部下が一人殺された・・・
その部下をほおばるリッカーに、殿をいくキャメロンとホーキンスは発砲していた。
自ら含め、もともといた特殊部隊員は6人・・・
まずコーラスが殺され、次々に2人が殺された・・・
もう部下は減らさないとキャメロンはリッカーのマシンガンを連射していた。
「あっちだ!」
先に行く民間人たちが新しい逃げ場を発見したらしい。
キャメロンはいまだ発砲し続けているホーキンスに向かって叫んだ。
「ホーキンス!リッカーは後だ!まずはみんなに追いつくぞ!!」
いたって冷静なホーキンスはすぐに銃撃をやめると、キャメロンと並んで路地を走った。
すると何の前触れも無く、今まですぐ脇にあったビルが無くなり、狭い路地から大きなストリートに出れた。
すぐに先に逃げていた者たちを探す・・・
「あそこです!」
ホーキンスがそう叫んで、先に走っていく。
向かっていたのはドラッグストアだった。
ホーキンス以外の全員がその駐車場にまでたどり着いている。
キャメロンもその後を追った。
「やっとついた~」
ハンドレックスが感激の声を漏らす。
ようやくカナダの砂漠地帯から、アメリカの楽園 ―カナダから見れば― にたどり着いたのだ。
15年前、ウイルス調査団がカナダに行きやすくなるよう大統領が案を出して国境はアメリカの防衛省になっていた。
その周りには低いながらも“高圧電流注意”と記されたフェンスが並んでいた。
防衛省の裏口を通らないと国を超えられなかったようだが、今は高圧電流のフェンスも役立たずなので
そこを乗り越えていった。
「こんなになっていたのか・・・国境は・・・」
カナダが空襲を受け壊滅、滅亡してから約30年・・・その全てをカナダの荒野で過ごしてきた
ジェームスはフェンスを乗り越えて、アメリカの地に足を踏み入れた瞬間にそういった。
カナダ滅亡当時3歳だったルーシー・・・そして、まだ産まれてもいなかったハンドレックスはカナダから抜け出せたという感情が強かった。
ジョンとエレナ、ウィルは既に何度も見たことがあったので、懐かしいという感情しかわかなかった。
その時、ウィルがある提案を出した。
「おい、防衛省の中に無線があるかもしれない」
それを聞いて、やけに先を急ぎたがるハンドレックスが振り返った。
「それはどうしてだ、モンスターマン」
ハンドレックスは人に皮肉をつけたあだ名をつけるのが得意な様で、今回も同様にウィルをモンスターマンと呼んだ。
ジョンはむかつく様な、正確に突いている様なハンドレックスのセンスに感心した。
そしてハンドレックスの質問に、“モンスターマン”ことウィルは冷静に答えた。
「お前らは知らないと思うが、今やハワイがアメリカ国の首都だ」
「知ってるわ」
「ジョンとエレナから聞いてる」
ルーシーとハンドレックスがそう説明すると、ウィルは分かったと頷いた。
「ならいいだろう。だったらこの中で遠距離無線を探してハワイに連絡をとらないか?」
ウィルの提案に一同は頷いた。
しかしジェームスはそれにすぐに頷かなかった。
「ちょっと待て・・・」
ジェームスはやけに上を見ていた。
「あれはどうだ・・・?」
ジェームスは防衛省のビルの屋上を指差した。
「操縦できればだが」
一同はジェームスの指差す所にあるのを発見した。
なんと大きめのヘリ・・・攻撃用ガンシップがとまっているではないか。
「どうだ?」
「ああ、いけそうだな」
ジョンがそういうと、一同は屋上を目指した。
ロスソンは早速無線機のスイッチを入れた。
ボックス型の無線機の左側にあるモニターに、周波数が表示される。
その時、ロスソンが突然顔色を変えた。
「しまった・・・」
「どうしたんだ?」
隣で作業を見ていたオーウェンが訊く。
「・・・これは短距離無線だ・・・・・・」
ロスソンが通信機から手を離しがっくりとうなだれる。
なんともいえない空気がメンバー達を飲み込む。
短距離無線では、電波が送られる範囲がアメリカ本土内・・・広くて北はカナダ中部、南はメキシコ北部あたりに限られている。
「いや・・・長距離通信機はあるはずだ!探しにいこう!」
ダイソンがいつも異常な慌てぶりを示している。
「ダメだ、ダイソン。学校の中に戻るのは危険すぎる」
ソニーが下を向いたまま忠告した。
「そうだ、ソニーの言うとおりだ。ここは諦めて、トラックで移動しながら逃げようぜ」
オーウェンがノートルを肩で支えたまま、トラックの運転席の方に駆けて行く。
皆もそれとなくコンテナ内に移動し始めた。
「仕方ない・・・出発するか」
ロスソンは無線機を道端に放置したままトラックのコンテナへと足を駆けた。
しかし、肩に手が置かれた。
「おい」
驚いて振り向くと、グリーが真顔で立っていた。
「なんだ?どうしたんだ?」
「トイレに行ってきたい・・・あの裏でして来るから・・・ちょっと待っててくれな」
「おい、待てよ・・・」
ロスソンは学校の裏側に向かおうとするグリーを止めようと声をかけた。
しかし、グリーは振り向いたものの、「待ってろ」の合図をしていってしまった。
「仕方ないな・・・」
ロスソンはそう言いながらトラックのコンテナに乗り込むと、カーディーが話しかけてきた。
「グリーは?どこへ行った?」
「もれそうなんだと」
呆れた顔でそう返したときだった。
暗闇の静けさをやぶる場違いな電子音が響いた。
無線機の着信音・・・何かを受信したのだ!
カーディーとロスソンは顔を見合わせる・・・もしかすると、同じくアメリカに送られた同僚達かもしれない。
そう思ってロスソンは無線機にとび付いた。
勢いに任せ、スイッチを入れマイクの部分をとる。
―NY、<アウトチーム>のロスソン・ジノフィフだ。そちらはだれだ?
と聞こうとしたが、通信相手のほうが一歩早かった。
『だれだ!?』
スピーカー部分から、コンテナ内にいる全員に届くような男の声が響いた。
慌ててロスソンは、相手の正体を聞く間もなく答えた。
「アウトチームだ!そっちはだれだ!?どこにいるんだ!?」
『待て、雑音がひどくて聞き取れない。もう一度言え』
あっちには通信に障害があるようだ。
皆が集まる中、ロスソンは言葉を変えてはっきりと言った。
「そっちこそだれだ?特殊部隊のチームか?」
言い終えて、カーディーが視線を向けてきたので察して付け足す。
「そっちにヘリか何かはあるか?」
ロスソンはそう質問した。
会話の相手はかなり冷静だった。
屋上への道は意外とあっさりしていた。
階段を23階分上ってあっという間に着けた。
「やけにあっさりしてわね」
「まぁ警備もいないし、ゾンビもいなかったから」
エレナがそういうのを、ジョンが自説を唱えて納得させる。
しかしエレナは納得できない様子だった。
「それはそれでいいんだけど、何でこんな所にヘリコプターがあるわけ?」
「誰かがきたんだな・・・」
ジェームスが機体を眺めながら呟く。
「これはここに放置されたのではない・・・つい最近、ここに置かれたんだ・・・」
その言葉に何かがあると全員が思った。
ついさっきまで盛り上がっていた空気は、一斉にして冷たい空気に変わった。
「おい!!」
機体の近くにいたハンドレックスが驚きの声をあげる。
ハンドレックスはヘリの裏側 ―皆から見れば― にいて、そこから手招きをしていた。
一行がたどり着くとガンシップの扉が開いていて、そこに血まみれの兵士が倒れていた。
ジェームスがすぐに軍服に注目する。
「・・・特殊部隊だ・・・」
ジェームスは静かにそう告げた。
「あの特殊部隊?攻撃にでも来たのか?」
ジョンが疑問をあらわに質問する。
しかしその横ではルーシーとハンドレックス、そして生き残った戦闘員と少年が首をかしげていた。
「何だ特殊部隊って?」
そうか・・・30年の全てをカナダでサバイバルしてきた彼らには分からないのだ。
しかし説明している暇は無かった。
そこに怪物が迫っている可能性だってあるのだから。
エレナがハンドガンを片手にガンシップ内に入る。
人が10人ほど乗れるスペースはあった・・・しかし、軍事用品が散乱している。
その中から使えそうな銃をジョンやジェームス、戦闘員達手渡す。
「誰か操縦できるか・・・お前は?」
ジョンがジェームスに訊く。・・・というより、操縦できそうな人間がジェームスしかいないのだ。
「俺は30年前まで軍のパイロットだった・・・なめてもらっちゃ困る」
ジェームスが小さく笑みを作りながらそう言う。
しかし顔はかなり不安そうだ・・・30年越しの操縦など普通はありえないだろう。
「頼んだぞ」
そういったとき、ルーシーが歩いてきた。
「ねぇ、ウィルがいないわ」
その言葉はあまりにも衝撃的だった。
勝手に独立行動をとってもらうと、もしかすると置いてきぼりにしかけた。
ジョンは辺りを見回した。
本当にどこにもいない。ウィルの姿が見えないのだ。
その時、屋上への出入り口から怪しい音が響きわたった。
「だれだ!?」
ジョンとジェームスは慌てて銃を向ける。
しかし、中からは長い爪の生えた黒人が出てきた。
「ウィル」
「すまない・・・探し物があった」
そういって手に持っている黒い物を手渡す。
「これは・・・?」
見ればわかった・・・無線機である。
「もしかすると、これに乗らなくても救助を呼べるかも」
ウィルがガンシップを示しながら言う。
ジョンは不慣れな手つきで、無線機を見る。
大きな携帯電話といった感じだが、どこを操作したらいいのか当然の如く分からない。
もう忘れているだろうが、ジョンは会社員だったからだ。
戸惑うジョンの手から、ジェームスが無線機を横取りした。
「俺は30年前軍にいた」
そういって無線機をいじりだす。
すぐになにやら電子音が響いて、ジェームスの顔は明るくなった。
そのことを察し、ジョンとウィルは顔を見合わせた。救助隊の登場に期待が踊る。
しかし、すぐにジェームスは苦い顔になった。
「どうした・・・?」
近くからそれを見ていたハンドレックスが質問する。
「これは・・・」
ジェームスが苦い顔のまま告げる。
「短距離無線機だ」
詳しくはわからないが、意味することはわかった。
ハワイまでは電波が送れないのだ。
「これはいいところアメリカ本土全域が限界だ・・・今、アメリカのどこに送っても、救助隊は送られないから・・・」
ジェームスは無線機を持ったまま目線を落とす。
「おい、じゃあハワイまで信号は遅れないのか?」
「そういってただろ」
ハンドレックスの質問に、ウィルが語気を強くして返した。
「そうだハンドレックス・・・そのガンシップを俺が操縦してハワイまで向かうしかないな」
ジェームスは投げやりにそういった。
「ならその無線機は・・・」
「ああ・・・」
ジェームスが静かに呟く。
「もう役立たずだ!!」
怒りに任せてジェームスは無線機を地面に投げつけた。
無線機は地面に叩きつけられ何度もバウンドするが、電源ランプは消えなかった。
ガンシップからでてきたエレナがジェームスをなだめる。
ジョンとウィルもガンシップへと向かった。
その時だった。
突然、無線機の呼び出し音がなったのだ。
一瞬時間が止まったように一同は顔を見合わせる。
そしてジェームスが一番に駆け出して、無線機のもとへと向かった。
ジェームスは無線機を手元に納めると、ボタンを一つ押して耳に当てた。
「だれだ!?」
ジェームスの第一声は相手の確認だった。
しばらく静寂が支配する。
ジェームスと無線機を見守る一行が息を飲んだ時、雑音の中でわずかな声が聞こえた。
『・・・アウ・・・・・・ーム・・・・・・だ・・・・・・だ・・・』
「待て、雑音がひどくて聞き取れない。もう一度言え」
ジェームスはまるでプロのように的確に質問した。
『そっちこそだれ・・・特殊・・・ームか?・・・そっちに・・・・・・リか何か・・・あるか・・・』
相変わらず途切れ途切れだが、意図は聞き取れた。
「我々はカナダの空襲を生き延びたものだ・・・ヘリは・・・ガンシップならある」
相手は驚いたように沈黙して誰かと話す様子が伺えたが、5秒も開かない間に質問して来た。
『・・・なんで・・・生き残った・・・がガンシップを持ってる・・・』
だんだん電波は安定してきたようだ。
「カナダを抜け出してアメリカに着いたんだ。そしたら偶然見つけた・・・特殊部隊の物だと思うが」
そのジェームスの答えに、相手は突然興奮しだした。
『特殊部隊!?』
それはジョンとエレナが並んでたっているところにまで、はっきりと聞こえた。
『生き残った奴は見たか?』
「いや、外に死体があったが、生きてる奴は見ていない・・・」
相手のため息が聞こえる。しかし次の瞬間、慌てたような声が返ってきた。
『俺達も特殊部隊だ。いいか、まとめて話す。俺達も全滅しそうなんだ。今からそのガンシップで助けに来てくれ。
操縦はマニュアルがあるはずだからそれに従ってくれ。いいか、コンパスの3-5-6の方位だ。
そこにブルックリン・ブリッジ公園がある!今すぐに来てくれ・・・でないとやばい・・・』
そこで会話が終わった。
バッテリーが切れたのだ。どちらのか分からないが・・・確かだった。
ジェームスが振り向くと、心配そうな表情の一行の視線が向く。会話は筒抜けだった。
「どうするの・・・?」
ルーシーが質問する。
「俺は30年間カナダで過ごしてきた。その間ずっと人を助けてきた・・・みんながな」
答えたのはハンドレックスだ。
「俺はそいつらを助けに行きたいんだが・・・」
ジョンも同意だった。
「ジェームス・・・操縦してくれるか・・・?」
ジェームスも深く頷く。
5分後、ガンシップは飛び立っていた。
NYへ向かって・・・
グリーは用を足し、学校裏から表に止まるトラックに戻ろうとした。
しかし心中はむしゃくしゃしていた。
何故か、最近ロスソンの作戦が気に入らない・・・自分でも原因は不明なのだが・・・
グリーは落ち着こうと空を見上げた。
夜空には半月が輝き、グリーを照らしていた。
しばらく立ち尽くしていたが、早いところ戻らないと危ないということに改めて気付き、視線を下に落とした。
と、学校のかなり奥になにやら影が見えた。
ビルとビルの間にある、想定で5階建てくらいの建物の屋上に・・・
ヘリコプターが停まっていた。
月明かりで、ヘリコプターが黒いシルエットで浮かび上がっている。
グリーは感激のあまり、我を忘れてトラックへの帰り道を急いだ。
あっさりと表へと出る。そこでは放棄したと思われていた無線機を囲んでノートル以外の全員が何やら話し合っていた。
グリーは何事か、とグリーは一団に加わる。
「どうしたんだ?」
グリーの問いに、答えたのはカランだった。
「おお、グリー。実はさっきこの無線が繋がってな。今から助けが来るってことだ・・・ってことで、
ブルックリンブリッジの近くの、ブリッジ公園に行くんだと・・・」
グリーは信じられなかった。大体、どこのだれが助けに来るというのか。
「本当か?どいつが助けに来るんだ?短距離無線だったんだろ・・・どこかのチームか?」
「いや違う」
ロスソンが間もなく答えた。
「生存者達だ・・・カナダのな」
カナダの生存者・・・2035年に行われた一斉空襲の生き残りだというのか・・・
それを尋ねると、ロスソン含めた全員が頷いた。
「ありえないだろ。全員ゾンビ化したから、一斉に空襲したんだろ。詳しく聞いたのか?」
「いや・・・聞いてない」
もうしわけなさげに答えるロスソンに、グリーは納得いかなかった。
「それ見ろ。本当かどうかは分からない」
「だったらだれが通話相手だったんだ?」
オーウェンが雰囲気に反する質問を出した。
しかし、それの質問に答える必要はなかった。
なんせヘリコプターを見つけたのだから!
「おいおい、みんな聞いてくれよ」
グリーはいきさつを話すことにした。全員の注目が集まる。
「あそこの建物を見てくれ・・・学校の奥の、高いビルの間にある低い建物を」
一斉にその建物へと視線が向く。
そして最初に気付いたのがソニーだった。
「まさかあれ・・・ヘリコプターか?」
質問すると同時に、真顔でグリーのほうを向く。
「ああ、多分そうだと思う」
「よく見つけたな~」
ソニーの質問に答えてすぐに、カランがそう呟いた。
グリーは皆の反応を見て満足し、頭の中にあるのを言うことにした。
「これからあのヘリに向かいたいんだ・・・そうすれば脱出できるだろ?」
すると、ダイソンが満面の笑みを向けた。
「やったな・・・でかしたぞ、グリー!おいロスソン、早くあそこへ向かおうぜ!」
ダイソンは早速コンテテの中に乗り込もうとする。
しかし、ロスソンはじめ、他の面々の顔は一向に浮かない。
「グリー、本気か?」
カーディーが真剣に尋ねてくる。
もちろん本気だ・・・でなければこんなことは言わない。
「本気に決まってるさ。そっちこそ本気か?正体不明の奴らから救助を待つってのは」
ロスソンはそれを聞いて一瞬答えるのに戸惑ったようだが、すぐに力強い眼差しを向けた。
「本気さ」
その答えの後に、オーウェンが口を挟む。
「大体グリー、あのヘリは何年放置されているか分からないんだぜ?燃料だってやばい状態かも」
「マイナスのことを考えるなよ、常時プラス思考のくせしてよ!」
そう言ったのはカランだった。
カランはダイソンと並んで、グリーの考えを支持しているようだ。
オーウェンはノートルを支えているため反抗はできないが、カランに対し唾を吐いた。
見かねたカーディーがカランを取り押さえる・・・それと同時に、グリーに質問した。
「グリー、お前の考えは悪くは無い。でも、救助が来るかもしれないってのに何故だ?」
グリーは一瞬考えてから、決定的な答えを出した。
「俺は無線で会話しているときにその場にいなかったから、奴らのことが・・・信頼できないんだ」
そしてロスソンの方を見る。
「もう一度つないでくれれば別だが」
ロスソンは半ば呆然とした表情で言った。
「いや、こちら側のバッテリーが切れたんだ。やはりギリギリだったんだ・・・それにしてもグリー、お前おかしいぞ」
ロスソンがそういった・・・
グリーはおかしいと・・・ ――俺はおかしくなんか無い!
「そういうお前こそ、何かと自分で勝手に決める!リーダーだからって、それは無いだろ」
ロスソンは明らかに困惑した表情を見せた。
「グリー・・・」
そしてそう呟いたっきり、何も言わなくなった。
代わりに物を言い始めたのはカーディーとソニーであった。
「グリー、やっぱりおかしい・・・つい数時間前のおまえとは違う・・・何があったんだ」
「カーディー、グリーは精神がいかれたんじゃないか・・・?それか・・・」
そこまでソニーが勝手に想像した所で、グリーは苛立ちを抑えきれなくなった。
「うるさい!」
一瞬で沈黙が訪れるが、グリーは構わなかった。
「ここに残って奴らを待つのだったら残ればいいさ。俺はあそこへ向かう・・・来たい奴は来てくれ」
そう述べる・・・完全に自分は英雄なのか独裁者なのか分からなくなってきていた。
しかし、その呼びかけに反応してダイソンがまず動いた。
そして少し戸惑ってから、カランもオーウェンと目を合わせたままダイソンと並んだ。
「・・・これで最後か?」
信じられなかった・・・脱出するために一キロほど歩けばいいだけなのに・・・
「よし、準備は出来たか・・・」
グリーはそう言ってダイソンとカランを先に行かせ、一人はなれたところにいたロスソンに近づいた。
「・・・お前と離れるのは辛いよ」
不意にロスソンが本音を打ち明けた。
グリーの心は揺らいだが、決めたことを撤回するわけにはいかなかった。
「俺もだ、ロスソン。だが一度決めた考えを変えることはしない・・・」
気まずい沈黙が走る。
「もしヘリが動いても・・・助けに来る可能性は低いと思っていてくれ・・・」
グリーはそう言って先を行くカランとダイソンを追った。
静かに振り返ると、呆れたような顔をする一行の中、ロスソンだけは悲しげにこちらを見つめていた。
作戦は失敗だった。
最初に開きっぱなしの自動ドアに飛び込んだゴーレムはよかったが、2番目のデモ隊の若者は内部にいたゾンビに襲われてしまった。
しかし、大型ドラックストアだ・・・逃げる所はたくさんある。
そう思ってダニーは入り込んだが、ゾンビが固まってはいないものの、ところどころに点在していた。
逃げるように出入り口の自動ドアまで走ったが、ドアの鍵をキャメロンが閉めていた。
リッカーが襲ってこないための時間稼ぎだ。
「おい!ここを出ないと!!中にはゾンビがいる!」
「外にはリッカーだ!大丈夫、そう長居はしない。銃で一体一体倒していけ」
ダニーは必死で訴えたが、ホーキンスに一蹴されてしまった。
そして次の瞬間には、銃によるゾンビ一掃作戦が始まってしまっていた。
「ダニー!」
何処かからチードルが呼ぶ声がした。
ダニーはゾンビがいない通路を選びながら進んでいくと、カップ麺が並ぶ棚の隅でチードルが頭を抑えながら立っていた。
「どうしたんだ!」
「いまだ!今放送するんだ!!」
ダニーはチードルの顔面を殴りたくなった。
こんな生きるか死ぬかの狭間にいるときに撮影など・・・問答無用でお断りであった。
一度は同情したチードルの報道精神も、ここまで来るとアホであった。
しかし、そんなダニーを知らず、チードルはダニーのポケットに入っていた先ほどの万能ビデオカメラを奪うと、
勝手に電源を入れこちらに向けた。
ダニーは呆れて下を向いた。・・・もう言われるがままになるしかなかった。
しかしそう思って顔を上げると、あることに気付いた。
チードルの後ろに白い顔が迫っている!
「チードル!!」
ダニーは直感して、片手で持っていたホルスター式の拳銃を向けた。
しかしチードルが振り向くと同時に、ゾンビは彼の喉元に噛み付いた。
悲鳴をあげるチードル・・・それに噛み付くゾンビの頭目掛けて、ダニーは弾を放った。
一発目ははずれた。しかし、二発目は丁度ゾンビの鼻に命中した。
ゾンビはチードルを放しぶっ倒れた。それと同時に、チードルが床に崩れ落ちる。
ダニーは慌ててチードルの傷を見た。
アナウンサーだが、見れば死んでいることは分かった。
「報道命」・・・同じ言葉を心に刻んでいた男の存在は、今になってやっと大きなものだと気付いた。
ダニーはチードルの骸からビデオカメラを取り、「報道命」の精神を貫くことにした。
キャメロンは商品棚を倒して銃を連射した。
ゾンビ2体が同時に倒れこむ。それと同時に、栄養ドリンクが飛び散った。
ドラッグストアは意外と広かった。
入り口を入るとまずレジが4台ほど並び、その脇に薬、その奥に菓子類、加工食品、飲料、
そして中央奥には洗剤やバス用品、生活用品などが並び、入り口から一番離れた右奥にはシャンプーが並んでいた。
しかし隠れるのに最適だと思われたその場所は、残念ながらバランスよく各所にゾンビがうろうろしていた。
キャメロンはマシンガンを装填し、前方のゾンビに連射した。
そして高齢を感じさせないほどに軽やかに前転をして、背後に迫っていたゾンビを撃ち抜いた。
マシンガンを構えつつ商品棚を乗り越えると、その向こうでリームと取っ組み合っていたゾンビの脳天を撃ちぬく。
リームは突然現れた救世主の男に頭を下げた。
「なんといったらいいか・・・」
しかし、お礼の言葉はガラスが突然表れた化け物によって途切れてしまった。
リームの目の前にある入り口を、リッカーが突き破って入ってきたのだ。
自動ドアだった入り口は姿を消してしまった。
キャメロンは銃を構えつつ、レジカウンターに身を潜めたが、リームの方は銃も撃たずに逃げ出した。
逃げ出したリームは、リッカーの格好の獲物となった。
リームは振り向いた時、前方に見えたトイレに向かっていた。
しかし、後方からリッカーが追ってきているというのもひしひしと感じていて、全力疾走で逃げた。
そして後一歩で、リッカーが追いつくという所で何とかドアノブに手がかかった。
勢いで扉を押してトイレに入ると、急停止して扉を閉める。
閉めた瞬間、リッカーのジャンプが扉にぶつかり、リームは衝撃で壁に叩きつけられた。
しかしリッカーには少し小さすぎて、ドアのスペースを通ることが出来なかったので、当然扉は突き破れなかった。
リッカーが諦めた様子で振り向くのを、ドアについていた小窓から確認すると、リームは小さな笑みを作った。
そして入って向かって右側にある洗面台に向く。
蛇口を捻り、水を出してそれで顔をぬらす。そして鏡を見ようと顔を上げた。
すると、鏡に映った自分の後ろに、亡霊のような男が立っているのではないか。
ゾンビだ。
向かって左側にあった便器のスペースには、ゾンビがいたのだ・・・
リームは振り向き、手にしていたサブマシンガンをやみくもに連射したが遅かった。
弾は洗面台や床、鏡に当たって、とうのゾンビには点で当たらなかった。
そして一瞬にしてゾンビに押さえ込まれ、狭いトイレの内部から悲鳴が響いた。
レジカウンターの陰に、キャメロンは隠れていた。
リッカーにゾンビという敵を相手に苦戦していた・・・それに建物の中だ。
善戦できる可能性など無い。負けだ。
となると、勝つためには頭脳がものを言う。
Lウイルスの生物共は食欲のみで動いているため、ほとんど考えるという概念が無いだろう。
キャメロンは考えた。この閉所 ―大きな店だが、戦場にしては狭すぎた― を生かせないか・・・
次第に後悔と、責任の重大さが頭の中に現れ始めた。
この作戦も私の責任だ・・・という責任が、もう少し早く対処をしていれば・・・という責任が、
アメリカに送った部下達も見守れない・・・という責任がどんどん頭に浮かんでくる。
こうなったら最高司令官を辞任 ―任期を終えているので、事実上交代だが― するしかなかった。
しかし、それはホーキンスが許さないだろう・・・こうなったら・・・
死んで償うまでだ。
「おい、ガスボンベに弾を当てないように気をつけろ!爆発するぞ!」
ホーキンスがそう注意しているのが、銃撃音の中から聞こえた。
ひらめいた・・・死んで償う方法を見つけたのだ!
キャメロンはレジスターの脇についていた業務連絡用のマイクの電源を入れ叫んだ。
『皆聞け!良いか、銃撃は続けろ!』
暗い店内に、スピーカーを通してキャメロンの声が響き渡った。
『今から3、数える。3の合図で銃撃をやめて入り口まで走り、そしてこの店から離れろ!』
「何でだよ!」
そう叫ぶ声が聞こえたが、構わず続けた。
『いいか、行くぞ・・・1・・・2・・・』
銃撃音が、心なしか静かになった。
『3!よし、走れ!!』
銃撃音が一斉にやみ、キャメロンがいるレジスターの前を数人の人間が通過する。
ダニー、ゴーレム、デール、ジャックといった面々の顔も伺えた。
全員出て行った雰囲気が漂い、店内にはゾンビがうろつき、店内奥の方でゾンビが獲物を食事中だった。
そしてキャメロン・・・等の本人はマシンガンを置いたはいいものの、強力なショットガンを手に、リッカーの方へ向かっていった。
「最高司令官!!」
途中でホーキンスが叫ぶ音声がしたが、構わず走り続ける。
ホーキンスはゾンビをナイフで倒し続けていたが、キャメロンを見て追い始めた。
キャメロンが食事中のリッカーまで、10メートルに迫った時、持っていたショットガンを発砲した。
腹に弾を喰らったミニバン級の大きさのリッカーは、1メートルほど後退した。
キャメロンが一瞬で装填し、もう一発食らわせる。
リッカーの肉片が少し吹き飛んだ。本体も少し交代する。
「うりゃぁぁ!!!」
さらに、何を間違ったかキャメロンは突然雄たけびを上げ、リッカーに体当たりしたのだ!
さすがのホーキンスも腰を抜かした。
筋肉剥き出しのリッカーの肉体に体当たりするキャメロンは、まさに“アホ”であった。
そう思うホーキンスなど知らず、キャメロンはひたすら弱ったリッカーに体当たりをした。
そしてついにリッカーを“倒す”と、丁度そこにあった在庫倉庫へと繋がる扉を閉めてリッカーを閉じ込めた。
「やりましたね、最高司令官。早く・・・」
ホーキンスはそう話しかけるが、キャメロンはそこにあったガスボンベに、素早くホースをつないでガスを放出し始めた。
「ああ、それをその扉の向こうに送って、火か何かを投げ込むという・・・」
ホーキンスはそういう作戦だと思った。
しかし、キャメロンはもう1つのガスボンベにも同じことをした。
さすがにホーキンスも何がなんだか分からなくなってきた。
「どうするんですか?」
質問すると、かえってきたのはガスボンベだった。
ホースが装着され、ガスが噴出状態のものを渡される。
「何を・・・」
「これから、俺はリッカーを巻き込んで自爆する」
ホーキンスは迫ってくるゾンビを、噴出するガスの圧力で寄せ付けないようにしていたが、その言葉にその手を止めた。
すかさず迫るゾンビにキャメロンがナイフを投げつける。
ばたりとゾンビが倒れるが、それも気にしないでキャメロンはホーキンスに告げた。
「最高司令官としての役目はやはり果たせなかった・・・おれはな。しかし、お前ならやってくれると信じている」
キャメロンは真顔でホーキンスを見た。
ホーキンスの目はガスの影響か何かは分からないが、かすかに潤んでいた。
この話題だと反論を立てるホーキンスだが、今回は違った。
小さく頷いたのだ。
キャメロンはホーキンスに最後の言葉を継げた。
「そのガスボンベをもったまま走れ・・・そうすれば満遍なくガスがいきわたり爆発も広範囲になる・・・
そして入り口から少し離れた所でそのボンベを置いて、外に出たら近くに皆がいるようだったら急いで遠くにやれ・・・お前もだ」
一息入れる。
「・・・ホーキンス・・・今までありがとう・・・特殊部隊はお前が再編してくれ・・・」
キャメロンはそういってホーキンスの背中を叩く。
50代の男達の友情物語がこうして幕を閉じようとしていた。
ダニーはジャックと一緒に駐車場を越え、道路にまで逃げていた。
しかし、そこでふと思った・・・報道命。
ここでならことの状況を伝えられる。
「ジャック・・・」
ジャックを呼び止めると、間もおかずカメラを放った。
ジャックがそれを受け取ると同時に「録れ」と合図をした。
「何を言ってるんですか・・・」
無論、ジャックは反論してきた。ダニーは本当に思っていたことを告げた。
「チードルの意思だ」
これは自分のためじゃなく、チードルと、情報を求めている一般の方へのためだった。
まさしく「報道命」・・・報道のために命の危険も知らずに死んだチードルを思い浮かべる。
ジャックは了解すると、TVの電波を受け取り、カメラを向けた。
チードルが電話で「電波が送られたら、すぐに放送するように」といっていてくれと願いながら喋りだした。
「私はフルキャストTVアナウンサー、ダニー・コミックです・・・こんなボロボロの姿を見せて申し訳ありません」
ダニーはユーモアを作り出し、Yシャツ姿の自分をカメラに強調するが、すぐ真顔に戻った。
「先ほどデモの撮影中にリッカーに襲われて、特殊部隊の本部へ避難していましたが、リッカーを倒すために
こうして追ってきたのです。しかし、その作戦は失敗に終わり、尊い命が失われました。
スタッフのワラライや多数の民間人それを守るためにいた特殊部隊員たちです・・・」
ダニーの声は、最初こそ震えていたが、だんだんと落ち着いてきた。
「いまドラッグストアの中で戦っていましたが、特殊部隊最高司令官からの命令により撤退するように命じられ
今、ここにいるというわけであります。この放送はデモとこの作戦によって失われた人たち、
そしてわたしにこの放送をしてくれといって命を落とした上司のチードル氏の追悼放送でもあります。
もしかしたら、生きて帰れなくなるかも知れません・・・その時はこの映像を残します・・・そして皆さんも・・・」
知らないうちに、先に逃げていたゴーレムやデール含めたデモ隊の若者も集まってきた。
そして、ダニー自身、涙がとまらなくなっていた。
キャメロンはガスで可燃ガスが充満するただっぴろいドラッグストア内にいた。
あるだけのガスボンベの口を開き、ガスをどんどん充満させる。
リッカーが今にも突き破れそうなあの扉を突き破り出てきたら、作戦実行の時だ。
ゾンビはホーキンスが退治してくれて、すぐに自分を襲ってくるような奴は見当たらない。
扉から少し離れ、「酒」とマークされている所を見つけたので歩く。
まだ冷えている缶ビールを取り出すと、プシュという音と共に一気に口へ流し込んだ。
目を脇にやると、カセットコンロに使うカセットボンベが目に入った。
起爆方法は大きなボンベを撃つことにしていたが、もしかしたら自分が生き残るかも・・・そんな考えが瞬時に頭をよぎり、
次の瞬間にはカセットボンベを2つ、腰に着けていた。
ふと安堵の息を漏らしたその時、キャメロンはとても重要なことを思い出した。
これをしないと、せっかくホーキンスに伝えた思いを無駄にしてしまうかも ―彼が最高司令官になれないかもしれない。
キャメロンは何かメッセージを残せるようなものを探した。
ノート・・・燃え尽きてしまう、ガス缶・・・問答無用で却下、オムツ・・・今着けても無駄だ・・・
だんだんへんな考えに進んできた時、いい物を見つけた。
「耐熱板」と書かれた長方形のそれは、一辺・・・かたや50センチ、かたや70センチとかなり大きなものだ。
粉々にならない限り耐えられそうな気がする・・・キャメロンは自身のナイフを取り出し、その板に傷をつけ始めた。
傷というより、削ってメッセージをつけるのだ。
ガスが充満し頭も朦朧としてきたが、残しておかなくてはならないものがあった・・・
・・・・・・最後に自分の名前を記した時、突然先ほどの扉が開いた。
リッカーがでてきたのだ。キャメロンは板を頑張って持ち上げ、入り口へ少しでも近づけるように床を滑らせた。
そしてキャメロンは出て来たリッカーを呼んだ。
「こっちだ!化け物!こっちだぞ!」
息を吸い込むたび頭が痛くなる・・・しかし、完全に葬るにはこれしかなかった。
リッカーは何か異変に気付いたようで何度かきょろきょろするが、すぐにキャメロンに目をつけた。
長い舌を前に伸ばし、威嚇の体勢をとる。そして突然ダッシュしてキャメロンに近づいた。
しかしキャメロンはハンドガンを持っている両腕を腹の辺りで交差させ、銃口をベルトにつけているカセットボンベに向けていた。
「・・・残念だ・・・リッカーさんよ!」
キャメロンは食べるという考えだけで突っ込んでくるリッカーに対し、そう叫んでいた。
そして両手の銃の引き金を同時に引いた。
最初にそのカセットコンロが爆発し、その炎が充満していたガスと放置されていたガスボンベにぶつかった。
事実上の大爆発。
ハワイに残るものの命を守り、キャメロンは今までの責任から開放されたのである。
そして責任を受け渡すため、耐熱板は必死で爆発に耐えていた。
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
ひとりごと
Change
(2026-05-07 03:10:35)
ビジネス・起業に関すること。
市川式心の経営
(2026-05-07 07:00:24)
つぶやき
詐欺メール多すぎ。AIさんが判別して…
(2026-05-07 09:18:34)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: