日常・・・

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【小説】見捨てられた者(第1節)



主な登場人物
:コールド・アース・・・賞金稼ぎ。17で刑務所に入り脱獄した経験がある。
           よって世間からは嫌われ者だが、射撃のプロでもあった。
:スコット・・・コールドの相棒。腕はコールドに負けないほど。
:ロブ・オーシャン・・・コールドの雇い主。勢力は小さめ。
:マスター・・・ロブの隠れ家にあるバーを経営するマスター。アドバイスをくれたり、役立つ情報を教えてくれる。本名は不明。
:ケビン・カブレラ・・・26歳の賞金稼ぎ。コールドとは友人関係である。性格は明るい。
:ボバ・フェット・・・ジャバに仕える賞金稼ぎ。コールドたちの任務を邪魔されることもある。

―プロローグ―
銀河帝国が発足し10年。銀河は帝国の政治に入っていた。
銀河では反発するものは殺され、帝国の領土にある星は厳しい生活を送っていた。
そんな中、人目を気にしないで銀河中を駆け回る。賞金稼ぎである。
もちろん人目を気にしないというのはタトゥイーンでのこと。
大きな星に行ったら姿を隠そうなりするだろう。
そのタトゥイーンは賞金稼ぎやならず者のたまり場だった。
周りのものにとっては迷惑極まりないのだが、賞金稼ぎにとって見れば
これほど良い隠れ家などめったにない。まさに天国だ。
ジャバの宮殿があるのはその星の郊外。
大きな宮殿を構えている。大抵の賞金稼ぎはそこに集い、ジャバから報酬を貰う。
しかしロブ・オーシャンのところに集う者もいる。
ロブ・オーシャンとは数年前から賞金稼ぎの間では話題になっている賞金稼ぎだ。
ジャバのように銀河中に知れ渡ってるのではなく、賞金稼ぎだけが知っている。
そんな彼は雇っている賞金稼ぎに対し任務を与え、それが達成できたものに報酬を渡す。
大抵は犯罪などを犯したものをこの世から排除することが多い殺し屋的なもの。
それが決まりだ。
そんな中、ロブの隠れ家に入っていくものがいた。
ジャバのような派手なものではなく、地下に配置されているので目立ちにくい。と言うか目立たない。
廃墟を利用した入り口には近づく者などいない。
入ったところで床に仕掛けがある事に気付かない。
たまに遊びで廃墟を訪れるものがいるくらいだ。
その廃墟に20代後半の男と少し年下の男が入っていった。
慣れた手つきで床の仕掛けを発き、梯子をつたって地下に降りていく。
そして地下にたどり着くと、衛兵に話しかける。
「どうだ調子は?」
「まぁまぁですよ。待ってください、今開けますから」
常連様はすんなりと行く。
扉が開くと学校の教室ほどの広さの部屋があり
カウンターとテーブル席がある飲み屋になっている。
もちろん立ち入るのはロブに用がある賞金稼ぎたちで息抜きの目的がほとんど。
居るのは10年ほどでカウンターのマスターが話しかける。
「よう、コールド。なんだ、今日は?飲んでってくれ」
コールドといわれた男は返す。
「今日は急用なんだ。ロブは?」
「たぶん自分の部屋だろう」
マスターが言うとコールドは側面の壁にある扉を開けた。
そこで相棒の男に「飲んでな」と言って追い払った。悪意は無い。
「失礼します。ロブ、今回の仕事を言ってくれ」
ロブは初老の男で賞金稼ぎたちと対等に話せる。いわば良い上司だ。
「あ~、コールド。自分から仕事を聞きに来ると言うのは珍しいな。
分かった。片付けてもらいたいのはコイツだ」
リストを出し指差す。
「レッド・サム。犯罪者だ。まぁ、もっとも私らが言えることじゃないんだが・・・。奴は今、情報が正しければコルサントだ。
人目につきやすい気をつけてくれ。期間は今回は指定しない」
ロブから命令を受けたコールドは「はいよ」といって出て行った。
そして飲んでいる相棒の男を連れて出て行った。
「今回は少し厄介だな・・・」
ひょんな何にも無い普通の任務だった。
賞金稼ぎコールド・アース。彼の激動の日々が始まった。



第1章 【賞金稼ぎの掟(レッド・サム編)】  

第1節「コルサントへ」

コールド・アースはコレリア出身。
しかし17の時、ひょんなことで事件を起こし刑務所入りになってしまう。
しかし技術を駆使して脱獄。
ならず者のたまり場とされるタトゥイーンに逃げ隠れることに。
そこでロブに射撃の腕を見出され、賞金稼ぎになり今に至る。
「次の任務はなんだ?」
相棒のスコットが聞く。彼もまた、同じような立場にある。
しかし、脱獄経験は無く、帰る場所が無いという。
「レッド・サムという犯罪者だ。リストによると殺人19件、強盗6件を犯している。凶悪な奴だな」
最もコールドが言える事ではない。
「レッド・サムって、あのレッド・サム?危険人物の」
「その通り。コルサントにいく。船は用意できたか?」
「37番格納庫にレンタルしてある」
スコットは迷わず答える。
コールドとスコットは37番格納庫へ急いだ。
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数十分して彼らは37番格納庫へ着いた。
名前の響きはいいのだが、実際は洞窟をくりぬいたような感じで、そこに必要な機器を取り付けただけだ。
一桁の奴が主に大型船や重要船。
37番など二桁の格納庫は個人船などと区分けされている。
「地味な船だ」
船を見てコールドが言った。本音が出たようだ。
「目立ちゃ、しねえ。それにスピードも速いようだ」
「中はきれいだろうな」
コールドは冗談をかまし、中へ入った。
「操縦席もきちんと掃除してある。古い型のようだが、たしかに性能は良さそうだ。でかしたスコット」
コールドは相棒を褒める。
「よし、発射だ」
コールド、スコットはコルサントに向け、出発した。






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