♭Day Break♭

♭Day Break♭

第9話「派遣されてきたもの」




女の人の声が、屋敷に響いた。





第9話「派遣されてきたもの」





一同は、いろいろと個人のことをしていたため、すぐに反応はできなかったが、来客に気づき、玄関の方へむかう。



もしかして、悪の組織かもしれない。



そう、緊張した空気がその場を包んだ。

そのドアを開けたのはオレンジだった。

彼ならば、フォイルリーダーの弟と言えば組織にばれずにすむ。

ルビーも、フォイルリーダーの息子だが彼は諸事情によりあまり人目につこうとは思わない。

「はーぃ?」

「こんにちわ。えっと…ルビーいるかな。」

桜色の髪の色をした少女…いや女の人がそこに立っていた。

傍には「ポワルン」と呼ばれるポケモンが付いている。

「ルビー?ちょっとまってな。……ルビー!!おっきゃくさぁあああん!!」

オレンジのハイパーボイス(!?)が屋敷中に響いた。

ぐわわわぁん、と余韻が残り、その女の人も耳をふさいでいた。

しばらくたつと、ルカリオに支えられてよたよたとルビーが現れた。

頭を押さえていることから。近くにいたのだろう。

「何…?」

「お客さん!!ほら!」

「…?…!!チェ、チェリーさん!!」

その女の人はにっこりとほほ笑むと久しぶり、と一言つけた。

ルビーはチェリーを見るや否や慌てるのみだ。

「えっと…父さんには言わないでくださいねっ!!」

「いわないよ。わかってるもん。あ、そうそう。リーダーさんは?」

次から次へと人を呼ぶチェリー。

何なんだ?と首をかしげるオレンジに、隣にいたフローゼルはさぁ?と告げた。

とりあえず、彼女を屋敷の中に導いた。







「僕、センリさんのところでお世話になっている「チェリー」といいます。君たちと同じ……、色彩をもつもの。」

一同が集まったところに、チェリーは自己紹介を始めた。

よろしく、と一言告げると一同もよろしくといった。

色彩、彼女はそういうのだろう。彼らのような「瞳」を持つものを。

彼女は「さくらんぼ色」…いわば…「桜色」の目をもつものだった。

「ってことは、私たちの新たな仲間ってことかしら?」

「そう。そうなるんだけど、僕はセンリさんのところでお世話になるから大丈夫。それを知らせるように、と言われただけだから。…あと、もうひとつ…。」

がさがさ、とカバンの中をあさるチェリー。そこから出てきたものは地図だった。

その地図には、いくつかのしるしがつけられていたのだが、一同にはよくわからないものだった。ここの地図ではない。

「なんですか?それ。」

「えっとね。悪の組織…のアジトの見取り図。」

「えぇ!?それってすごくない!?すごーい!!」

メイプルがすごい声をあげると、シルバーがどこから持ってきたのか…ハリセンでばしんと一発かましてやった。それですぐに黙るメイプルも、彼によって操られているようにも見える。

チェリーはそれをみて苦笑すると、ルビーの方を向いた。

「ルビー。お願い。君の“予知”で探ってほしいものがあるの。」

「…なんでしょう?」

「僕の、友達……。“アズライト”がここのどこかにとらわれてるの。……その場所を…予知してほしい。このしるしは僕が見て、だめだった場所なんだ。」

一同に緊張が走った。

チェリーの友達、アズライトがとらわれている。悪の組織は普通の住民をさらうようなまねはしない。

だとしたら、彼女の友達も…異能者……ということになる。

「…わかりました。ですが、一つこちらからもお願いがあります。」

「なぁに?」




「チェリーさんは、情報を手に入れることが得意な人。でしたら、のこりの宝玉のありかもわかるでしょう。見つけてください。“赤”“緑”“黄”“紫”を。」











チェリーが来て、次の日の朝。

あのあと、すぐに立ち去ったチェリー。また今日訪問する、と帰って行った。

屋敷の中ではまだ重たい空気が流れていた。

「あれから、ルビーはずっと部屋にこもりっぱなしったい。体にわるかー。」

「そうよね。私たちも何か手伝えることはないのかしら。」

サファイアとクリスが話をしていると、ゴールドとエメラルドがそばを通った。

彼らもまた、チェリーについて話しているのだろうか。遠くて話は聞こえない。

「力の使いすぎでたおれてるんじゃなかとかね?」

「わからないわ。ルビー君って、限度を知らない人だしね。…あ!そういえば!」

クリスは何を思いついたのか、いきなり席を立った。それをサファイアは不思議そうな眼で見つめる。

どないしたと?と首をかしげるほど、予想外の行動。

その言葉を聞いたクリスはくるり、と勢いよく振り返った。なにやら笑みを浮かべている。

「チェリーさん、私と同じ種族だったわ!」

「へ?」

「風よ!!何か感じると思ったわ!!」

たたた、とクリスが扉の方へ走っていく。

それをサファイアははじめ、見ていただけだったが好奇心に負け、クリスについて行くことにした。







ばぁあああん!!




勢いよく扉を開くと、そこにはチェリーが立っていた。

「あ、クリスちゃん。」

「おはようございます!!チェリーさん!」

笑いあう二人に、サファイアはぽかんとしていた。





種族の中、よくわからんと。




そう思った時に、ふわりと何かがサファイアの隣に舞い降りた。

ルビーの手持ちにいたはずの…「セレビィ」。

セレビィには特にはニックネームがついていない。まだ、考え中だと言ってもう4か月は立っている。

「どしたと?セレビィ?」

「ルビー君が疲れてねちゃってるから、セレビィが変わりに伝えにきたみたいですよ。」

扉からイエローが入ってきた。買い物から帰宅したところなのか…両手いっぱいに荷物があった。そのそばをレッドもついている。彼の方が多荷物…なのだろう。

扉にぶつかり、どわ!という声とともに荷物がばらばらー!と廊下に散らばった。

それを見たオレンジがあわててレッドを助けていた。

「結果が分かったんだね。」

「はい。…チェリーさんの親友さんは……。南塔の地下14階につかまっているそうです。そこまでは予知できましたが、そこからわからないと。…この前の戦いの怪我がまだ治っていないので……、体力的にも限界だったんでしょう。」

イエローが苦笑をしながらチェリーに告げるが、チェリーは真剣そのものな顔をしていた。

この前の戦い…。確かオーキド博士から聞いた。全員がボロボロになふほどの強敵が現れ…、グリーンを守るべく、ルビーが盾になり、一週間も目が覚めなかった…ということを。





昨日会ったときだって、包帯が完全にとれていなかったのに…。なんでぼくは頼んでしまったのだろう?





チェリーの心に、罪悪感が襲った。

あの子と長く居たのに、どうして……どうしてわかってあげられなかったのだろう??





立ち尽くすチェリーを、不思議そうに見つめるクリスとイエロー。

サファイアはそれを…ただじっと見つめていた。




「チェリーさん、何で……ルビーに無理させたと??」




「!」






サファイアの方は震え、涙があふれていた。







「あいつは、あいつは記憶もほとんどないったい!!なのに、チェリーさん、あんたのことは覚えとった!!それなのに、どうしてもうちとみてやらんかったとね!?」







サファイアの嘆きは、屋敷中に響いた……。






ーーーEND---






チェリーさんは悪人ではありません!!《ぁ

仲間ですよ!友達のキャラクターなので!!《ぉ



チェリーさんデータ


名前:チェリー(ライム)
性別:女(男)
性格:おっとりのほほん。仲間思い。(気が強い。責任感強い)
年齢:19歳
手持ち:
ポワルン(♂)、フシギバナ(♂)、チルタリス(♂)、ハクリュー(♂)、ムウマ(♂)、レックウザ(♂)
職業:風の賢者

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