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2005.12.05
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カテゴリ: 動物実験関連
本日、環境省にて「中央環境審議会動物愛護部会第3回実験動物小委員会」が行われ、傍聴に行ってきました。
今回の委員会では、現行の「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の改正素案が出され、素案の内容をめぐって委員の間で討論がなされました。

はじめに、基準の名称に関してですが、従来の名称が「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」であったのに対し、改正案では「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」と変更されていました。
今回、「苦痛の軽減」が明記された点は、賛同できると感じました。

さて、今日の会議で、委員の間で最も意見が分かれたところは、「第3 共通基準」の「(2)施設の構造等」の項目(実験動物を飼養・保管する施設に関する項目)において、「実験等の目的に支障を及ぼさない範囲で、個々の動物が、自然な姿勢で立ち上がり、横たわり、羽ばたき、泳ぐ等日常的な動作を容易に行うための広さ及び空間を備えること」という一文を、素案に含むか否かという点についてでした。

研究者のほぼ全員、及び実験動物生産者の人は、この一文に対して非常に強く反応しており、この文を入れることに対して強く反対していました。
その理由として、「実験動物は終生飼養するわけではないので、ここまで詳しく書かず、“実験動物の生理機能を損なわない範囲”位の表現に留めた方が良い」「現状では、実験動物関連施設でこのような基準に耐えうるような所はない。生産業者としては、このような基準が告示されたら対応できず、非現実的である」「“自然な姿勢で立ち”とあるが、動物種によっても“自然な姿勢”の定義が分かれており、この表現では対応できない」といったものでした。
それに対して、日本動物福祉協会の山口委員からは「逆に、この一文だけでは不十分であり、“生活環境のエンリッチメント”についても、この基準の中で明記すべき」「現状に合わせて基準をつくったら改正にならない。一歩先に踏み出す文言にすべきだ」といった意見が出され、真っ向から対立する形となりました。

結果的には、委員長(林良博氏:東京大学教授)や環境省の事務局の方から、「この文には“実験等の目的に支障を及ぼさない範囲で”という前置き(制限)もついているし、“自然な姿勢”というのも常識的な範囲でわかるだろう。あくまで努力規定であり、文言の最後の“備えること”をもっと緩やかな表現に変える方向で、この一文は基準に入れる方向で検討したい」という仲介案が出され、時間も無くなっていたため、とりあえずその場は曖昧なまま収束となりました。


幸い、今回は委員長や環境省の事務局も、反対意見にただ押し切られるのではなく、「このくらいの一文は入れた方が良いのではないか」という立場を何とか維持してくれたので、少しは希望を感じられました(それでも、研究者の方々の反対意見は退けきれず、もっとゆるい文言になりそうですが…)。

以下は私の感想です。
確かに、動物たちがもう少し自然に動けるようなスペースを確保するのでさえも、現状がその実態からはほど遠いだけに、その実現は当事者の方々にとっては容易ではないかもしれません。
しかし、この会議での発言からは、頭から無理と決めて努力を回避し、現状改善を阻止しようとさえしているような印象すら受けました。
上記の一文に書かれたことは、それほど目くじらを立てて反対するような内容でしょうか?
むしろ、動物たちに実験の被験体となることを強い、さらにはその命さえ奪っている私たち人間として、最低限なすべきことではないかと思えてなりません。
研究者の方々は、そうした努力はしていると反論なさるかもしれませんが、こうした会議での発言や態度を見る限り、そうした部分は一般人の私には伝わってこないというのが事実なのです。
来年、1月初旬~2月初旬頃にかけて、当基準に対するパブコメの募集も行われる予定ですので、上記の一文が削除されぬよう、意見を送りたいと考えています。

なお、これも大変残念なことなのですが、改正素案でも、従来通り、畜産動物の実験についてはこの基準の適用除外とされてしまいました。
獣医学部などでは動物実験が多数行われているのが現状であり、そうした獣医学部などの実験動物に対してもこの基準がきちんと適用されるように、意見を伝えていきたいと考えます。





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Last updated  2005.12.05 18:58:15
コメント(10) | コメントを書く


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わーん。。  
a-ma-o-to  さん
お疲れさまです。。。
雰囲気、伝わってきますよ。傍聴してたらやじとばしてますね。かなり。
悔しいですね!パブコメ、始まる前に送った方がインパクトあるって聞きました。 (2005.12.05 23:57:30)

Re:わーん。。(12/05)  
a-ma-o-toさん、コメントどうもありがとうございます。
雰囲気わかっていただけて嬉しいです!
あの一文が入れば、大きな前進だと思います。ここはなんとか、実現化させたい思いでいっぱいです。

>悔しいですね!パブコメ、始まる前に送った方がインパクトあるって聞きました。

おお!確かに、パブコメの時点では、だいぶ素案も固まってしまいますものね。
アドバイス、どうもありがとうございました! (2005.12.06 08:09:07)

Re:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
jam-raga  さん
お疲れ様です。
私頭が悪いので,的外れでしたらゴメンナサイ。
拝見させて頂いて,素直に「どうしてこんなに頭固いんだろう」と思いました。
反対や反発しかしない事は頑固にしか見えません…。どうしてもっと広い視野で見れないんだろう,と。
確かに、あの一文が加わることで,デメリットを受けるのは反対してらっしゃる方々です。
どうも色んな件とダブるところがあります。
これから、バシバシ意見を送って行こうと思います♪
貴重なお話を有難うございました!!m(__)m (2005.12.06 09:26:29)

Re:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
ふぐ太郎  さん
本当にお疲れ様です。。。。。
なんだか読んでがっくりです。。。。
家畜動物は論外ですか。。。。。
ヨーロッパでは動物実験がもう禁止になったところで日本は何でここまで遅れてるのでしょうか。。。
動物実験は必要ではありません。実際、動物実験をして売られた薬、バイアグラとかなどは人間が死亡しているし、肝機能も悪くすると後でわかり販売中止になったり、アホみたいです。何のために動物が犠牲になってきたのか。。。。涙 (2005.12.06 13:50:20)

Re:3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★  
お疲れ様です。
「本気で動物の苦痛の軽減を考えるつもりがあるのだろうか」というご意見に同感です。一文を入れるか入れないか・・・研究者側の逃げ道となるものを阻止したいですもの。大きな前進になるよう切に願っています。 (2005.12.06 15:20:58)

Re[1]:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
jam-ragaさん、コメントどうもありがとうございました。この気持ちを共有していただけて、とても励まされています。

>反対や反発しかしない事は頑固にしか見えません…。どうしてもっと広い視野で見れないんだろう,と。

私も同じ気持ちです。
基準の改正のために集まった委員のはずなのに、改正案に対して反対意見ばかりが目立ち、これでは現状を良くするどころか改善の流れにブレーキや歯止めをかけにきたのかと言いたくなります。

>どうも色んな件とダブるところがあります。

いろいろなことがつながっているのですね…。

>これから、バシバシ意見を送って行こうと思います♪

心強いお言葉!どうもありがとうございます。
私も頑張って意見送ります。 (2005.12.06 20:02:23)

Re[1]:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
ふぐ太郎さん、コメントくださり、どうもありがとうございます!読んでいただけて、嬉しく思います。

>家畜動物は論外ですか。。。。。

そうなのです!畜産動物関連の実験を適用除外にする根拠が見えません(環境省の事務局の人さえも、適用除外にする明確な答えを言えていませんでした)。
獣医学部のみならず、農学部などでも畜産の実験は行われていますし、かなり劣悪な事例が実際にあることを知っています。
ここはしっかりと訴えていかねばと思っています。

>ヨーロッパでは動物実験がもう禁止になったところで日本は何でここまで遅れてるのでしょうか。。。

本当に…!日本の研究者の方々は、「自分たちは実験動物の福祉には十分配慮しているから、法律は必要なく自主規制で十分だ」というのが、かねてからの言い分ですが、上記のような一文を入れることにさえ猛反対をする姿を見ていると、「本当に研究者の人々の自主規制に任せて大丈夫なのか?」と、再び疑念が強まってきます。悲しいことですが、日本は本当に遅れています…。
上記の一文、なんとしても今回の改正基準に盛り込みたいです。 (2005.12.06 20:26:14)

Re[1]:3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
vvかのんvvさん、読んでくださりありがとうございます。そして、力強いコメント、とても勇気づけられました!

>一文を入れるか入れないか・・・研究者側の逃げ道となるものを阻止したいですもの。大きな前進になるよう切に願っています。

共鳴してくださって、どうもありがとうございます!
まさしく、この一文を入れるかどうかで、逃げ道を狭くすることができると思います。
これは今後の実験動物たちの境遇において、かなり重要な分かれ目になると思います。
素案に盛り込まれるところまできているのですから、つぶされることのないよう守り抜きたいです! (2005.12.06 20:36:13)

Re:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
Brave24  さん
こんばんは。
実験動物小委員会(環境省)傍聴記、拝見しました。
「苦痛の軽減」が明記されたことは進歩があったかなと少し安心しました。
しかし、環境エンリッチメントに関する研究者側の発言にはがっかりです。命というより材料としか見ていないように感じます。人間の為に苦痛を強いられ、死を免れない実験動物には、より快適で優遇された環境を提供することは当然の事だと思うのですが・・。それを改善の努力をも拒もうとしている・・  残念です。
なんとか少しでも今の現状を改善できるように、働きかけていこうと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。
(2005.12.06 23:16:31)

Re[1]:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★(12/05)  
Brave24さん、こんばんは☆ コメントどうもありがとうございます!

>「苦痛の軽減」が明記されたことは進歩があったかなと少し安心しました。

はい!私も、この基準の名称が、これまでの「飼養及び保管等」から「飼養及び保管並びに苦痛の軽減」として、「苦痛の軽減」が明記された点は前進だと感じました。

>人間の為に苦痛を強いられ、死を免れない実験動物には、より快適で優遇された環境を提供することは当然の事だと思うのですが・・。

そうそう!私もそう思います。
せめて「自然な姿勢で立ち上がり、横たわり、羽ばたき、泳ぐ」位の日常動作は、最低限でも保障しようとして真剣に努力するのが、動物に犠牲を強いている人間側にとっての最低限の責務だと思います。

しかも、動物実験関連施設には実験に供されている最中の動物だけでなく、実験されるまで待っている動物たちだって多数いるのですから、拘束中の期間をいかに苦痛を少なく過ごせるようにするかは、非常に重要な問題だと思います。

>なんとか少しでも今の現状を改善できるように、働きかけていこうと思います。

私もです!今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 (2005.12.07 01:09:30)

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