忘れられた本棚

忘れられた本棚

作られた者


~作られた者~




真っ暗…何も見えないよ…?みんな…どうなったのかな…?

私は?死んじゃったの?死んだら…どうなるのかな?

真っ暗な闇の中を落ちているのか浮いているのかもわからない

見渡す限りの闇…出口の見当たらないほど大きな大きな空洞のようだった

聞こえてくる音も無かった…元々音なんて鳴ってないのかもしれない

それとも…自分の体は無いのかもしれない…最初から…無かったのか?

チョコはその場所に座ってさっきの声の事を考えてみた…

誰だったんだろう…?どうして急に声がしたんだろう…?

みんなには聞こえていたのかな?空耳だったのかな…?

色々な疑問が頭の中に浮かんでは消えて消えては浮んできた

もう2度とみんなに会えないような気がする…体が暖かい…

急に体温が戻ってきたような…冷たい血が体中を固まって移動して

ゾクゾクと体が震えた。寒くないのに…へんなの…

その瞬間に一気に体が光に向って落ち始めた

あああ…!!!心臓が何処かに行っちゃいそう…!!そう思った

光に吸い込まれて行く…当たりが真っ白…?体の感覚が戻ってきた

そこでゆっくりと目を開けてぼ~っと上の方を見つめた

窓が開いているのかカーテンが視界に入ったり出たり優しい音を立てていた

窓から入って来る光はオレンジ色だった…夕方なんだ…たぶん…

いつから眠ってたんだろう…体…動くかな…?

自分の家だよね…?

その時急に目の前に影が出てきたピントが合わなくてぼやけて見えた

「チョコ!?目…覚めたの?大丈夫?」

レミリアだ…声でそれに気がついた…心配そうな顔が浮んできた

「あ…お姉ちゃん…?ここ…私の家なの?」

チョコは体を支えてもらって起きあがって周りを見た

いつもの部屋だ…椅子、机、いつものまま変わってない…見なれた部屋

夢だったのかな…?

さっきの…怖い夢だった…破滅者…?

ぼ~っとしながらレミリアの顔を見つめていた。

「お腹空いた?食べたい物ある?作ってあげるから…」

その言葉を聞くと何だかとても安心できた。

そっか…お昼寝しちゃったんだ…それで…あんな夢を見たのかな…?

レミリアの目に涙が浮かんでいるように見えた。

「お姉ちゃん…?どうしたの…?泣いてるの…?」

「ううん…泣いてないよ~、欠伸したら涙が出ちゃって…」

レミリアは笑いながら袖で目を擦ってからチョコの方を見なおした

「じゃあ…ハンバーグが良いな~…だって…食べてないもんね」

わかった!と元気に言ってからレミリアは台所の方に行ってしまった

チョコもベットから這い出して立ち上がってみた

クラクラとしたが大丈夫だった…立って歩く事くらいは出来る…

服はパジャマのままだった…やっぱり夢だったんだ…よかった…

急に気が抜けてしまった、深呼吸をしてからゆっくりと台所に1番近い椅子に座った

「あ…!お兄ちゃんは?仕事かな…?」

「ん~…フィンは…お城に行ったと思うけど…ココアって言う子と一緒に…」

じゃあ…2人とも生きてたんだ~…よかった…

意識もハッキリしてきた…レミリアと話をしていると自分の存在が確認できる感じがした

と言う事は…あれって…夢じゃなかったんだ…破滅者…

お姉ちゃんに言った方が良いのかな…?言わない方が良いのかな…?

「破滅者の事は知ってるよ。フィンに聞いたから…ココア君の事もね」

レミリアは、不安なのか楽しんでいるような良くわからない…自分でもわからない

そんな感じの表情を浮べているのがわかるような声だった。

肉を焼く良い匂いが辺りを取り巻く頃まで2人とも喋らないままだった

言葉を探して頭の中を駆け回ってフラフラになってしまった自分が見えた気がした

「お~!良い匂いがする~!ハンバーグかぁ~」

フィンがドアから顔を覗かて、笑いながら部屋に入りながら言った

その後に続いてココアも入ってきた。ココアはフィンとは違い「お邪魔します」と

言って会釈をしてから礼儀正しく入ってきた

レミリアはフィンには何も言わなかったがココアには笑顔で対応していた

「冷たいな…おい…ココアばっかに良い顔して…まったく…」

フィンは椅子を部屋の隅っこから引っ張り出してきて

机の周りに並べてからチョコと向き合う場所に座ってから机に体を乗せた

チョコがフィンの方に顔を上げてジッと顔を見つめてみた

「魔力は結構戻ったみたいだな…よしよし」

そう言ってチョコの頭を力強く撫でた。

「チョコ!良かった…うん…魔力は戻ってるね…回復力は早いみたいだね」

ココアは、ポケットの中から何かを出そうとしたが

やっぱりやめたようだった…何だろう?

「あ…そう言えば…さっき城に行って神様に報告してきたんだけどな…」

報告してきたんだ…あの事…そうだよね…あの塔が壊れちゃったら…

フィンはそのまま顔を顰めて話を続けた

「神様辛そうだったな…あれだともう死ぬな」

「こらこら…フィンはすぐ人を殺すからな…」

すぐにココアが言葉を挟んだ…ココアの目には不安の色が浮んでいるように見えた

「はいはい、暗い話しは後々!ご飯並べて!フィン!」

レミリアが苦笑いしながら話しをそらそうとしていた

お城に何かあるの?お城の話になると…いつも話をそらされる…

フィンは渋々立ちあがってからハンバーグを全員分運んで来た

結局最後まで何かを考え様と思わなかった

早めに風呂に入ってから寝る事にした。枕に頭を埋めるすぐに眠りの波が

迫ってきて、チョコは飲み込まれて行った…














外が騒がしい…人が騒いでる…足音がいっぱい聞こえている

その時にドアが乱暴に叩かれたと思うといきなりドアが開いた

「動くな!お前達だな…破滅者に組する者!」

チョコは何も言わずに起き上がって相手をぼ~っと見つめた

皮で出来た服を着ていて胸当てや頭には兜をかぶっている…

手には槍や剣を握っている者や腰に下げてる者も居た

「チョコ~…朝から誰と遊んでるの~?」

チョコの後に続いて布団の中から顔を出した

大きな欠伸をしてから瓶子達を見つめて目を何度も擦っていた

「さっさと立て!城に連行する!」

「は?連行?ちょっと…意味がわからないけど…ねえ?チョコ?」

「うん…」

兵士の方を向きながら頷いてみた、かなりイライラしているように見えた

正直意味がわからなかった…

この人達が言ってる事全てが意味不明…

破滅者の…何とかって言ってた…

破滅者の事…見ちゃ駄目だったのかな…?

でも…あれって破滅者が悪いんだよね…勝手に出て来たのに…

「付いて行った方が良いのかな…?お姉ちゃん…?」

「チョコ…はい!服…」

レミリアが服を渡してから早口で言った

「着替えて良いかな…?こんな姿で町の中を歩きたくないし…」

そう言うと兵士は数秒考えてから踵を返して入り口まで戻ると顔だけで振り返った

「外は包囲してある…無駄な抵抗はする物ではないぞ…」

そういうと、ドアを開けて外に出て行った。隣の家のドアが開く音が聞こえた

「早く着替えて…あいつ等が城から来たなら…こっちから城に行ってみよう…」

レミリアはにっこりと笑ってから服を着替えた

何とか早めに着替えて窓から外を見た…本当に兵士が居る…たくさん…

はあ…と息をついてレミリアの顔を見た。

何かを待っているようだ…

その時、隣から物音…怒鳴り声…剣と剣がぶつかる音が聞こえた

「血の気が多いって…最悪ね…どうしよっか?」

レミリアが顔をチョコの方に向けた瞬間チョコの後ろで爆発が起こり

家具と壁を吹き飛ばした。レミリアが上に覆い被さって瓦礫から守ってくれていた

「チョコ!怪我…してない?」

レミリアが体をペタペタと触って怪我がないか確かめているようだった

「大丈夫だよ~…怪我なんて無かったよ…」

くすぐったくて少し笑ってしまった。

それを見てレミリアが安心したような溜め息をついた

何かが家の中を走ってきて二人の前で止まった

「チョコ!レミリア!大丈夫か?」

煙で見えなかったがフィンとココアだと言う事がわかった。

ココアはしゃがんでチョコに大剣を渡してから胸の辺りでベルトを止めてくれた

「さあ…城に行くよ!捕まったら城に行くまでに殺されるからね…」

ココアがなるべく冷静を保つように言ってからチョコを助け起こした

「城まで走るよ!敵は僕達がかたずけるから…」

壁が崩れて兵士がいっせいに入ってきた

フィンが大剣銃を構えると右、左、とジャンプをしながら兵士に銃口を向けた

空気の流れが切断されるような感覚と同時に兵士が一気に吹き飛んだ

ココアとレミリアが開いた隙間から走り出すのに続いてチョコも走り出した

町の通りは兵士で溢れていた。一般の人は家の窓から外を見ている…一瞬顔が見えた

「チョコ!!離れてないよね!ココア君!」

レミリアが叫びながら左から襲いかかってきた兵士の腹に蹴りを入れた

お姉ちゃんって…こんなに強かったんだ…知らなかった…

「危ない!」

急に体が軽くなった、お腹に手の感触があった、ココアに抱えられているとわかった

ココアは剣を抜くと2人の兵士の横を身を屈めて通り過ぎた

後ろを振り返るとその2人は胸に穴が開いていた…血が吹き出している…

レミリアが後ろに着いて来て、その後ろにフィンが息を切らして追ってきていた

城が少しずつ大きくなってきた。ココアがチョコを地面に降ろして

みんなが居ることを確かめている様だった。

「変な魔術師も居たもんだね…ふう…」

レミリアがスカートの埃を払いながら言った

さっきまで動いていた兵士は木の葉になって風に飛ばされて行った…

「さっきのは樹術だね…ゴーレムと似たような物だけど…」

「じゃあ…さっきのは…人じゃなかったの?」

ココアの苦笑いにむかって問い掛けてみた。血が出てたのに?どうして?

「あのね…生命の欠片が集まれば器にする事だって出来るんだ…

何が原料であったって生命は全て共通する物を持っている…形が違うだけで

中身は同じなんだ…木の葉でヒトの形を作って、魔術をかけると…同じような物を作る事が出来るんだ」

意味がわからない…何が何なの?さっきのは…生き物じゃなかったの?

生き物って…何?わけがわからなくって頭が破裂しそうなくらい、考えても答えが出なかった

「さてと…ここまでの魔術だ、城の奴等だろうな…」

「でも…どうして?私達…何もしてないのに…」

フィンは口を結んだまま無理に笑って見せた…こんなのを期待してる訳じゃないのに…

「早くお城に入ろう?ね?」

レミリアの顔を見て黙って頷いた。城の中は以外と静かで、誰も待ち構えていなかった

しんと静まり返った城の中を4人で歩き出した。

始めてはいる城の中…でも…何だろう…?ずっと前に来た事があったのかな…?

レミリアが城の中を案内してくれて、迷う事無く大きな扉の前に出た

「ここは神様のいらっしゃる所だよ…本当は許可が要るんだけど…

チョコが居るからね…大丈夫だよね…」

残りの言葉は口のすぐそばで空気が遮ったように思えた

扉を開けて中に進むととても懐かしく思える顔が3つあった

おかしい…今まで来た事ない場所に…知ってるヒトが居る訳がないのに…

2人は椅子に座る老人を守るようにして4人を見下ろしていた

一人は剣をもう一人は槍を持っていた。

老人は目を見開いて4人を見た後チョコをジッと見つめた

何だか恥かしくなってレミリアの後ろに隠れて様子を見た

「そんなに怖がる事はないだろう?チョコ」

老人は笑いながらそう言って手招きをした

「こちらに来なさい…」

さっさと全員が前に進んだ扉は勝手に閉まって廊下への道を閉ざした

「チョコ…久しぶりだな?まあ…お前は覚えてないか…」

剣を腰にさしている男がそういって微笑んだ、槍の男もだった

何だか急に不安になってきた…どんなに説明されてもわかる事がない気がする

「チョコ…もっと近くに来て欲しいのだが、ダメか?」

老人の訪い掛けは弱々しいような気がした…昨日のフィンの言葉を無理にも思い出してしまった

一度だけ頷いてから恐る恐る老人に近づいた、みんなはどう思ってるのかな…?

私ばっかりこんなに特別扱いなの?私って…何?

「チョコ…このヒトが神様だよ…」

レミリアのそばを離れる時に小さな声で教えてくれた













っとっと…何だか長くなっちゃった^^;

短く終わるつもりだったんですが…はあ…ページを増やそうかな^^

今回は滅茶苦茶でしたので…本人もわかってます~^^;

本当に最悪です…><感想を…

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