コロコロ

コロコロ

秋風

秋風





11月の風にふかれて 枯葉がそっと落ちる

 大きくなった歩幅を確かめるように並木道を歩く

左手に君の温もり 寄り添いながら歩いてきた

 街に背を向けながら 思い出を置いてきた



君さえいれば 生きてゆける

 なにもかも いらなかった

冷たくなってゆく風の中、君だけが暖かかった





小さなアパートを借りて 一緒に暮らそうと

 電車の中で二人はずっと幸せを求めていた

ボクの前にある君の微笑み 何も怖くはなかった

 君の震える左手を 強く握り締めた



ずっと二人で生きていこうと 秋空に小さく呟いた

 秋の風が過ぎていく ボク達を置いたままで

君を愛することを誓って 口唇を奪った

 涙を流す君の全てを知りたいと求め続けた……






「白い雪が舞う頃に

      一度家に帰ろうか

 君を永遠に愛することを

      認めてもらうために……」





いつまでも手を繋いで 二度目の電車に乗る

 左手にある手の温もり ずっと離したくはない

君の寝顔を見つめて 君を起こさないように

 夜空を眺め、息を殺し、幸せを求め続けた……

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