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今朝といっても遅めにおきて、いつものように、まずテレビ。
チャンネルを回していると、NHKのドキュメンタリー番組に遭遇。
途中からですが見ているうちに、ぐいぐい引き込まれていきました。
NHKも大河ドラマのつまらなさには失望するだけでなく、
歴史的事実と明らかに異なることさえ平気でストーリー化するなど、
見る価値があるとは思えません。
描く時代も、ほとんどが戦国時代か幕末。
何度でも同時代人を主人公に、一年もの長編ドラマをやるのですから、飽き飽きします。
まだ、韓国の歴史もののほうが、新鮮な分楽しめます。
閑話休題
件のドキュメンタリーですが、私の見たのは途中、取材対象の女性37歳が、病院で腹水を抜いてもらうところからでした。
彼女は、胃がんで、映像では3リットルもの腹水を抜く状態でした。
抗がん剤の治療も始めていて、そのきつい体で、餡入りのお菓子の屋台をやっているのです。
元から足が悪いらしく、歩行もやや困難で、抗がん剤の副作用で髪のボリウムも少なくなっています。
どうやら離婚しているようで、6歳くらいの女の子と4歳くらいの男の子を、女手ひとつで育てているようです。
子供たちの将来、親の責任を果たしたいという希望、そういうもののために、つらい治療に耐えています。母親の愛情を子供たちに注ぐことを生きがいにしているようです。
医師に見てもらう場面で、彼女が、笑顔で、といってもどこか無理やりつくったかんじの笑顔で、「生存率は」 とたずねるのです。
医師の答えは、「1年半から2年。抗ガン剤治療を開始してから。」というもの。
すなわち、あと、一年も生きられないということを意味していました。
医師は、彼女の顔も見ないで、事務的な口調で告げていましたが、
主治医としては、あのような態度をとらざるを得ないのかもしれません。
下手な同情は偽善的行為になりかねませんから。
そのあと、子供たちが進級して、女の子が小学校に入り、 彼女は店をやめて自宅で子供たちとの生活を送る姿が映し出され ていました。
ドキュメンタリーの凄いのは、表情一つ一つに、偽りがないからです。
安っぽいドラマでは、驚きを目を見開いて表現するなどの陳腐な演技 が見られますが、 真実の映像ではそんなことはなく、淡々と自体が推 移しています
そこで映像が終わりました。
その数秒後テロップで、「2009年7月 彼女の名前 死亡」 と出ました。
映像のラストから数ヶ月後のことでしょう。
このドキュメンタリーは、遺児たちには、悲しいけれど何にも変えがたい宝物になるでしょう。
母親の、子供を愛する姿と、子供のためにのみ懸命に生きようとする姿が描かれていますから。