我流乱舞!

我流乱舞!

非情な日常・死する理由・5 


真っ黒な世界に俺が1人。
必死に光を見出そうと、悪あがきをしている夢。
目に映るものが全て現実とは限らなくて、見えない落とし穴に落ちる夢
それでも、その瞳は光を映し出していた・・・。 夢・・・。


















気が付くと病院のベットに居た。
脚と腕に包帯が巻かれている。腕にも、包帯が巻かれている。
山の中を走ったため、至るところに傷を負ったのだろうか

看護婦が近寄ってきた
「目が醒めたのですね?劉也さん。今主治医を呼びますので・・・」

と言うと去っていった。
寝ている間に見た夢をぼーっと思い浮かべならある事を思い出した
亮は・・・!?彩子は・・・!?
無事なのか?

すぐに主治医が来た。
「気が付きましたか、貴方は明らかな致命傷を負いながらも、出血が少なく無事命取り留めました。3週間意識不明でしたが、何とかなりましたね・・・。後1~2週間もすれば・・・」

そんな事はどうでもいい

「あ、俺の・・・俺の友達は!?2人、彩子と亮って奴は・・・?」
主治医を口を渋らせた。
だけど、俺は知りたかった。無事であるという報告を。それだけを望んで。









「・・・先週。お亡くなりに・・・。」












「・・・今、なんて?」






頭の中が混乱している。

「2人とも、傷つけてはいけない所まで、弾丸が行き届き・・・。我々も全力を尽くしましたが・・・」




俺のせいだ、遊びに行こうなんて誘い断っていれば。
俺のせいだ、俺があの時逃げたから。
俺があの時もっと良い方法で脱出していれば。
俺があの時、俺があの時、俺があの時、俺が・・・。
最後まで彩子は・・・。
最後まで亮は・・・・・!!!

「うわああああああああああああああああああああ!!!!」



主治医が暴れだす俺を取り押さえ、看護婦に早口でこう告げた。

「安定剤だ!早く持って来い!!・・・・劉也さん落ち着いて!!!」













俺は・・・。無力だ・・・。


もっと、もっともっと強かったら、失う事なんて無かった。
もっと俺が・・・・・。




























数ヶ月して・・・。










事情聴取も全て終え、犯人は未だに逃走中だが。
全国体制で後を追っているとの事。
今は大分落ち着いて来た。

事件はマスコミが嗅ぎ付け、TVにまで放送された。
おかげ様で俺の黒い噂が、町中に流れ出た。
生き地獄とはこの事だろう。

鏡を見れば、血が付いた顔が・・・・・・映っているような気がした
嫌で、忘れたくて、堪らなくて。
前髪をたくし上げ、もう顔にかぶさらないようにした。
長い前髪が鼻に触れると、血の匂いがこびり付いていて、更に追い込まれる。



そして、最近。

俺の中に第六感が生まれた。
理由は分からない。何故なのかもわからない。
ある日突然、未来が見えた。
目で見えたのではなく頭の中に映像が再生されるような感じだ
体感する時間は長くも短くも現実では刹那。


普通の人は喜ぶべき事なんだろう。
だけど、俺は歯噛みした。

・・・どうしてもっと早く・・・

もしかして、これ等の出来事は分かっていたのかもしれない。
それを望んでしまったのかもしれない。

そんな事を考えてしまう。

少しでも生きてる実感が欲しくて、近所や学校の奴の未来を教えて、注意してみた。

俺の言った事は必ず当たった。誰一人、予知の外れた人間は居なかった。

それは更に、反響を呼び、俺は化け物扱いされた。

「気持ち悪い。」「近寄るな化物。」「お前のせいで・・・。」




否定したかった、でも出来なかった。
俺自身、自覚していたから。






もう、疲れたよ。自分自身に。










続きの無い旅に出ようと、決心をした。
この暗い人生に、非情な日常に・・・。ピリオドを刻むため。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: