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2008.03.07
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カテゴリ: 小説 Wonder Garden
第32話 父の決断

父はそばにあった椅子に腰をかけた。子宮を摘出する=赤ちゃんが出来なくなるが摘出しないとお母さんの命が危ない。父は悩み続けた。
そして数分後、父は決心した。医師に話しかけている。父の言葉を聞いた聡美は同感して涙をこぼした。

「では、子宮を摘出でよろしいですか?」
医師が告げる。父は縦にうなずく。聡美はその後、赤ちゃんがいる生命維持室へ向かった。

「赤ちゃん、お母さんは大丈夫だからね。」
聡美は赤ちゃんに話しかける。しばらくするとお父さんもやってきた。決心しきれてない部分が顔に出ている。
聡美と父親は家に帰った。聡美にとって母がいないのは初めてである。聡美は母に代わって料理を作った。
といっても料理は苦手なほうで、かき玉汁や炒め物しか作れなかった。それでも父は文句も言わずにうれしそうに食べてくれた。


聡美はそうつぶやくと父は小さくうなずいた。聡美はこんなに親孝行したのは久しぶりだった。
2日日、聡美のギブスがはずれ、聡美の両足が自由になった頃、赤ちゃんが回復したと病院から電話が入った。
急いで向かうと赤ちゃんが元気な泣き声を出していた。聡美は母に代わって赤ちゃんを抱いてみた。聡美は少し母親になった気分になった。

「赤ちゃんの名前って決まってるの?」
聡美が父に聞くと即答で答えた。どうやら名前は「歩美」と生まれる前に決めていたらしい。すると医師はこう告げた。

「赤ちゃんは奇跡的にどこにも異常が見つかりませんでした。」
聡美と父親はほっとしている。父は赤ちゃんに触っていると、赤ちゃんは反射的に父の指をつかんで離さなかった。
父は聡美に手の甲をなでると離すということを教えてくれた。聡美の実践する。すると父の教えた通り、ちゃんと離すのであった。
聡美は万遍の笑みをこぼす。すると医師は母の手術の結果を話をした。

「成美さんの子宮摘出は成功しました。」
父は真面目な顔をして聞いていた。摘出と聞くと聡美は震え上がった。メスで切られるところを想像してしまうからである。

「どうだった?」
「手術は成功したよ。でも完全に回復するには時間がかかるらしい。」
聡美は声を失った。すごく悔しそうだ。その後、母のいる病室に行くと母はとても元気そうに見える。
しかし、実際はとても痩せていた。聡美は心配そうに見ていた。入院して一気に食欲がなくなったらしく、先ほど配られた昼食にはおかずが残っている。

「お母さん、大丈夫?」


(第33話へ続く)





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最終更新日  2008.03.07 08:55:37
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