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2015年03月15日

（利潤が）300%であれば、断頭台の危険をおかしてでも資本が冒険しないような犯罪はない。

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テーマ：戦争反対(1190)

カテゴリ：平和運動

最近になって、楽天ブログの下のところに過去の「読まれた記事」のランキングが載るようになった。どういう根拠なのかさっぱりわからないので、信頼はまったくしていないのだが、そこで思いもかけない昔の記事が紹介されるので、それに導かれて最近はよく昔の記事を読むようになった。

発見は主に二つ。昔の記事も案外頑張っているじゃない、ということがしばしば。もう一つは、コメントで、参考になることがしばしば。

2012年10月8日の「東電の非人間性」 という記事がある。「あのとき」東電本社でどのような会話があったのか、やっと一部公表されて「（海水注入すると廃炉になるので）もったいない」という会話が何度もされたということを紹介したり、それでも東電は内部留保をしっかり溜め込んだということを紹介したり、一方で次々と原発自殺する人がいることを紹介した記事である。

それにまろさんがこんなコメントを寄せてくれていた。

　不正確ですが、『資本論』(今、手元にないので)の中に、資本は臆病である。しかし、利益が上がるとなると途端に大胆になる。大きな利益が上がるとなると、死刑台も戦争も恐れなくなる、といった意味のことが書いてあったと思います。マルクス自身の文章ではなくて引用だったと記憶していますが。
　巨額の内部留保の結果、彼らが何を失ったのか、如実に現れたビデオと会話ですね。
　全面公開と解説番組を望みます。
2012年10月08日 20時45分01秒

まろさんの教養の広さと確かさに感心しつつも、このマルクスの指摘は、安保法制や９条改悪に執念を燃やす某首相のことを言っているかのようで、まさに現代にも当てはまるような気がしたので、マルクスが実際どう言っているのか、調べてみた。（←こういうときにインターネットは便利です）そうすると、どうやらその部分はこれではないかと思う。

第24章いわゆる本源的蓄積
第六節産業資本家の創世記より

なんの躊躇もなく、むしろ、利潤のために積極的に行なわれた、これらの“野蛮な”行為。この資本の傾向を、当時、ある一記者が、ものの見事に述べている。

『クォータリー・レヴュー』の記者は次のように言う――「資本は騒乱と紛争とを避けるものであり、臆病な性質のものである。これは非常に真理に近いが、しかし完全な真理ではない。自然が真空を恐れるように、資本は利潤のないことを、または利潤が非常に少ないことを恐れる。相当の利潤があれば資本は勇敢になる。10%の利潤が確実であるならば、資本はどこにでも使われる。20%であれば、資本は活発になる。50%であれば、積極的に冒険的になる。100%であれば、人間の定めたあらゆる法律を踏みにじる。300%であれば、断頭台の危険をおかしてでも資本が冒険しないような犯罪はない。騒乱と紛争とが利潤をもたらすならば、資本はその両方を鼓舞するであろう。その証拠は――密貿易と奴隷貿易である」（J.ダニング『労働組合とストライキ』、35、36ページ）注(250)[788]

このWebの編者は付け加えて以下のようにも言っている。
現代世界にあてはめて、引用文のさいご部分に付け加えるとすれば、「その証拠は、また、侵略戦争による他国民からの収奪と、戦争態勢づくりのための税制改編による自国民からの収奪である」。この記者の論評は、現代の国際社会にも、そのまま通用する内容ではないだろうか。

まさに「そのまま通用する内容」である。

某首相は（なんらかの）「利潤」が300%出ると囁かれて、「断頭台の危険をおかしてでも」しゃむに戦争法である安保法制をGW明けに国会に上程しようとしている。これまでの経験上、上程してから反対世論を盛り上げたのでは「遅い。」3.4月が勝負だ。統一地方選やその後の運動の中でどれだけ反対世論を作るか。

微力ながらも、力を尽くしたい。

あとで見ると、「資本論」引用は『クォータリー・レヴュー』以下〈注〉部分のみみたいだったので、訂正しました。

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