まろ0301さん

> 素材が舶載であるか、自給されたかという点については、「いまだ解決のつかない問題」と記してあります。

そうか、やっぱりこの時点ではそうなっているのか。でも「列島創世記」では、断定しているように思えました。ご確認ください。

でも、弥生時代の最重要事項と言いながら専門書を読んでいなかったのは手落ちでした。私も確認してみます。こちらこそ、問題に気づかせてくれてありがとうございました(^-^)/。 (2015年04月03日 16時12分01秒)

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2015年03月27日
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吉野弘詩集 ハルキ文庫

「歌詞をSNSで紹介したら、著作権の侵害で法律に触れる可能性があるから、しない方がいいですよ」
以前親しい友人から忠告されたことがある。
「もしそうだとしても、ボクは断固として紹介するよ。それで法律に触れたら、そのときに考える」
私はそう答えた。
(法的には親告罪であって、訴えられた時は著作権侵害になるらしい)
詩は、紹介され、引用され、繰り返し朗読されて初めて詩になるのだ。私はそう信じている。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は手帳のメモだった。詩になったのは、谷川徹三さんが紹介して、人々から引用され、私がこの40年の間に何百回も暗唱しているから、名詩なのだ。
吉野弘の「祝婚歌」は、おそらく今まで何万回も祝いの席で朗読されているだろう。


さて、
それでは満を持して「生命は」を
紹介しよう



生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命は
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない


2015年3月15日読了





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最終更新日  2015年03月27日 12時06分27秒
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なるほど!  
嫌好法師  さん
吉野弘さんの詩はどれもいいですね。

私も機会あるごとに授業で教えてきました。つい先日も大学時代の友人と会って吉野さんの詩について話したばかりです。 (2015年03月27日 12時22分37秒)

Re:名詩とは、あるいは「吉野弘詩集」(03/27)  
KUMA0504  さん
いまブームらしくて、岡山丸善ではいっとき文庫一位でした。どこの本屋でも平積みです。

でもホントは、「吉野弘の夕焼けって詩があるでしょ?あの女の子実は私なの」って、会話があちらそこらで出るような社会になって欲しいものです。 (2015年03月27日 19時59分43秒)

茨木のり子さん  
まろ0301  さん
 私はこの詩を、茨木さんの『詩の心を読む』で初めて知りました。茨木さんも素晴らしい方で、石垣りんさんとともに好きな現代詩人ですが、吉野さんの詩集を買い求めたのも、茨木さんに導かれたからです。
 私は高校時代に友人の影響で中国思想と漢詩に惹かれて、漢詩はいくつか暗唱できます(世界史の時間に紹介するという「実利的」な面もあるので)、いまは「アメニモマケズ」の暗礁に取り組んでいます。次は、吉野さんか、「ミラボー橋」か・・。 (2015年03月28日 12時31分24秒)

私的な質問です  
まろ0301  さん
 実は、「日本史B」を教えるのですが、弥生時代の日本で発掘された鉄器は、(1)すべて渡来品である、という説と、(2)炉のあとは見つかっていないが、鉄器の広がり方と、ガラス球を加工するために必要な高温を操る技術があれば鉄は加工できたはずだという説と両方あることを知りました。この部分を詳しく知りたいと思うのですが、良書(図書館で借りられる程度)をご紹介願えませんか?
(2015年03月28日 12時41分14秒)

Re[3]:名詩とは、あるいは「吉野弘詩集」(03/27)  
KUMA0504  さん
まろ0301さん
> 私はこの詩を、茨木さんの『詩の心を読む』で初めて知りました。茨木さんも素晴らしい方で、石垣りんさんとともに好きな現代詩人ですが、吉野さんの詩集を買い求めたのも、茨木さんに導かれたからです。
> 私は高校時代に友人の影響で中国思想と漢詩に惹かれて、漢詩はいくつか暗唱できます(世界史の時間に紹介するという「実利的」な面もあるので)、いまは「アメニモマケズ」の暗礁に取り組んでいます。次は、吉野さんか、「ミラボー橋」か・・。
-----
私も初めて吉野弘さんを知ったのは茨木のり子さんからでした。
漢詩は読みたい、読まなくちゃと思っています。加藤周一が毎日読んで自分の文章を磨いていた。というのが刺激になっています。 (2015年03月29日 03時13分32秒)

Re[4]:名詩とは、あるいは「吉野弘詩集」(03/27)  
KUMA0504  さん
まろ0301さん

おお、鉄と国家の関係は、古代の1番大きな問題であり、私はそのために韓国へ長期旅行をしたようなものです(^_^;)、モノになっていませんが。

先ず要請に答えるとすれば、村上恭通氏の「古代国家成立過程と鉄器生産」青木書店(2007)が1番専門家の専門書になると思います。すみません、これは読んでいません。でも1番の専門家だし、最新だし、大著なので、必ずそのことは書いていると思います。


ここからは私の意見。


村上氏からは、確か一度学習会で聞いたことがあるのですが、弥生時代の「製鉄」の可能性について質問しましたが、アリだともナシだとも、とうとう言ってくれませんでした。弥生時代の「鉄器加工」については質問も思いつきませんでした。私にとってはあまりにも当たり前のことであり、意見が分かれているとは初めて知りました。

確か、2008年ごろに淡路島の弥生時代製鉄加工遺跡の五斗長垣内遺跡の現地説明会にも行ったことがあるし、韓国金海から倭国に鉄を輸出していたのは事実だし、博物館のその時のジオラマも「鉄製品」ではなく、加工用の鉄板でした。当たり前の話で、小さな船で危険な航海をするのに、かさばる鉄製品で海を渡るはずがありません。

朝鮮半島で、製鉄を始めたのがBC3世紀からと云うのですが、私は信じられない。(加工じゃないか?)仮にBC1世紀からだとしても、700年も日本列島で製鉄技術が「盗めなかった」理由がずっとわからなくて、私はいろんな人に聞いて来ました。韓国の慶星大学教授は、鉄鉱石のある山を見つける技術がなかなか伝わらない(大きな秘密にする)と言っていました。
岡山大学の松木武彦さん(小学館日本の歴史シリーズ「列島創世記」著者)は「わざと製鉄技術は輸入しなかったんじゃないか。加工の方が安くつく。製鉄はコンビナートを作るようなものなんです」と(個人的に質問した時に)言っていました。おお、そういう視点があるのか、とビックリしました。

いま、思いつきましたが、もしそうならば、何処かの国で製鉄を始めて失敗し、国を衰退させるような事件が弥生時代に起きたはずです。小説になりそうだ!私は倭国大乱と倭国統一(つまり、卑弥呼の擁立と言われているもの)は鉄の販路を巡る戦いだと思っています。いつか大河物語にしたい(^_^;)。

念のために「列島創世記」を紐解くと「古代国家成立過程と鉄器生産」を引用していました。そこには「遅くとも紀元前後からは、鉄加工が基本だったらしい。」と書いています。(254p) (2015年03月29日 03時19分41秒)

年間50時間  
まろ0301  さん
KUMA0504さん
>まろ0301さん

>先ず要請に答えるとすれば、村上恭通氏の「古代国家成立過程と鉄器生産」青木書店(2007)が1番専門家の専門書になると思います。すみません、これは読んでいません。でも1番の専門家だし、最新だし、大著なので、必ずそのことは書いていると思います。

☆図書館で検索しましたら、『倭人と鉄の考古学』村上恭通 青木書店 がありましたので、予約しました。

>ここからは私の意見。
>村上氏からは、確か一度学習会で聞いたことがあるのですが、弥生時代の「製鉄」の可能性について質問しましたが、アリだともナシだとも、とうとう言ってくれませんでした。弥生時代の「鉄器加工」については質問も思いつきませんでした。私にとってはあまりにも当たり前のことであり、意見が分かれているとは初めて知りました。
>確か、2008年ごろに淡路島の弥生時代製鉄加工遺跡の五斗長垣内遺跡の現地説明会にも行ったことがあるし、韓国金海から倭国に鉄を輸出していたのは事実だし、博物館のその時のジオラマも「鉄製品」ではなく、加工用の鉄板でした。当たり前の話で、小さな船で危険な航海をするのに、かさばる鉄製品で海を渡るはずがありません。
>朝鮮半島で、製鉄を始めたのがBC3世紀からと云うのですが、私は信じられない。(加工じゃないか?)仮にBC1世紀からだとしても、700年も日本列島で製鉄技術が「盗めなかった」理由がずっとわからなくて、私はいろんな人に聞いて来ました。韓国の慶星大学教授は、鉄鉱石のある山を見つける技術がなかなか伝わらない(大きな秘密にする)と言っていました。
>岡山大学の松木武彦さん(小学館日本の歴史シリーズ「列島創世記」著者)は「わざと製鉄技術は輸入しなかったんじゃないか。加工の方が安くつく。製鉄はコンビナートを作るようなものなんです」と(個人的に質問した時に)言っていました。おお、そういう視点があるのか、とビックリしました。

>いま、思いつきましたが、もしそうならば、何処かの国で製鉄を始めて失敗し、国を衰退させるような事件が弥生時代に起きたはずです。小説になりそうだ!私は倭国大乱と倭国統一(つまり、卑弥呼の擁立と言われているもの)は鉄の販路を巡る戦いだと思っています。いつか大河物語にしたい(^_^;)。

>念のために「列島創世記」を紐解くと「古代国家成立過程と鉄器生産」を引用していました。そこには「遅くとも紀元前後からは、鉄加工が基本だったらしい。」と書いています。(254p)

☆ご教示感謝いたします。ただ、ワタクシが教えねばならない「日本史B」は、2年生で年間50時間、これで、織豊政権あたりまで行くことが「期待」されています。欲求不満になりそうです。これほど面白いテーマなのに・・・。
(2015年03月31日 20時53分47秒)

Re[7]:名詩とは、あるいは「吉野弘詩集」(03/27)  
KUMA0504  さん
まろ0301さん
>KUMA0504さん
>>まろ0301さん
>>
>>先ず要請に答えるとすれば、村上恭通氏の「古代国家成立過程と鉄器生産」青木書店(2007)が1番専門家の専門書になると思います。すみません、これは読んでいません。でも1番の専門家だし、最新だし、大著なので、必ずそのことは書いていると思います。
>>
>☆図書館で検索しましたら、『倭人と鉄の考古学』村上恭通 青木書店 がありましたので、予約しました。

そうか、あっちの方はなかったのか。確か1998年発行じゃなかったかな?当然淡路島他の多くの遺跡は発掘されていなくて、弥生時代の鉄加工の可能性について、果たしてどこまで書いているか、少し心配です。
図書館にはおそらく「列島創世記」は置いていると思うので、一応チェックして置いてください。 (2015年03月31日 21時50分03秒)

予約できました  
まろ0301  さん
KUMA0504さん

>そうか、あっちの方はなかったのか。確か1998年発行じゃなかったかな?当然淡路島他の多くの遺跡は発掘されていなくて、弥生時代の鉄加工の可能性について、果たしてどこまで書いているか、少し心配です。
>図書館にはおそらく「列島創世記」は置いていると思うので、一応チェックして置いてください。

☆『列島創世記』、予約しました。予約待ちゼロ、というのはワタクシ的には幸運なのですが。
 『倭人と鉄の考古学』の85ページ以下に、「弥生人の鉄器生産 鍛冶屋の原風景」という項があり、鍛冶炉の形態のイラストが載っています。また、「弥生の鍛冶技術再現」という部分も興味深く読みました。
 素材が舶載であるか、自給されたかという点については、「いまだ解決のつかない問題」と記してあります。この部分も、朝鮮半島における(主として釜山市)発掘と分析に興味を引かれます。
 さらに、鉄製武器=戦争の激化、と単純にならないという著者の指摘にはうなづかされる点が多いです。
 面白い本に巡り合えました。ご教授感謝いたします。
(2015年04月02日 21時39分20秒)

Re[9]:名詩とは、あるいは「吉野弘詩集」(03/27)  
KUMA0504  さん

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