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「総選挙結果をどう見るか」石川康宏 日本平和大会プレ企画 2021年11月6日 というのがあって、zoom視聴をした。 かなり自分流のメモなので、此処に出すことは躊躇われたのではあるが、 選挙結果を考えるための一つのたたき台としては意義があるのではと考え直して、公開する。 視聴しながらのメモなので、正確ではありません。文責はKUMA0504にあります。 野党共闘 野党共通政策 政権構想 大きく後退したわけでは無い 後退した要因。 (1)新政権が「菅政権を切り捨てた」かのようなポーズが、うまく浸透した。 (2)国会審議拒否 メディアと結託 「自民が変わるのでは無いか」幻想 (3)立憲・共産の批判に対して、野党側に充分反論できなかった (維新が安保自衛隊天皇制のデマ宣伝をくりひろげる) 「共産党も政策の自衛隊の段階的な政策・相違をわかりやすく伝える工夫が必要」 維新のこれからはもっと分析必要 野党共闘は接戦見ても効果あった。 支持者が政策や政権構想を腹から語れるようになるのには、未だ時間が必要。参院では、運動の時間確保を。 これからの運動。 これからは政権批判と共に、維新批判を。 市民の合意に基づく段階的な政治改革を共産党自身が独自に伝える努力を 有権者の半数近くに響いていない 展望。 岸田政権にすぐに幻滅が始まる 気候危機対策 ジェンダー 女性比率9.7% 市民生活に直接支援なし 投票を呼びかける側の言葉がどれだけ胸に響くか、が問われている。 自分の言葉で、自分として語る これからは、私の意見について「語り合える場」をたくさん持つ必要があるのでは オール沖縄と自民党との得票差が初めて逆転した。 改憲勢力2/3超えた。しかし参議院でのねじれはある。 来年の選挙で2/3以下であり続けることが大切 相手の矛盾を突こう。 連合の集票力は? 現場現場で仲間に引き入れる努力を 私自身は選挙に向けて50-60は講演会で話をした 維新の脅威対策を。 ・吉村知事は総裁選挙で空気を変えた ・年柄年中テレビで出ている。 ・空中戦だけでなく地方議員が増えて、彼らにノルマ、ドブ板選挙をやらせている。 彼らのことをきちんと伝えることが必要。 ・自公政権に影響はわからない。彼らの関係は固い。維新の人気は見かけ上は反自民党である。でも自公政権に入らない。、是々非々で行くだろう。彼らは野党共闘を分断する役割。 ・2012の維新との違い。 この時は野党共闘分断ではなかった。今は松井はアベスガを。支えることを自覚的任務と捉えている。
2021年11月12日
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少し前のニュースですが、平和新聞県内版8月号です。 緊急事態宣言の合間を縫って開催された「水島空襲を考える集い」の未発表写真を下に載せます。
2021年09月05日
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22日、国民の祝日のもと、岡山県入を果たした国民平和大行進が水島から玉島にはたを引き継いだ。 やはり行進は大々的にできない。 水島支所で集会。副所長挨拶、県原水協挨拶、 協同病院の患者たちが作った折り鶴贈呈、 そして50個の平和風船(土に溶ける優しい材料で作られている)を放つ。風が強いので、四国まで届くかな。 郵便局前でスタンディング。81歳のおばあちゃんも炎天下のもと参加していた。 高梁川にかかる霞橋(だけ)を渡切る。 玉島に引き続き。たいへん変則的だけど、少しでも歩けたのでよかった。来年はいつもの平和行進に戻って欲しい。
2021年07月24日
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ワクチン接種が云々やっている隙に土地利用規制法案が衆院で強行採決された! とんでもないことである。 (日本平和委員会ホームページより) 危険な「土地利用規制法案」を廃案に! 菅政権が今国会での成立を狙う「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案」(「土地利用規制法案」)は、市民を監視し、市民運動を弾圧し、私権を制限する危険な中身です。 法案が通れば、すべての市民を対象にした個人情報の収集のみならず、基地の近隣住民の監視や基地への抗議行動の規制が、政府の恣意的判断で実行されることになります。 日本国憲法の平和主義に反する本法案を、何としても廃案へ! ★内藤功弁護士による緊急学習会を開催しました。 →「土地利用規制法案の危険」録画へ どの報道もとっても他人事。 憲法が保障する「自由」への重大な侵害なのに! 朝日の記事はとても他人事です。それでも、コレは一生懸命問題点を探ろうとしている。でも、不十分。 重要土地等調査法案とは 土地規制法案とは? 自衛隊基地の周辺、持ち主を調査も 太田成美 2021/5/27 7:00 自衛隊基地のまわりや国境離島などの土地の利用を規制する法案が国会で審議されている。法案の狙いや中身、課題は何か。 ADVERTISEMENT ――どういう法案なのか? A 政府が安全保障の上で重要だと判断した施設周辺で、土地や建物の利用状況を調べ、持ち主を調査することもできる。自衛隊や米軍の基地、海上保安庁などの周囲1キロや、日本の国境近くの離島が対象になっている。 ――何で規制するのか? A 自衛隊基地周辺などで外国の会社などが土地を買う例があり、専門家から安全保障上のリスクがあると指摘されていた。 ――土地の売買では、事前の届け出も必要になるとされている。 A 政府が特に重要だと思う施設のまわりを「特別注視区域」に指定する。その区域の中で土地や建物を売買する前には、名前や住所、利用目的を届け出る必要がある。 ――罰則もあるのか? A 施設の機能を害する電波妨害などの違反があれば、勧告や命令が出され、それにも従わなければ、懲役を含む刑事罰が科される。事前届け出をしなくても、罰せられる。 ――そもそも「調査」というのは、どこまでが範囲となるのか? ADVERTISEMENT A 法案では、個人情報の保護に配慮し、「必要な最小限度」の措置にとどめると義務づけられている。しかし、具体的な内容は後から政府が「政令」で決められる。国会でチェックされず、思想信条など個人情報が際限なく集められる恐れを指摘する意見もある。 ――ほかにも今回の規制に課題はあるのか? A 事前届け出は自由な経済活動を妨げることにつながることから、公明党が「対象範囲を絞るように」と主張した。自民党との協議の結果、建物の多い市街地を法施行時には対象外にすることを申し合わせた。ただ、ずっと外れるかどうかは分からない。国会審議で政府がどこまで約束するかが問われる。(太田成美) そして、沖縄タイムスの社説記事は少し問題点に接近している。切実な問題だからだ。 社説[土地規制法案]懸念だらけ 廃案にせよ 2021年5月27日 07:00 自衛隊基地や原発など安全保障上重要な施設周辺の土地利用を規制する法案を、自民党は28日にも採決する構えだ。 私権を制限し、正当な経済活動にも影響を及ぼしかねない内容である。あやふやな部分が多く、恣(し)意(い)的な運用が危惧される。あまりにも問題が多い。政府は法案を取り下げ廃案にすべきだ。 法案は、重要施設の周囲1キロや国境の離島を「注視区域」に指定し、所有者らの情報を収集、分析する権限を政府に与える。施設の「機能阻害行為」に対しては中止勧告や命令を出せ、罰則も科せる。 さらに自衛隊司令部周辺や領海の基点となる無人の国境離島などは、特に重要な「特別注視区域」に指定し、一定面積以上の売買には利用目的の事前届け出が義務付けられる、というものだ。 政府は土地取引に関する情報や、土地利用者への聴取は内閣府に新設する組織が担い、情報を一元管理する、と説明している。 26日の審議で、収集した情報を内閣情報調査室などと共有する可能性について、小此木八郎領土問題担当相は「関係機関の協力を得ながら、必要な分析をすることはあり得る」と認めた。 土地の所有者や利用者がどんな人で、施設の機能を阻害する恐れがあるのかどうか。その判断材料として、収集される情報が名前や住所、国籍、土地の利用状況にとどまらず思想・信条や所属団体、交友関係、海外渡航歴など際限なく広がる恐れがある。 日常的に市民が監視され、人権侵害につながる懸念が払(ふっ)拭(しょく)できない。 ■ ■ 2年前のドローン規制法の改正によって基地周辺の空域が規制された。次は陸域の規制ということだ。沖縄の基地抗議運動への影響も懸念される。 沖縄弁護士会は法案に反対する会長声明を発表した。沖縄は県土そのものが国境離島で、米軍基地も多く抱え「県民誰もが調査規制対象となってもおかしくない」と訴えた。 弁護士会として反対声明を出し廃案を求めたのは、法案が沖縄へ及ぼす影響の大きさを示すものである。 自民党の杉田水脈議員は法案審議で、名護市辺野古の新基地建設に対する抗議活動に参加する市民が食べる弁当のごみが、米軍基地の機能を阻害する恐れがあると指摘した。 県民が基地の過重負担によってどれほど苦しみ続けてきたのか理解が及ばぬ発言である。 ■ ■ 法案は、そもそも肝心の「機能阻害行為」とは何か、が明らかにされていない。 どのような行為が該当するのかは、法成立後に閣議決定される「基本方針」などで規定するという。罰則も設けられた厳しい措置にもかかわらず、国会の承認を必要としないのは疑問だ。 自民、立憲民主両党は運用に関し国会や自治体の関与と、私権制限に配慮することを求める付帯決議に大筋で合意した。だが、この程度では政府に歯止めはかけられない。やはり廃案しかない。 特に問題なのは、 「どのような行為が該当するのかは、法成立後に閣議決定される「基本方針」などで規定するという。罰則も設けられた厳しい措置にもかかわらず、国会の承認を必要としないのは疑問だ。」の部分だ。特定秘密保護法と共謀罪と合わせると、なんでもアリになる。今は日本原基地とかわかりやすい施設が対象となるかもしれないが、やがてすぐに日本中至る所になる。日本中何処で何をやっても「調査規制対象」になり、行動が丸裸にされて、「処罰」の対象になる。恐ろしい世の中になる。 コロナ禍で騒いでいる隙にとんでもない法律を通そうとしている。断じて許してはならない!
2021年05月29日
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3月16日~27日、日本原基地での米海兵隊の単独訓練が行われます。こうした「訓練」を許すなと岡山県平和委員会や安保破棄実行委員会、県北住民の会は2月28日の午後、ビラ配布活動を行いました。津山市と元美作地区関係者は約10名で津山市一帯、県平和委員会と安保破棄、そして地元平和委員会は8名で奈義地域を配り、奈義町内に500枚を配り切りました。
2021年02月28日
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米軍機ではないが、日本原演習場に展示していたヘリコプター(UH-IH)。 昨年12月、突然米軍は日本原演習場において今年3月岩国基地米軍の単独訓練を2週間程度行うと発表した。具体的な日時や規模、内容は一切明らかにしていない。しかし、過去の訓練内容から海兵隊の「他国侵略訓練」になる可能性は高いだろうと思える。これも、日米地位協定の取り決めによって、一方的な要請で米軍は日本の自衛隊基地を使えるのである。 岡山県平和委員会は、一月県知事に「単独訓練自体を憲法の観点からも反対して欲しいが、それより以前に岩国基地でコロナ感染が拡大している状況で、来させるのは県民の健康の観点からも大いに反対してもらいたい」と要請しました。 岩国基地の米国民は家族合わせて3000人ほどです。それからいうと、下の記事の143人ならば、あまりにも高い感染率になるだろう。三密を避けない軍隊の移動なんて論外です。 岡山県知事には、断固とした態度をとってもらいたい。 行動歴・経路、公表せず 岩国基地コロナ急増、市議ら「情報開示を」 中国地方のニュース 2021/1/13 岩国市の米軍岩国基地で新型コロナウイルス感染が急速に広がっている。昨年末から14日間連続で感染者が確認されるなど累計の感染確認は13日現在、143人。うち半数以上がわずか2週間で判明し増加ペースが際立つ。だが要因について基地側から市民に伝わるかたちの説明はなく、市議会からは「積極的な情報開示を求めるべきだ」との声も上がっている。 12日にあった市議会の新型コロナ対策特別委員会。「基地の感染者が多い。隔離されていない感染者が市中を歩いているのではないか」「情報の透明性は確保されているのか」。基地に批判的な議員だけでなく市が掲げる「基地との共存」に理解を示す議員からも不安の声が相次いだ。 人口約13万人の岩国市内の感染確認は13日時点で168人。人口が1万人超とされる基地内で人口当たりの累計感染者の割合は市内の10倍近くになる計算だ。9、10日には基地で働く日本人従業員と家族計5人の感染が判明。感染拡大が市民生活に影響を及ぼしている可能性がある。 ある基地関係者は「クリスマス前後で広島県のほか、遠くは長野県まで家族やグループでスキーに出かける人がいた。ホームパーティーを開く人も多く、明らかに感染対策が緩んでいた」と打ち明けた。 基地は3日に更新した公式フェイスブックで「ここ数週間で(感染対策の)シールドを下げた結果、基地内で新たな感染例が発生した」と、対策に緩みがあった事実は認め、25日まで他の家族との接触を1人に限定するなどの対策強化を打ち出している。 しかし、基地からの情報は乏しい。市民が感染した場合、県はプライバシーに配慮しつつ行動歴や感染経路などを一定に公表しているが、基地は感染者の人数以外の情報をほとんど発表しておらず「なぜ感染が急増しているのか」という素朴な疑問に答えていない。 感染拡大の具体的な説明を求める中国新聞の取材に対し、基地報道部は「必要な情報は全て地元の医療当局と共有している」と回答。情報を得ているとする県も、基地の発表を超える内容を公表していない。 岩国市など基地周辺の2市2町と県でつくる協議会は12日、感染防止対策の徹底とともに、情報提供を適切に行うよう基地に要請。市基地政策課の村上武史課長は「現時点で県の保健当局への情報提供は適切になされていると考えている。今後も継続してもらう趣旨で要請した」としている。(永山啓一)
2021年01月23日
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11月23日、県平和委員会は3年ぶりの日本原基地調査を行い、県内各地から12人が参加しました。奈義町議員で勝田郡平和委員会の森藤政憲さんの調査資料報告を受けたあと、日本原演習場に入り演習場中の訓練場をまわりました。 対戦車射座 オスプレイ来るかも 日本原基地は、現在は大砲を扱う中部方面第13旅団特科隊、ミサイルを扱う高射特科隊、戦車隊の700名弱が駐屯。約1900haを擁する、中四国最大の演習場です。森藤さんは、最近の演習通報から「より実際の戦争に直ぐに通用する訓練、米軍と連携に役立つ訓練に変化している」「オスプレイの飛行訓練の可能性が高まっている」と分析しています。 山の下に虹見えた 2018年の演習通報を見ると、(1)日本型海兵隊で突撃部隊である第15即応機動連隊(善通寺)の演習が急増し、1番多くなっている(2)機動連隊が使用する、高速移動が可能な機動戦闘車(155ミリ砲搭載)が登場した。(3)今までは105ミリ砲が中心だったのに、120ミリ迫撃砲の実弾訓練が行われている。(4)ヘリコプター上空からの機関銃発射訓練(実弾)の実施(5)今年岩国の米軍単独訓練が実施された。(6)ヘリパッドも整備されて、オスプレイが日本に飛来する可能性は高まっていて、町民から不安が高まっている。ことなどが見られるようです。 潜入射場 対戦車誘導弾射座 際立つ実践訓練 無駄な兵器 午後からは、自衛官の先導で日本原演習場の基地見学を行いました。新東弾着地に向けての対戦車射場、弾を避けながら進む訓練場・潜入射場などを見学。700m先の目標向けて誘導弾を撃つ軽対戦車誘導弾射座では、遠くある目標に対して「ほぼ100%の命中率です」と自衛官は胸を張っていました。その他、戦車射場などを見学しました。 また、駐屯地ではリタイア兵器の公開展示をしていたので、終わりに見学。特に「多連装ロケットシステム自走発射機M270」という兵器は、一発で広範囲を無差別攻撃するクラスター兵器の特徴を持っていて、遂に世界でも米軍がイラクで使われただけ、日本では廃車になったいわく付きの兵器です。参加者からは「専守防衛じゃない!日本を守る兵器ではなくっている」などの意見が出されました。 参加者からは「海外派兵のための兵器であり、訓練になっている」「初めて来た。とても広い基地でびっくり」「無駄ばかりで、呆れもするし、怒りもする」「オスプレイは岡山に来て欲しくない」等の感想が聞かれました。 3月に米軍単独訓練 住民の会が津山市へ申し入れ 11月24日、来年3月に米軍海兵隊単独訓練実施がされるとの発表がありました。それを受けて、「ゆるすなー日本原演習場における米海兵隊単独訓練を考える住民の会」(代表 中西 孝)では、27日津山市長に対して「日本原演習場における2021年の米海兵隊単独訓練」についての申し入れを行いました。米軍訓練すべて反対ではあるが、今回はことのほかコロナ感染問題の「終息」まで「訓練は遠慮してほしい、同意できない」との旨を伝えてほしいと要望しました。
2020年11月30日
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平和新聞2020年9月25日号出ました! 安倍首相の辞任、菅首相の発足を受けて、平和新聞では、いつもスパッスパッと情勢を分析、展望を示してくれる渡辺治さんが、今回も「安倍なき安倍政治」と分析してくれています。 詳しくは紙面を読んで欲しいし、未だ未購読の方はお近くの平和委員会会員にお問い合わせ下さい。 さて、渡辺治さんは安倍首相の辞任は、病気のためだけではなく三つの安倍政治の深刻な破綻と行き詰まりが理由だと分析します。 (1)米国の戦争に加担する日米共同作戦体制づくりを再起動した。(秘密保護法制定(13)国家安全保障会議設置(同)武器輸出三原則の撤廃(14)集団的自衛権の限定的行使を容認する閣議決定(同)安保法制の制定(15)) ←しかし、2020年に新憲法施行、という具体的目標は困難になり大きなダメージを受けた。 (2)新自由主義的改革の再起動(大企業はかつてない利益) ←しかし、実質賃金は上がらず、非正規ばかりが増えた。医療費の削減計画を持つが、リストに名前が上がっている多くはコロナ禍で先頭に立つ病院ばかり。 (3)2つを進めるために民主主義や立憲主義を破壊する強権政治をひいた。 ←森友・加計・桜を見る会は、その政治の必然的な帰結。 安保政治の継承を明言する菅首相の政治は(1)(2)(3)をやがて再起動する。支持率が落ちないのは、他の政権の選択肢が国民は見えていないため。それを提示して、それを支える市民の声と運動が不可欠。 簡単にまとめましたが、詳しくは新聞を読んでください。
2020年09月26日
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今日は沖縄返還がされた日である。1972年(昭和47年)5月15日に、沖縄(琉球諸島及び大東諸島)の施政権がアメリカ合衆国から日本国に返還された。 沖縄返還は実現したものの、課題は多く残されている。2020年(令和2年)現在も米軍専用施設面積の約70%が沖縄県に集中し、沖縄本島の14.5%が基地に占められる(県全体の基地の割合は8.1%)。たびたび引き起こされるアメリカ兵による事件が日米地位協定によってうやむやにされることも県民感情を逆撫でしている。 安保条約。沖縄にとっては、せめて地位協定が諸悪の大きな足かせになっているのは、もはや県民の総意となっている。しかし、安倍政権は正にその点で、県民に寄り添うばかりか、分断工作やフェクニュース、ありとあらゆる手段を使って攻撃している。 そんな中で、『フィリピンが地位協定破棄を米に通告した』というニュースが飛び込んできた。 「平和新聞」5月15日号が、そのことについて、松宮敏樹氏の寄稿によって詳しく解説していた。是非読んで欲しい。 読んでみると、必ずしもフィリピン人民の平和運動が花開いたとは言えないかもしれないが、背景には「もし米中が武力衝突するような事態になれば抑止力になるどころか、フィリピンが戦場になるという危機感」があるようだ。それは日本も同じだ。それなのに、日本の感度はすこぶる低い。 この解説が、おそらく全ての新聞・ニュースの中で最も詳しいものだろう。大ニュースではあるのだが。
2020年05月15日
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「今は戦争と同じだね。首相や菅さんは夜も寝ないで頑張っているのではないかしら」 と、わりと進歩的な考えをもっている女性が世間話の序でにそう言った。 その次の日、先週木曜日のラジオ番組で、わざわざ時間をとってパーソナリティが、さだまさしがインスタグラムで『「緊急事態宣言」に今 思うこと』という題で書いた文章を全文読んだ。どうやら、この文章を全面的に賛同する立場から公共の電波に載せるべきだと判断したらしい。 そのには中は「この新型コロナウィルスとの戦いは『戦争』と同じということです。」とも云う。でも、人を殺す戦争ではなく「「私たち国民」の力だけで乗り越えることができる」点で決定的に違う。むしろ他の国のような『都市封鎖』は行わないので、日本こそが「自由の国」で、この戦いに打ち勝つ事が「民主主義国家の証明」だと鼓舞する。だから、 「経済のことについて、行政について、あれこれ言って解決するものであれば、申し上げたいことは山ほどありますが、ここは涙を呑み、言葉を呑んでまずは危機の回避に力を尽くす時だと思います。 不平不満、恨み辛みを超えて互いを励まし合い自分の健康を守ることで、大切な人の生命を護ることを優先しましょう。」と訴えるのである。それこそが、自由の国、民主主義の国なのだ、というのでしょう。 わたしは、車の中でラジオを聴きながら「違うで!」「それは違う!」「違うでしょう!」とずっと叫んでいた。 さだまさしは、欧米諸国よりも、日本の方が「民主主義国」のように見えているらしい。 「有事」を迎えて興奮して、『愛する家族を守るため』『愛するふるさとを守るため』『不平不満は言わず』『お互い励まし合い』頑張ろう!と「言葉」を尽くす。それに応えてラジオ番組もそうだ!と言い、町のおばちゃんも、「この御時世で、街に出かけるなんて、何を考えているでしょ」と憤慨する。 「休業と補償はセットで」という声は、明らかに不平不満ではあるが、それが動かない政治家を動かそうとしている。という世界は見えていないらしい。 すぐ隣にウィルスが近づいている大都市ならばいざ知らず、未だ1人も陽性結果が出ていない倉敷市や、比較的未だ陽性反応者が続いていない岡山県で、桜の季節に三密や接触感染に十分に注意しながら弁当を食べるという発想を持たない日本人がほぼ「全員」という、周囲の状況が生まれつつある。もちろん、それだけやっても感染リスクはゼロではない。けれども、彼らは平日には普通に仕事をしているのである。その時の方が、遥かに感染リスクが高い人の方がほとんどだろう。どちらが科学的な態度なのだろうか?どちらが健康的な態度なのだろうか? 「そんな団結を乱すことを言って、それでもお前は日本人なのか!」と罵倒される日々まで、そんなに長くはないと、わたしはうんざりした気持ちでいる。 さだまさしのインスタグラムで書かれた文章の全文を以下に載せる。 「緊急事態宣言」に今 思うこと(4月7日23時17分) 始めに新型コロナウィルスとの戦いの現場において命がけで働き続けて下さっている医療従事者の皆様に心からの感謝と敬意を表します。 同じく、警察、消防、銀行業務、郵便事業、宅配業他スーパーや薬局など、生活インフラに関わる「休むにも休めない」数々のお仕事の方々、本当に本当にありがとうございます。 また、働こうにも働く場所の無い人々(僕らミュージシャンもですが)に「絶対負けるな!」と心からのエールを送ります。 さて、このような様々な思いを胸に、今夕「緊急事態宣言」を受け取りました。 この「緊急事態宣言」で日本は他の国のように強制的に道路を閉じたり、公共交通機関を止めたり、力によって家を出ることを禁じる、といった『都市封鎖』は行われません。 ですから一見緩やかで、何も変わらないように感じるでしょうが、実はこれは日本が民主主義国家であることの証明なのです。 「自由な国」である証なのです。 誇りに思うべきことです。 だからこそ守り抜きたいのです。 この度の「緊急事態宣言」は、新型コロナウィルスの蔓延が私たち日本国にとっての『有事』である、ということを国が国民に対して「宣言」したことになります。 つまりこの新型コロナウィルスとの戦いは『戦争』と同じということです。 しかし国同士が争う『戦争』と決定的に違うことはこの病魔との戦いは「私たち国民」の力だけで乗り越えることができる(また、乗り越えなければならない)ということです。 つまり「自分の健康を守る」ことはこの国の自由を、民主主義を護る戦いであって、それに勝つことが国民の責任であろうと僕は考えます。 治療薬やワクチンという武器を全く持たない私たちにとって、この戦いは「自分が罹患しない」ことでしか「愛する人を守る」ことが出来ない訳ですから、まずイライラ悶々とした「不自由で不安」なおのれの心の苦しみとの戦いに勝たなければなりません。 経済のことについて、行政について、あれこれ言って解決するものであれば、申し上げたいことは山ほどありますが、ここは涙を呑み、言葉を呑んでまずは危機の回避に力を尽くす時だと思います。 不平不満、恨み辛みを超えて互いを励まし合い自分の健康を守ることで、大切な人の生命を護ることを優先しましょう。 罹患したら、冷静に自分の状態をきちんと知ること、他の人と接触しないこと。 無闇にうろたえず、自分の生命を護る為に出来ることを考えましょう。 まだ罹患していない人は「臆病に臆病に」自分の心と身体を護りましょう。 本当の戦いはこれからです。 出来うる限り無駄に動かず、冷静に冷静に耐えましょう。 誤解を恐れずに言うなら、我々はこの新型コロナとの戦いに於ける『戦友』です。 共に力を合わせて戦いに勝ちましょう! 生き抜きましょう! 母の命日の夜に さだまさし .
2020年04月15日
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実は、昨日(2020年2月29日)は、日本原米軍単独訓練反対県民集会を開催して、3月から始まる海兵隊の訓練に、自衛隊演習場までデモ行進をして、要望書を渡す予定だった。 ところが、その1日前になって、会場の奈義町から「数百人規模の集会は開催しないで欲しい」と要請が来たらしく、協議の結果急遽取りやめになってしまった。 それでも、米軍が「(日本のためではなく)侵略のための訓練をする」予定は変わりなく、忸怩たるものがある。 14年前に初めて米軍「共同」訓練をした時の記事があった。ここで、心配されていることは、多くの点で実現している(共同訓練は、そのあと4回実現された。更には、単独訓練は今回で2回目である)。または、実現されつつある。しかし、そのスピードが緩やかなのは、我々の「反対運動」があるからに他ならないだろう。一方、この時には700名も集まったのか!とビックリした。今回の目標は400名だった。しかももし開催すれば、それ以下になることは目に見えていた。この間の運動の力量低下も自覚しなくてはならない。 「教訓」のために、以下に再掲する。 2006年2月26日 日本原演習場における日米共同演習の概要は一昨日の記事に書いた。今日は、日米共同訓練反対集会(事務局・岡山県労働組合会議)にバスを連ねて参加した。場所は奈義山麓の奈義美術館となりの休耕田。幸い雨もやみ、雪も解けていた。県下全域から700人が集まった。 この集会で採択した決議に、この共同訓練が何を意味するのか、簡潔に述べているので、一部を抜粋したい。 陸上自衛隊第8普通科連隊とアメリカ海兵隊の予備役部隊が、滋賀県饗庭野演習場を同時に使用して、ここ日本原駐屯地と演習場で共同訓練を強行した。さらにこの共同訓練と連動して日米両政府は、日本原駐屯地と演習場を日米地位協定第2条4項(b)に定める米軍使用の基地・演習場とすることを決定した。これは昨年の日米安保協議委員会で合意した日米再編計画の具体化であり、断じて許すことが出来ない。 この決議に書いてある「日米地位協定第2条4項(b)」というのは、返す返すもひどいものである。今回は最初ということで米軍の数も少なく、期間も5日間であったが、これからは永久に年6週間内で、いつでも、米軍が日本原演習場を使うことが出来るようになるということを示している。しかも前の記事では12/26に地元奈義町は受け入れを強行採択したと書いたが、実は広島防衛局から岡山県知事宛に12/21に既にこの文章が届いていて、その時点で既に決定していたのである。自治体の毅然とした態度が求められている。座間や岩国の市長を見習え!闘いはこれからだ!と次々と決意表明された。 この日米再編計画は、アメリカの先制攻撃戦略の機動性をさらに高め、世界のいかなる場所にも迅速に出撃できる体制をとるため、米軍の統合作戦本部を神奈川県座間基地に新設し、岩国へ米艦載機部隊を移転するなど、在日米軍の編成を抜本的に改めるものである。同時にこの計画は、自衛隊を米軍の補完戦力とする軍事一体化を目指して「相互運用性の向上」や「共同の活動の増大」をはかり、「共同訓練」、「施設の共同使用」をすすめることを決定している。これは「長期戦時体制」に踏み込んだアメリカとの共通戦略のもとで、日米安保体制が地球規模の軍事同盟に変質したことを示し、この態勢の中で日本原は、1965年に「専守防衛」の名のもとに駐屯地が開設された状況と全く異なり、アメリカの戦争に直結する危険な役割と機能を新たに果たすことになったといわなければならない。 今回の訓練は主に「テロ対策訓練」がされている。一部に「備えあれば憂いなし」でそういう訓練を同盟国と一緒にするのは必要である、という意見があるみたいだ。もちろんそのような事態になれば、役に立つことも少しはあるかもしれない。(このような訓練に賛成すること自体がそのような事態を招聘してしまうことになる、という点についてはここでは触れない)しかし、今までのアメリカのやってきたこと、今回の米軍再編の意味をきちんと見れば、アメリカの意図は日本へのテロに対処することが第一義ではないということはすぐ分かるだろう。自衛隊を米軍の補完戦力とする軍事一体化を目指して「相互運用性の向上」や「共同の活動の増大」をはかること、アメリカの戦争に直結する危険な役割と機能を新たに果たすことが目的なのだ。そして、日本も意図的にその流れに乗っているのである。 このあと、日本原駐屯地の入り口まで約4キロをデモ行進し、決議を自衛隊に渡した。
2020年03月01日
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昨日、午後4時20分過ぎに岡山市街地上空で、オスプレイが二機、東から西の空(岩国基地?)へ飛び去ってゆくのを見ました。複数目撃証言があるので間違いありません。 オスプレイは街の上を飛ばずに、海の上を飛ぶという約束がありますが、岡山県内だけでも、今年三回写真に撮られて目撃されています。米軍は、植民地の日本で、そんな約束なんて守る必要はない、早く世界一忖度する思いやり予算を増やせ、と言っているかのようです。 因みに、この前まで、その抗議学習会に参加した記事を新聞「平和新聞」に投稿したので、以下に載せます。オスプレイは、この共同演習の帰りだったのかもしれません。 12月2日から3日間、岡山県日本原演習場で日米共同訓練を行うとの突然の発表がありました。これを受けて「米軍の共同訓練・単独訓練に反対する県北住民の会」は、12月1日奈義町で「日米共同訓練」学習会(事実上の抗議集会)を開催しました。 緊急集会だったにもかかわらず県内各地から約30名が集まり、共同演習の内容・問題点、日米地位協定の問題、これからの活動などを話し合いました。 今回は9年ぶり4回目の日米共同訓練です。日本原演習場では移動日をのぞくと3日に射撃訓練を20人ほどでねに日米共同で行うとしているが「規模が小さいから良いと言うことではない」と奈義町議員で奈義平和委員会の森藤政憲氏は言います。「今回は、国分台(香川県坂出、高松市)から饗庭野(あいばの)(滋賀県)へとオスプレイが海を渡って仮想敵国に向かうという、今までにない実戦的な訓練であり、日本原の射撃訓練もその一環。今回オスプレイが来なかったのは、海を渡る作戦と、夜間訓練をさせない合意を作ってきた私たちの運動があったから。黙っていたら、遅かれ早かれ来る」。 参加者からは「サポートで20人以外に数十人くる予定になっているが、日本原で指揮所訓練もするかもしれない」「単なる移動ではなくて、戦争のための訓練なんだとイメージを膨らませなくてはいけない」等の意見が出ました。 大西県平和委員会会長は「県に対して10月に合同訓練反対を申し入れた。これに対し県は『日米合同委員会の合意を重視する』というだけ」とこれから運動の必要性を語り、平林県労会議事務局長も12月19日に県南で、日本原共同訓練反対の宣伝をすることを表明しました。 県北住民の会の中西会長も「3月に米軍単独訓練がある。今度は『海兵隊来るな』と大きな住民集会をしたい」と決意を語りました。
2019年12月06日
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「平和新聞11月5日号」が届いた。1面は、軍事評論家前田哲男さんのインタビュー「日本列島を“アメリカの盾”にする中距離ミサイル配備」である。 思い出したのは、社会に就職した直後に乗った岩国基地に向かう「トマホーク専用列車」である(実際は岩国駅着の貸切列車)。トマホークという怖いミサイルを日本に配備するらしい。というだけを知っていて、ちょっとした小旅行気分だった覚えがある。しかし、ホントの怖さを私は理解していたのかどうか。その弾行を如何様にも制御出来るその「性能」にあるのではなく、いつ戦争が起きてもおかしくはない状態になること、これがホントに恐ろしい事態であり、欧州では空前の規模の「反核草の根のうねり」が起き、それを真似るように日本では「反核草の根運動」が起きた。80年代初めの大江健三郎氏が演説した広島30万人集会もそれだったし、現代まで語り草になっているトマホーク列車もそうだった。 この世界的規模の運動は、超大国米ソの政治を動かした。87年にINF条約が結ばれ、米ソは欧州配備の中距離核戦略全てを解体した。 ところが今年米国トランプは、INF条約からの脱退を一方的に通告、アジア太平洋に早期に中距離ミサイルを配備する考えを示した。40年前の騒がれ方とまるきり違う。日本が一切騒がないからだ。今度は舞台はアジアなのだ。中国がおそらく配備しているだろう中距離ミサイルに向けて、太平洋からインド洋にかけてのアメリカの覇権を守るために、日本をその盾にしようとしているものである。 既に米国シンクタンクの論文では、日本のイージス・アショアの配備は「日本が太平洋の盾になる」と指摘している。つまり、アメリカは「日本が独自に配備する迎撃のための基地」は、「アメリカのために攻撃にも使える」と認識しているということだ。秋田は「イージス・アショア配備反対」の野党統一候補が当選した。山口はどうか?岡山の我々の運動が必要だが、萩はホントに遠い。しかし、この記事を見てなんとかしないといけないと思った。 3面には、去年強行設置された相模原米軍ミサイル司令部が対ミサイル戦の統合化を進めていることを解説している。 8日から沖縄で日本平和大会が開かれる。いろんなことを学びたい。
2019年11月05日
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20日日曜日、岡山県奈義町で岡山県母親大会があった。島洋子さん(琉球新報記者)の講演を聞いた。私なりのメモです。文責は私にあります。 95年に少女レイプ事件と8.5万人集会があった。これにより沖縄の事件の数の多さと、地位協定が日本の上にある現実を明らかになった。日本政府は普天間返還を発表したけど、やがて県民の失望を招いた。当初、浮き桟橋のヘリポートを作るものだった。小泉首相の時に、機能強化の拡大した米軍基地をつくることに変わった。今はジュゴンは一頭も見当たらなくなり、サンゴ礁もなくなった。20年以上座り込み反対運動を、時には踊りながらやっている。 護岸にどんどん土砂を投入している。赤土防止条例に沿って、反対運動もしている。抗議行動も非暴力でずっとやっている。 2014年に翁長知事が誕生した。翌年に安倍首相に「辺野古基地反対の公約を貫く」と言った。 私たちが基地を返して!というと、沖縄県内にまた基地が作られる。何故だろう。 東京の記者と話をすると、沖縄基地負担がなくならない理由は2つだという。一つは「沖縄は基地で食っているんだろ?だから我慢しなさい」という。でも、基地で得られる収入は?と聞くと「30-50%基地で食っている」とみんな思っていた。正解は5%です。しかも、その内訳は1番大きいのは軍用地料、従業員給料(ここまで7割)、調達費、米軍家族の消費額です。この「7割」は思いやり予算である。私たちの税金なのだ。 実際は基地返還跡は基地だった頃の十数倍の経済効果を生む。仲井真知事の経済計画でも「沖縄基地は沖縄経済の阻害要因である」と打ち出していた。政府や官僚に言うと「基地を受け入れて政府からたくさん予算貰えばいいじゃないか」という。これも間違い。仲井真知事はその誤解を広げた。安倍首相が「沖縄に三千億円の予算あげますよ」と言った。それに対して「いい正月を迎えられる」と仲井真知事は言った。しかし、地方自治体へは地方交付税があり、その総額が沖縄は三千億円だったと言うこと。前は二千数百億円だったから少し上がるだけ。県民1人に割ると、全国6位に過ぎない。基地を受け入れるから予算措置がすごいということではない。基地に多くの土地を取られて産業が振るっていない。これが、沖縄県民に見えてきた。ずっと沖縄は「基地か経済か」ということで争ってきた。2014年の県知事選挙でこの二項対立は消えた。 もう一つの言われるのは「抑止力」ということです。「沖縄に基地がないと、沖縄は中国に攻められてしまうよ」という。沖縄基地の多くは、自衛隊は共用していない。全部米軍基地である。キャンプシュワブでずっと都市型訓練をしていた。それでビランディン急襲をやった。ホワイトビーチには原子力潜水艦が寄港できる。那覇軍港もある。そして辺野古基地を作ろうとしている。ジョセフ・ナイは「中国のミサイル能力が向上しているのだから、一発で沖縄(日本)の基地はやられる」と言った。戦争は既に無人機の時代。アメリカはその通りの戦略をとっている。分散ローテーション戦略をとっている。米軍がいるから抑止力になっていない。米軍基地があるから標的になっている。沖縄には70%の米軍施設があるが、普天間をそっくり返しても、施設が69.7%になるだけ。最近は日本本土で引き取れ論も出てきている。森本防衛大臣「政治的理由で普天間基地が沖縄にある。本土に来ないのは、(沖縄に基地があった方が)政治課題にならないからだ」と言った。 安全管理上ホントに必要なのか 国外に持っていけないのか これが国内では、議論されていない。 辺野古大浦湾がマヨネーズ状の土地ということがわかった。政府は2015年に調査したが隠してきた。2000本以上の杭を打つ計画だが、何年かかるのか、幾らかかるのか、一切明らかにしていない。当初は政府は75億円で出来ると予算を弾いていた。5本で既に11倍もの値段がかかっている。沖縄県は最小でも、2兆3千億円だと試算した。政府は反論していない。杭も長さが足りなくて、杭から作らないといけないとも言われている。全く無駄な税金が使われている。オスプレイは沖縄に24機来た。アメリカでは一機16億円、日本では一機126億円である。東日本震災の鉄道復旧に92億円いった。一機分のお金だけ貰ったらよかった。こういう話をしていると「わじわじ(腹ワタが煮えくりかえる)」となる。 安倍首相は「やることは全部やる」と言った。翁長知事の奥さんは「知事選で勝った時に夫婦で約束した。何がなんでも辺野古に基地を作らせない。万策尽きたら夫婦で座り込もう」と言った。恐ろしい言葉だ。地域で選ばれたリーダーが、万策が尽きると予想する。それでも座り込む。それを中央から来た機動隊が排除する。国策という名のもとに、基地でもなんでも政府の思い通りに作れるとなった時、原発もなんでも国策で作れるということになった時に、最後に行き着くのは戦争ではないか?この次は岡山かもしれない。現実にそういう動きは始まっている。オスプレイも、全国に配備している。多くの人に、関心を持ってもらいたい。
2019年10月23日
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(平和新聞7月25日号4面特集) 自衛隊は7月1日に一斉に高校三年生にダイレクトメールを送っている。 何故そんなことが出来るのか? この名簿は自治体から提供されたものだからだ。 日本平和委員会がこの度、全国の自治体へアンケートを行い、自衛隊に名簿を提出しているか否かの調査を行なった。まだ中間報告ではあるが、67%の自治体が名簿は提出していないことがわかった。提出は33%。それでもダイレクトメールは届く。そのカラクリは後で述べる。 自衛隊が名簿提出を求める根拠は、自衛隊法97条と自衛隊法施行令120条。しかしよく読めば、「(政府は)名簿提出を求めることが出来る」と書いているだけなのである。67%の自治体は「法的義務はない」「個人情報保護の観点から」「市民感情に配慮」と拒否している。自治体に名簿を渡す義務はないのである。一層の自治体への監視が必要だ。 それでも、自衛隊がきて名簿を閲覧することを拒否することは出来ない。だから岡山は基本的に閲覧だけを認めているようなのだが、今年も高校三年生に自衛隊からのダイレクトメールは届いたようだ。悩ましい。 法改正を含む運動が必要だ。
2019年07月26日
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7月22日、今年も恒例の平和行進を歩いた。昨年の今頃は、殺人的な酷暑の中であり、今年の平和行進実行委員会は、いかに犠牲者を未然に防ぐか、を大いに議論をし、昔は何時間も人気のないところを歩こうとも何が何でもコースを通すのだとずっと作ってきたのだが(ちなみにそういうコースの作り方はもう岡山県ぐらいになっていたらしい。他県はずっと昔からワープ行進を導入している)、もう背に腹は変えられないし、去年はいくつも途中で午後から取りやめとかやったので、今年は初めからコースの短縮が図られた。また、その他の対策もバッチリだった。 ところが、蓋をあければ未だ梅雨明けならずの平和行進になった。まあ、だいたいそんなもんだろう。しかし、今年も東京からの通し行進者はみんなの尊敬をもらっている。特に87歳の山口さん(挨拶している人)は、これで7回目の通し行進で、岡山は3回目らしい。すごいことだと思う。 小雨降る中たどり着いて、恒例のリハビリテーション病院での患者さん、職員からの熱烈歓迎を受けた。 休憩場所での「接待」は毎年のお楽しみである。特に、水島コース、連島支所の接待には毎年手作りシソジュースが出る。今年はそれに加えてトマトやキュウリの漬物が出た。このキュウリの漬物が絶品! 誰かがレシピを聞いたらしい。「私も教えて!」ということになり、このメモ用紙が公開された。「ビールを入れるの!」とみんな驚いていた。機会があればやってみたい! この日の歩数は約2万歩!
2019年07月24日
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6月22日は、1945年に水島航空機製作所を目標にして、水島空襲があった日でした。私たちは毎年この前後の土曜日に「ピースサンセット」と銘打ち、「水島空襲を考えるつどい」を開いています。今年は、土曜日がちょうど22日当日に当たり、しかもこの日はこの集いの大きなテーマの1つである「亀島山地下工場」の事を歌った「亀島山の歌」の完成披露もあり、特別な会になりました。第1部は「亀島山地下工場見学」です。私は15年前に参加して以来でした。亀島山は、倉敷市水島コンビナート入口にある標高78メートルの小山です。その地下に、全長2000メートルの横穴が掘られているのです。戦争末期に国策で建設された三菱重工水島飛行機製作所(現・三菱自工)は、空襲の被害を少なくするために、工場を疎開分散させました。その疎開先の1つが亀島山地下工場です。この日だけ、個人の土地を通らせてもらって普段は安全のために閉めている南側入り口から入らせてもらいます。中に入ると、70数年前のままの姿が巨大な規模で見学者を圧倒させます。入口こそはコンクリートで固めていますが、他は岩肌がそのまま残る掘りたての岩壁。それは即ち、いつ崩れてもおかしくはない状況という事です。「亀島山地下工場を語りつぐ会」は、この工場の補修・保存を求めてずっと運動しています。戦争の生き証人が次々とリタイアしていく中で、大切な戦争遺跡であるからです。もはや危なくて行くことは叶わない奥のトンネルは朝鮮人労働者によって掘削中でした。完成部分と未完成部分がそのまま残されている。工場内で完成品はなかった。6月22日の空襲で部品が不足していた。数ヶ月稼働した。朝鮮人労働者何人働いていたか不明。生き残り何人かに聞いたが、周りのことしかわからない。事故人、埋葬はしたが、全容わからない。これは全国的にも同様です。広島(にしまつ建設)の中国人の労働者は、名前も犠牲者360人もわかっている。それ以上の500人とも言われる朝鮮人も働いていたが、全くわからない。これは、戦後直ぐに調査したかどうかの違い。朝鮮人は国籍はみんな日本人だった。そのあと戦後、みんな在日朝鮮人となり、北南に分裂し、戦争が始まり、朝鮮人の犠牲・補償は全く出来ていない。日本人は韓国と補償のことでも決着つけたと言っているが、当時の独裁者・朴正煕は犠牲者に補償金を渡していない。現在、労働者の生き残りが補償を求めて提訴するのは、そういう意味もある。第2部では、水島労働者福祉センターに会場を移して集いを開催しました。元ミュージカル女優で岡山を拠点に活動しているプロの歌手・清水ゆきさんによって「亀島山の歌」が初めて披露されました。圧倒的な歌唱力と、地下工場の歴史を乗り越えて平和を願う歌詞が見事に調和しして、会場に詰めかけた60人の参加者に深い感動を与えていました。その後、空襲同時に学徒動員で働いていた85歳の小川さんの体験談を聴き、「2019年ピースサンセットアピール文」を採択して閉会しました。
2019年06月29日
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「いま、〈平和〉を本気で語るには」ノーマ・フィールド 岩波ブックレット米国の日本文学研究者が北海道宗教者平和協議会の招きで講演した内容を加筆・修正したのが、岩波ブックレットで出ていた。彼女の著書は読んだことはないが、概して米国の研究者は日本のそれよりも的を得た事を指摘することが多い。考えの概要を知ろうと思い紐解いた。・なぜ〈平和〉を語ることが難しく感じられるのか?戦争にせよ、深刻な病にせよ、命とは奪われそうにない限り、その価値を実感し続けることが不可能に等しいから。これを人類的原理だと彼女は言う。日本人の特性だと私は思っていたので少し安心するとともに、その根の深さにおののく。・「逆さまの全体主義」とは、名も顔もない企業国家体制下で、選挙、憲法、公民権、報道の自由、司法の独立など、建前としては維持されているようで、実質的には市民は無力に苛まれている状態のことらしい。米国にしてそうならば、日本は更にそうだろう。よって、それは容易に「顔のある全体主義」になり得ると彼女は言う。この時はトランプ大統領が誕生する直前の講演だった。・福島原発災害に戦後70年の問題が凝縮されている。国、行政、大企業は「無責任」ですまされる。しかし「自主避難」を余儀なくされた人たちは「自己責任」を突きつけられる。この体制は、戦争法であれ、基地問題であれ、原発再稼働であれ、地域で声を上げることを困難にする枠組みを支えている。・日常の平穏を支える仕組みと価値観は、まさしく平穏が脅かされ、取り戻そうとした時に顕在化するものだ。平穏の条件を観ずに、ひたすら平穏を望むことは「逆さまの全体主義」を支える願望にほかなりません。そして「逆さまの全体主義」がいかにたやすく逆さまではなく「正規」の全体主義になり得るか、(朝日新聞記者が公的支援も得られず学園講師の職場を追われる)この会場の北星学園の例が鮮やかに示しています。・ファシズムは一時に社会を均等に覆うものではない。言い換えれば、全体主義は「逆さま」な姿とそれを正したものが重なることで、勢力を増していくのではないか。そして、余裕を持つ、油断が許される立場のものは手遅れになるまで油断し続ける。でも、決して忘れてはならないことがある。「逆さま」の全体主義にはまだまだ抵抗の余地がある、非暴力の。ノーマ・フィールド氏の日米両国を見渡した〈平和〉への思索は、確かに的を射たものだった。
2019年06月08日
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写真は、大野智久さんから直接メールで頂いた。大野さんは、写真解析をする事で、この日の飛行高度を1800メートルと、科学的にはじき出した。自覚的な日本人は知っていて、更に自覚的な日本人ならば、怒っていると思うが、米軍機は日本の空を自由に飛んでいる。墜落を繰り返すオスプレイは、沖縄だけに住み着いていると思っている日本人は少ないと思うが、日本の上空を自由に飛んでいると知っている人は少ない。岩国米軍基地に常駐していたが、昨年から東京横田基地にも常駐するようになった。当然訓練飛行はするから、東京上空をぐるぐる回っているらしい。当然基地から基地へ移動するのは、重要な訓練である。岡山県人もみんな他人事だと思う。だから、「騒がなくてはならない」。この記事にあるように、オスプレイが「本土」に入ってくるときに「可能な限り水上を飛ぶ」のは、国と国との「約束」だ。米軍は、約束なんか、なんとも思っていない。なぜならば、それが戦後の日米関係だからである。岡山県平和委員会は、4月16日火曜日夕方、岡山駅西口において、宣伝と抗議活動を行った。倉敷上空をオスプレイ飛行か 目撃情報相次ぐ、SNSに写真も2019年04月09日 21時56分 山陽新聞デジタル更新 米軍の輸送機オスプレイを目撃したとの情報が8日夕、倉敷市であった。防衛省中国四国防衛局によると、同日、米軍の横田基地(東京)から岩国基地(山口県)の間をオスプレイ1機が飛行したという。 倉敷市のアマチュア天文家大野智久さん(70)は、自宅にいた8日午後5時40分すぎ、「ゴゴゴ」と音を立てて北の空をオスプレイらしき1機が通過するのを見つけ撮影した。機体の大きさなどから市役所(同市西中新田)上空の高度約1800メートルを飛んでいたのではないかと推計する。同じころ、真庭市の農業男性(60)も倉敷市水島地区から市街地上空を飛ぶ1機を発見し、撮影。写真を会員制交流サイト(SNS)に投稿した。 オスプレイは事故の多さが指摘されており、日米両政府は「移動の際は可能な限り水上を飛行する」などで合意している。大野さんは「合意に基づき、市街地上空を飛ぶのはやめてほしい」と話した。
2019年04月19日
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昨日は「人権の日」なのだそうだ。私は3日前に、光州の「5.18光州民主化運動」記録館公式文書による「人権」の説明に「基本的人権」「生存権」と「抵抗権」があることを述べ、日本には最後の抵抗権は認識されていないと述べた。それで、日本の法務省のホームページを調べた。そうすると、「拉致被害者」に対する人権については大々的に広告しているのに、「人権とは何か」について、ホームページ上では一言も説明がないのである。下につけている、各県の人権啓発活動ネットワーク協議会HPには、幾つかは言及していて、法務省の「お手本」に沿って、微妙に書き方を変えて説明しているので、おそらく何処に規定はこっそり持っているのだけど、公的に宣伝するつもりは一切ないと見た。そして、具体的に説明してある香川県や徳島県の例を見ても、「抵抗権」は、一切ないとということが判明した。これは、韓国との大きな大きな認識の違いである。また、フランスなど含めて、国際的な常識とも大きく違うと思える。因みに、日本人が親近感を持っている台湾においてもこのような公的機関の記述があった。「人権を侵害するものは誰か2.28記念館 台湾旅5-3(台北)」つまり、日本人は国際的に見て「井の中の蛙」なのである。「人権を侵害するものは往々にして権力を握っているものであり、それゆえ公権力が人民に危害を加えた事に対しては、必ず、一層深く反省をしなければなりません」ここの「認識の溝」を埋めていかないと、従軍慰安婦問題も、徴用工問題も、拉致被害者問題も、おそらく解決しないだろう。要は、日本人は「国際的」にならないといけない。と思う。しかし、そのためには韓国のように、何十年にも渡る、命をかけた、愚直で、誠実な運動がないと実現しないのかもしれない。以下に神奈川県と香川県と徳島県の「人権とは何か」の説明を載せる。人権とはなんですか(by神奈川県人権啓発活動ネットワーク協議会HP)国民1人1人は憲法によって侵すことのできない永久の権利として基本的人権が保証されていて、権利の濫用や公共の福祉にはんしない限り、十分に尊重されなければならないとされています。(11条、12条)基本的人権とは個人の尊重、生命・自由および幸福追求の権利です(13条)具体的にはすべての国民は法のもとで平等であって、人種・信条・性別・社会的身分などにより差別されません(14条)どれいてき拘束は受けません(18条)思想及び良心は自由です(19条)信教は自由で他から強制されません(20条)集会・結社及び言論・出版・表現の自由が認められています(21条)居住・移転及び職業選択の自由が認められています(22条)学問の自由が保障されています(23条)婚姻は自由で夫婦は等しい権利があります(24条)すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活をする権利があります(25条)国民はその能力に応じてひとしく教育を受ける権利があり、保護者は子供に普通教育(義務教育など)を受けさせなければなりません(26条)国民は勤労の権利と義務があります(27条)その他選挙権・請願権などが認められています。人権とは(by香川県人権啓発活動ネットワーク協議会)法務省の人権擁護機関では、「人権」とは「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」であり、だれにとっても身近で大切なもの、日常の思いやりの心によって守られるものだと考え、また、子どもたちに対しては、「命を大切にすること」、「みんなと仲良くすること」と話しています。「人権」は難しいものではなく、だれでも心で理解し、感じることのできるものです。しかし、現実の社会では、保護者からの虐待によって子どもが命を奪われたり、パートナーからの暴力によって心や身体に深い傷を受けることがあります。高齢だから、障害があるから、同和地区出身者だから、外国人だからということで差別を受けることもあります。ハンセン病に対する誤った認識や偏見により、現在でも故郷に帰ることができない方もいます。どれも悲しく痛ましい人権問題です。このようなことがどうして起こるのでしょうか。どうすればこのようなことをなくせるのでしょうか。あなたや、あなたの周りで人権が守られていないと感じたことはありませんか。ここでは、取組が求められている主な人権課題についてご紹介します。女性子ども高齢者障害のある人同和問題(部落差別等)アイヌの人々外国人HIV感染者・ハンセン病患者等刑を終えて出所した人犯罪被害者等インターネットによる人権侵害北朝鮮当局によって拉致された被害者等ホームレス性的指向性自認人身取引(トラフィッキング)東日本大震災に起因する人権問題「人権(ヒューマンライツ)」とは・・・(by徳島県人権啓発活動ネットワーク協議会)「人権」とは、「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」のことです。簡単に言えば、わたしたちが生活の中で幸福な生活を営むために必要な、当然に持っている固有の権利で、日本国憲法によって、この権利はすべての国民に保障されています。何だか堅苦しくて難しいものだなと思われるかもしれませんが、「人権」とは、だれにとっても身近で大切なものです。わたしたちは、お互いに尊重し合うとともに、それを自分たちの力で大切に守り育てていかなければなりません。主な人権課題女性の問題子どもの問題高齢者の問題障害のある人の問題同和問題外国人の問題それ以外の人権問題女性の問題男女平等の理念は、日本国憲法に明記されており、男女雇用機会均等法などによって、男女平等の原則が確立されています。しかし、今でも家庭や職場での男女差別は依然として根強く残っています。女性というだけで社会参加や就職の機会が奪われることはあってはなりません。また、配偶者やパートナーからの暴力(ドメスティックバイオレンス)や職場における性的ないやがらせ(セクシュアルハラスメント)、ストーカーなど女性の人権に関する重大な問題も数多くあります。法務省の人権擁護機関では、専用相談電話「女性の人権ホットライン」を法務局に設置し、女性をめぐる様々な人権問題に関する相談に応じています。女性の人権ホットライン 0570-070-810【受付時間】平日/午前8時30分~午後5時15分子どもの問題子どもの人権をめぐる問題は、非常に深刻な状況にあります。当然のことながら、子どもも一人の人間として最大限に尊重され、守らなければなりません。しかし、いじめ、親の養育放棄や虐待、学校や施設における体罰、児童ポルノの氾濫など、子どもが被害者になる痛ましい事案があとを絶ちません。「いじめ」は、依然として数多く発生しており、家庭や施設での児童虐待も増加し、中には死に至る深刻なケースも生じるなど、大きな社会問題となっています。これらの事案は、周囲の目に付きにくいところで起こり、被害者である子どもは身近な人に相談することをためらうことが多いことから、重大な結果に至って初めて表面化するという例が少なくありません。法務省の人権擁護機関では、これらの問題に対する施策として、法務局にフリーダイヤルの専用相談電話「子どもの人権110番」を設置し、子どもからの相談や子どもに関する相談に応じています。子どもの人権110番 0120-007-110【受付時間】平日/午前8時30分~午後5時15分高齢者の問題我が国では、平均寿命の大幅な伸びや少子化などにより高齢化が進んでいます。こうした状況の中、介護者による高齢者への身体的・心理的虐待や家族による経済的虐待といった高齢者の人権問題が大きな社会問題となっています。高齢者が生き生きと暮らせる社会の実現を目指して、一人一人が、高齢者についての理解を深め、高齢者を大切にする心を育てることが必要なのではないでしょうか。障害のある人の問題我が国は、「障害のある人が地域の中で普通の暮らしができる社会に」という「ノーマライゼーション」を基本理念の一つとして障害者施策を進めてきました。しかし、障害のある人が車いすでの乗車を拒否されたり、アパートへの入居拒否など、障害のある人に対する国民の理解や配慮はいまだ十分でなく、その結果、自立が阻害されるなどの人権侵害を受けているという事案は少なくありません。このような問題を解決するために、障害のある人を特別視することなく、理解し配慮していくことが必要です。同和問題同和問題は我が国固有の人権問題で、日本の歴史的過程において身分差別としてできましたが、今なお、結婚、就職の際や日常生活の上で色々な差別を受けるなどまだまだ根強く残っていますまた、同和問題解決に大きな壁となっている、いわゆるえせ同和行為も問題となっています。これは、同和問題を口実に企業や行政機関へ不当な圧力をかけて高額物品を売りつけるなどの行為です。えせ同和行為に対しては、関係機関が密接に連携し、不当な要求には、き然とした態度をとることが必要です。外国人の問題今日、我が国で生活する外国人は急増し、言語、宗教、生活習慣等の違いからアパートへの入居拒否や公衆浴場での入浴拒否、在日韓国・朝鮮人児童・生徒に対するいやがらせなど、様々な外国人の人権問題が発生しています。外国人のもつ文化や生活習慣等を理解し合い、尊重することにより、偏見や差別をなくしていかなければなりません。それ以外の人権問題HIV感染者・ハンセン病患者の問題刑を終えて出所した人の問題犯罪被害者等の問題インターネットによる人権侵害の問題ホームレスの問題性的指向の問題性同一性障害者の問題北朝鮮当局によって拉致された被害者等の問題人身取引(トラフィッキング)の問題
2018年12月11日
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「暴力はどこからきたか」山極寿一 NHKブックス世の中には、幽霊のように何度も出てきては、世の人に呪いをかける「考え」がある。「殺人は、人類の獣性本能の帰結である。よって、戦争は人間の本能行動であり、無くなることはない」とっても厄介なのは、この戦争本能説が中国や北朝鮮脅威論、果ては9条改憲の根拠のひとつになり、我々の未来をも左右しているということだ。よって、我々はこういう言説と厳密に相対峙し、批判的に検討し、自らの態度を決定しなくてはいけない。それが現代人としての、大袈裟にいえば務めだと思う。検討すべき問題は三つあるのではないか?(1)動物が同族同種を殺した場合、それは本能なのか?(2)チンパンジーやゴリラなどの霊長類と、我々人類は何処が似ていて、何処が違うのか?(3)同族同種を殺すことと、戦争は同じことなのか?違うとしたら、無くすことができるのか?この本をたまたま手に取ったのは、著者が2015年の安保「改正案」に明確に反対していたからである。「ゴリラでさえ、平和に交渉する術を知っている」と著者は、確か言っていたと思う。その半年後に2007年発行のこの本に出会い、「はじめに」でこう書いていて私は衝撃を受けた。ゴリラは弱いもの、小さいものを決していじめない。けんかがあれば第三者が割って入り、先に攻撃した方をいさめ、攻撃された方をかばう。そして、相手を攻撃しても徹底的に追い詰めたりはしない。ましてや、相手を抹殺しようとするほど激しい敵意を見せることはない。敵意を示すのは自分が不当に扱われた時であり、自己主張をした結果それが相手に伝わればそれですむのだ。ここには明らかに人間とは違う敵意の表現がある。(8p)その背景や理由を、今回じっくりと知ることが出来た。今まで「弥生時代にやっと戦争が始まったのだから(日本列島の人類の歴史を一年間で換算すると大晦日に始まったのだから)、戦争は無くすことができる」佐原真氏のこの指摘だけが、私が考古学を趣味とし、平和運動に向かうモチベーションになっていた。今回それ以上のモチを得ることができた実感を、私は持った。(1)は、そうではない。ことは「はじめに」で明らかである。(2)に関しては、かなり専門的になる。この本を読む以外にはない。あえて一言で言えば、著者は「(霊長類と人類との違いは)直立二足歩行と家族である」という。(3)に関しては、霊長類学者の著者の専門ではないので、人類学の定説を紹介しながら、最終章に著者の見解を書いている。「武器」が人類に戦争を起こさせたわけではない。武器を狩猟に使い始めたのは、40万年前。人類が戦争を始めたのは、9000年前なのである。人間は39万年間という想像出来ないほど長い間、狩猟のための武器を手に入れても戦争は発想しなかった。つい最近の人間だけが始めたのだ。では「戦争は無くすことができるのか?」少し長いが、著者の主張に大いに同調するので、抜粋しながら書き写すことにする。(戦争は)家族や小さな共同体の内部でのみ用いられていた分かち合いの精神が、民族の理念として利用されるのである。家族を守るために戦っていた男たちが、同じ精神を持って民族のために戦うことを要求される。食と共同と性のルールによって生まれた愛と奉仕の心は、その力が及ばない領域を支配する者たちによってすりかえられ、戦争へと駆り立てられるのである。(略)この悪循環をどこかで断ち切らなければ、現代の暴力や戦争を止めることは出来ないだろう。それは人間の持つ能力をもっと活用することだ、と私は思う。人間の社会性を支えている根本的な特徴とは、育児の共同、食の公開と共食、インセストの禁止、対面コミニュケーション、第三者の仲裁、言語を用いた会話、音楽を通した感情の共有、などである。霊長類から受け継ぎ、それを独自の形に発展させたこれらの能力を用いて、人類は分かち合う社会をつくった。それは決して権力者を生み出さない共同体だったはずだ。われわれはもう一度この共同体から出発し、上からではなく、下から組み上げる社会を作っていかねばならない。(227p)
2018年11月11日
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「ビジョンを示し 憲法を活かす」平和新聞11月5日号の1面伊藤千尋さんインタビューの見出しです。改憲策動が強まっている中で、伊藤さんは「今、日本に必要なのは『安倍は駄目だ』と言うばかりではなく、『憲法をもっと活かせば、こんな良い社会になる』という具体像を示すこと」だと主張します。私もまったく同意見です。沖縄県知事選の若者のポジティブ宣伝も、もっと学習すべきです。「とっかかりは15%で十分です。2年前の韓国・ソウルの光化門広場のデモも最初は3万人でした。最終的には100万人を超え、人口の一割を超えた時点で急速に広がりました。世界中は15%で変わっているのです。」
2018年11月06日
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気が付けば、私は現在三つの労働組合に所属している。そのうちの一つの大会に出た。「平和学」を唱えた安斎育郎氏の講演が付いていたからである。久しぶりに安斎育郎さんの講演を聴く。(手品含めて)騙されない極意は「そんなことができるなら、どうしてこうしないのだ」と問いかけること。「世界平和度指数」というのがあるのを初めて知った。160数カ国のうち、米国114位、北朝鮮153位に比べて日本9位で良いように見えるが、安倍政権になって3位から下り坂らしい。日本が良いのは、憲法があるからです。今日は、大切な沖縄知事選。四年前の知事選に行ったから知っているが、沖縄は本土では考えられないようなデマやフェイクニュースが飛び交う選挙だ。安斎さんの言葉を思い出して、多くの人は騙されないが、大量に出されると、何が真実かわからなくなって、選挙に行く気がそがれるようだ。しかし、そのデマを出している当人たちはそれこそを望んでいる。しかも今回は公明党が前面に出て、期日前投票は前回の四倍だという。今日が台風で沖縄が暴風圏内だったならば、目も当てられない結果になっただろう。いま、非常に危ない。沖縄の人は今日は必ず投票に行ってほしい。
2018年09月30日
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私の参加している日本平和委員会の全国的な若者企画が岡山でありました。岡山の若者が一年かけて準備してきた企画を当日少し手伝ったので、その内容をレポートします。9月15日から17日の3日間、岡山県青少年教育センター閑谷学校において、ピースエッグ2018inおかやまが開かれました。高校生含めて、全国の青年が学び合い、語り合い、「たまご」から「ひよこ」に成長することを目指して、15県から約90人が参加しました。1日目は六つの分科会に「ジェンダー」「世界」「働き方」「教育」「憲法」「ハンセン病」に分かれて学び、お互い自己紹介などをしながら交流をしました。これは教育分科会で、学生生活でいやだったこととよかったことを話してまとめたもの。これは憲法分科会で、普通の日常生活の中に憲法を感じるものを書き出しています。数字は憲法の条文番号です。2日目はしもいふく平和委員会会長のUさんと沖縄支援に行ったSさんを迎え沖縄の現状と連帯の話を聞いて、班でグループトーク。午後からはメイン企画、ホロコースト教育資料センター代表の石岡史子さんを迎えて講演「なぜホロコーストを記憶するのか」。豊富な写真資料や見聞を元に、ワークショップやパネルディスカッション、グループトークなどを行い、歴史や社会に向き合う姿勢を学んでいきました。写真は石岡さんの講義です。3日目は、これまでの学んだこと、語り合ったことを「班宣言」として発表。各々の想いをまとめましたピースエッグは、10人以下のグループ(班)で行動することが、基本です。それぞれの班で話されたことを最終日に「班宣言」として発表するのが、第一回からのお約束。6班に分けて行われた班宣言は、25年前に、吉備高原都市の青少年自然の家で行われた第三回岡山ピースエッグと比べて、とっても洗練された楽しいものでした。それぞれの発表を私なりにまとめて発表順に紹介します。⚫︎桃のイラストを割ると3匹のサルが出現。「ハンセン病学習で長島愛生園に行った。昔の話にしてはいけない」「ジェンダー学習で、男女の話をしっかり聴こうと思った。意識が変わった」「グループトーク。皆真剣に聞いてくれる。言わなくてもいいと思っていたことも、言いたくなっちゃった」⚫︎桃からヒヨコ登場。「個の自分を大切にしないと、差別と戦争を生み出してしまう」「今沖縄は民主主義の戦闘地域だ」「初めて参加。自分の意見を持てるようになった」⚫︎道行く人にインタビュー。「平和とは人権を尊重すること」「ありのままの自分を認めてくれた。そんな風に変わりたい人を支える人になりたい」⚫︎平和を作ろう。フライパンに7つの材料を入れる。「向かい合う、自分の頭で考える、1人の痛みに耳を傾ける(刺激注意)、自分のものにする、私らしく生きる、想像力(大さじ)、それぞれの平和観(隠し味)」⚫︎シジミ太郎が、イヌサルキジと雇用契約して鬼退治。イヌ「鬼を倒してもいいのかな。私たちと鬼とを隔てているものは何だろう」サル「命の重さは同じ」キジ「ホロコーストもヒトラーだけじゃなくて社会的背景があった」オニ「話がある」みんなでお互い話し合うことになりました。⚫︎平和高校3年C組夏休み明けの会話。「沖縄に行ってきた。基地ひどい」「基地は必要だ。外国の軍隊が攻めてきたらどうする?」「9条で守られている」「加害の歴史も知るべき」「私はピースエッグでホロコーストの講演聞いた。ナチスがユダヤ人を迫害するのを助ける市民がいた。現代につながる」石岡さんの言っていたダイアローグ(聴く、話す、考える、問いを立てる、否定しない、掘り下げる)を再現した、とのこと。
2018年09月21日
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「平和新聞9月5日号」のトップは、9月13日告知、9月30日投票に決まった沖縄知事選の候補に、玉城デニー氏が出馬表明したこと。玉城氏は、翁長知事の遺志を継ぎ、辺野古阻止貫徹を誓う、「平和で真に豊かな誇りある沖縄を」実現するために決意を固めた。玉城デニー氏を支え勝とう!という内容です。詳しいことは、のちのち書くかもしれませんが、今回紹介するのは、それとは違い、中見開きの特集です。「CV22オスプレイ横田正式配備 特殊作戦の拠点化許すな」平和新聞は、超マイナーな新聞なので(購読してもらいたいけど)、要点だけ紹介します。特に関東圏・甲信越の人たちにとっては他人事ではないのですよ。知っていますか?いや、この前も岡山の街の上空を戦闘機が通りました。日本全土何処でも他人事ではないのです。在日米軍は、すでに海兵隊普天間基地(沖縄県)に配備している24機に加えて、空軍横田基地(東京都)に新たにCV22の5機を正式配備することを発表しました。計画の「2年前倒し」です。(1)これで「事故を起こしまくっている(表参照)オスプレイ」墜落事故の危険を日本全土に拡大しました。昨年12月に沖縄名護市で起きた海岸「墜落」事故は、あと1分遅ければ住宅に突っ込むものでした。(2)CV22はMV22と同型機ですが、他国に侵入する秘密作戦や暗殺・拉致などの任務を遂行するため、MV22にはない「超」低空飛行用の地形追随装置を搭載しています。米軍機の低空飛行訓練は日米合意で150mが下限とされていますが、これを下回る訓練を横田基地周辺や長野、群馬、栃木、新潟の上空で行う予定です。特殊任務作戦訓練なので、MV22よりも事故の危険性は高いのです。(3)一国の首都(東京都)が、外国(米国)の特殊作戦の出撃基地になるのです。2015年には、米軍特殊部隊がCV22オスプレイを使ってシリアに潜入し、ISの幹部を殺害し、妻を拉致する秘密作戦を強行しました。横田基地で行われるこのような訓練は、「日本の防衛」とはまったく無縁です。沖縄の例を考えると、横田が出撃基地になるのは目に見えています。このような事態は、世界のどの国にもありません。このような部隊を唯々諾々と受け入れる安倍内閣の異常性は、世界の中でも際だっています。横田基地でのCV22機の離発着訓練は、4月から平和委員会が監視し、7月から突然多くなって、8月末に既に362回を数えます。既に中学校にパラシュートが落下する事故が起きている。国民はどうするべきか。私の思うには、(1)「沖縄の問題は、全国の問題」と日本国民が自覚して、沖縄県知事選の必ずの勝利を勝ち取る、そのための最大限の支援をすること。(2)初めての人を含めて、反対集会に参加すること。10月27日に、福生市の多摩川中央公園で行われる「横田基地にオスプレイはいらない!10・27東京大集会」に足を運ぶこと。(3)今年中に発議しようとしている、安倍の執念改憲策動を打ち破るためには、改憲反対3000万人署名活動に参加すること。伊藤千尋さんが言っているように「15%の国民がいっせいに目立った行動を起こせ」ば、必ず世の中が変わります。沖縄県知事選に参加し、集会に参加し、署名活動に参加する。その数が、2000万人に近づいたときに、必ずこの異常事態が終わる。選挙で勝つ必要はない、というよりか、その時には選挙結果自体も変わっているだろう。要は諦めないことだ。
2018年09月14日
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22日の平和行進は、倉敷市役所、水島支所、連島公民館を経て旧霞橋西詰まで歩くコースでした。市役所では、総務部長から伊藤市長のメッセージを頂き、支所では副支所長からメッセージを頂きました。行進の間、核兵器廃絶を訴えると共に、未曾有の水害被害にも寄り添いながらの訴えになりました。水島支所の出発集会では、水島協同病院や医療生協職員や市職労からは通し行進者が抱えきれないほどの折り鶴の贈呈がありました。午前中には40人、午後からは55人の行進になりましたが、酷暑の中、78日目を歩いた通し行進者共々、誰も途中リタイアすることもなく歩き通しました。途中、堀南の黒川餅店の休憩所では冷たいお茶と冷凍バナナを接待してもらいました。ここは、今回の水害で膝したまで浸かったらしいのですが、なんとか被害はなかったのことです。連島公民館では、医療生協組合員手作りの紫蘇ジュースや大小のトマトなどが振舞われ、とても好評でした。霞橋西詰では「1日歩いてご苦労様」と甘い大玉のスイカがみんなに振舞われました。終わってビール。これだけを愉しみに今日は歩いた。
2018年07月24日
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5月3日の岡山市の『輝け日本国憲法!集会』において、『永続敗戦論』の白井聡(さとし)氏の講演がありました。講演を聞きながら、メモしたのが以下の文章です。意味が繋がらない所や重複してる所もありますが、文責は私です。国際問題が大きく変化してきている。北朝鮮問題は2月から状況はよくなってきている。日本外交は、その一方で空洞化している。「外交の安倍」とはとても言えない、蚊帳の外だ、やがて「安倍外交は蚊帳の外ではない」と閣議決定されるのではないか(笑)。残念ながら、安倍晋三は我々の代表と見られている。講演のタイトルに「護憲派のバージョンアップ」と入れた。世には改憲派と護憲派という構図が、定着している。我々に求められているのは、「9条が繁栄も支えてきた」と護憲派は言ってきたが、正しいか検証されるべき。9条に規定されたレジームは、日米安保に規定された(こちらの方が重い)レジームでもある。それを受け止めた上で、9条の精神を守り抜くか?が問われている。9条を持っているだけでは、平和は守れないと、私は思っている。3.11はホントに運が良かった、下手をすると日本壊滅だった。しかし誰も責任を取らない。私には既視感があった。戦後の時の日本だ。あの戦争は未清算だった。よって、私は『永続敗戦論』を書いた。『国体論』は「敗戦論」を書く中で深めた内容。なぜ国体か。日本の対米従属は変だ。問題は対米従属ではない。異様なのは、従属しているのが意識化されていないことだ。親米保守の勢力にとって、アメリカは天皇のごとき存在になっている。シンクタンクはいつの時代もずっと「我が国の基本方針は日米同盟に基づく」と言っている。まるで天皇のごとくに。北朝鮮問題でも、アベは「日米の圧力路線のおかげ」と言っている。なんとかの一つ覚え。この恥知らずは、天皇制の効果だろう。戦前の日本人を、我々は「あの頃の日本人はなんて愚かだったのか」と思っているけど、未来において我々を見れば、同じように見られるだろう。なんとかして、我々はそれを避けたいと思っている。「永続敗戦論」とは何か。(1)日本は敗戦後ではない。あの戦争をもたらしてしまった社会システムが温存されている。丸山の「無責任の体系」。これは清算されていない。原発事故によって明らかになった。(2)変な対米従属。敗戦の結果、属国であることが自覚されていない。原理は、「敗戦の否認」=知ってはいるが認めないという精神構造にある。見て見ない振り、とも言う。重大なことでこれをやると大変なことになる。例えばストーカー殺人。認めたくないので、現実を破壊したくなって殺人を起こす。つまり、あんな大きな戦争に負けたことを「知りたくない」。例えば「終戦記念日」という。あの戦争は「天然災害」に近いものになっている。かくも無反省でいられるのはなぜか?つま負けたと思っていない。起源は、東西対決が起きたこと、その後の逆コース政策。民主化よりも反共の砦と化すのが大事とアメリカは判断した。よって、民主化に熱心な社会主義者よりも、アメリカは元ファシスト(旧支配勢力)と組むことにした(岸信介・正力松太郎)。敗戦を曖昧にするプロジェクトも行われた。敗戦の日は、ミズリー号調印の9.2のはず。8.15としたことで、敵の姿はいなくなり、天災化としていく。「敗戦の否認」を可能にした諸要素。たまたま不幸な経済状態から比較的速やかに脱出できた。代償は無制限な対米従属。これは、世界に類を見ない特殊な対米従属だ。「日米の絆」「思いやり予算」「友だち作戦」。親分子分関係は、利害関係のはず。冷戦構造がなくなる頃から情緒的な言葉が増えてきた。日米関係は特別。戦前は天皇陛下は我々を愛してくれているので、陛下のために死ぬのは当たり前と思っていた。起源は、昭和天皇とマッカーサーとの会談で「すべての責任は私にある。」と言ったということになっている。マッカーサーが感動して「天皇に戦争責任はない」と書いた。このエピソードを戦後日本人は大事にしている。これによって、天皇が退位しない神話が出来上がった。しかし、これは米の規定方針。戦後の「抵抗」が一切なかったのを見たマッカーサーは天皇の玉音放送のせいだと思った。(一方では鬼畜米英と言っていた日本人が過去を少しも反省しない)これを利用しようとした。第一はスムーズな占領のため。なぜ日本人はこの神話を信じたいのか。これは、日本人が負けたことを信じたくなかったから。もちろん、アメリカは日本を愛してるからではない(アーミーテージ)。対米従属のストレスは、アジアへの高姿勢になる。よってアジアでの孤立を招く。より日米従属を深める。この循環構造にある。これを可能にする条件は変化した。(1)冷戦構造消滅によって、アメリカは日本を庇護する理由はなくなった。日本を収奪する姿勢に転じた。(2)昔はアジアでの国力の突出で、札束で顔を引っ叩くことも出来た。いまはなくなった。90年代で戦後は実質終わっていたが、これを無理矢理レジームを持たせようとしてきた。「戦後レジームの脱却」じゃない。アベは頭が悪く(憲法の基本理念も理解していない)、心も悪い(頭が悪いのを人のせいにする)。永続敗戦レジームを保守するというのが脱却の内実。真剣に守ろうとしているのは、自分を総理大臣にさせたレジームを守り抜くということ。ポツダム宣言知らない→敗戦の否認。敗戦改革の否定。集大成として憲法改正を否定したい。日本の支配者層。対米従属レジームはあまりにも卑屈ということはどっかでわかっている。よって、アメリカの置き土産の戦後憲法を虐める。憲法に対してここまで激しい憎しみを持つのは、ねじくれた憎悪である。これこそ、国家の私物化。自分の個人的なコンプレックスを解消するために、壮大な私物化が起きている。アベ、岸、佐藤家の親戚が私物化をしているとも言える。これを「腐敗」という。「戦前の国体」(1868-1945)77年間で破綻に至った。明治期は形成。大正期は緩み。昭和は崩壊期。「戦後の国体」(1945-)もうすぐ77年間。70年前後までは、アメリカの日本。90年前後までは、アメリカなき日本。経済的大国。90年代から現在。崩壊期。日本のアメリカ。国体論から見る憲法論。戦前の国体。明治憲法の二重性があった。「密教」としての天皇機関説と「顕教」としての天皇主権。昭和ファシズムは、後者が前者を飲み込んだ。戦後の憲法建前としての9条を持つ平和国家本音としてのアメリカの軍事的世界戦略に奉仕する同盟者。安保法制は、後者による前者の呑み込み。戦前とは逆の様相。本音を覆い隠せなくなった。9条の起源はマッカーサー。天皇を救い出すために、ソ連・オーストラリアの批判を避けるために、絶対平和主義・一切非武装化の憲法をつくった。米軍駐留は本音として必要。沖縄に基地をおけば、米軍駐留は見えなくなる。朝鮮半島危機対応に見る平和主義の空洞化。去年は先制武力行使も辞さないアメリカを支持していた。→そしていまは米韓中対話路線だ。日本は「朝鮮半島の平和的な解決」とは決して言わない。本音は朝鮮戦争起きればいいと思っていた。戦争が起きれば、在日米軍基地は攻撃される。そうなれば9条憲法問題も吹っ飛ぶ。経済も、戦争需要、復興需要も見込める。何百人か日本人は死ぬかもしれないが、この被害も護憲派のせいにも出来た(魔女狩り)。だから今は安倍政権はがっかりしているはずだ。対米従属レジームから見ると、朝鮮戦争が終わると米軍駐留の理由がなくなるので、困る。朝鮮半島の非核化が本格化している時に安倍は「北朝鮮が先ず非核化するべき」という。相互に非核化が当然なのは明らか。安倍の平和主義は、一方的な優位性を確信できる時だけの平和主義である。護憲派は知識を増やし考えていかねばならない。9条よりも日米安保が上位に来ていることを護憲派は知るべき。憲法は、最高法規ではない。改憲か護憲かよりも以前の状態に、問題はある。市民革命をやり直す必要がある。「押し付け憲法論」者には、安保は頭に入っていないが、その論理自体は強い。日本人は、実質的に憲法制定に主権者として憲法を制定出来なかった。自衛隊は違憲かもしれないが、その違憲性自体が軽くなった。日本人は憲法違反に慣れすぎてしまった。9条を多角的に検討する必要。アメリカから見れば天皇免責、武力無効化。アジアから見れば、何を偉そうに突然改心したのか。倫理的な高さ?はある。国連から見れば、本来のリアルな展望だった。どうやってそれをバージョンアップするか?⚫︎最後は駆け足になった。最後の所は議論の別れる所だろう。憲法を制定し直す、と言うことの必要性は、私も感じている。しかしそれは、国民投票で我々が勝つことも含まれるのでは?とも思ったが、質問時間は一切なかった。
2018年05月04日
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平和新聞4月5日号の巻頭インタビューに、9条の会事務局長の小森陽一さんが登場した。意外なのは、全国的な共同組織に9条の会として加わったのはこれが初めてだということ。それにはおそらく「個人の小さな集まりが、連絡する組織として9条の会を立ち上げるから、個人を組織の中に組み込むことはしない」という加藤周一はじめとする発足当初の想いがあったに違いない。「安倍9条改憲NO!3000万人著名は、(9条の会の)アピールの精神と完全に一致していたので、今回はじめて全国的な共同に加わることに決めました」と小森さんは云う。だから、話していることは、いつもと同じ。今回、一点なるほどと思ったのは、3000万人という数の意味について。16ー17年に戦争法廃止を求めた署名は1580万筆集まったらしい。この動向が17年末の総選挙に反映した。立憲、共産の票数がほぼこの数らしい。3000万人達成すれば、小選挙区で統一候補を立てて勝つことができる。署名の新たな意味について、目を開かされました。
2018年04月06日
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9条改憲NO!のパンフ先の11月19日の講演会の時に、憲法会議が作ったばかりの『憲法9条を変えて「戦争する自衛隊」にしていいのですか』というパンフを100円で配布して居た。総選挙の結果を踏まえた、いま最新の最も分かりやすい、来年春ぐらいまでの情勢を見据えた「使えるパンフ」になっている。是非とも早急に取り寄せて、学習会、個人学習、宣伝に使って欲しい。来年春までに、自民党に「改憲発議」をさせないこと。これがいま直近の課題である。それはなぜか?ということが書かれていて、「展望はある」ということも書かれている。そのために必要なツールは、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」が提案する「3000万人統一署名」である。いま9条改憲は、戦後初めて、ホントにギリギリのところまで押し込まれている。しかし、一方で歴史の力学は、戦後初めて広範な政党と、広範な市民との「統一戦線」が、70年代の統一戦線構想の時には夢見て果たせなかった広範な戦線が、初めて実現しそうになっている、と私は思う。古在由重が生きていたら、どんな言葉を発するだろうか、とさえ思う。これは憲法会議のパンフであるが、憲法会議は発足(1965)以来戦後一貫して「自衛隊は憲法違反」という立場である。しかしそれを乗り越えて統一戦線に入ってゆく。現在の安保を支持し自衛隊を支持する立憲民主党もおそらく入って行くだろう。「革新」と「リベラル」の共闘、そして安倍改憲に反対する「穏健保守」をも取り込んで、新たな反撃を新年早々に始めなければならない。そのための、寄って立つ基盤が3000万人統一署名なのである。ブログ読者のみなさん!是非、ご協力を!
2017年12月03日
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29日水曜日、写真家の森住卓講演会「私の中の憲法」にいって来た。最後の30分は仕事があって帰ったが、それまでのお話は、豊富な写真と共にとてもわかりやすかった。私のメモを置いておきます。森住さんは、沖縄や福島をずっと取材してきた。辺野古の新基地建設は、1995年の少女暴行事件の時に、島ぐるみの怒りが燃え広がった。政府は危機感を感じて、96年に政府は米国とSACO合意をした。11施設の返還、その代表格・普天間基地代わりの新基地建設であり、北部訓練場のヘリパッド建設だった。辺野古の周りには、美しいサンゴ礁が広がっている。その隣の深い海、大浦湾に大型船を入れるようにする、とのことだった。(本土には)基地の騒音や危険性を知って、住んでいるのだからグダグダ言うなという意見がある。しかし、それは歴史的経過を知らない。1919年の普天間の地図を見て欲しい。2004の基地の地図を見て欲しい。米軍は、まるまる普天間村を強制摂取したのである。辺野古基地が完成すれば、オスプレイは現在の24機から100機になる。弾薬庫エリアがある。辺野古弾薬庫は、船から積み込める。今迄は、陸上から大型艦船に運ぶので、たいへんだった。辺野古基地は、代替施設ではなく、全く新しい施設になる。辺野古の海は本当に自然豊か。ジュゴンが確認されているのは、三頭だったが、いまはいなくなった。トキの時は、何億円も政府は拠出したが、ジュゴンは一銭も出ていない。ホントに絶滅寸前のジュゴンの方が最優先だ。写真は、ジュゴンが食べた足跡。いまはその上に水陸両用車がいる。ジュゴンはいまは、二頭しか確認出来ていない。辺野古の海の埋め立て、東京ドーム34個分、土砂は西日本から6箇所から来る。辺野古の基地の年表。97年には住民投票で過半数が反対。2004年建設強行。2010年反対派稲嶺市長誕生。2013年オール沖縄で反対建白書を出す。年末に、仲井真知事が埋め立て承認2014年翁長知事誕生2015年翁長知事が承認取り消し2016年最高裁不当判決。この年、ついに堕ちたオスプレイ。「着水」ではなく、大破である。現場は、機動隊が米軍が活動し易い様に守った。稲嶺市長が現場に入れろ、と要求したが入ることは出来ない。米軍幹部のニコルソン「住宅地に堕ちなかったパイロットは表彰もの」2017年4月に埋め立て工事再開⁉︎本格工事ではなく、県民意識を挫くため。そして、いまも粘り強い闘いが続いている。本来、こんな闘いが続いて、(度重なる選挙で)民意が明確になっているのにもかかわらず、アベはここまで民意を無視している。アメリカでは、絶対あり得ないこと。沖縄問題は、平和自治と民主主義の問題である。私たちの問題である。高江の問題。(訓練場を除いたところを)世界自然遺産にしようとしているぐらい。一年中湿潤な場所。ヘリパッドができると、そこが乾燥して、周辺の森に広がり、貴重な動植物が絶滅する。ヤンバルの森は最も大切な自然が残っているところだった。特別天然記念物がたくさんあるし、まだ見つかっていないものも多い。人口が150人以下。提供水域ができることで、陸海空の訓練ができるようになった。世界で唯一、ジャングル戦闘訓練センターがある。海兵隊の新兵が訓練を受ける。北部訓練場には、フェンスがない。黄色いポールがあるだけ。ヘリパッドができて、夜中含めて低重音の振動気持ち悪い。500人の機動隊員が来て、160人の高江に、県警含めて1000人近い機動隊が来る。福島。2012年の第一原発三号機の写真。後世に残さないといけない。「原発爆発」の看板の写真。すぐになくなった(爆発という言葉を嫌った⁉︎)。2011年3月15日夕方、50キロ先の伊達市、50マイクロシーベルト。すごい汚染、住民には全く知らされていなかった。行政は何もしなかった。県からの指示待ちだった。内部被曝。これが軽視・無視されている。雨樋の下。1.1ミリシーベルトの写真。一時間座っていると、日本人の一年間の被曝容量超える。そういう処に、に子供たちが居た。長崎大学山下教授の弟子、高村「子供が外で遊んでいたら手を洗ってうがいすれば大丈夫」と言った。いまも「スクリーニングしすぎたから甲状腺ガン多発した」と言っている。一ヶ月で住民たちは、大きな被曝。2011年4月末に牛の処分の写真。仮設住宅。10数万人。それ以外も、自主避難がある。本当の実態わかっていない。国際原子力村がチェルノブイリから学んだことは、「必ず次の事故は起こる」ということ。そこから導き出した(1)住民を避難させない(2)情報を統制する。という教訓。実際その通りのことが起きた。甲状腺ガン発生、1194人/38万人(当時18歳以下の子ども)。この多大な「発生」に、検討委、被曝によるためか言えなくなって来ている。他の検討委に委ねるようになった。第三検討委のメンバー、国際原子力村の息のかかった者ばかり。日本医大・清水一雄医師「被曝との因果関係解明には、10年以上かかる」と評価すべき。医師「ガンが増えていることが委員会の結論になるとたいへんなことになる」WHOの報告書採用せず。岡山大学の津田先生は、これを使うべき、ということを言っている。日本語訳は何故かない。
2017年12月02日
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日系英国人がノーベル文学賞を獲って、なぜか日本のマスコミを賑わせていた頃、正真正銘日本人が参加する国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に、ノーベル平和賞が授与されると決まった。マスコミは、見事なほどに無視した。まるで誰かさんに「忖度」するかのように。そのICAN国際運営委員川崎哲氏のインタビューが、平和新聞11月25日号に載った。とても重要なことを言っていた。すなわち、︎禁止条約には、実効性がないのではないか?︎核抑止力は有効か?二つのよくある反論について、明確に答えているのです。少し妙録する。米国などの核保有国が核兵器禁止条約への参加を拒否しているため、禁止条約では核廃絶を実現出来ないという見方もあります。(略)現代社会では、圧倒的多数の国々の参加を得た国際条約は、非加盟国について、法的拘束力は持たなくとも、あからさまにこれに反する行為はとれません。条約の著名国が今後100ヶ国に迫る状況になれば、公然とは否定出来ない規範として、政治的力を持つようになります。核抑止力という考え方は間違っています。核兵器を持つことでより安全で平和になるのであれば、全ての国が核兵器を持った状況が最も安全で平和な世界だということになってしまいます。そんな世界には、誰も住みたくはないでしょう。それに、核兵器に本当に抑止力があるのであれば、北朝鮮が米国や日本に核ミサイルを発射することはないはずですし、私たちが不安を感じることもないはずです。現実に私たちが不安を感じている時点で、すでに抑止力がないことが証明されています。かなり説得力のある言葉だと思う。私も使っていきたい。今号は、見開きを使って、全面的に「北朝鮮 核・ミサイル開発問題」批判をしていた。併せて読みたい。平和新聞、是非是非お近くの平和委員会会員に言ってご購読を!
2017年12月01日
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安倍首相は、昨日の国連演説で「必要なのは、対話ではない。圧力だ」と言い切った。私には、これが「必要なのは、対話ではない。戦争だ」という風にしか聞こえない。こんなことを世界に向かって言い放った日本の首相は、史上かつてない。韓国も、米国も、この間ずっと対話のチャンネルだけは細々だが維持してきた。日本だけが、強い米国の後ろできゃんきゃん吠える犬のように、「圧力だ、圧力だ、圧力だ」と言って、なんら対話のチェンネルをつくろうとする努力の片りんさえも見せなかった。これをまともな外交だと、いえる国は日本以外にはどこにもいないだろう。その証拠に、安倍首相が演説を始めた途端に、世界の国々は潮が引くように席を立っていったのは、映像から明らかではあるが、日本のテレビはこういうことを一切映さないように、この間安倍首相が作り変えている。井の中の蛙。かつて国連の場で満蒙調査団の結果を受け入れることができずに、席を立たざるを得なかった松岡全権大使の、そのあとに戦争になだれ込んだあの時の轍を再び踏もうというのか。選挙をするという。北のおかげて支持率が回復している今こそチャンスだと、選挙をするという。森友、加計疑惑隠しと言われても仕方ない。皆さんに訴えたい。決して自公維に入れてはならない。決して棄権してはならない。それが自民党をストレートに利することだからだ。受け皿がない?確かに今現在はない。しかし、それで自民党にフリーハンドを与えた結果がこれだということをもうそろそろ学んでもらいたい。今のままでは決して政権交代はおきない。しかし「暴走」は止めることができる。それはあなたの一票なんです。
2017年09月22日
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昨日の記事の「ピースサンセット」の会場において、見つけた展示物である。最初はよくわからなかった。当然、戦時中のスローガンを書いた印刷物であるということはすぐに分かった。しかし、スローガンにしてはあまりにもこじんまりしている。すべて封筒ぐらいの大きさなのである。そして、よく見ると、「三菱重工業株式会社 水島航空機製作所」(初期のころは名古屋航空機製作所。これは水島には名古屋から転勤してきた人が多かったから)の文字が総てに印刷されていた。さらによく見れば、一般的な有名なスローガンを印刷しているのではなく、航空機製作所オリジナルの、工員を「鼓舞」するようなスローガンばかりが並んでいるのである。三菱重工業株式会社がちょっとした熱意をもって作った「封筒」であるのは、確かだと思われた。いったい何のために、何の用を足す紙切れなのか。展示責任者の方に聞いてみた。「これは当時の給料袋ですよ」「ええっ!」私は驚いた。「裏を見てください。給料袋でしょ。私たち亀島山地下工場を語る会は、三菱水島航空機製作所の疎開先として地下工場跡の保存を求めているのですが、当時の工員の方からずっと持っていた給料袋を譲ってもらったのですよ。おそらく、こんなのを作って工員を鼓舞していたのだと思うのですが、面白いのは、戦争最終盤になると、紙の質も悪くなるし、言葉も最後の月なんかはもうなくなっている。余裕がなくなっていたということがわかるのです。」語る会は歴史研究者が多いので、そのような分析になるのは当然だと思うのですが、私は別のことで驚いていた。「日本人て、変わらないな」という感慨である。トヨタの「QC活動」に見るように、真面目な日本人は「仕事改善」にむけて、こまごまとした「改善」を行うのがほんとに好きだ。航空機製作所の給料袋はいったい何百枚印刷していたのかは知らないが、おそらく「これをやってみよう」という発想は「現場に近い」者から起きたのだと推論する。そして作るのは、明らかに、総務なりの現場の労働者である。毎回毎回、全然手を抜いていない。日本人はこのような「細かい改善」がほんとに好きなのだ。書いていることは物騒なことでも、作っている本人は「大変だけど楽しい」と思っていたのではないか。そんな想像をしてみる。面白い発見に感謝した。
2017年06月27日
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「6.24ピースサンセット〜戦後72年、水島空襲を語る夕べ〜」が、先週の土曜日夕方医療生協会館であり、53人が集い、戦争最終盤で起きた水島空襲を語り合い、平和の大切さを噛み締めました。水島平和委員会や亀島山地下工場を語る会など実行委員会をつくり、今年で4回目を数えます。 今年は夕方の会に先立ち、午後に亀島山地下工場見学が企画されて、72名もの参加者がありました。福山市からも参加した人もおり、かつてなく盛況、三菱水島航空機製作所の疎開のために秘密裡に作った日本有数の戦争遺跡を見学しました。地元の人も25人参加、「こんな風になっていたとは知らなかった」とびっくりしていました。 夕方では、語る会の土屋氏の基調報告、新しいDVD「亀島山地下工場の生い立ち」に続いて、当時中学生と小学生だった岡野弘さんと古谷野騰さんに、昭和20年6月22日水島空襲の時の様子を語ってもらいました。 岡野さんはお父さんの転勤で名古屋から小学5年生で水島の社宅に移ってきた。35坪の二軒長屋。狭い庭にも防空壕を作っていたという。一メートルも掘ると水が出てきて、拙い造りで、実際に来たら役に立たなかっただろう、とも云う。「公園の中にも集合地下壕を作った。畑にもした。それでもとても足りない。小麦の外側の皮を団子にしたりした。母が国防婦人会に入り、竹槍訓練をしていた。バケツリレーも毎日していた。何かしないと気が済まなかったのだと思う」 古谷野さんは20年4月に水島に移ってきた。避難のために毎日防空頭巾とカバンを持って学校に通っていた。日に多い時には3回ぐらい空襲警報が鳴った。 6月22日の朝。岡野さん「我々中学生は出征兵士の家のお手伝いに、連島南小学校に集合していた。種松山を見ると、B29の10機編隊がやって来て、直ぐそばに爆弾が落ちたように凄く揺れた。全部で110機。完全に三菱がやられた、と思った」 古谷野さん「ガラガラと爆弾が動く音がして、ドカドカドッカーンと響いた」 水島空襲のあと。グラマンがたびたび上空に来た。常盤町に一発落ちた。岡野さんは「ものすごい近くを通った。操縦士の顔を見た」 8月15日。岡野さん「夏休みだった。聞いたけど、何を言っているか、ようわからんかった。思ったのは、ヤレヤレこれで戦争すんだ、ということ。安堵の気持ちが多かった」 岡野弘さんは最後に言いました。「戦争で得るものは何もなかった。よう生き残った」 第二部では、ピースナインや岡山合唱団のピースコンサートを楽しみました。そして、ピースキャンドルを背景にして「今こそ私たちが憲法9条を守り、二度と戦争という悲惨な体験をしないために、命の尊さ・平和の大切さを次世代に引き継ぐ運動を広げていきましょう」というピースアピールを採択して会を終えました。
2017年06月26日
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17日土曜日の午前中は「戦争法&共謀罪反対集会とパレード」に参加した。怒り収まらない6名が発言し、50名がパレードした。 午後はおかやまいっぽん主催山口二郎講演会に参加した。民進、共産、自由の政党代表が一堂に集まっている(社民はメッセージ)。東京ではない。岡山県のしかも、おかやまいっぽん倉敷の立ち上げ講演会なのである。 野党共闘が実現しただけで、自民党に勝てるわけではない。しかし必要条件である。 おかやまいっぽんの活動報告。お坊さんの宮本龍門氏が報告。「始めるんではない。もう始まっている」「おかやまいっぽんを合言葉のように使って欲しい」 キチンと目的、内部構成、運営をわかりやすく(しかしお母さん方にはむつかしい話だったかもしれない)話していたのが、とても新鮮。 「市民による政策提言」市民としてのプライドを活用。 知る・理解する・参加する。とのこと。とても共感できるが、まだ「堅い」気がする 「あとは、仲間を増やして、勝つだけです。どうやれぼ仲間が増えるのか。そこを工夫して頑張るだけ。」 山口二郎講演会。 なんと山口二郎は岡山市出身らしい。 「アベ化」とは世界的に伝染してる現象だとのこと。写真の指摘は正にその通り。「アベ化の化けの皮を剥がすにはどうすればいいか」そこを1番聞きたかったけど、用事があって途中退出。 レジメを見ると、政権交代の展望 ・政権を任せても良いという安心感をどう作り出せるか ・路線の整理。安倍政治に対抗する穏健保守、リベラル、革新勢力の大結集 ・究極の理想より、5年先の日本を立て直すという政策の共有をとあった。 その他いろいろかいていたが、聞いてないとニュアンスはわかりにくい。 仕方ない。結局、自分たちで実践しろということなのだ。
2017年06月17日
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日にアクセスは多くて1500。実質文章を読んでくれている方は、おそらく100人以下。蟷螂の斧とはわかっていても、私はマイブログに書かずにはいられない。国民の皆さんは、ホントに北朝鮮と戦争をするつもりなんですか?このままでは、アメリカと北朝鮮との戦争に巻き込まれて、日本も戦争の当事者になる可能性は存在するのですが、国民の皆さんはそれを是としたのですか? 日本が北朝鮮と戦争をする理由は何ですか? ●北朝鮮が攻撃してくるから。 ホントにそうですか?くるかもしれないと、テレビのコメンテーターは言っていますが、政府要人がそのことを発言しましたか?アメリカは北朝鮮を攻撃するかもしれません。シリアにしたぐらいですから、北朝鮮にする可能性はあると思います。その時にもし北朝鮮が反撃するとしたならば、それは日本ではなくてアメリカ軍か、アメリカ軍基地なのではないですか?それならば、日本人も危ないかもしれないといって、攻撃するとしたら、世界的には認められていない集団的自衛権の発動以外の何物でもないのではありませんか?その理由で「武力による威嚇又は武力の行使」を「国際紛争を解決する手段として」行って、ホントに良いのですか? ●北朝鮮は日本人を拉致したし、非民主主義国家だから。 それがホントに理由になると、貴方は思っているのですか?思ってはないでしょ?それに「非民主主義国家」って誰が決めるのですか?半年の間に重要法案を4つも5つも強行採決する国家は、非民主主義国家だと言われたら、貴方はそうだと答えますか? 安保法制が強行採決された時に、「この法律が通ったからと言って、日本が大国の戦争に巻き込まれて戦争をするような国になるはずがないじゃありませんか」と言った人たちが、未だに国の中枢にいる国に住んでいる国民の皆さんへ、ホントにこのままで良いのですか?
2017年04月29日
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日本平和委員会発行の平和新聞3月5日号に、驚きの記事が載っていたので、紹介したい。平和新聞は、小さな新聞だけれども最近スクープを連発している。南スーダンの日報で「戦闘」があったことを明らかにしたのも、平和新聞の資料請求がきっかけだった。日本の政局を動かしていると言っていい。下に新聞の写真を載せる。詳しくはそちらを読んでほしい。パソコンならば、クリックしたら大きくなると思う。さて、今回の記事を読んで私は「これじゃまるでオスプレイは"空飛ぶ未亡人製造機"じゃなくて、"空飛ぶ災害"じゃないか」と思った。オスプレイのマニュアル入手の経緯もすごい。去年墜落の事故機から流れ出て海岸で拾ったもので初めて分かったというのである。日本政府は、重大事故を起こした米国の機体のマニュアルさえも手に入れることができない、あるいは手に入れて調べようとさえしないのである。それでわかったことは、とんでもないことだ。墜落しなくても、オスプレイは普通に着陸しても、そこが整備されていない場所ならば「火災」を起こす可能性があるとしっかりマニュアルに書かれているというのである。実際災害派遣で日本にやってきたときに、その対応に日本は追われている。とんでもない迷惑だ。「空飛ぶ災害」と私が言う所以である。実は、岡山県日本原自衛隊演習場に米海兵隊が来ますよ、と通告を受けている。今回の一つの訓練にヘリパッドの敷設がある。それをつくったら、今度はオスプレイが岡山県にやってくるだろう。絶対阻止しなければならない。
2017年03月06日
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どっこい、やっている。 昨日、昨年6月から始めて45回目になった「戦争法廃止を求める倉敷市民集会&パレード」に久しぶりに参加しました。いまは月一回、戦争法強行採決の19日近い土曜日に倉敷駅前でやっています。今回は30人参加。 諦めない。今日は市民団体に加えて、民進党柚木衆議院議員や共産党市議会議員も参加しました。柚木さんは「国会で安倍首相に5万円の年金で生活できますか?と尋ねたけ彼はど答えられなかった。安倍首相の一回の夕食代で一ヶ月暮す人たちがたくさんいる。変えなくてはならない」と訴えました。その他、今回は南スーダンへの自衛隊派遣、オスプレイ墜落への市民の怒りが多く聞かれました。 私も、水島平和委員会として一言スピーチしました。 「ご通行の皆さん岡山県人でしょうか?岡山県に日本原基地があるのをご存知でしょうか?ここでは、災害派遣の演習をやっているわけではありません。主にしているのは、戦争をするための演習です。去年は、3日に一度は実弾訓練をし、南スーダンに行く即応中央集団という部隊が、初めてここで300人も演習して行きました。自衛隊は戦争をするための部隊なんです。自衛隊が今まで戦争をしていないのは、憲法があったからです。その憲法を変えようと策動している安倍政権を倒さなくてはなりません。皆さん、そういうことにもっと注目をしてください。よろしくお願いします」というような意味のことを多分言ったと思う(^_^;)。 ちょっと小ぶりな集団だったけど駅前をパレードして終わりました。
2016年12月18日
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11月27日、日本原基地調査行動が行われました。残念ながら、今年は自衛隊の集中整備の日と重なり、基地の中に入っての調査はできなかったのですが、勝田郡平和委員会の森藤氏の講師の調査資料を元に、2016年度の日本原の自衛隊の動きを確認しました。参加者は5人でした。日本原演習場は広さ約1900ヘクタール、奈義町の面積の約1/5(後背地を含めると1/4)を占めていて、中四国唯一の中規模演習場です。今年は、南スーダンへの「駆け付け警護」「宿営地の共同防衛」任務を受けて、新たな訓練も始まっていました。2015年度は、実数で、約3日に一日の割合で実弾演習が行われており、特に銃機関銃や迫撃砲の訓練が増加していました。特筆すべきは、PKO南スーダンにも参加している「中央即応集団」が初めて300人参加したことです。また、演習場の入り口すべてのゲートにカギがかけられました。これにより、部外者は一切は入れなくなり、演習場の管理強化が非常に強まっています。午後から、今回初めて奈義町役場の演習対策室所員の説明を受けました。中央即応集団が来てどんな訓練をして帰って行ったかはわかりませんでしたが、使用したのは小銃でした。また、役場の方も「来年度に日米共同訓練があるかどうかは知りたい」しかし「今のところ動きはなく、いつも直前にならないとわからない。来年も夏以降にならないとわからない」とのことです。「戦争法を受けて、ますます戦争を準備する危険な演習場になりつつある」と参加者は危惧しています。
2016年12月09日
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9月15日号の平和新聞に、国連上級幹部として東ティモールなどでPKO部隊を率いた経験を持つ伊勢崎賢治さんの話が、空恐ろしかった。 自衛隊が11月から南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣される予定です。その時には「駆けつけ警護」など戦争法に基づく新任務が付与されるとみられている。 「これをこのままにしておけば、いずれ自衛隊に殉職者が出るでしょう。どこの国の政府であろうと、自国の兵士の死は必ず政治利用します。それで世論がいっきに動いて9条が変えられるのだけは許すわけにはいきません。 (略)しかし、ただ自衛隊を撤退させるだけで、日本が南スーダンの人々を見放したと受け止められてはなりません。それは人道的に許されません。だから、自衛隊を引く代わりに、別の貢献の方法を考えなければなりません。そもそも軍事部門は、PKOの一つでしかありません。規模的には1番小さいが、1番権限を持っているのが行政部門です。軍事監視団も非常に重要な部署です。非武装の軍人が紛争当事者の懐に入っていって信頼醸成をするのです。もう一つが文民警察です。(略)」 何がなんでも、自衛隊員を「殉職」させて、その頃が来年か再来年かはわからないが、いっきに国民投票に持ってゆく、そんな安倍の目論見が目に見えるようだ。 許してはならない。 平和新聞県内版が出来ました。合わせて紹介します。 さて、明日より2日ほど、天の橋立辺りに旅して来ます。当然遺跡めぐりです。しばらく休みます。
2016年09月17日
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どっこいやっている。 今日は二ヶ月ぶりの「戦争法制反対集会&パレード」でした。 「安保法制反対」「野党は共闘」「安倍は辞めろ」と叫びながら、倉敷駅前をシュプレヒコールして来ました。 今日の岡山県の温度は37度までいったらしい。久しぶりなので、私は元気が出ました。 40数回目の、この集会、37名が集まりなんとか成功しました。 ある青年は集会でこのように発言しました。 「バタフライエフェクト (風が吹けば桶屋が儲かる)という言葉を知っていますか? 私たちのしていることも、やっていることは意味はある。私も蝶々の一匹、 やがては大きな動きへ。」 おそらく、選挙での敗北感が、若い彼にこのようにいわせたのだと思います。 そういう意味では、飛び入りの発言者もほとんどいなくて、猛暑ということもあり、集会は早めに切り上げてパレードに向かったのです。 明日、私は今をときめく日本会議について書いた本を紹介しますが、そこに以下のような記述があります。 「日本社会が寄ってたかってさんざんバカにし、嘲笑し、足蹴にして来た、デモ・陳情・署名・抗議集会・勉強会といった「民主的な市民運動」をやり続けていたのは、極めて非民主的な思想を持つ人々だったのだ。そして大方の「民主的な市民運動」に対する認識に反し、その運動は確実に効果を生み、安倍政権を支えるまでに成長し、国憲を改変するまでの勢力になった。このまま行けば「民主的な市民運動」は日本の民主主義を殺すだろう。」(298p) 日本会議の草の根運動に注目した菅野氏の視点には敬意を表するけど、菅野氏の認識は間違っている。本当の「民主的な市民運動」をやって来たのは、やはり「民主的な市民運動」の側なんです。彼らは毎週毎月、国会前だけではなく、こんな地方都市で集会&パレードをしている例はありますか?参議院選挙に向けた署名運動も、結局彼らの倍以上集めています。陳情請願などは、(活動家という自覚もない)私が知っているものだけで、去年の岡山県ではおそらく30位上あります。勉強会の記事はこのブログで、幾度となく取り上げました。 菅野氏は、たまたま日本会議の草の根運動を知ったから、民主的な市民運動が効果あると書いただけで、日本会議よりも遥かに遥かに大きくやって来たのは、やはり「足蹴にされた」市民運動なのです。 でも、私たちは続けるでしょう。私たちは諦めない。 何故ならば、それ以外に、私たちのの命や、私たちの家族や子孫たちを守る術がないから。
2016年08月20日
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平和新聞8月5日号。機動隊に強制排除され、悔し涙を流す青年を一面トップの記事の写真に持ってきた。今度の平和新聞の一面にはフォトジャーナリストの森住卓さんの写真とルポが載っている。9年間座り込みで闘ってきた200人の住民対、安倍政権から送られて来た500人の精鋭機動隊。真田幸村でも、勝つのは無理だ。沖縄県民は何度も何度も何度も民意でNOの意思を示し、直近の参議院選挙でも民意を示した、正にその直後に国は予定通りとばかりに粛々と権力を行使した。 森住卓は書く。「圧倒的な暴力の前にいったん退いたが、闘いはさらに大きく広がっていくだろう。この局面は負けかもしれない。しかし、高江の地名は全国区になり、住民の声は全国に届いた。問われているのは本土だ。」 この号では、4.5面に「マンガでわかるこれが自民党改憲案!」という、コピーすればそのまま情勢学習会で使える紙面を作っている。 2面では、在沖縄の海兵隊が北朝鮮の内陸まで分け入って、韓国海兵隊共に侵攻することを想定した演習を行っていることを大きく報道。7月の選挙で忙しくて、私も何処かの新聞にあったのを見落としていたのか、初めて知った。そういうことがあった上での、北朝鮮のミサイルパフォーマンスがあったのかもしれない。パフォーマンスで済めばいいのだが。両国ともかなり危険なポリティカルゲームをしている。こんな情報、一般新聞には書かれていない。 8面に月一連載「平和の詩」。今回の荒波剛氏の「未来を造る」も素晴らしい詩でした。 平和新聞は、平和運動を専門に扱う、おそらく国内で唯一の新聞です。なんと月に3回(5.15.25日)発行されて、400円。是非ご購読ください。平和委員会の会員にならなくても購読できます。 お問い合わせは、最寄りの平和委員会に。あるいは、日本平和委員会(03-3451-6377)に連絡してくれれば、おそらく最寄りの平和委員会を紹介してくださるはず。 岡山県の方は、086-224-3787(担当・谷口)へ。
2016年08月02日
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私はおそらく33年ほど平和行進を続けていると思う。最近は年に一日ほどしか歩いていないけど、今年は24日(日)の玉島船穂→金光コースを歩いた。毎年、岡山に入って梅雨明けをする。よって、私の平和行進イメージはいつも「炎天下の行進」である。今年もそうなった。今年の国際ゲストはフィリピンのマテットさん。通し行進者、東京板橋原水協の山内さんは、得意のトンペットで「原爆許すまじ」「青い空」を吹いた。今年は早島平和委員会特性の岡山県平和委員会のたすきをつけて通す。私の他には、この女性がつけた。長尾地区に入る。昔のながらの建物が多い。景観保存とかしていないので、やがては消えて行く運命。運河を張り巡らせている玉島地区で、東の最北端に当たる。木材業者や線香の業者の蔵が今も連なる。このコースは新倉敷駅構内を通る珍しいコース。コールや幟は無し。粛々と通る。そこを通るとやっと休憩。新倉敷南公園。梅干しやお茶の接待。休憩場所の公園では、多くの若者が「ボケモンGO」なるゲームをしていたが、休憩中の行進者も思わずGO。「この公園にいるの?」「今さっきまで居たらしいんですけど」玉島支所でやっと昼食休憩。地元の人たちの心尽くしの昼食。ソーメンと卵焼き、おにぎり、ソーセージ、トマト、漬物。美味しく頂きました(^O^)/玉島支所での午後の出発集会。地元のグループホームに居られる畑本さんが、この日のために去年の一万羽多い25000羽の千羽鶴を贈呈。集会参加者のどよめきを誘った。玉島地区は昔栄えた港町で、支所のすぐ隣にもこんなふうに運河がめぐっている。家が飛び出すように建てられている。多くの昔ながらの土蔵通りが残っている。そこを平和行進は通ってゆく。途中の休憩。ここでは例年スイカが出る。私にとってはこの夏の初物でした。いやあ美味しかった。休憩場所で山内さんのトランペットが唸る。最後の方は流石にばてました。28906歩でした。帰って家の近くの吉野家で、ビールを一杯引っ掛ける。ともかく生き返る。
2016年07月25日
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沖縄県民大会に6万5千人 被害者悼み海兵隊撤退要求(沖縄タイムス 6月19日) 「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾!被害者を追悼し海兵隊の撤退を求める県民大会」(主催・オール沖縄会議)が19日午後2時から、那覇市の奥武山公園陸上競技場をメーン会場に開かれ、主催者発表で6万5千人が参加した。 米軍関係の事件や事故を根絶するため在沖米海兵隊の撤退などを求める決議を採択。会場は被害者への鎮魂の思いと静かな怒りに包まれ、二度と事件を繰り返させない決意を日米両政府に突き付けた。 登壇した翁長雄志知事は「卑劣な犯罪は断じて許せない。強い憤りを感じている。被害者に『あなたを守ってあげられなくてごめんなさい』とおわびした。政治の仕組みを変えられず、政治家として、知事として痛恨の極みだ」と述べた。 海兵隊撤退は県議会が事件への抗議決議で県議会史上初めて明記し、大会決議案にも盛り込まれた。基地あるが故の事件・事故を根絶するためには根源となる基地をなくす必要があるとの考えで、米軍普天間飛行場の県内移設によらない閉鎖・返還、日米地位協定の抜本的改定を併せて要求した。宛先は首相、外相、防衛相、沖縄担当相、米大統領、駐日米国大使。 大会には県政与党や経済界、労働組合、市民団体らでつくるオール沖縄会議関係者、賛同する市町村長らが出席。参加者全員での黙とう後に稲嶺進名護市長らオール沖縄会議共同代表があいさつ。若者のメッセージのほか古謝美佐子さんが「童神」、海勢頭豊さんが「月桃」を歌い被害者を追悼した。 暑い日差しの下、会場周辺には正午すぎから、追悼の意を表そうと黒い服や帽子を身に付けた参加者が集まった。岡山県平和委員会では、沖縄県民大会に連帯して、19日12時より岡山駅西口で該当宣伝を行いました。12人が参加し、300枚のチラシをまきました。高校生とお母さんの親子がチラシを受け取りながら「基地って何なの?」と聞いてきて、沖縄の現実を説明すると、「そんなのおかしい!」と憤る場面もあったようです。先日加入してくれたアメリカの留学生など、新聞やSNSで知った会員が大勢参加してくれました。私は茨城から原発事故の放射能を避けて岡山県にやってきた女性としばらく世間話をしました。「前は自民党二割ぐらいは悪いことをしているかもしれないけど、八割はしっかりやってくれているんじゃないかと思っていた。今は99.9%悪いことをしていると思っている。きっかけは原発事故だったけど、政府のやっていることが、いかにウソばっかりか。そして、消費税にしろ平和にしろ、私たちを犠牲にする方法を巧みに張り巡らされているか、見えるようになった。そうなって、たったまだ5年なんだけど、1人じゃ周りはまだまだ心細い。周りはまだまだ、貴方考えすぎよ、という雰囲気だから。だから、時にはこういう場所に来て元気をもらっている」こういう人が出てきた。でも、まだまだ増えていない。もどかしい。
2016年06月20日
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第三回「ピースサンセット~戦後71年、水島空襲を語る平和の夕べ~」が昨夜、水島生協会館で行われ、35人が参加しました。土屋篤典氏から「水島の成り立ちと水島空襲」の説明があった後、1945年6月22日の空襲の時に水島航空機製作所の工場倉庫内に居た宮原寿生氏の体験談がありました。自らがかかわってきた紫電改が爆撃で燃やされてゆくのを呆然と見ていたとの証言。この空襲で水島では、11人の死者、16人の負傷者が出ました。現在91歳の宮原さんは次世代に戦争をしてもらいたくない、と強く訴えました。第二部ではピースナインや岡山合唱団のピースコンサートがあり、ピースキャンドルの演出も相まって楽しく過ごすことができました。「宮原さんは91歳のご高齢にもかかわらず、非常に明瞭にリアルに語ってくれてとっても良かった」という感想がありました。
2016年06月19日
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平和新聞6月5日号今回は、全面参議院選挙特集号である。 平和の立場から、選挙の争点を見たらどうなるかということになっている。だから、一面はこれだ。●沖縄女性遺体遺棄事件 フォトジャーナリスト 森住卓さんレポート 「全基地撤去しかない」県民の怒り頂点に 森住さんの記事によれば、犯人逮捕の翌日には150人、5日後の5月25日には4000人が嘉手納基地ゲート前に集まった。6月19日には大規模な県民集会が予定されている。手作りのプラカードには「もう限界、もう無理、こんな社会を変えよう。私たちの手で」とあった。記事の最後にはこう記されている。「しかし、沖縄県民140万人の闘いだけでは変えられない。沖縄の闘いは本土の私たちにも突きつけられていることを肝に銘じなければならない」その他の記事の目次は以下の通り。●【参院選特集】決めるのはわたしたち市民だ! 山口・那須正幹さん(総がかり行動やまぐち実行委員会) 宮城・平尾伸二さん(原発も戦争もNO!たいはくアクション) 群馬・白石知己さん(ぐんま市民連合へいわの風) 熊本・WDW@熊本 ----------------------- 熊本・野党統一候補 阿部広美弁護士インタビュー ----------------------- 民主主義は選挙参加から!SEALDs 山本雅昭さん ●参院選の最大争点=“安倍改憲”でどうなる? シミュレーション「X年後の国会前」 作・内村宙(明日の自由を守る若手弁護士の会) ●現憲法全体を否定する緊急事態条項 小沢隆一(憲法学者) ●シリーズ選挙2016…TPP 内田聖子さん(アジア太平洋資料センター) 私の担当している岡山版の一面は以下の通りです。
2016年06月07日
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5月16日、県平和委員会と県労会議青年部の主催で、ジャーナリストの布施祐仁氏を迎えて「『経済的徴兵制』貧困格差と戦争法」と題し学習会がありました。会場には青年を中心に25名が参加しました。戦争法で自衛官が足りなくなる。その時に発動されるのが、既にアメリカで効果的に使われている「経済的徴兵制」ではないか、という議論は、去年の安保法制の反対運動の中で盛り上がっていました。布施氏は、経済的徴兵制の制度は既に日本でもいろんな形で張り巡らされていると指摘しましました。昔から貧困格差が広がること比例して、生活費用がかからなくてキャリアアップにもつながることを理由にする自衛隊志願者は増えていたのです。企業との連携や、奨学金制度も既にありました。そういうのが今まで問題にならなかったのは、今までの自衛隊ならば入隊で戦死者が出るはずがないので、「青年の更生」等の施設としての役割が期待されていたからだと布施氏は指摘します。それが戦争法の成立で、自衛隊の前提が崩れた今は大きな不安が広がっています。そうでなくても、少子化と高学歴化でピーク時には5万の志願者があったのに、去年は2.5万人に落ちています。自衛隊は既に募集困難時代に備えた自衛官確保策を考えています。自治体・学校と連携した「組織的募集」の強化、企業との「インターシッププログラム」(研修ではなく、1ー2年新入社員を入隊させる制度。後に予備自衛官としても使える)、学生卒業後の奨学金滞納者をインターンとして自衛隊に、貸費学生制度(理学・医学生へ給付型奨学金)の拡充等々です。自衛隊内部資料には、学校での「安全保障教育」(愛国心教育)の充実を求める本音の議論もされているようです。布施氏は「若い人を使い捨てにする政策だ。こんな政治に未来はない」と強く批判しました。因みに、私が「初耳」だったのに、「予備自衛官補制度」というものがあります。ほとんどアルバイトとしての自衛隊入隊で、3年間で50日のお試し入隊です。一日の給料7900円は安いかもしれませんが、その間の食費等は保証されるわけです。アニメキャラを積極的にCMに採用しているのは知っていましたが、漫画家の卵を自衛隊体験ツアーに招待して、普段は見せれない装備を見せたり、オスプレイに試乗させたりしているらしい。また、女性取り込み戦略として、キャリアアップの中に、ブライダル・プランナー、医療事務、ネイリストまであるらしい。もちろん自衛隊を辞めたあとも就職指導を行うのは男子と同じです。
2016年05月21日
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戦争法が施行された3月29日の、国会前の集会を一面に持ってきた新聞である。3万7000人が国会周辺を埋め尽くした。一部マスコミしか報道しなかった。三面に布施祐仁平和新聞編集長のスピーチ全文が載っていた。下に写真で載せたので、是非読んで欲しい。布施氏は、自衛隊の派兵の実態と、原発労働者の問題を継続的に取材している貴重なジャーナリストである。ここには、彼が取材した自衛隊員の家族の生の声がある。それはそのまま戦争法が孕む大きな矛盾と危険性である。「ある現職の自衛官に聞いたら、いまだに安保法制が自分たちの行動にどう影響するのか説明がないそうです。不安なのに、ただ「与えられた任務を淡々とこなすだけだから心配ない」と言うだけだそうです。さらに、家族には反対運動などに参加しないように教育しておくようにとか、家族から心配の声があがったら民間の弁護士ではなく自衛隊に相談するようにと言われるそうです」なぜ説明出来ないのか。何を恐れているのか。安保法制が「憲法の範囲内だ」ということが、大嘘っぱちだという証拠であり、改憲して軍事裁判に持ち込めない以上は、民間弁護士に頼られたら負けると思っている証拠だから、だろう。未来をあきらめない。今日も倉敷駅前で毎週ほそぼそと続けられている戦争法反対集会&パレードに参加する。
2016年04月08日
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「図書3月号」でもつぶやいたように、実は私は今度の参議院選挙(衆参同日選挙かもしれない)に対してはかなり悲観的な見方をしている。今度こそ負けたならば、ずるずるずるずると、改憲、自衛隊員の戦死、テロによる外国の脅威、軍備増強、福祉の切り捨て、「強くて美しい日本」が現出し、あとは「なるようになる」国民が出来上がるだろう。そして突発的に戦争が起こる。今度は負けられないのだ。しかし、勝てる展望が見いだせない。勝てるかもしれない。それはいくつかの幸運と、日本の知識人がずっとやってきた「読み違い」が起きた時だけだ。今のままでは負けるだろう。もちろん「野党共闘」や「2000万人統一署名」の戦略は正しいし、私はそのためにこの半年間10数回にわたり毎週金曜日に集会&デモに参加しているし、署名行動もしている。その他のこともできるだけやっている。私の力は微々たるものだし、自覚的な人は私よりも頑張っている人たちが周りを見渡しただけでも何百人といる。それでも、約25%の絶対得票で75%もの議席を獲得する小選挙区制の「魔術」の前に、我々はなす術もなく立ち尽くすのではないかという気がしてならない。そういうもんもんとしている中で、平和新聞3月25日号の一面特集「市民連合対談」を読む。「野党共闘」の次に選挙で「勝つ」ために必要なことをテーマに、「市民連合」の中野晃一上智大学教授、SEALDsの千葉泰真さんが対談を行っている。2月19日に野党党首会談で共闘合意がなされて以降、「野党統一候補」が次第と決まっている。市民の立場から、その動きを創り見守ってきた2人の感想を聞くと、この合意もなかなか大変だったことが分かる。しかし、中野教授は連合に近い福山真劫氏と全労連の小田川義和氏が一緒にやっているので、いつかは実現するだろうと見込んでいたらしい。問題はこれからだ。果たして展望はあると、2人は思っているのか。千葉さんは「市民連合」をマスメディアにコンスタントに報道される必要を言う。SEALDsはそのための「絵づくり」と自覚している。「本当に市民が一体になって野党を応援している「絵」をうまく発信していくことが必要」中野教授は、前提条件は投票率が上がること、だという。同感だ。上がらなければ、小選挙区制のカベは崩れない。「投票率が60%を超えて70%に迫るぐらいになると、いい勝負になるでしょう」「そのためには、これまで投票に行く意義を見出せなかった人たちに、今度の選挙はすごく意味があると思ってもらわないといけません」「単に与党対野党という構図ではなく『暴走する安倍政権と市民の野党を使った闘い』という構図を作らないといけない」千葉さん。「今の状況で、安保法廃止のシングルイシューでの争点化は厳しい」私もそう思う。少しづつ局面を変えてゆく。「選挙はアクションをかけてそれがバズれば(インターネットなどを通して爆発的に話題になること)、実際に票が動きます。だから、いろんなことをし掛けてみようと思います」「ブームをつくる」の本に書かれていることは、既に彼らには当然のこととして頭に入っている。そのことに先ず、安心した。私は、「今のままでは負けるだろう」と言った。それは「どうせ何も変わらない」と、選挙に行かない私の身近な無党派の青年とは真逆の問題意識ではある。状況は依然と真冬のように厳しい。しかし、桜のわずかな膨らみにも恐ろしいほどに敏感になるのが、日本人でもあるのだ。状況は常に変わり得る。いい方にも、悪い方にも。
2016年03月30日
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「『アベ政治を許さない』というステッカーをナップザックに貼っていたら、ショッピングモールへの入店を断られた」という新聞記事並びにFacebookへの投稿を最近読んだ。「思想・信条の自由」(19条)「表現の自由」(21条)の侵害ではないかと、すぐさま思ったが、法律的には本当のところどうなのか、少し不安だった。この期に赤旗に写真のような、法律家の意見が載ったようだ。少し大きめに写真を載せておくので、読める環境にある人は読んで欲しい。久保田和志弁護士は、「9条俳句訴訟」弁護団事務局長である。「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ市民の俳句を、公民館が月報への掲載を拒否した問題で、俳句掲載を求めて、さいたま地裁に提訴しているそうだ。久保田氏は「各人の思想・信条に、合理的な根拠なく立ちいることは許されない」という大原則から、「政治的ステッカー外せ」は許されない。と言っています。民間の私企業は「営業の自由」に基づき、一定の裁量を持ち、客に対して一定の制約をすることが認められているらしい。例えば、高級レストランが、あまりにカジュアルな服装での入店を断わることなど。しかし、ショッピングモールのように、なるべく多くのさまざまな市民が入ることを予定している施設であれば、カバンなどに貼った政治的ステッカーを理由に入店を制限するということは、「合理的な根拠」とはなり得ず、許されないというべきでしょう。と久保田弁護士は言っています。安心しました。そうだよね。これは、チェ・ゲバラの顔をプリントしたTシャツを着た若者は「政治的スローガンを掲げていると、もしかしたら他の客が不快に思うから、出て行ってください」と外に追い出されて良しとするのか、という問題だと思うのです。私が『アベ政治を許さない』ステッカーを貼るのは、思想とまでは言えない。信条の発露であり、いわばマイファッションです。このショッピングモールの店長は、おそらく上司から指示されてしたのではない。「空気を読んで」したのです。それがとてつもなく怖いことのように思います。実は、今月3日の『アベ政治を許さない』を掲げる統一デーに、私は倉敷のあるショッピングモールで写真のようなステッカーを貼って少しぶらぶらしました。あまり目立たなかったのか、何も言われませんでした。今度は、もっと堂々と闊歩しようと思います(^-^)/
2016年02月24日
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