バチカン市国



ローマ市西部にある世界一小さな国、バチカン市国が誇るバチカン美術館は、
’歴代教皇の美の遺産’である。サンピエトロ大聖堂とバチカン宮殿を擁する荘厳華麗な’神の家’。その一画に居を構え、カトリック教徒の頂点に立つローマ教皇は、
14世紀以来、この宮殿を信仰と美の殿堂とすべく全力を傾けてきた。
歴代の教皇たちは、ルネサンス美術の最大のコレクターであり、スポンサーとして、
宮殿を冨と権力の象徴である美術品で埋め尽くしていったのである。

 ウフィッツイ美術館、ルーブル美術館とともに、世界3大美術館の1つである。

サンピエトロ広場

バチカン市国、中庭にて

ピエタ像

 ’ ピエタ像’ミケランジェロ25歳のときの作品。大理石。
メデチ家から ローマにでてきて 4年後の作品。
処刑されたキリストを膝に抱く聖母マリア。
 翌年、フィレンツエ政府の依頼を受けて、「ダビデ」像に着手する。1504年に完成した若々しい「ダビデ」像は、フィレンツエのシンボルとなり、これによって、若き天才ミケランジェロの名は、国外にまで知れ渡ることになる。

アテネの学堂

ラファエロ「アテネの学堂」 1509年~10年
 遠近法に基づいて描かれた広大な学堂の、焦点となるアーチの下に2人の人物が立つ。 右手を天に向け、真理が天にあることを示すのがプラトン。手を前に伸ばし、地上の事物の探求を表すのがアリストテレスである。西洋思想の理想論と
唯物論を体現した2人の、精神的な同胞である人々がこの理想の学堂に集う。
たとえば、画面右下でコンパスを持つのは数学者ユークリッド。画面右手前から2人
目は、ラファエロ。さらに中央下で頬杖をつくのは哲学者ヘラクレイトスで、
モデルはミケランジェロ。プラトンの顔はレオナルド・ダ・ビンチの肖像に基づくと
いわれ、くしくも この学堂に、ルネサンスの偉大な3人の画家が登場している。

最後の審判

「最後の審判」シスチーナ礼拝堂 ミケランジェロ 1536年~41年

天地創造

「天地創造」より「アダムの創造」シスチーナ礼拝堂 ミケランジェロ
1508年~12年
 16世紀初頭、多くの芸術家のパトロンとなった教皇ユリウス2世。
教皇が最も目をかけたのは、ミケランジェロとラファエロだった。
ほぼ同時期に教皇から依頼を受け、ミケランジェロはシステイーナ礼拝堂の天井画を、ほとんど1人で完成させる。ラファエロは「ラファエロの間」と呼ばれる教皇の部屋を、多くの弟子とともに装飾した。この2人の天才の芸術的性格はまさに対極にあった。
 ミケランジェロは、仕事を引き受けるとその計画にのめりこむ職人的な芸術家。
一方、ラファエロは豪邸に暮らし、王侯貴族のような贅沢な生活を謳歌した宮廷人。ミケランジェロはユリウス2世のラファエロ重用に嫉妬し、教皇と激しく衝突する。しかしラファエロは、8歳年上のミケランジェロに、常に尊敬の念を失わなかったという。ⅱ人の作品にも、各々の性格や信条が刻まれている。



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