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2011.10.22
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カテゴリ: コメディ


監督 沖田修一
出演 堺雅人 きたろう 生瀬勝久 豊原功補 高良健吾

 元南極観測隊員、西村淳氏の「面白南極料理人」というエッセイを原作に、調理担当の目を通した南極観測隊の生活を楽しいエピソード満載で描いた作品です。

 海上保安官の西村(堺雅人)は、南極へ行くのが子どもの時からの夢で隊員に選ばれて喜んでいたのに事故のため行けなくなった先輩隊員の代理で、調理担当として南極に行くことになりました。そこは、沿岸の昭和基地から内陸に1000km離れており、標高3810mにあるドームふじ基地です。内陸で高地にあるため、年平均気温は-54.4℃で、ペンギンもアザラシもいない極寒の土地です。

 隊員は、夜食でラーメンを食べるのが楽しみな気象学者の“隊長”(きたろう)、仕事がら何度も南極へ来ており奥さんに愛想尽かされている雪氷学者の“本さん”(生瀬勝久)、日本に残してきた彼女と毎晩のように電話(1分740円)している雪氷助手の“兄やん”(高良健吾)、空気の薄い基地でトレーニングに励み帰国したらトライアスロンに挑戦しようとしている医師の“ドクター”(豊原功補)、夜食のラーメンがなくなり代わりにバターをなめていた通信技師の“盆さん”、いつも雪上車の中で漫画を読んでおりノイローゼ気味になって引きこもってしまう車両担当の“主任”、引きこもっている主任が意外と元気なのに腹を立てていた大気学者の“平さん”、そして調理担当の西村の8人です。

 食材は外で自然冷凍で保管、水は氷を取って来て溶かしてタンクへ、防寒具がないと耐えられない極寒の地ですが、基地の中は普通に生活できるほど快適です。朝はラジオ体操をし、マージャンやビデオや将棋や卓球を楽しみ、食事は全員そろって、てんぷらや照り焼き、チャーハンやエビチリなど、ごく普通のメニューです。
 時には、誕生会で、ケーキやローストビーフを食べたり、冬至の記念で、フランス料理を食べたり、節分で豆まきをしたりと、イベントも楽しんでいます。

 調理担当が主役なので、調理シーンや食事シーンは頻繁に出てきますが、実は、観測隊としての仕事の部分の描写は、驚くほど少ないです。南極の仕事の内容や過酷さなどは、ほぼ、わかりません。それを描こうとしていないのは明らかです。


 また、ラーメンがなくなり、夜食が食べられなくなって、隊長が不眠を訴えたり、盆さんが夜中にバターをなめているのを見た西村は、本さんのアドバイスから、科学的にかん水を作り出し、ラーメンを作り上げます。待望のラーメンに涙する隊長でした。
 これらのエピソードから、隊員たちは西村の苦労を知り、食事の大切さを実感したことでしょう。どうやら、その辺にこの映画の主題がありそうです。

 個性派ぞろいの南極観測隊の生活を、コミカルに描いていく中で、ただ単に生きるための栄養を摂取するだけではなく、食事には大切な役割があるということを、考えさせられる作品でした。





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Last updated  2011.10.23 00:33:14 コメントを書く
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