埋もれ火のアンソロジー

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2006.05.30
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カテゴリ: ことばの遊び場

汚れつちまつた悲しみに・・・

                中原中也

汚れつちまつた悲しみに

今日も小雪の降りかかる

汚れつちまつた悲しみに

今日も風さへ吹きすぎる

汚れちちまつた悲しみは

たとへば狐の革裘(かわごろも)

汚れつちまつた悲しみは

小雪のかかつてちぢこまる

汚れつちまつた悲しみは

なにのぞむなくねがふなく

汚れつちまつた悲しみは

倦怠(けだい)のうちに死を夢む

汚れつちまつた悲しみに

いたいたしくも怖気(おぢけ)づき

汚れつちまつた悲しみに

なすところもなく日は暮れる・・・・・

武田鉄矢 「思えば遠くへ来たもんだ」 という海援隊の代表作の一つとなったのです。

同じように中原中也も北原白秋の詩集『思い出』に影響されて「汚れつちまつた・・・」を書いたことは有名な話なのです。ただ、白秋と中也の悲しみの度合いの深さや、何よりも「悲しみ」を主役にしたということ、さらには俗謡風に描き出したことで、この作品は斬新かつ新鮮な感じで世間に受け入れられたのではないだろうかとコックンは想像するのです。同時に否定論者たちもさぞかし多かったことでしょう。(今も多いのかな?)

 70年フォークにたとえるなら吉田拓郎の「旅の宿」がそれまでのフォークソング界を逸脱し、歌謡曲界に殴りこんだのと同じような斬新さと新鮮さが「汚れつちまつた・・・」にもあったような空気を感じているのですよ。

世の有名な学者さんや評論家さんがどう批判しようと否定しようと、民衆が愛した詩や歌は現前と残っていくことをこの「汚れつちまつた・・・」は詩という形で伝えてくれているようでならないのです。

僕が難解な現代詩を好まず、むしろ陳腐とされるような歌詞を愛してきたそのスタートには、この「汚れつちまつた悲しみに・・・」があったのです。詩は歌っていなければ(あるいは奏でていなければ)詩ではないというのが僕の持論です。






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Last updated  2006.05.30 18:22:57 コメント(19) | コメントを書く
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