キャナルのまったりRS日記

キャナルのまったりRS日記

5章つづき


この一戦は人と赤い悪魔の総力戦。
勝った方は大陸を手に入れ、負けた方は滅び行く。

ア)     赤い悪魔の体はタトバ山にあるキングベアーの巣、それよりさらに北に
       進んだ地にあります。

キャ)    タトバ山か、そこが最終決戦の地に。

イブ)    戦場としては問題ないと思われます。
       キングベアーの巣があると言う事もあり、周囲には村などは存在しません。
       あったとしても猟師の使う山小屋くらいです。

キャ)    被害が少なくて済みそうなのは何よりだ。

ア)     被害の心配は要りませんよ。
       我々が負ければ全て無くなるんですから。

サ)     文字どおり最後の決戦。
       膝が鳴る。

イブ)    普通は腕だって。

サ)     屈伸は膝が命ですぞ。

シ)     アルバクレセスさん、一つ聞きたい事があるのですが・・・・

ア)     どうぞ、私で答えられる事ならば何なりと。

シ)     古文書によれば、昔は人間と赤い悪魔は共存をしていたと。
       そして人間が赤い悪魔の住む土地を侵略して争いになった。
       この話が本当ならば悪いのは人間では無いでしょうか。

アルバクレセスはシアフィールドを悲しい目で見て答えた。

ア)     そうですね。
       悪いのは人間かもしれません。
       もちろん私が子供の頃は、赤い悪魔と人間は共存していました。
       脅威には思っていたみたいですけどね。
       昔は夜更かしすると母から言われたものです。
       早く寝ない悪い子は、赤い悪魔がさらいに来るぞって。

エ)     なまはげ見たいな扱いだったのね。
       復活したら、悪い子はいねがーとか言ったりして。

ア)     私が成人を迎える頃には、赤い悪魔との戦争になっていました。
       戦争と言っても赤い悪魔自体は戦いませんでしたけどね。
       侵攻してくる人間に、モンスター達を使って攻撃すると言った程度でしたし。
       動かない戦況に業を煮やした王は、赤い悪魔の住む地に火を放ったのです。
       これにより多くの森が消失しました。
       タトバ山は緑豊な土地だったんですよ。
       赤い悪魔もそれには怒ったんでしょうね。
       自ら人間を殲滅せんと動き出しました。
       後は大体伝承にあるとおりの結果になりました。

シ)     今の話を聞いてわからなくなりました。
       本当に私達は赤い悪魔と戦って良いものなのか・・・・

ア)     私も昔は同じ悩みを持ちましたよ。
       しかし悩んでも答えは出ませんでした。
       今でもその答えは見つかりません。
       答えが出ないのならば、今を生きる為に必死になる。
       倒さないと倒される。
       ただ答えを出す事から逃げているだけかもしてませんが、私が出した結論は今を生きる。
       今出来る事をする。
       例えそれが間違った事だとしても。

シ)     わかりました、私も今を生きる事だけに必死になります。

キャ)    派手なお出迎えが来たぞ。

タトバ山の山頂付近に差しかかった一行を待っていた者は、辺りを埋め尽くさんばかりのモンスターであった。

ア)     皆さん、赤い悪魔はこの先に居ます。

キャ)    中央突破しかないか。

蓮)     道を空けて貰おうか!
       続け凍神、イージーライダーよ。

キャ)    三人の援護を!

サ)     了解。

イブ)    了解!

モンスターの群れにファイナルチャージングで突入する蓮侍。
蓮侍の切り開いた道を追って、イージーライダーが走る。

イ)     ダーティーフーバー。

イージーライダーは四方八方の敵にダガーを放つ。
攻撃を受けたモンスター達は傷を負い後退する。

凍)     はぁっ!

凍神はホーリークロスを放ち、蓮侍達の体力を回復しながら周囲の敵にダメージを与える。
しかし、敵の数は一万を超えるほど、三人の健闘空しく敵に囲まれ始める。

蓮)     数が多すぎる。
       一旦引くか!?

イ)     駄目だ。
       後ろに敵が回り込んでいる。

キャ)    イブ、道を開いてやれ。

イブ)    了解。
       やぁぁぁ。

イブは前方で槍を旋回させ、三人を包囲していた敵に突っ込む。

イブ)    まだまだ!

ワーリングアサルトを連発し、蓮侍達が後退出来るだけの余裕を作る。

キャ)    サクレ、蓮侍殿達の回復を。

サ)     了解!

サクレは退避した蓮侍達に、フルヒールやブレッシングをかける。

ア)     ここは私が。

エ)     あ、わたしもー。

アルバクレセスはドラゴンの心臓を使うと、天空より隕石を呼び寄せる。

ア)     メテオシャワー。

飛来した多数の隕石が落ちるたびに、モンスターの悲鳴が上がる。
無数の隕石が落下する中でも、炎の眷族であるサラマンダーなどはアルバクレセス目掛けて突撃してくる。

エ)     させないわよ。
       ウルトラノヴァ!

エステルはメテオシャワーを避け、襲い来るモンスターにウルトラノヴァを発動させる。
空より飛来する流星は光の矢となり、次々とモンスターを貫いてゆく。
光の矢に貫かれたモンスターは砕け散った。

エ)     流石異次元武器ね、かなり威力が上がってるわ。

蓮)     あ!

イ)     う!

凍)     お!

三人揃ってしまったと言う顔になる。
先ほど蓮侍達が使った武器は、それまで各々が使用して来た武器であった。

キャ)    その様子だと異次元武器使うの忘れてたな・・・・
       ではお先に使わせて貰うよ。
       ピアシングアロー!

通常の弓でこのスキルを放つと、数匹のモンスターを貫通し矢は止まる。
だが異次元弓で放たれた矢は通常の効果では無かった。
最初に当たったモンスターを粉々にふっとばし、次のモンスターの腹に大穴を開け、さらに数十匹のモンスターを貫き止まる。
まさに光の弾丸と化した一撃となった。

キャ)    かなり威力が上がるな。

蓮)     我々も再度攻撃するぞ。
       ファイナルチャージング!

蓮侍は剣を正面に構えモンスターの群れに突進する。
まるで壁を引き裂くように、蓮侍を基点にモンスターが左右に割れる。

蓮)     あーはっは!
       弱いぞ雑魚共がーーーー。
       私を止めてみろ!

一匹のモンスターが剣の一撃を受けながらも、力を振り絞り爪を振り下ろす。
振り下ろされた爪は蓮侍の肩口を捕らえる。
鮮血が飛び散る。

凍)     蓮侍殿。

キャ)    あーぁ、あの馬鹿調子に乗るから。

蓮)     うらぁぁぁ。

蓮侍は傷の痛みを物ともせずに、剣を近くのモンスターに突き刺す。
ブラッドウィスカーの能力により、突き刺したモンスターの生命力を吸収する。
肩から流れていた血は止まり、早くも完治しかけていた。

蓮)     この剣は素晴らしい。

剣を構え直し、さらにモンスターの中に突っ込んで行く。
蓮侍の周りを先ほどと同じようにモンスターが包囲し始める。

イ)     後方は私が確保します。

イージーライダーは蓮侍の後に付いて走り、異次元ルインドライバーを構える。
モンスターの包囲網は縮まり、完全に包囲されようとした瞬間、イージーライダーは腕を振る。

イ)     ダーティーフィーバー!

周囲に放たれたルインドライバーは、包囲しようとしたモンスターを打ち倒す。

キャ)    張り切るのは良いけどねー。
       あのモンスターがラスボスじゃないんだから。

ア)     キャナルさん、これを。

キャ)    これは・・・・・

ア)     必ず必要になります。
       さ、我々ももう一分張りしましょう。

飛来する隕石、飛び交う矢、走る剣閃。
あれほどの数居たモンスター達は、その数を一割ほどに減らしていた。

イブ)    かなりの数減りましたね。

サ)     もう一息です。
       ふんふんふん。

サクレは屈伸をしながら前に進む。

イブ)    普通に進みなさいよ。
       気色悪いのよ!

サ)     何を言うのですか、これがBISの歩き方です。
       ふんふんふん。

イブ)    絶対に嘘ね。
       ん?
       地震?

キャ)    こんな時に地震か?

ア)     いえ、やつが現れますよ。

最初は止まっていないと気が付かない様な微震であったが、だんだんとその揺れは激しくなっていく。
その時、正面に見えていた大岩に亀裂が入る。

蓮)     何だ?

キャ)    皆、一旦引いて!

亀裂の入った岩が砕け飛ぶ。
中から強い力によって弾き飛ばされたのだ。

赤)     ぐぉぉぉぉぉぉ。

大気を振るわせる様な雄叫び。
巨大な体躯。
キャナル達の目の前に伝説の赤い悪魔は蘇った。

赤)     ぐぁはははははは。
       人間共よ。
       再び我を封じる為にやって来たか。

皆を見回しながら言う赤い悪魔は、一人の男にその視線を止めた。

赤)     ふははははは。
       忘れはせんぞ、お前は昔に私を封じた人間の一人だな。
       まず貴様から血祭りに上げてやる。

赤い悪魔が一歩踏み出すと大地が揺れた。
赤い悪魔は大きな口を開け、アルバクレセスの方を向く。

赤)     消えうせるが良い!

赤い悪魔の口から灼熱のブレスが放たれる。
近くに居たモンスターがそのブレスを浴びた瞬間消し炭となる。
それほどの熱量を持ったブレスがアルバクレセスに襲い来る。

サ)     ミラータワー。

サクレはアルバクレセスにミラータワーをかける。
アルバクレセスの前には巨大な盾が現れ、迫り来るブレスから守る。

ア)     ぐぅっ。

ブレスが収まった後、アルバクレセスは膝を付き肩を落とす。
ミラータワーに守られながらもかなりのダメージを受けていた。

サ)     今回復を。

ア)     大丈夫です、それには及びません。
       アースヒール!

アルバクレセスは地脈の気を集め、その体に回復エネルギーとして取り込む。
瞬時に傷はふさがり、所々に服がこげた後だけが残った。

ア)     さあ皆さん、今度は我々が攻撃する番です。

アルバクレセスの掛け声と共に全員が赤い悪魔目指して駆け出した。
皆の戦いを他所にサクレは焦っていた。

サ)     リザレクション。
       フルヒール、フルヒール。

赤い悪魔によってイブが受けた傷はかなりの重症である。
サクレが駆けつけた時に見たイブは、まるで死んでいるかの様であった。
尾の直撃を受けた左半身は特に酷い。
左腕の骨は砕け、普通では曲がらない様な方向に腕が曲がっていた。
大量の吐血の後、これは折れた肋骨が内蔵に刺さった為だと思われる。
サクレはリザレクションでイブの命を繋ぎとめ、フルヒールを連続してかける事により回復を図った。
しかし、フルヒールは徐々に回復するもので、かけられた本人の健康により回復力は異なる。
町の病院ならそれでも構わないであろうが、ここは今戦場である。
動かす事の出来ないイブに攻撃されたらそれこそ終わりである。

ア)     フルヒールでは間に合わないでしょう。
       アースヒール。

アルバクレセスはイブにアースヒールをかける。
大地より柔らかな光が湧き上がる。

ア)     かなりの重症ですね。
       アースヒール、アースヒール、アースヒール!

立て続けにアースヒールを使用する。
アルバクレセスの言葉に答える様に、淡い光が連続して湧き上がる。

ア)     これで体丈夫なはずです。

イブの体は傷一つ無い状態に戻る。
ダメージを受けた後を探すなら、左側だけ変形して歪んだ鎧くらいであろうか。
二人が見守る中イブの目が開く。

イブ)    ふぁぁぁぁ。
       良く寝た。

サ)     正義の鉄槌!

「スパッァァァァン」
サクレのブランブルサップは、軽快な音を立ててイブの頭を直撃する。

イブ)    きゃぴーー。
       何するのよ。

サ)     寝ていたじゃありません。
       心配して損した気分です。

ア)     まーまー御二人とも。
       今はそれ所では無いですよ。

三人が赤い悪魔の方に目を移す。

エ)     はぁぁぁぁっ。
       ウルトラノヴァ!

光の槍と爆炎で赤い悪魔の姿が見えなくなる。

赤)     ぐぉっ!

赤い悪魔は爆炎の中からブレスを放つ。
エステルを確実に捕らえたタイミングであった。

シ)     やっ!

シアフィールドは特技指令をペットに出す。
命令を受けたマーブルガーゴイルは、エステルと赤い悪魔の間に割って入る。

シ)     今のうちに回避を。

ブレスはマーブルガーゴイルを直撃し、二匹のマーブルガーゴイルを消し炭へと変える。

エ)     助かったわ。

シ)     いえ、礼には及びません。
       ごめんねペット達。

シアフィールドは犠牲にしてしまったペットに謝りつつも、次の攻撃に備え記録書から新しいペットを呼び出す。

シ)     来なさい、ウェアーゴート、ファミリア。

アルバクレセスはテレポテーションを使い、キャナルのそばに転移する。

ア)     キャナルさん、赤い悪魔は弱っています。
       一気に封印しましょう。

キャ)    分かった。
       皆、最後の戦いを挑むぞ!

キャナルの号令の元、皆は一気に攻撃をしかける。

蓮)     行くぞ、ファイナルチャージング!
       パラレルスティング。

サ)     ダメージを受けても回復はお任せを。
       パーティーヒール。

シ)     行きなさい。
       やっ!

凍)     滅びろ赤い悪魔。
       ホーリークロス!

エ)     まだまだこんなもんじゃないわよ。
       ウルトラノヴァ!

イ)     ダブルスローイング!
       もう一息だ。

ア)     メテオシャワー!
       今です!

キャ)    これで終わりだ!
       ピアシングアロー。

キャナルは一条の矢を放つ。
その矢は戦いのさなかアルバクレセスより受け取っていた物だ。
その矢こそ城壁さえも打ち砕くと言われた、ストロングミサイルである。
矢は赤い悪魔の額に突き刺さる。

赤)     ぐぎゃーーーーーーー。

赤い悪魔は今までに無い悲鳴を上げて大地に倒れる。

ア)     再生の時間を与えてはいけません。
       封印しますよ。
       皆さん宝玉を。

7つの宝玉を皆はそれぞれ持ち、赤い悪魔の周囲に展開する。

ア)     古の宝玉よ、その力を持ちて我に力を与えよ。
       我らに仇なす者をその内に封印せん!

アルバクレセスの封印呪文に反応し、7つの宝玉は光を放つ。
放たれた光は、赤い悪魔を中心にドーム型の光の繭を作る。
赤い悪魔の体から闇が漏れ出し、宝玉に吸い込まれて行く。
光が消えた後には、岩の様に固まった赤い悪魔の姿があった。

ア)     終わりました。

額に汗を浮かべながらアルバクレセスは言った。

キャ)    終わったのか?

ア)     ええ、終わりです。

エ)     私にかかればちょろいものね。

イブ)    ついにやったんですね。

サ)     我らの勝利です。

シ)     本当にこれで良かったのでしょうか・・・・

キャ)    今はこれしか方法が無かったのよ。
       いつか必ず分かり合える日が来る事を祈りましょう。

蓮)     我々の役目も終わりだな。

イ)     そうですな。

凍)     では我々はこれで。

立ち去ろうとする3人にキャナルは声をかける。

キャ)    お疲れ様。
       さーて、一緒に来て貰いましょうか。

にこやかに弓を構えるキャナルに、3人は冷や汗を流したのであった。



エピローグ

赤い悪魔の封印を終えたキャナル達は、古都ブルネンシュティングに戻っていた。

キャ)    以上が今回の事件の全てです。

議員)    ご苦労であった。
       キャナル君、今をもって討伐隊の総司令の任を解く。
       今までどうり警備隊隊長の任に励んでくれたまえ。
       それと今回の功績を認め、金一封と1週間の特別休暇を与える。

キャ)    は!、ありがとうございます。
       出来ればお願いがあるのですが。

議員)    なんだね?

キャ)    今回の功労者は私だけではありません。
       他の人達にも恩賞を与えて頂きたいのですが。

議員)    分かった。

キャ)    ありがとうごさいます。
       では失礼します。

キャナルは議員達に敬礼すると部屋を出て行く。
古都議事堂を後にしたキャナルは警備隊隊舎に戻って来た。

キャ)    イブ、サクレ、報奨金と休暇が出たぞ。

イブ)    やったー。

サ)     久しぶりの休暇ですな。

キャ)    そう言えば今日にでも出発すると言っていたな。
       見送りに行くか。

サ)     ですな。

イブ)    まだ宿に居ると思います。

キャナル達三人はアルバクレセスの見送りに向かった。
そして古都西口。

ア)     ここでかまいません。

キャ)    そうか。

イブ)    これから何処に行くんですか?
       当てが無いなら警備隊に入隊しませんか。

サ)     アルバクレセス殿の腕前なら大歓迎です。
       何でしたら第一小隊隊長の椅子を用意しますよ。

イブ)    そうそうって!
       何で私の地位を譲らなきゃいけないのよ。
       サクレこそ変わりなさいよ、脳ミソ筋肉なんだから。

キャ)    よさないか二人とも。

ア)     あはははは。
       お気持ちは嬉しいのですが、私には重大な使命がありますからね。
       古の友達と約束した。

キャ)    ではまた眠りについて・・・・

ア)     ええ、でもその前に故郷を見ておこうと思いましてね。
       もう私の記憶の町は無いでしょうが。
       ではそろそろ失礼します。

旅立って行くアルバクレセスを見送った。

イブ)    行っちゃいましたね。

キャ)    ああ。

サ)     あれ?、あれは・・・・

サクレが指差す方からシアフィールドとファストが走ってくる。

キャ)    二人ともその格好は・・・・

シ)     急なお話ですみませんけど、私達も今日ロマ村に帰ろうと思いまして。

ファ)    キャナルさんが燃やしちゃった家も、新しくなったって連絡が来たしね。

キャ)    う、これは厳しいな・・・・

シ)     長い間お世話になりました。

ファ)    じゃ皆も元気でね。

ファストは挨拶もそうそうに駆け出した。

シ)     あ、ファスト待ちなさい。
       ではこれで失礼します。

イブ)    また遊びに行きますね。

サ)     私も行きますよ。

シアフィールドは頭を下げると、振り返ってファストの後を追って行った。

キャ)    行ってしまったな。

イブ)    ええ。

サ)     急に静かになりましたね。

キャ)    そうだ、あの三人の様子でも見に行くか。

イブ)    今頃は悲鳴でも上げてるんじゃないですか。

サ)     しかし隊長も意地が悪いですな。

三人は警備隊隊舎の地下牢に向かう。
地下牢の階段を下りると、暴れる音と悲鳴が聞こえて来た。

蓮)     ぎゃーーーーー。
       来るなーーー。

L)     むちゅー。

イ)     ひえーーーー。

L)     むちゅちゅーーー。

凍)     男はいやーーーーー。

L)     むちゅちゅちゅちゅーーーーー。

キャ)    あー、予想したとおりだな。

蓮)     これは何のまねだ!
       早くここから出せ。

キャ)    あれだけの事件を引き起こしておいて、死刑にならなかっただけでも
       有り難いと思わないとね。

イブ)    そうですよ、隊長が刑の軽減を嘆願してくれたんですから。

サ)     禁固一年で済んで良かったですね。

キャ)    じゃ、仲良くね。

三人は地下牢から出て行く。
その日から一年間、地下牢から悲鳴が絶え無い日は無かったと言う。



            完

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