Lemonhart755

Lemonhart755

元気です




拝啓 僕はとっても残念でした 

あの日君がホワイトジーンズでなかったことが

スカートもいいけどホワイトジーンズなら

もっと格好よかったとおもいます


あの日の映画ダーティハリーはどうでしたか 

君はニュースのほうが楽しそうだったけれど

クリントイーストウッドっていいでしょう 

今度学割りで見れたらと思います


帰りに飲んだコーヒーはおいしくなかったね 

たっぷリミルクを入れたほうがよかったみたい

昨日インスタントコーヒーを一瓶かいました

家で飲むコーヒーって何故まずいのでしょう


今度お金が入ったらテレビを買おうと思います

隣の田中さんがカラーテレビなので

深夜劇場まで見せてもらっています

でもいつまでもそうしてはいられないでしょう


田中さんの奥さんがとてもいい人で

今朝もベーコンエッグをご馳走になりました

おかげで僕は元気です

この手紙大急ぎでポストに入れて来ます


そうそうまだ思い出したことがありました

僕と映画に行ってコーヒーを飲んだことを

もうお母さんは知っているのでしょうか

もう僕のことを話したのでしょうか


バス停まで送って帰り道に考えました

お母さんは君の話に微笑んでくれたでしょうか

まあいいや紙が残り少なくなりました

田中さんからもよろしくとの事でした

ごきげんよう  ごきげんよう



        線香花火        2004.12.10


せんこう花火が欲しいんです

海に行こうと思います

誰かせんこう花火をください

ひとりぽっちの私に

風がふいていました

ひとりであるいていました

死にわすれたトンボが一匹

石ころに躓づきました

なんでもないのに 泣きました



        親 切        2005.01.09


いつものことだけど  君は僕と親しそうに口をきく

僕の何が欲しいのか知らないが 君は僕の友達になってくれたんだね

そんなに時間はいらなかったよ 君が僕の家に来るようになるまでに

どこの誰かさんに聞いたのか知らないが 心の中にまで土足で はい失礼ってね


僕はまだ時間がいるんだよ 君のこと知ってるなんて言うのも辛い

信じてますなんてとても言えないよ 言えなくなったのはいつからかまで忘れてしまった

優しそうな顔をして近づいてきて手でも握って 僕らはなかよしさやるせないくらいの勇気を出して

今度はどこで逢おうよなどと言ったりしてる


それほど気にしないでもいいんだよね 僕は迷惑だなんて言わないし

君は気持ちのいい人なんだから そうだそこまで考える必要も無いよね

外は毎日砂嵐で歩きにくい 口の中がざらざらで喉もからから

そんな時でも君は逢いにきてくれる 僕は格好つけてピエロになってやるさ

面倒臭がり屋の僕なのに


どうしてなんだろう やりきれないな 君は僕のこととても詳しく知ってるんだね

ああー今日もまたボブディランの話かい やだね 思いがけないめぐり合わせでもないし

ただ僕に会いにきた時の君は 変に親切で面白い男だと思ったし

それが今日まで友達同士とはお笑いだ


僕はその日が来るような気がする もうごめんだ もうとてもじゃない

これで終わりにしようと どちらがいいだすのか 

そう 僕は君に言ってもらえると気が楽だね 今日から僕は家にいることにしよう

タバコの煙でもながめていよう 街は相変わらずの祭囃子

さよなら君はもう背中を向けなさい


ああー頭の中になんて一杯のドラマガ 皆が皆 主人公に納まってね

もうそれも今日限りにしよう サヨナラ 君の親切が今消えた




        たどりついたらいつも雨降り     2004.11.10



疲れ果てていることは 誰にも隠せはしないだろう

ところがおいらは何の為に こんなに疲れてしまったのか

今日という日がそんなにも大きな 一日とは思わないが

それでもやっぱり考えてしまう ああ このけだるさは何だ



いつかはどこかへ落ち着こうと 心の置場を探すだけ

たどり着いたらいつも雨降り そんなことの繰り返し

やっとこれでおいらの旅も 終わったのかと思ったら

いつものことではあるけれど ああ ここもやっぱりどしゃ降りさ


心の中に傘をさして 裸足で歩いてる自分が見える


人の言葉が右の耳から左の耳へととおりすぎる

それほどおいらの頭の中は 空っぽになっちまってる

今日は何故か穏やかで 知らん顔してる自分が見える




        高 円 寺        2005.01.10        


君を好きだなんて言ったりすると 笑われそうな気がして

とても口に出すのが恐かったけれど 気がついてみたら

君のほうが 僕をすきになっていて

それで口にださないでも よくなったんだよ


君はどこに住んでいるんですか 高円寺じゃないよね

だって毎日電車にのっても 会う女の子に

目移りばかりそれで 電車に乗るたびに

いつもいろんな女の子に 振られていたんだものね


君のこと好きだなんて 言わないでよかったよ

電車は今日も 走っているもんね




        こっちを向いてくれ        2004.11.16



一緒になれないからと言って 愛していなかったなんていうのは

とても困るんだ こっちを向いてくれ

僕は君を愛しているに違いない でも愛するってどういうことなんだろう

今いえることは 縛られたく無いと言うことさ


他人からみれば 愛し合っているように見えても

そうなんだ 僕らはキスをしても落ち着ける場所を 探し続けたけど

だからと言って 一緒になると言うのは

君の嫌いな者たちのいい草だったろう 僕はもう少し このままで居たいんだ


一諸に住むということが とても気楽なのか苦痛なのか

それはそうならなきゃ 判らないにしても

一緒になれないからといって 愛していなかったと泣いたりするのは

罪を責められる そんな気がする

僕は君だけしかいないんだし 君にも僕だけしかいないにしても

一緒になろうよと 今は言いたく無いんだ


頼むからこっちを向いてくれ でないとこれっきりになりそうだから

このまま別れたくないから こっちを向いてくれ




        まにあうかもしれない        2004.12.06



僕は僕なりに自由に生きてきたし 僕なりの生きてきたんだと思う

だけどだけど理由も無く めいった気分になるのは何故だろう

思っていることとやっていることの 違うことへの苛立ちだったのか

だから僕は自由を取り戻そうと 自分を軽蔑して自分を追い込んで


なんだか自由になったように 意気がっていたのかもしれないんだ

間に合うかも知れない今なら 今の自分を捨てるのは今なんだ




間に合わせなくては今すぐ 陽気になれるだろう今なら

大切なのは思い切ること  大切なことは捨て去ること

そうすりゃ自由になれるなんて 思っているほど甘くは無いけれど

だけど僕は捨て去ることで 少しくらいはよくなると思えるんだ

間に合うかもしれない今なら 間に合うかも知れない今すぐ


なんだか自由になったように 意気がっていたのかもしれないんだ

間に合うかも知れない今なら 今の自分を捨てるのは今なんだ




        リ ン ゴ        2005.01.11



一つのリンゴを君が二つに切る 僕の方が少し大きく切ってあるね

そして二人で仲良くかじる こんなことは無かったね

少し前までは 薄汚れた喫茶店のばねの壊れた椅子で 

長い話に相槌打って そしていつもいつも右と左に別れて


このリンゴは昨日二人で買ったもの 僕の方がお金を出して

お釣りは君がもらって こんな事は無かったね

少し前までは コーヒーカップはいつだって 

二つ運ばれてきて 向こうとこちらに

ウエイトレスは さりげなくカップを分けて


二つめのリンゴの皮を君が剥く 僕の方がうまく向けるのを

君はよく知っているけど リンゴを強くかじる 

甘い汁が唇を濡らす 左の頬を君はぷんと膨らませて 

欲張ってほおばると ほらほら話せなく成っちまうだろう




        また会おう        2005.01.12



きれいに裏切ろう あいつが信じ切ってる

その後ろの肩に  無言の斧を打ち込み

ああ でも今日も一日 裏切れ無かった


身に覚えがあるだろう 女さえ抱けずに

だからさこうして 裏町の酒場はいつも

正直な男達で一杯 君もう一杯


戦争もありふれている 僕らは知りすぎている

なぜひとが人を 殺しあうのかね

ああ でも今日も一日 殺すなんてとても


憎い奴もいるのにね 怒りを流しこみ

だからさ おなじみの裏町の酒場は

正直な男達で一杯 かえるのかいまた会おう




        旅 の 宿        2004.11.22



浴衣の君はススキのかんざし 熱燗徳利の首つまんで

もう一杯いかがなんて 妙に色っぽいね


僕は僕で胡坐をかいて 君の頬と耳は真っ赤か

ああ風流だなんて ひとつ俳句でもひねって


部屋の明かりをすっかり消して 風呂上りの髪いい香り

上弦の月だったけ ひさしびりだね 月見るなんて


僕はすっかり酔っちまって 君の膝枕にうっとり

もう飲みすぎちまって 君を抱く気にもなれないみたい




        ガラスの言葉        2005.01.13



笑っているよ白いワンピースの 長い髪に落ちてゆく影

それは誰ですか ふと止まる鉛筆の中から

まっさらな日記帳に落ちてゆく影 それは誰ですか

ガラスの言葉が眠っている 遠いあの日の遠い街


 今晩はどこへ行く風 ミルキーウエィに花が

 ほら あんなに一杯 ほら ゆれてるよ



風が吹いているその時 風をみていたその瞳

それは誰ですか 食べかけのチョコレートから

お幸せにと落ちてゆく影 それは誰ですか

ガラスの言葉が眠っている 遠いあの日あの街


 今晩は どこへ行く風 ミルキーウエィに花が

 ほら あんなに一杯  ほら ゆれてるよ 




        祭りのあと        2005.01.05



祭りの後の寂しさが  嫌でもやって来るのなら

祭りの後の寂しさは  例えば女で紛らわし

もう帰ろうもう帰ってしまおう 寝静まった街を抜けて


人を恨むも恥ずかしく 人を誉めるのも恥ずかしく

何のために憎むのか  何の恨みで憎むのか

もう眠ろうもう眠ってしまおう 臥待月の出るまでは


日々を慰安が吹き荒れて  帰って行ける場所が無い

日々を慰安が吹き抜けて  死んでしまうには早すぎる

もう笑おうもう笑ってしまおう 昨夜の夢は冗談だったと


祭りの後の寂しさは  死んだ女にくれてやろう

祭りの後の寂しさは  死んだ男にくれてやろう

もう怨むまいもう怨むのは止そう 今宵の酒に酔いしれて

もう怨むまいもう怨むのは止そう 今宵の酒に酔いしれて


















© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: