ライフデザインコーチ 【にいにい】 の      ありえない!!日記

インドコーチング記 2003年1月~3月


今日は少しインドでの話を。

細かい話は抜きにしますがインドに2ヶ月滞在して
コーチング、ワークショップ開催をしてみようと
乗り込んだらすっごく面白い人たちに出会ってしまって、
コーチングのほかになりゆきでワークキャンプ参加、
グローバリゼーションやチャイルドレイバーなどに
ついて現地人に混ざって勉強などもしていたとき。。。。


友達になったインド人の女性を英語でコーチングした。
当時はスキルなんて大して知らなくて
好奇心と傾聴、直感だけで臨んでいた。

その女性が、僕の帰国の直前、感想を打ち明けてくれた
「ただ私のことを知りたいと思って聴いてくれてるのがわかったから、
自分のことばかり、しかも今まで誰にも話せなかったことを1時間話し続けられた。
そして別れたあとずっと涙が出て止まらなかった。

自分が何を不満に思い、何が自分の前進を止めているのかわかった。
自分のやるべきことが明確になった。
今まであれだけわけもわからず鬱々としていたのが嘘のよう。

そう、気づいたの。
私はとてもいい友達を持って、私のやることに対して
皆いろいろと意見を言ってくれる。すごく心配して。
でも、誰も『なぜ私がそれをやりたいのか』聴いてはくれない。

これからの私は、自分の道がわかったから、
心配してくれる友達には『ありがとう』といって
言葉を受け取って、でも自分の選んだ道を迷わず進むと思う。」


別のときに
その女性を含むインドでできた友人やその仲間を集めて
コーチングワークショップも開いてみた。
基本は英語だが、英語のわからない人もいる。
しかも参加者の母語は3つにわたった。

だからエクササイズは母語の合う人同士で
母語を使ってやってもらった。
ぼくは言葉以外の情報を材料に判断して
ファシリテートしなければならなかった。

だけど、誰にでもできる、言葉ができなくてもできる、
絵をつかったエクササイズのせいか、
わかりやすいように焦点を絞ったせいか、
それとも細かいことは言わず、話し手と聴き手だけ
きめて自由に話させたせいか、意外にもかなり盛り上がった。

そんなこともあって、何人かの友人は個人的に
コーチング的に深い話をすることもあった。

その一人が僕の帰国後こんなメールをくれた。

「君が帰ってから誰も僕の話をきちんと聴いてくれないんだ。。。」
なんと答えていいかわからなかった。


インド人の友人で、世界的アーティストであり
ワークショップファシリテータであるジョンは
僕が帰国するとき、友人数十人を連れて空港に
見送りに来てくれ、そして言った。
(ちなみに彼らにかかると空港の外で歌や踊りやドラムや
大道芸が始まる。
僕もソロで歌を歌わされた。。。)

「日本から来た、歌とドラムが大好きなユウジは
我々に「聴くこと」の力を教えてくれた。
我々は社会への貢献、皆が幸せになる方法や願いをアートという形で
表現してきたが、まず身近な友人達の声に耳を傾ける
ことにも注意を向けるべきだ」と。

実際に海外での言葉の通じない体験や
考えの違う人々との経験、
そして学校時代ずっと、多数の人と意見を異にする
少数派として過ごした経験から、
自分の本当に言いたいことを聴いてもらえない
つらさはわかるつもりだ。

そしてコーチングをはじめて、
自分がクライアントをもつだけでなく
自分もコーチについてもらって
聴いてもらうことの力もわかった。

そしてインドで、国境や言語を問わずそれが
機能することを肌で感じた。

お互いに、「本当に言いたいことは何か」と
耳を傾ける関係を広めていきたい。



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