元ロンドン新(米)所長→現ハノイ所長日記

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2010.07.15
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一昨日、アフガニスタンで、アフガン兵が共に混成軍を組成する英軍兵を銃撃し3名が死亡するという痛ましい事件が発生した。昨日も自爆テロで米軍兵5名が亡くなっている。日本ではどの程度報道されているのだろうか。

アフガン兵による英軍兵狙撃の問題は、何とも重苦しい。アフガン政府による自治が成り立つのを見極めるまで、NATO軍はアフガニスタンに駐留することとされているため、米英軍は、アフガン兵をリクルートし育成している。その中に、タリバン支持者が混入していて、機を見て“味方”を襲撃する、これこそ、まさに泥沼という状況だ。

さて、今、塩野七生さんのベストセラー「日本人へ リーダー編」を読んでいる。「賢者は歴史に学ぶ」という格言があるが、日本随一の歴史家でもあるこの方の至言は身にしみる。

その中で、ブッシュは沢山過ちを犯したけれで、一般に過ちだと思われていないことで、大きな過ちだと言えるものがある、と書かれている。テロを「戦争」と規定したのが間違いであり、テロは「犯罪」だと言うべきであったと。
つまり、「戦争」と規定すれば、敵とされた側は団結する。「犯罪」と定義すれば、敵は、実行犯(+背後の組織)に限られる。これは単なる言葉遊びではない。「分離して支配する」は世の習いである。

もう一つ、この本に「戦死者」と「犠牲者」という話がある。日本の報道では、アフガニスタンでのNATO派遣軍等における死者を「犠牲者」と称している例が少なくないが、「戦死者」と称すべきであると。つまり、覚悟を持って任務に及び、任務中に死に至った戦士の死を「犠牲者」と称するは、彼らに対する冒涜ではないかという様な趣旨である。
これも言葉遊びではない。他の人間の誇りに対する尊敬の欠如は、想像力の欠如によるものであろう。「あらゆる分野において重要な能力は一つ。それは想像力」というのは、マキアヴェリの言葉だ。政官財問わず、きっと耳が痛い人が多いのではないか。・・・でも想像力がないと、自分のことだと分からないか。


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Last updated  2010.07.16 04:01:34
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