まった~り行こうぜ!

まった~り行こうぜ!

はじめてのM&A



この頃、とあるきっかけで
まったくの異業種の経営もはじめることになった。

創業から丸一年程たった2001年の出来事である。


この会社は事実上倒産状態で、
若いエネルギーでなんとかならないか?
という話だった。

「どうせ潰れたも同然の会社だしやってみっか!
潰れたって僕が作った会社じゃねーし。」

という軽い気持ちで、はじめてみることにした。

僕は子供の頃から漠然と10代は遊びの時期、
20代は学びの時期、30代は飛躍の時期と
勝手に決めていた。

いい学習教材だな、という気持ちもあった。
(一生学びなんだけど、優先順位の意味で)


単に引き受けるだけでは、
雇われ社長となり、建て直してもつまらないので
完全に子会社ならということで話を進めた。

法的には全株を買い取るという条件で話は固まった。
したがって債務もそのまま引き継ぐことになる。
(個人保証は何があっても入れなかった)

小さいながらもはじめてのM&Aの経験だ。

ところがどっこい、これがなんとも言えない財務状況で
債務整理やら、在庫の処分やら、スタッフの募集やら
営業体制を整えたり、そりゃもう大変だった!


しかし、ここでの経験が僕をまたひとつ
成長させてくれたのはまぎれもない事実だ。

まず社長になっておどろいたのが、売上に対して
毎月300万円のキャッシュが足りないと言うこと。
当時の僕にはかなりきつい金額だ。(いまでもきついけど)


「おいおいどうすんだよ!」
一気に夜も寝られない日々に突入した。
でも、建て直してやる!と意気込んでもいた。

IT会社のほうも見ながら
僕はこの再建に少しの間エネルギーを注ぐことになる。


当然そこで見放せばそれで終わりの話だが、
当時年商で1億円ほどだった。
顧客も優良顧客を多く抱えていた。

本来なら粗利が7~8割は稼げるビジネスモデルだったので
僕は内容をみる限りまだまだ行けると読んだのだ。

気軽にはじめたつもりが・・・
不安に押しつぶされそうになる日々。

毎晩2ヶ月先までの資金繰り計算。
計算が狂えば倒産を意味した。
何回も計算し、生き残れるよう
僕なりに再建スケジュールを立てた。

それでも借入は一切しなかった。

まずは早急に単月黒字ベースにする必要があった。

料金未払いで仕入先との関係も悪化していたし、
あちらこちらにあった倉庫の賃料などは
2年近く未払いの状況だったのだ。

それにも関わらず新車のリースや、
数百万円する営業管理ソフト
(電話が掛かってくると顧客情報が画面に表示されたり、
営業車がどこにいるかMAPで分かるソフト)
なども購入したばかりだった。

まったく狂気の沙汰としか思えない。

銀行、リース会社、大家・不動産会社、仕入先、公的機関。
多くの債権者との話し合いが続いた。

債務放棄やリスケを申し出て、法律知識&ハッタリもかまして
なんとか3ヶ月で単月黒字にすることができた。

債務を整理しただけでは、会社は存続できない。

スタッフ、営業、商品もきちんとしなくてはならない。

まずは新しいスタッフのモチベーションもUPさせながら
営業体制を整えて、日常業務も見直す。

ぜんぜん知らない業務、業界だが
スタッフはわからないことがあれば
社長である僕に容赦なく聞いてくる。

当時25~6歳。よくもまぁ乗り切ったと思う。

ちなみにこの時すばらしい人材を獲得することになる。

僕より2つ年下なのだが、
「こいつは絶対に手放さないぞ」
そう心に刻み、今では欠かすことのできない会社の財産になっている。

今ではかなり順調といえる経営内容になった。
社長就任当時20件を数えた
銀行やリース、国金など順じ返済も終わった。

返済先は残り1件を残すのみとなった。

その人物との出会いがあったことも大きく寄与し
今では拡張移転するまでになった。
(その彼なくして今日はないだろう)

少し時間が掛かったが、これから本格的に
成長段階に入ろうと思っている。
これから2年かけて年商3倍増スケジュールに着手し
成長の道を歩み始めたところだ。


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