hypericum chinese

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無言の抵抗


私は本を読んでいた。
弟は私をたたいてきた。
「やめて」
弟は調子に乗って、たたくのを止めない。
「いやだってば。やめて」
弟はますます喜んだ。

私は弟を思い切り殴り倒した。
弟は体が吹っ飛び、泣いた。
母親は弟の泣き声に気づき、わけも聞かず私を叱った。

弟が先に手を出してきたのに。
私には言い様のない怒りがこみ上げていた。
私はお風呂に入り、声を押し殺して泣いた。
そして、家族とは顔を合わせないまま、自分の部屋に戻って眠った。

翌日母親はけろっとして、「昨日、お風呂、入ったのね。」と言った。
だからなに?と思った。



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