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民主党の永田寿康衆院議員は記者会見で、「送金指示」メールが「本物」と信じ込んだ根拠について、〈1〉仲介した元記者に全幅の信頼を寄せていた〈2〉元記者から、情報提供者はライブドア関係者で送金にもかかわっていたと聞いた〈3〉銀行口座情報も提供された――と指摘した。民主党は、永田氏の議員辞職は見送る方向で、辞職しない代わりに与党提出の懲罰動議を受けることも検討している。執行部への「ドミノ辞任」も回避したいとしているが、党内には「おわびだけではすまない」(幹部)との厳しい声は、まだくすぶっている。永田氏とともにメール問題の対応に当たってきた野田氏の辞任論が、ここにきて拡大。また羽田孜(元首相)はこの日、会談した鳩山氏に、事態収拾のためには鳩山氏の辞任が必要との考えを伝えた。鳩山氏は代表経験者ながら、メールについて事前に相談を受けておらず不快感を示していた。だが前原代表の経験不足を補う為に起用された幹事長職を遂行出来なかった責任は重い。本来なら個人が判断すべき進退問題を、党に一任させた手法にも批判が出ている。28日は前原誠司代表と鳩山氏も会見して、メール問題に関する調査結果を公表し陳謝するが、内容次第では批判が再燃する可能性もある。執行部は、世論の反応も見極めながら一連の引責問題について最終判断する。永田議員は会見中何度も頭を下げていたが、その言動からは真摯に反省しているとは感じなかった。本来は武部氏に真っ先に謝罪すべきなのに、記者に指摘されて反省の弁を述べるに留まった。「金で魂を売った」のは永田議員であり、本来は辞職を避けられない状況であった。それを出来なかったのは民主党の党内事情もあるだろうが、「危機管理能力」に欠けているとの指摘はまさにその通りであった。野党第一党ながら、議員の不祥事が続出する民主党。与党を追い込んで政権奪取を果たすどころか、逆に追い詰められてしまった。政権奪取を図るのなら、与党以上のクリーンさをアピールしなければならないのに、これでは国民の不信感を増幅させただけに終わってしまった。前原代表!小泉首相に党首討論で同情されている場合じゃないぞ!!人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Annie Lennox/Bare2.Abba/The Visitors3.Alanis Morissette/So Called Chaos4.Bob James & Earl Klugh/One On One
2006.02.28
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トリノ五輪が閉幕した。いざ始まってみると終わるのは早かった。事前予想でも苦戦すると個人的に思っていたが、男女スピードスケート500mでメダル・ゼロは痛かった。男子の加藤の調子は落ち気味だったとはいえ銅メダル争いにも絡めなかった反面、及川の4位は立派だった。女子の岡崎の4位も惜しかった。同じスピードスケートでも新種目のパシュート(団体追い抜き)は、3位目前で転倒とどこかチグハグな前半戦だった。新旧交代という意味では男子の清水、女子の岡崎が未だに出場出来る選手層の薄さは次回へ向けての課題だろう。スキー関係では戦前の予想どおりジャンプ陣は酷かった。国内大会でも惨敗する原田は体重オーバーという初歩的なミスで大チョンボ。こんなことなら原田を落として最初から若手選手を選出すべきだった。ジャンプは団体でも奮わなかった。ルール改正で小柄な日本人選手に不利になっているが、これを克服しないかぎりこの状態は続くだろう。複合はかつて団体で2連覇した面影はこちらも微塵も感じなかった。エース高橋は腰痛で万全な体調で望めないのでは上位進出など無理な相談だった。他の競技では閉幕直前に男子回転で4位という好成績がでた。こうした明るいニュースの頂点はやはり荒川選手の金メダルだ。安藤は精神面での甘さが最後まで出ていた。バンクーバー大会へ向けての課題だ。最後に、今大会を通じて感じたのは【新旧交代の遅れ】【基礎体力不足】【精神的な弱さ】の3点だ。こうして点を解消するには、やはり個人が別々に取り組むのではなくナショナル・チームとしての強化プログラムを組むことだ。一企業や一コーチが競技者と取り組みのでは、金銭的にもきついだろう。アテネでは大いに躍進したが、冬季五輪ではまだまだ世界的に後進国なのだからバンクーバーに向けて早速強化に向けて動いてもらいたい。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Lionel Richie/Dancing On The Ceiling2.Lee Ritenour/Rit3.Larsen-Feiten Band/Larse-Feiten Band4.The Beatles/Past Masters,Vol.2
2006.02.27
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原題:Oliver Twist(フランス・イギリス・チェコ)公式HP上映時間:130分監督:ロマン・ポランスキー出演:ベン・キングスレー(フェイギン)、バーニー・クラーク(オリバー)、ジェイミー・フォアマン(ビル・サイクス)、ハリー・イーデン(アートフル・ドジャー)、リアン・ロウ(ナンシー)、エドワード・ハードウィック(MR.ブラウンロー)、ジェレミー・スウィフト(MR.ハンブル)、マイケル・ヒース(サワベリー)【この映画について】「戦場のピアニスト」の監督であるロマン・ポランスキーが、19世紀の英国の文豪チャールズ・ディケンズ作「オリバー・ツイスト」を映画化したことで注目を浴びている。過去にも映画化された本作では名監督ポランスキーがどのように描くか注目された。そんな中で配役は重要だが「ガンジー」での演技で有名なサー・ベン・キングスレーが盗人の親方を個性タップリに演じる。主役のオリバーを演じるバーニー・クラークや、子供ながら「芸術的早業(アートフル・ドジャー)」の異名を持つハリー・イーデン演じる子供の盗人の役にも注目したい。ポランスキー監督が19世紀の英国を、CGに頼らず如何にして再現したかにも注目した観ていただきたい。【ストーリー(ネタバレなし)】19世紀の英国、孤児として養育院で育ったオリバーは教区吏のバンブルに連れられて生まれた救貧院へ戻される。9歳になったオリバーはここの工場で麻屑作りに他の孤児たちと一緒に励む。救貧院での食事は粗末なおかゆだけで、育ち盛りのオリバーは空腹に耐えかねてお代わりをせがむ。だがこの行為が院の委員たちの怒りを買い追放処分となる。オリバーの受け入れ先の家族は葬儀屋を営むサワベリーで、彼は恐妻家の妻と先輩格の少年と商売をする。サワベリー氏はオリバーを哀れむが、妻や少年と折り合いが悪く少年と喧嘩をしたのをきっかけに早朝に家を出てしまった。行く宛ても無く田舎道を一人で彷徨うオリバー。すれ違う馬車も無視して通り過ぎるだけで寂しさと空腹が募る。途中の農家では物乞いと間違えられてにべも無く追い返されるが、通りすがりの一人暮らしの老婦に声を掛けられ久し振りに食事にありついて納屋に泊めてもらう。70マイルを一人で歩いてロンドンに辿り着いた頃には、既に空腹でうずくまっていた。そこを通りかかった少年に声を掛けられて着いて行く。少年は自称「アートフル・ドジャー(芸術的早業)」と名乗る盗みの天才だった。ドジャーはオリバーを路地裏の狭いアパートメントへ連れて行った。そこにはドジャーと同じ様な少年たちに混じって、フェイギンという腰の曲がった老人が暮らしていた。オリバーはこの一団が何をしているのか想像が着かなかったが、兎に角ここで泊まることにした。やがてこの集団の少年は盗人で、フェイギンはその戦利品を売って生計をたてていることが分かった。オリバーとドジャーらが初めて一緒に通りに出かけてみたのは、ドジャーらが立ち読みをしていた紳士のポケットからハンカチを盗んだところだった。本屋の主人に見つかり急いで立ち去るオリバーとドジャーらだったが、オリバーだけは力尽きて捕まる。早速裁判所に連行されるが、店主らの証言でオリバーは犯人でないことが証明される。そのオリバーを不憫に思った、ハンカチを盗まれたブラウンロー氏がオリバーを郊外の家に引き取った。オリバーはそのブラウンロー氏の立派な屋敷に足を踏み入れて、今まで味わったことの無い上流の生活に驚いた。そしてブラウンロー氏はオリバーにとても優しく接してくれるのだった。さて、ここから先はポイントだけを書きます。ブラウンロー氏はオリバーを信用して町までお遣いを頼むが、彼の親友は不安に感じるが何故?オリバーが捕まったことで焦るフェイギン一味だが、オリバーを奪回出来るか?安住の地を得たオリバーの将来はどうなるか?などまだまだポイントは多いけど、是非、ここから先は映画館で観てください。【鑑賞後の感想】英文科卒業の私だが、残念ながらディケンズは大学の授業にも無かったし個人的にも書物を読んでいないので原作との比較はここではしない。私がこの映画をみて感心した点は、オープニングからの映像であり。オープニングで19世紀当時の風景画(スケッチ風)を見せながら、徐々にそして何時の間にか映像に切り替わるという手法には驚いた。何が驚いたかは、画と映像の区別が一瞬つかないことにある。こうした魅せかたもあるのだなと、この冒頭のシーンで作品のこれからの展開に期待感を持たせてくれた。19世紀の英国を現在のロケ地に求めるのは無理だったのか、チェコに大規模なオープン・セットを組んだそうだが実によく再現できていた。孤児のオリバーが、人間の温かみを知らないまま9年間生きてきたなかでブラウンロー氏という理解者が現れ、氏の期待に応えようとする様子が丁寧の描かれていた。純真な気持ちを忘れないオリバーが、この後、どういう大人になっていくのか想像しながらジ・エンドとなる。そこから先のオリバーは?私は、このブラウンロー氏の愛情を受けながら、素直な大人になってもらいたいという思いを抱きながら映画館を後にした。【自己採点】(10点満点)8.8点オリバー少年は孤児ながら、とても素直に力強く生きている。そういう様子を子役のバーニー・クラーク君がとても上手に演じていた。19世紀の英国を再現したオープン・セットの映像も良かった。ベン・キングスレーは相変わらず上手いな~。流石、「Sir」だ。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Eagles/Selected Works 1972-1999 Disc 42.Earl Klugh/Midnight In San Juan3.John Lennon/Anthology Disc 24.Jewel/Pieces Of You
2006.02.26
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます【コモドアーズについて】コモドアーズはアラバマ州で学生時代の仲間を中心に'60年代後半に結成された。その後、NYへ進出しクラブを中心に活動をしていたところ、ジャクソン5の前座に起用されたのをきっかけにモータウン・レコードと契約した。初期のころのグループはインストナンバーもこなす、ファンク色も強いスタイルを打ち出していた。しかし徐々にライオネル・リッチーのソフトナンバーがヒットし始めると、グループとしてのカラーよりライオネル・リッチーのソングライターとしてのカラーが全面に出るようになる。そのライオネル・リッチーは'70年代後半にグループを脱退し、ソロ活動に専念すると大ヒットを連発する'80年代を代表するアーティストへと成長していった。【この曲について】ピアノのイントロから始まるミディアム・テンポのこの曲の出だしから格好良い。ライオネル・リッチーも自身の作ったメロディ・ラインに忠実に、そして歌詞を噛み締めるように歌う。I Wanna Be High~のミドル部分からこの曲を盛り上げていき、演奏もストリングを配したり、ギターソロが入ったり、常に一定のリズムを刻むドラムス、ピアノが見事に融合してこの素晴らしい曲を支えている。ライオネル・リッチーが'80年代に入ってソロで大成功した理由が、この曲を聞けば分かるような気がする。彼はこの曲以外にも「Still」「Three Times A Lady」などのヒットをコモドアーズ時代に放っている。私の推測だが彼はこうした洗練された曲をコモドアーズに持ち込み、そしてヒットさせてことでソロ転向に自信を深めたのだろう。事実、コモドアーズはライオネル・リッチー脱退後メンバーを補充し「Nightshift」のヒットを生むが、リッチー在席時の様なヒットは二度と生めなかった。因みに「Easy」はシングル・チャートで4位、グラミー賞にもR&B最優秀歌曲賞にノミネートされた。この素晴らしい曲は、休日の爽やかな晴れた朝にでも聴けば最高のBGMとなるだろう。コモドアーズのベスト盤、企画盤に収録されているので是非聴いていただきたい。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Ralph MacDonald/Just The Two Of Us2.Luther Vandross/Dance With My Father3.Peter Allen/Bi-Coastal4.Paul Jackson Jr./Never Alone-Duets
2006.02.25
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荒川、金メダル獲得女子フィギュア・スケートのフリー演技の結果が出た!ショートプログラム(SP)で1位に小差の3位につけていた荒川が大逆転で金メダルを獲得した。村主はSP4位からの発進でフリーでも持ち味を発揮し、総合でも4位に入った。SP1位の女王スルツカヤ(ロシア)はジャンプの着地に失敗し3位に終り、悲願の金メダル獲得はまたもならなかった。銀のコーエン(米国)はジャンプの着地で2度微妙にバランスを崩し、演技のスピード感でも荒川以上とは言えなかった。人気では荒川、村主を圧倒していた安藤はSP8位からフリーで4回転を決めて順位を上げたかったのだろうが精度の悪い4回転失敗で逆に15位と奮わなかった。安藤はリンク外のことを写真誌などに狙われた上に、体型的にもフィギュア選手としては致命的な脂肪が増えた為(女性的には良いのでしょうが...)ジャンプの精度にも影響がでたと思える。ヴァンクーヴァー五輪へのステップとして頑張ってもらいたい。安藤の唯一の貢献点?は、彼女に人気が集中したので逆に荒川、村主は演技に集中出来たことかな?人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Michael Brecker/Nearness of You:The Ballad Book2.Christopher Cross/Another Page3.Wings/Wings At The Speed Of Sound
2006.02.24
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堀江メールの発端となった、永田議員(民主党)が入院した。既に周辺には「議員辞職」をほのめかしているとの報道もあるので、このまま「入院⇒辞職」となる公算が高くなった。民主党の永田寿康衆院議員は23日、ライブドアの送金指示メール問題で、メールの信ぴょう性の立証が困難として、議員を辞職する意向を党幹部らに伝えた。これを受け党執行部は、緊急役員会を開き、対応を鳩山由紀夫幹事長に一任。鳩山氏は記者団に「結論を出す時ではない。状況は変化しているので、私なりに判断したい」と述べ、当面、結論を先送りする考えを示した。メール問題は、これを取り上げた永田氏の進退問題に発展、民主党にとって打撃となった。永田氏は今月16日の衆院予算委員会で、ライブドア前社長の堀江貴文容疑者が武部勤自民党幹事長の二男への送金を電子メールで指示していたと追及したが、メールの信ぴょう性を裏付けることができず、引責は避けられないと判断したとみられる。民主党国対幹部によると、永田氏は「辞職を決めた。もう1度出直す」と話している。永田氏は16日の記者会見でメールの信ぴょう性について「ある(フリー)記者から入手後にさまざまな調査をして、このメールの(送金の)やりとりが行われたとの確信を持っている」と強調。前原代表も「確度の高い情報だ」と発言していた。昨日の党首討論で、前原代表が何か新たな証拠を出すか期待されたが、逆に「国政調査権」を振りかざすだけで、小泉首相に軽くいなされてしまう。民主党は、与党側から根拠を示すよう迫られる中で、メールを持ち込んだ「フリー記者」の信頼性や書式、内容を再検証した結果、送受信者のアドレスなどが不明で立証は難しいとの判断を固めていた。新たな証拠を提示できなくなった中で、「永田議員辞意表明」ニュースが駆け巡った。と思ったら今度は「入院」報道が22時ころ一斉に報道された。一連の騒動で(火をつけたのは本人だが)「憔悴しきっている」永田議員は睡眠不足で体調不良とのこと。今回の堀江メール騒動で感じたのは、民主党執行部の「詰めの甘さ」「若さ」が露呈された。メール内容を精査せずに党首に報告した永田議員も甘いが、それを簡単に信じた前原代表も同罪だ。永田議員の辞職だけでなく、党執行部にも何らかのぺナルティが科せられないと党員らも納得しないだろう。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.The Beatles/Anthology Disc 1(2枚組)2.Bsia/London Warsaw New York3.Led Zeppelin/Led Zeppelin Disc 44.Alanis Morissette/MTV Unplugged
2006.02.23
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上映時間:117分公式HP監督:小泉尭史出演:寺尾聡(博士)、深津絵里(家政婦)、吉岡秀隆(ルート、先生)、斉藤隆成(ルート、子供時代)、浅丘ルリ子(未亡人)【この映画について】芥川賞受賞作家の小川洋子のベストセラー作品の映画化作品。事故の後遺症で記憶が80分しかもたない数学博士を寺尾聡が演じる。博士と同時に事故にあい博士と同じ敷地に住む義姉の未亡人を浅丘ルリコ、博士の家政婦として身の回りの世話をする深津絵里、家政婦の息子で大人になってからやはり数学の先生になった吉岡秀隆。こうした演技派の俳優達が夫々の役をどう演じるかにも注目したい。特に、寺尾聡は「半落ち」での円熟味のある渋い役柄が絶賛されたが、この作品でも「半落ち」での演技に負けない味わい深い演技を見せてくれる。【ストーリー(ネタバレなし)】数学の先生となった通称ルート先生は、学校の最初の授業の前に自分が何故「ルート(√)」と呼ばれたのかを生徒の前で話し始めた。生徒達に数学という堅苦しいイメージを拭うためにも、先生は自分が数学を好きになった過程を昔話を交えて話し始めた。更に、場面場面で生徒達に数学の教えもするのだった...。先生は母が家政婦として働いていた頃の話から始める。ルートは母子家庭ながら何の不満も無く生活をしていた。母は家政婦として家計を支えながら一人息子を育てている。或る日、母は所属する派遣会社から次の派遣先のことを知らされる。そこは数年で9人も担当者が替わった話を聞かされ多少不安の駆られながら向った。面接の為に派遣先を訪れた先に相手は、母屋に住む未亡人だった。そこで未亡人から聞かされたのは、離れに住む義弟は未亡人と共に交通事故にあって以来80分しか記憶がないとの衝撃的な事実だった。そして未亡人が強調したのは、「離れの問題(義弟)を(未亡人の住む)母屋に持ち込まない」ことであった。早速、離れを訪ねて玄関で博士と対面したが、上着には忘れないようにメモが貼り付けられている姿に驚く母。博士は数学者だった時からの口癖で、初対面の人に靴のサイズを聞く。母もイキナリ靴のサイズを聞かれて「24CM」と答えたところから会話が始まる。80分しか記憶がない博士の為に、母は身の回りの世話をすることになるが博士の奇妙な行動パターンをどうにか理解しようとコミュニケーションを図るが中々会話が続かない。或る日、博士が母との会話で息子が居ることが分かると、下校途中に寄って一緒に食事をしようと強く希望してきた。こうして親子と博士を含む3人の奇妙な生活が始まる。博士も親子との会話を楽しむようになり、息子に「ルート(√)」という仇名を付ける。ルートが野球をしていることから、阪神ファンの博士との会話も弾み一度練習を見に来てノックをしてもらうことになった。そして今度は試合を観にいくことを約束した。炎天下の中で必死に応援をする博士であったが、この外出が体に堪えたのか帰宅後熱を出してしまう。必死の看護をする母だったが、派遣会社の規則で時間を越えて泊り込むことは出来なかった。それでも熱を出して苦しむ博士を黙って見過ごすわけには行かなかった母は、徹夜で博士を看病するのであった。この母の規則破りの行為は何故かばれてしまう。さあ、これからどうなる?ここから先はポイントだけを書きます。3人しか居ないこの離れで、何故母の行為は会社の知る事となったのか?規則破りは解雇(配置転換)を意味するが、これから母はどうなったか?博士と楽しく過ごしていたルートの心の変化は?博士と新しい家政婦は上手く行くのか?などに注目して映画館か今後のDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】ベストセラー図書の映画化となると演じる俳優にもそれなりにプレッシャーはあるだろうが、博士を演じる寺尾聡の自然な演技はそうしたものを感じさせなかった。「半落ち」で見えたセリフでなくて表情で語る演技が出来る寺尾聡にはピッタリの役立ったと思う。寺尾聡はまさに今が役者として最も脂が乗っている時期であり、この状態はまだまだ続くであろう。一方で記憶が80分しか持たない数学者を、家政婦として接する役を演じた深津絵里の演技も見応えがあった。【自己採点】(10点満点)9.2点ストーリーの展開、俳優陣の演技、美しい映像(特にサクラ)など、どれを取っても高評価を下せる材料しかない。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Quincy Jones/Sounds...And Stuff Like That2.Bob James & David Sanborn/Double Vision3.Seawind/Seawind4.The Beatles/The Beatles Second Album
2006.02.22
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民主党の永田議員が、堀江前社長から武部幹事長の次男への3000万円振込みを指示したメールの信憑性に疑問が持たれ始めてきた。当然だろう、このメールの出所や裏づけを果たして永田議員自身がどこまで取っていたのか疑わしい。第一このメールが仮に本物としても、ライヴドア社から武部幹事長の次男の口座への入金記録なり社内決済文書(ホリエモンの印鑑付き)を添付しなければこのメールの説得力はない。このメールを本物と信じた前原代表、それを「ガセネタ」と切り捨てた小泉首相。今のところ、このメールを出した民主党の旗色は悪い。やはり執行部の若さがでた一件であろうが、明日の党首討論で前原代表が小泉首相にどう切り込んでいくか注目したい。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.John Lennon/Anthology Disc 12.Roby Duke/Not The Same3.Rolling Stones/Forty Licks Disc 2
2006.02.21
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原題:Sophie Scholl-Die Lietzten Tage(ドイツ)公式HP上映時間:121分監督:マルク・ローテムント出演:ユリア・イェンチ(ゾフィー・ショル)、アレクサンダー・ヘルト(ロベルト・モーア尋問官)、ファビアン・ヒンリヒス(ハンス・ショル)、フロリアン・シュテッター(クリストフ・プロープスト)、ヨハンナ・ガストドロフ(エルゼ・ゲーベル)、アンドレ・ヘンニック(ローランド・フライスラー裁判官)【この映画について】昨年独裁者ヒトラーを女性タイピストの手記から映画化した作品が物議をかもしたが、この映画は一人の女性が兄と取った行動とそこから処刑されるまでの5日間を描いたものだ。日本人にはこのゾフィー・ショルという女性の知識はないと思うが、ドイツではアカデミー賞外国語映画部門のドイツ代表作品にもなった大ヒット作品だ。ゾフィとハンスとその友人等が打倒ヒトラーを呼びかえるために、通う大学でビラをまくが失敗し尋問を受ける。この尋問の記録は東ドイツ解体後発見され、その時の記録と生存している妹などの証言から再現されたので説得力がありそうだ。ゾフィーとハンスの二人が権力に対して敢然と立ち向かう姿や、エキセントリックなナチスの裁判長の姿との対比などにも注目して観ていただきたい。【ストーリー(ネタバレなし)】時は1943年ミュンヘン、東部戦線スターリングラードで壊滅的打撃を被ったドイツ軍だが国民にはそうした不利な状況は一切知らされていなかった。そんな時代背景の中でヒトラー打倒、戦争終結を叫ぶ若者の地下組織があった。そこにはゾフィーとハンスのショル兄妹、プローブストらがいた。彼らは「白いバラ」を名乗り、密かに活版印刷で大量のビラを作成し郵便で投函し残ったビラを通う大学でまく計画を練った。グループは郵便で送る作戦は良しとしながらも、大学で撒くのは危険すぎるとし難色を示すがハンスが「自分で責任を取る」と言い放ち押し切った。翌朝、二人は緊張の面持ちで大学に向かいトランクに詰めた大量のビラを手際よく各階の教室の扉に置く。授業が終われば多くの学生が眼にし、打倒ヒトラーとナチスに賛同してくれるだろうと二人は考えた。だが成功間違いないと思ったとき、ゾフィーのトランクにビラが残っていたので再び階段を上がり教室前におく。この時、二人は勢いに任せて階段の手すりから下の階目がけてばらまいた。これで大学は一気にこのビラを眼にした生徒達の間で騒動となり、二人も人込みに紛れて大学から逃亡を企てる。だが運悪くこの行為の一部始終を清掃人に見られ、ゲシュタポ(秘密警察)に捕まってしまう。早速二人の身柄は大学から移送されて別々に尋問を受ける。ゾフィーの尋問官モーアは、ゾフィーの受け答えに疑問を感じ突き崩そうと試みるがゾフィーも頑なにしらを切る。一度は証拠不十分で釈放が決まりかけたが、仲間のプローブストが拘束されてから一気に形勢が不利になる。結局寸前になって釈放は取消となり、兄ともども厳しい尋問を受けることになる。家宅捜索で発見された大量の切手、原稿の草稿の応酬でゾフィーも遂に犯行を自供する。自供したことで逆にゾフィーは自分の主張をまくしたてて、尋問官のモーアとやりあう。そのゾフィーも独房に戻ると一緒に収容されている女性と心を通うわせる面もあるが、事件の核心には触れない。モーアはゾフィーに対し、一転して若さゆえの過ちを認めるように諭すがゾフィーは自分の主張の正しさをひたすら述べる。遂にショル兄妹、プローブストの三人は起訴され「人民法廷」で裁かれる事になった。ここから先はポイントを書く。「人民法廷」で裁かれる意味を三人は分かっていたが、そこで三人が見せた態度とは?三人のそれぞれの主張とは?ショル兄妹が裁判所で見せた慈悲とは?裁判長のエキセントリックな裁判の進め方に三人が見せた態度とは?ショル兄妹の両親が最後の面会でみせた態度とは?女性看守の最後の慈悲とは?裁判の結果は?グループの配ったビラの意外な行き先とは?などを中心にご覧下さい。【鑑賞後の感想】ゾフィー・ショルなる人物がいたことはこの映画を観て初めて知った。勇気ある行為でもあり、どこか若気の至り的行動であった点も否めなかった。ビラの配布や印刷など計画的にしているようで、杜撰な面もあったりする。この当時幾らなんでもナチスやゲシュタポの眼が光っている大学で、反政府ビラを配るのは無謀だった。だが二人が逮捕されてからもその主張を曲げようとせず、逆にプローブストは三人の子の父としての面を見せたりと動揺も見せていた。ゾフィーの最期まで毅然とした態度と、それを見事に演じたユリア・イェンチ、尋問官モーアを演じたアレクサンダー・ヘルトの二人の俳優の演技がこの映画の大きなポイントであった。【自己採点】(10点満点)7.5点点数は7.5点だが、特にマイナス・ポイントも無いのだが何かが足りないとも感じた。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Adrian Gurvitz/Sweet Vendetta2.Airplay/Airplay3.Led Zeppelin/Led Zeppelin Disc 34.Elvis Costello/Spike
2006.02.20
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます 曲名 1.Handle With Care2.Dirty World3.Rattled4.Last Night5.Not Alone Anymore6.Congratulations7.Heading For The Light8.Margarita9.Tweeter And The Monkey Man10.End Of The Line【ロック史上に残る覆面バンド?】まずはこのグループのメンバーを紹介しよう。Otis WilburyNelson WilburyCharlie T.JnrLefty WilburyLucky Wilburyさらにこの5人は全てギタリストなので、サポート・メンバー(実名)として以下の4人がクレディットされている。Jim KeltnerJim HornRay CooperIan Wallaceでは覆面メンバー5人の本名?を紹介すると以下の通り。George Harrison(元ザ・ビートルズ)Jeff Lynne(元E.L.O.)Bob Dylan(解説の必要なし)Tom Petty(ディラン信奉者でハートブレイカーズ率いる)Roy Orbison(プリティ・ウーマンで御馴染み)【このアルバムについて】1.Handle With Careこの曲はジョージ作で、元々アルバム「Cloud Nine」のシングルB面用の新曲として録音することになっていた。ところが、豪華ゲストの参加にレコード会社がストップをかけた。結局この判断が、「トラベリング・ウィルベリーズ」結成のきっかとなった。PVも制作されスタジオで歌うシーンが中心だ。曲は如何にもジョージらしい曲調で、アルバムからシングルカットされた。2.Dirty World恐らくボブ・ディランが中心となって書いた曲と思える。中間部以降からはメンバーが交代で、ワンフレーズを独自に繰り返すのが特徴。3.Rattledアップテンポなドラムが引っ張る曲で、これはジェフ・リン作か?4.Last Nightこれはトム・ペティ作と思われ、彼のヴォーカルで始まりロイ・オービソンが途中でリードを取る。ジェフ・リンのプロデュースが全面に出ているかのようなナンバーでもある。5.Not Alone Any Moreロイ・オービソンがE.L.O.サウンドに乗ってヴォーカルを取るナンバーで、一番ジェフ・リン色が出たナンバー。それでも違和感を感じないのはロイの魅力あるヴェルヴェット・ボイスがあるからだ!ロイの復活シングル「You Got It」に曲調が似ている。6.Congratulationsジェフ色が前面に出た曲から一転してボブ・ディラン色が強いナンバーで、全体的に何だか重い雰囲気が漂う。曲のタイトルは、「俺をふってくれて、おめでとう」という意味で自虐的に歌っている。7.Heading For The Light全曲のボブ・ディランの曲が重かったら一転して、ジョージの明るいポップスが全開の曲でサックスがバックで彩を添えている。8.Margaritaトム・ペティ作と思われるアップ・テンポなナンバー。ボブ・ディランの影響を感じさせる一曲。9.Tweeter And The Monkey Man如何にもボブ・ディラン作らしい曲で物語調なのが特徴。収録曲はこれ以外は3分程度だが、唯一5分を超える長い曲。終始ディランがリード・ヴォーカルをとり、他のメンバーはコーラスに加わる展開。10.End Of The Lineラストは再びジョージ作の軽快なカントリータッチのナンバー。リード・ヴォーカルはジョージ、トム・ペティ、ジェフ・リン、トム・ペティ、ロイ・オービソン、トム・ペティ、ジョージの順番に展開する。この曲のPVでは列車の中でセッションをする様子が描かれているが、ロイ・オービソンは亡くなった直後でギター・ケースがロッキング・チェアに掲げられている。このアルバムを締めくくるに相応しい軽快なナンバーだ。【幻のツアー計画】ジョージ・ハリスンを中心に始まったこのアルバム制作は、一気に話が進み一枚のアルバムとして完成させた。ジョージはこれに気を良くして、ツアー計画を発表するが直後にロイ・オービソンが亡くなり幻となった。しかしこれにめげずに「Vol.2」を企画しデル・シャノンを後任にしたが、デル・シャノンも亡くなり「Vol.2」はお蔵入りとなり「Vol.3」が発売となった。結局、ウィルベリーズとしてのツアーは幻となり、メンバー夫々がお互いのセッションに気軽に参加するパターンは続いた。【メンバーの交流関係】この企画は元々ジョージ・ハリスンのアルバムのプロデューサーであるジェフ・リンとのコンビが発端とも言える。更にジェフはロイ・オービソンの復活アルバムのプロデューサーとしても面識がある。ジョージはボブ・ディランと面識があり、そのディランの信奉者であるトム・ペティはディランやジョージとも面識あり。アルバムにドラマーとして参加しているジム・ケルトナーはジョージのアルバムに長年参加しているし、レイ・クーパーもジョージとは長い付き合いだ。この企画アルバムではジェフ・リンが事実上のプロデューサーであり、ジェフ・リンはこの功績を買われて?ザ・ビートルズの「アンソロジー」シリーズやポールの「Flaming Pie」のプロデュースも担当し、彼のアイドルだったザ・ビートルズのメンバーとの共演には感慨深いものがあったはずだ。最後にこのアルバムは1989年のグラミー賞で「最優秀ロック・グループ」をU2らを抑えて授賞した。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Billy Joel/Piano Man2.Bryan Adams/Room Service3.Christina Aguilera/Christina Aguilera4.Quincy Jones/The Dude
2006.02.19
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます【芭蕉に影響を受けた歌詞?】生前のジョン・レノンはこの曲の歌詞が特に気に入ったと見えて、「僕が書いた最高の歌詞」と自画自賛している。この曲は芭蕉の影響を受けているとも語っているが、ヨーコが英語で芭蕉の細かいニュアンスをどこまで伝えていたかは不明だ。また、ジョンが具体的に歌詞のどの部分を指しているかも微妙だ。ただ一つ言えるのはこの歌詞は、ザ・ビートルズの全曲を通しても最高峰に位置すると言っても過言ではない。ジョンの世界が全面的に展開されている上に、ロック音楽の歌詞というより「一つの詩、文学的短編詩」と言っても充分通用すると私は思っている。この最高の歌詞に神秘的な旋律が一体となって、この名曲を構成しているので詩と曲の両方の持つ意味を噛み締めて聴いていただきたい。因みにこの曲のクレディットは当然ながらレノン=マッカートニーの両名だが、ポールがこの曲に関わったとの情報は一切無い。【異なる4つのテイク】この曲が最初に録音されたのは良く知られている「レット・イット・ビー」での収録より前の1968年2月である。この初期の録音バージョンは「アンソロジー2」に収録されている。ここではシタール、ギターを中心としたシンプルな演奏だが、既に完成品に近い形で出来上がっている。そしてこの曲が最初にリリースされたのは世界野生動物基金(WWF)チャリティ・アルバムの1曲目に収録されたバージョンである。このテイクは長い間幻のテイクとされていたが、LP時代に「Rarities」に収録され、更にCD「Past Masters Vol.2」に収録されている。このバージョンは別名「鳥バージョン」とも呼ばれるが、曲の冒頭とエンディングに鳥の泣き声と羽ばたく音のS.E.(効果音)が入る。テープのピッチを上げたうえに、スタジオ見学に来ていた二人の女性ファンをポールが招き入れてコーラスに参加させた。4つあるテイクでポールと女性コーラスが入る唯一のテイクでもある。一番有名な「レット・イット・ビー」収録バージョンは、この鳥のさえずりなどのS.E.を廃しテープのピッチを落としオーケストラとコーラスをフィル・スペクターが加えた。最後に「...Naked」バージョンはフィル・スペクターが配した装飾を取り外した。そこでアコギの音色とジョージ演奏のタンブーラ(インド楽器)が前面に出てきた。エンディングではエコーが掛かって、まるで魂が天に昇っていくかのような印象を受ける。【カバーについて】ジョンのこの名曲には当然カバーも存在する。基の曲が持つ神秘的なメロディ・ラインと歌詞の美しさを、原曲のイメージを損なうことなく表現するのは難しい作業でもある。私が知っているこの曲のカバーしてはフィオーナ・アップルの「When The Pawn...」のボーナストラックに収録されているバージョンで、このPVも観た事がある。まあ無難なカバーである。後は、10CCの日本公演の模様を収めた「Alive」ではグレアム・グールマンが丁寧に歌っている。私はこの時のライヴは観にいったのだが、まさかこの曲を歌うとは知らなかったので驚いた。映画「I Am Sam」の中でルーファス・ウェインライトがこの曲をカバーしているが、ここでは原曲にほぼ忠実にカバーしているのが特徴。 人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Alanis Morissette/The Collection2.Enya/Amarantine3.Britney Spears/Greatest Hits:My Prerogative4.Bobby Caldwell/August Moon
2006.02.18
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原題:Munich(アメリカ)上映時間:164分監督:スティーヴン・スピールバーグ出演:エリック・バナ(アヴナー)、ダニエル・クレイグ(スティーヴ)、キアラン・ハインズ(カール)、マチュー・カソヴィッツ(ロバート)、ハンス・ジシュラー(ハンス)、ジェフリー・ラッシュ(エフライム)、リン・コーエン(ゴルダ・メイア)【この映画について】トリノ五輪開会中だが、この映画の題材はミュンヘン五輪で実際の起こった話を下に制作された。ユダヤ系アメリカ人のスピールバーグ監督がこの題材を取り上げるには、色々と葛藤があったと思う。作品内では当時の模様を忠実に再現した冒頭のシーンからラストまで、流石と思わせる展開で流れていく。この血生臭い事件を、テロリストに報復する特殊部隊の人間のリーダーの目から見るという視点で追う。エリック・バナ演じるアヴナーの家族と祖国愛に悩む姿が時には痛々しく映る辺りを感じながら観て頂きたい。【ストーリー(ネタバレなし)】時は1972年9月5日未明、夏期五輪が開催されている旧西ドイツのミュンヘン。静まり返った選手村に不気味な英語の喋れない集団が群れていた。その群れはパレスチナ・ゲリラの「ブラック・セプテンバー(黒い9月)」であり、宿敵であるイスラエル選手団目がけて突入し選手やコーチを人質に取る事件が発生した。早速この模様は世界中にテレビ中継されるなか、ドイツ警察の不手際もあり空港移送までの間に人質となった選手・コーチ人全員が死亡した。この事件に激怒したのは時のイスラエル首相ゴルダ・メイア女史は、ゲリラに対し「報復」を宣言し秘密裏に人選に掛かった。父も有名なモサド(イスラエル秘密情報機関)のメンバーだったアヴナーは、一度も人殺しをしたことが無かったモサド隊員だったが首相直々の要請を一晩考えた末に受諾した。アヴナーへの要請は断ることの出来ない要請でありながら、アヴナーの妻が妊娠中でもあり祖国愛と家庭愛の狭間で悩むがリーダーとしてこの任務を請け負う。メイア首相の密命を受けたメンバーはアヴナーをリーダーに、南ア出身で車両のスペシャリストのスティーヴ、後処理のスペシャリストであるカール、元来はおもちゃ職人で手先の器用さを買われたベルギー人のロバートは爆弾のスペシャリストとして、ドイツ系ユダヤ人のハンスは文書偽造のスペシャリスト、以上5人のメンバーがアヴナーの上官エフライムの指示の基でスイスに集合した。エフライムはアヴナーに任務に就く前に、国との関わりを一切否定する文書に署名させ健康保険も取り上げた上で、高給と豊富な資金を提供した。一行は早速襲撃犯の居所を探る為に、情報提供屋であるフランス人のルイを使う。ルイの情報は正確で最初のターゲットをローマで殺害してからは、この謎の人物ルイの情報をフルに使った。順調に次々とターゲットの殺害に成功するメンバーたちだが、欧州での移動の合間を縫ってアヴナーはメンバーには内緒で母国に一時戻る。それは妊娠中の妻の出産に立ち会うためで、妻は夫の任務の詳細は聞かされていない。仕事の合間の束の間の幸せを噛み締めたアヴナーだが、直ぐに任務に戻るがその前に自分の危険な仕事からNY移住の話を切り出すが妻は真意を図りかねている。順調に見えていたメンバー達の仕事だが、徐々に綻びも見え始めてきた。素性の分からない情報屋ルイの利用に疑問を呈するメンバーも出てくる。苦悩するアヴナーはリーダーとしての資質をメンバーから問われ始める。アヴナーは任務に就く際にエフライムにソ連の情報機関を敵に廻さないことと、犯人を追って中東地区に来るなと、一般人を巻き込むなと厳命されている。だがある時その禁を破ることになるが、軍との共同作戦は失敗し一般人の死傷者を多数出してしまう。情報屋ルイの正体とその目的が分かってきたアヴナーは、ルイの父の邸宅に招かれメンバー達が追っている大物がロンドンにいることを知り、同時にルイ父子の正体も掴みはじめる。それまで順調だった殺害計画はロンドンでの失敗を機に、メンバーの士気が低下し始める。今までは一切の失敗も乗り切ってきたが、メンバーが一人一人異なった形で離脱していく。その影響はアヴナーにも現れ、彼は、自分に与えられた任務の遂行と家族愛との狭間で悩むのだが...。さて、ここから先はポイントを書く。離脱していったメンバーの離れ方とは?アヴナーの身にも危険が迫るのか?アヴナーの苦悩とは?危険な任務が完了する日は果たして来るのか?祖国愛と任務遂行で悩むアヴナーが出した答えは?などを中心に映画館でご覧下さい。【鑑賞後の感想】スピールバーグ監督作と言えば昨年公開の「宇宙戦争」はもう一つインパクトに欠けていたが、今回の作品は徹底した秘密主義でこのストーリーの詳細が語られることが無かった。だがこの映画のタイトルと内容が実話も基に制作されたことから、ある程度のストーリー展開は予想できた。だがそれでもこのテーマをユダヤ系アメリカ人のスピールバーグ監督が取り合えたのは、恐らく彼は長年この企画を温めていたのではないだろうか?冒頭に事件の再現シーンを当時の映像を交えながら紹介したのは、この事件を知らない世代などに分かりやすかったと思う。さて164分と長編映画ながら全く長さを感じさせないところに、スピールバーグ監督の非凡さがある。テーマも一貫していて「民族愛」「家族愛」「同士愛」「親子愛」などが語られている。首相の取った「復讐」も広い意味で「民族愛」の範疇に入るだろうが、この解釈には異論もあるだろう。主人公のアヴナーが一般人に戻って、かつての上官であるエフライムと会話を交わすラスト・シーンが何だかある意味で一番印象的だった。【自己採点】(10点満点)9.0点この作品はユダヤ人がパレスチナ人のテロ組織へ復讐するのがテーマだが、パレスチナ人の心情ももう少し描いて欲しかった。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Donald Fagen/The Nightfly2.The Bees Knees/Pure Honey3.The Beatles/Past Masters Vol.14.Bob James & Earl Klugh/Cool5.James Ingram/Greatest Hits:The Power Of Great Music
2006.02.17
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故小渕首相が沖縄サミット開催記念に作った2000円札だが、一向に我々の生活に定着しないのは何故か?私は数日前にお釣りとして9000円+硬貨だったときに、5000円札と2000円札2枚がお釣りで来た。私の記憶が正しければ昨年は一度も2000円札を利用しなかった。では何故このお札が普及しないのか?私が前の会社に居たときは、毎日かなりの高額(多い日で1000万円)の売り上げがあったがそれでも2000円札はたまにしか見かけない。そこでお釣りに混ぜて渡すと、特に年輩のご婦人方は「間違えそうだから1000円札でくれ」とか言って受け取らない人が多かった。「え?間違える?」私にはこの言葉が理解出来なかったのだが、こういうご婦人方は多かった。日本では「2」の単位のお札が他にないために、日本人が使い方に慣れていないこともある。でもね、米ドルだって20ドル札があるし間違えるなんて?銀行のCD機でお金を引き出しても、2000円札が出てくることは無い。財務省では多額の2000円札を発行しているそうだが、そのお札は市中銀行の倉庫で眠っていると大分前に聴いたこともある。こうして検証しても、何故このお札が定着しないのか理解出来ない。少なくとも私はこのお札に違和感はないし、もっともっと出回って欲しいと願っている。[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Rolling Stones/Forty Licks(Disc1)2.Ralph MacDonald/Home Grown3.Wings/London Town←楽しいブログが満載!←西武ライオンズやプロ野球のことならここ人気blogランキングへ←映画のことならここ
2006.02.16
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原題:Flightplan(アメリカ)公式HPと特集記事上映時間:98分監督:ロベルト・シュベンケ出演:ジョディ・フォスター(カイル・プラット)、ショーン・ビーン(リッチ機長)、ピーター・サースガード(ジーン・カーソン)、エリカ・クリステンセン(フィオナ)、ケイト・ビーハン(ステファニー)【この映画について】40歳になる前に史上初の2度のアカデミー賞を授賞したジョディ・フォスター主演のパニック映画だ。最新鋭旅客機の機内で娘が行方不明になるが、誰も目撃者がいないというまるでヒッチコック映画のようなストーリー性がある。ジョディ・フォスターの鬼気迫る(迫りすぎ?)母性本能剥き出しの演技、冷静な機長を演じるショーン・ビーン、航空保安官で何故だかカイルを密着マークするピーター・サースガードらの演技にも注目。【ストーリー(ネタバレなし)】最新鋭旅客機設計士の肩書きを持つカイルは、ベルリンの自宅のアパートメントで夫が謎の墜落死を遂げ悲しみに打ちひしがれていた。遺体確認の為に変わり果てた姿の夫と霊安室にて対面したジュリアは、何とか正気を保つのに必死だった。葬儀が済んで明日は棺と一人娘のジュリアと、NYに帰国することになっている。その娘にも母の辛い気持ちが伝染したのか時折不安な表情を見せる。翌朝、迎えのタクシーに乗り込んで空港に向う時ジュリアが未知のNYに行くことに不安を訴えるがなだめて空港へと向った。空港に着いて母がカウンターでチェックインをしていた僅かな隙に、振り返るとジュリアの姿が無いことに気が付きパニックに陥る。ジュリアの姿は近くの売店で直ぐに見つかったが、不安定な精神状態の母は娘を叱ってしまう。この短時間の「失踪劇」はまるでこれから起こる事件を予感させる出来事だった...。親子連れの二人は優先搭乗が認められて一番先に機内に入る。そして機は離陸してNYへと向う。ここ数日の出来事ですっかり疲れていたカイルは、ジュリアとNYでの生活に思いを馳せたあとウトウトと寝てしまう。どの位の時間が経ったか分からないが、ふとマド側の席に目をやるとそこには居るはずのジュリアの姿が見当たらない。気になって夜間飛行の真っ暗な機内をくまなく捜すが、ファーストクラスまで捜しても一向にジュリアの姿はない。徐々に焦りの色が見えるカイルは、乗務員にも協力してもらうが見つからない。他の乗客に行方を尋ねても、誰も子供の姿を見ていないと冷たく言うだけだった。乗務員に機内に乗り込むときに姿を見かけたか尋ねても、あるはずの搭乗半券も、地上の搭乗予約もジュリアの痕跡はそこには一切残されていない。設計士として航空法や機内の様子に人一倍精通していカイルは、コックピットを目指して眼を血走らせながら向った。コックピットのドアを激しく叩くが、機内に乗り合わせていたエア・マーシャル(私服航空保安官)のカーソンに阻止される。航空法を盾にカイルはカーソンに阻止されながらも、何とかリッチ機長と話す。そこで機長は渋々ながら水平飛行中ながら、「座席ベルト着用」サインを点灯させて乗務員一同ジュリアの捜索を始める。だが機内の隅々を、更には荷物室までも危険を冒しながらも捜索したが見つからない。その間にリッチ機長は地上と連絡を取った結果をカイルに伝える。その内容は何と、「ジュリアは既に6日前に夫と共に亡くなっている」との驚愕すべき一言だった。そしてそこにはご丁寧に証明書まで添えられていた。放心状態のカイルだが、機内では「座席ベルト着用」サインの長期化に耐えられない乗客が乗務員やカイルに詰め寄る。放心状態のまま座席に戻ったカイルだが、機内に乗り合わせていたセラピストとの会話でも気は休まらない。だがふとマドから空を眺めている時、カイルは搭乗直後にジュリアと交した会話の一部を思い出した。その時に、ジュリアがある痕跡を残していた...。再度意を決してジュリアの生存を確信して捜索を決意するが、カーソンから手錠をかけられており自由が利かない。そこで彼女が考えた一手とは...。さて、ここから先はポイントだけを記す。果たしてカーソンを欺いて彼女が考えた捜索方法とは?何故、ジュリアの搭乗記録は消えていた?カイルがジュリアの生存を確信した証拠とは?乗務員は何故捜索に消極的だったのか?カーソンは常にカイルを監視するが、その裏には何がある?カイルの夫の死に不審な点があると思っているカイルだが、その根拠は?乗客の中のアラブ人二人組みの関係は?こうした点に注目してご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画のポイントは、ジョディ・フォスター演じる航空機設計士でもあるカイルの強すぎる?母性である。男性には当たり前だが理解出来ないこの「母性」がキーになる。或る日、愛する夫を不審な事故で失い失意のどん底に陥った彼女が、今度は帰国の途の機内で一人娘まで失いかねない事態に陥る。周囲が一人娘の痕跡が無いことを再三再四伝え、諦めるように説得するがそこには「母」でしか分かり得ない「勘」が働いた。だが彼女のこの「勘」は結果的に正しかったのだが、何故かを書くとネタバレになるので書かない。それにしてもこの映画は、母娘の関係がテーマなのだがストーリーのラストの余りにも意外な展開には疑問を感じる。この映画は確かにジョディ・フォスターの強烈な個性(母性)で成り立っているが、何かがありそうなカーソン、何かを隠していそうな女性乗務員、カイルの捜索にウンザリの機長と言った個性的な周囲の役柄やそれを演じる俳優にも拍手を送りたい。【自己採点】(10点満点)9.2点ラストの余りにも意外な展開と終わり方が無ければ、満点に限りなく近付いていた。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Hall And Oates/Best Of Times-Greatest Hits2.Stuff/More Stuff3.Spyro Gyra/Catching The Sun4.The Bliss Band/Dinner With Raoul
2006.02.15
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スピードスケート男子500m、メダルなし!【スピードスケート男子500m】日本勢の不振が続く中で、もっともメダルへ近い競技の男子500mに期待が集中した。世界記録保持者の加藤条治へメダルへの期待がかけられたが、1回目の前の組でアクシデントかがありスタート時間が微妙にずれる不運が。2回目は好タイムが出たものの6位となった。一方で期待が薄かった?及川が1回目4位に食い込む健闘を見せ、2回目への期待が膨らんだ、2回目も好タイムが出た。最終組前まで2位をキープしメダルの可能性も出たが、最終組で滑った米国と韓国の選手が及川のタイムを上回りメダル獲得の夢は消えた。今日は女子500Mがあるので、男子の無念さを晴らしてもらいたい。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Fourplay/Heartfelt2.Greg Guidry/Over The Line3.Gary Portnoy/Gary Portnoy4.Led Zeppelin/Led Zeppelin Disc 2
2006.02.14
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日本勢大惨敗!【ジャンプNH】国内大会でも惨敗していて、何故選ばれたか分からない「チョンボ野郎・原田雅彦」はお粗末だ。選ばれただけでも日本冬季五輪史上の汚点なのに、体重オーバーで失格とは情けない。細心の注意が足りないというより「初歩的なミス」で恥ずかしい限りだ。NH決勝ラウンドでも日本勢の成績は全く伸びない。予想されていたとは言え、余りにも欧州勢との力の差がハッキリしていて情けなかった。LHではどうか?【スノーボード・ハーフパイプ】W杯では勝利を重ねてきた男子日本勢だが、W杯には参加しないで国内の賞金大会に出場していたアメリカ勢の一発勝負の強さに惨敗だ。決勝進出を果たして負けたのならまだしも、四選手全員が予選敗退では話にならない。この競技の選手は皆若いので、これからもっともっと安定感と精神的な強さを身に付けるべきだ。外見ばかりで中身は全く伴なっていなかった、特に成田はね。国際映像で地面を叩く姿が全世界に流れて、恥ずかしいと思え!ああいう行為はすべきでない。その悔しさは、五輪の舞台で勝って晴らすしかない!人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Cecilio & Kapono/Night Music2.Celine Dion/Falling Into You3.Chris Montan/Any Minute Now4.Led Zeppelin/Led Zeppelin Disc 1
2006.02.13
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原題:√Proof(アメリカ)公式HP上映時間:103分監督:ジョン・マッデン出演:グウィネス・パルトロウ(キャサリン)、アンソニー・ホプキンス(ロバート)、ジェイク・ギレンホール(ハル)、ホープ・デイヴィス(クレア)、ゲーリー・ヒューストン(バロウ教授)【この映画について】偉大な数学者だった父を持つキャサリンは、自身にも数学者としての才能を父から受け継ぎその父の死にショックを受ける役柄だ。キャサリンにはグウィネス・パルトロウ、父にはアンソニー・ホプキンスという実力も実績も伴なった俳優が見事な演技を見せてくれる。キャサリンの恋人役ハルには公開中の「ジャーヘッド」にも出演するジェイク・ギレンホール。天才学者の血を色濃く受け継いだ妹と、さっさとNYに出てキャリアを積んでいる姉との対比にも注目して見てもらいたい。【ストーリー(ネタバレなし)】シカゴ大学で数学教師として名高かった父ロバートが亡くなり放心状態の娘のキャサリン。彼女は母に代わり父の世話をしていたが、肝心な姉はNYでキャリアを積み働いていたので妹のキャサリンが全ての面倒を見る羽目になっていた。27歳のキャサリンは晩年に精神的バランスを欠き、それが原因で大学も辞めた。だが数学者としては一流だった父に対して、娘の彼女は研究を再開してもらいたかった。心に空白が出来た彼女を励ましたのが、父の教え子でもあったハルだった。彼は父が残したノートにきっと発見があるはずだと目を輝かせながら語る。その思いの裏には彼のキャサリンへの恋心があったのは事実である。父の葬儀にNYから姉のクレアが来るが、通貨アナリストとして成功している姉はシカゴに長期間滞在するわけには行かない。クレアは財政的援助だけはしていたがシカゴの実家には全く近寄らなかった。そのクレアに対しキャサリンは不満をぶちまけるが、姉はそんな妹の姿を見て父と同じ姿をオーバーラップさせる。それは妹も父が患っていた精神的病に掛かっていると疑うのだった。大学で行われた追悼式で彼女はかつての教え子や友人が、学校を辞めてから全く会いに来なかったことを責めたので場はシーンとなってしまう。そんな彼女を優しく励ますハルと、その日の夜に家で結ばれた。彼女はハルにそっと父の書斎のデスクの鍵を渡す。だがそんな幸せな雰囲気を、何も知らずに起きてきたハルがぶち壊した。さて、ここからはポイントだけに。起きてきたハルは一体妹に何を言ったのか?ハルが書斎から見つけた一冊のノートに書かれた大発見とは?果たして父は本当に精神を病んでいたのか?父の残したノートからハルと姉妹は何を感じたか?キャサリンが真に訴えたかったこととは?以上の点を中心に映画館か今後のDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】最初の一部分でどのくらいか分からないが寝てしまった。この映画は俳優さんの演技は素晴らしいのだが、ストーリーの展開に何かインパクトが欠けているようにも思えた。父娘の関係が主なのか、キャサリンとハルの中途半端な関係が主なのか、姉妹の微妙な関係なのか判りづらいが父娘の関係が最も時間を割いていたので結局はそれなのだろう。ストーリーは別としてパルトロウは決してシャーリーズ・セロンやアンジェリーナ・ジョリーの様な美貌を売り物にする女優ではないが(でも美人だけどね)、「シルヴィア」や今回見せたような演技に彼女の個性や今後の女優としての更なる可能性を感じた。【自己採点】(10点満点)6.9点俳優の演技だけを取ればもっと点数は良いのだが、ストーリーのマイナス部分と併せるとこういう点数になる。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.10CC/...Meanwhile2.Alzo/Alzo3.Alanis Morissette/Under Rug Swept4.Steve Eaton/Steve Eaton
2006.02.12
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トリノ五輪が遂に開幕した!五輪のイベントの注目はやはり開会式だ。開会式は開催国の特徴がもっとも反映されていて、毎回どういう演出をするのかワクワクする。起床したのが8時ころで1時間弱ほど観てから外出したので、夜のNHKのハイライトでみた。普段からNHKは全く観ないのだがやむを得なかった。 芸術大国イタリアの大会だから、当然我々をアッと言わせるような演出があるに違いないと思っていた。前半のジャンプをモチーフにした動きはユニークだったし、スケート選手のヘルメットが火を噴くのも面白かった。何と言っても驚いたのは、オノ・ヨーコ(小野洋子)さんの登場だった。前身白づくめの衣装に顔を覆うようなサングラス?のいでたちで登場した。故ジョン・レノンの名曲「Imagine」の持つ世界平和のメッセージを持参したペーパーを見ながら力強く読み上げた。ヨーコさんのメッセージ朗読が終わると、元ジェネシスのリーダーのピーター・ゲイブリエル(ガブリエルとも言う)がバックバンドを従えながらピアノを演奏しながら歌った。私の記憶が正しければアトランタ五輪の開会式で、スティーヴィー・ワンダーが歌っていたと思う。ピーター・ゲイブリエルは普段から他人の曲を取り上げることは無いと記憶している(カバー曲があったらゴメン!)だけに、貴重な映像であった。彼が歌いだすとスタジアムの雰囲気は一変した。歌いだす人やペンライトをかざす人たちで、まさに「世界は一つ」になった。五輪はスポーツを通じて世界が一つになる世界最大のイベントだが、「Imagine」の持つメッセージに相応しいイベントで歌われたことに感動した。これからは競技を通じて感動を伝えて欲しい!人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Alanis Morissette/Jagged Little Pill Acoustic2.Renaissance/Novella3.Carole King/Tapestry4.Traveling Wilburys/Traveling Wilburys Vol.15.Eagles/Selected Works:1972-1979 Disc 2
2006.02.11
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原題:The Legend Of Zorro(アメリカ)公式HP上映時間:126分監督:マーティン・キャンベル出演:アントニオ・バンデラス(ゾロ/アレハンドロ・デ・ラ・ベガ)、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(エレナ・デ・ラ・ベガ)、ルーファス・シーウェル(アルマン伯爵)、ニック・チンランド(ジェイコブ・マクギブンス)、アドリアン・アロンソ(ホアキン・デ・ラ・ベガ)【この映画について】ゾロといえばかつてはフランスの二枚目俳優アラン・ドロンが演じたことで有名な作品でありヒーローだ。今回はスペイン出身のアントニオ・バンデラスがドロンとは違ったゾロ像を演じてくれる。ゾロの妻エレナを売れっ子キャサリン・ゼタ=ジョーンズが演じる。家庭を顧みないゾロに三行半を突きつけ失意のどん底に陥れるのは、現代的なアプローチと言える?正義のヒーローでありながらも、家庭ではどこか頼りない一面をバンデラスが上手く演じ分けている点にも注目して観ていただきたい。【ストーリー(ネタバレなし)】時代は1850年、カリフォルニア州はアメリカ合衆国の31番目の州に編入することへの住民投票を迎えていた。横暴な領主からの重税に苦しんでいた住民等は、アメリカへの編入を熱望していたが支配階級の人間だけはそれを阻止しようと不正を画策していた。住民は民衆の味方である「ゾロ」に何とか支配階級の人間から解放してもらいたいとの思いがあった。一方でアレハンドロはゾロを止めて生まれた子供の為に、家族と一緒にいて欲しいと妻のエレナから強く要望されていた。だが州での投票が終わるまでの3ヶ月待って欲しいとアレハンドロは告げて、妻は激怒し追い出されてしまう。サンマテオでの投票では暴力で富を手に入れようと悪名高いジェイコブ・マクギブンスが手下を率いて妨害に現れた。教会の鐘を鳴らすとゾロが愛馬トルネードに乗ってやってくると知っている住民が鐘を鳴らした。颯爽と出現したゾロはマクギブンス一味を退治し、投票箱は無事に知事の下に届いた。ゾロが投票箱を守った翌日、エレナが息子ホアキンを学校に送りに行ったあと何者かに後を付けられる。必死に路地に逃げて相手を一撃したが、エレナの眼の前にゾロの印である黒い布を突きつけられた。それはゾロの正体をしっているとの無言の圧力で、エレナはこの追ってきた二人組みに協力することになる。エレナに追い出されて帰るとエレナの姿がないことに唖然とするアレハンドロ。その彼の前には第三者から送られてきた離婚手続きの申立書が届く。失意のアレハンドロは酒に溺れ始めるが、そんな彼の姿を見て親友の神父がパーティーに誘った。そのパーティーはフランス人伯爵アルマン卿の館でのワイナリー設立記念のイベントだった。大勢の招待客の前に現れた伯爵の傍らには、何とエレナが微笑んでいた。益々落ち込むアレハンドロは酒に酔い醜態を晒してしまう。アレハンドロは親友のギレルモの土地を奪おうと画策していたマクギブンスが実力行使に出てきた。ゾロとして応援に駆けつけたが、妻子は助けたもののギレルモは射殺されてしまう。ギレルモの土地が狙われた裏には、マクギブンスとアルマン伯爵のある企みが絡んでいたのだった。アルマンの下に走ったエレナは?ここから先はポイントだけ。アルマンにはカリフォルニアである計画を練っていたが、その驚くべき計画とは?何故ギレルモの土地が狙われたのか?エレナを狙った二人組みの意図は?ゾロは再び蘇ることが出来るのか?投票は無事に終わるのか?こうした点に注目して映画館か今後DVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】ゾロといえばアラン・ドロンがかつて演じていたキャラであり、当時見た映画の印象も私の中で残っていた。ドロンのゾロはスマートで格好よかったが、バンデラスは格好よさとどこか人間くささが混じったキャラとして描かれている。家庭に戻れば妻に主導権を奪われているあたりは、現代的な感じが受ける。そのゾロの家庭では息子のホアキンが二代目ゾロとしての可能性を至る所で感じさせていた。学校では先生に反抗し身軽に先生をかわす辺りはゾロ二世だ。妻のエレナ役のキャサリン・ゼタ=ジョーンズは、アクション・シーンがあったり伯爵やゾロを相手に堂々と自己主張をしているあたりの演技は、彼女の従来と違った一面を見れた。【自己採点】(10点満点)8.4点ゾロとしてのアクション・シーンの軽快さと、ストーリー展開上の面白さが出ていた。ロケ映像の美しさも随所に見られた。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Gino Cunico/Gino Cunico2.Gino Vannelli/Brother To Brother3.Paul McCartney/Flaming Pie4.ABBA/ABBA
2006.02.10
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グラミー賞授賞結果 ロサンゼルスで8日に行われた第48回グラミー賞授賞式では、アイルランドのロックグループU2が最優秀アルバム賞や最優秀楽曲賞など、ノミネートされた5部門すべてで受賞した。U2のグラミー賞受賞数はこれで通算22となり、歴代6位となった。U2はここ最近のアルバム発売時期からして、最初からグラミー賞授賞を意識した活動をしている。グラミー賞授賞シーズンは2月なので、春頃に発売するより夏~秋にかけて発売してシングル・ヒットを重ねていると授賞時期にピタリと合うのだ。やはり、授賞時期にヒットが重なると印象としても良いのは当然だ。一方、アルバム「MIMI」が昨年に米国アルバム売り上げトップになるなど華々しい復活を果たし、8部門でノミネートされたマライア・キャリーは、3部門での受賞にとどまった。最優秀アルバム、最優秀楽曲、最優秀レコードと主要3部門すべてでノミネートされた唯一のアーティストだったが、いずれも受賞を逃した。マライヤは8部門ノミネートながら主要部門での授賞は逸したが、この手のアーティストにグラミーは厳しいのは今に始まったことではない。これからもチャンスはあるだろうから頑張ってもらいたい。 グラミー賞は毎年腑に落ちない授賞結果があるが、オーディション番組「アメリカン・アイドル」出身のケリー・クラークソンが、最優秀ボーカルアルバム賞でポール・マッカートニーを、最優秀女性ポップボーカルパフォーマンスではマライア・キャリーを抑え、それぞれ受賞した。個人的には前者はポール・マッカートニー、後者はマライヤかグウェン・ステファニかと想像したが、はっきり言って納得できない結果である。マッカートニーは、3部門でノミネートされていたものの受賞はならなかった。3~4年前にも映画音楽部門にノミネートされるもランディ・ニューマンに阻まれたりと、中々授賞に至らないのは残念である。ベテラン勢は、昨年多部門で授賞したレイ・チャールズだったが、今年も映画『レイ』関連で2部門授賞となった。復活スティーヴィー・ワンダーが2部門授賞、ブルース・スプリングスティーンは「ソロ・ロック・ヴォーカル」で授賞した。【Live Performances】グラミー賞授賞式の楽しみは、勿論誰が授賞するかの楽しみとともにライヴ・パフォーマンスで誰と誰が組んでステージを披露するかもある。個人的に大好きなポールがグラミー賞授賞式のステージで初めてライヴを披露したのは嬉しい。「Fine Line」は派手な装置付きのピアノで演奏しながら歌い、「Helter SKelter」ではベースを抱えて熱唱した。これで終りと思ったら何と、Jay-ZとLinkin Parkのパフォーマンスに参加。Jay-Zがジョン・レノンのTシャツを着用しているのに目を奪われていたところに、「Yesterday」をヒップホップ調に歌っていると白いスーツに身を包んだポールが表れたのには驚き。冒頭のマドンナのライヴではその見事に引き締まった47歳とは思えない脚線美を披露していたし、U2とMary J.Bligeの共演も良かったし、スライ&ザ・ファミリーストーンのトリビュート・コーナーも楽しめた。 1.Feel Good Inc./Gorillaz Feat.De La Soul2.Hung Up/Madonna3.Talk/Coldplay4.Ordinary People/John Legend5.Something More/Sugarland6.Vertigo/U27.One/Mary J.Blige & U28.Because Of You/Kelly Clarkson9.Fine Line/Paul McCartney10.Helter Skelter/Paul McCartney11.We Belong Together/Mariah Carey12.Fly Like A Bird/Mariah Carey13.You'll Think Of Me/Keith Urban14.The Lucky One/Faith Hill & Keith Urban【Sly And The Family Stone Tribute】15.Family Affair/Jos Stone,John Legend & Van Hunt16.You Want Me To Stay/Fantasia & Devin Lima17.Everyday People/Maroon 5 & Ciara18.Dance To The Music/Will I Am(Black Eyed Peas)19.Groove/Steven Tyler,Joe Perry & Robert Randolph20.I Want To Take You Higher/Steven Tyler.Joe Perry,Robert Randolph & Sly21.Numb~Encore/Jay-Z Feat.Linkin Park22.Yesterday/Jay-Z,Linkin Park & Paul McCartney23.Devils & Dust/Bruce Springsteen24.Gold Digger/Kanye West & Jamie Foxx25.Touch The Sky/Kanye West & Jamie Foxx26.A Song For You/Herbie Hancock Feat.Christina Aguilera27.In The Midnight Hour/出演者オールスター・バンド【グラミー授賞曲が聴ける企画盤】1.Gorillaz- Feel Good Inc. Featuring De La Soul2.Green Day- Boulevard Of Broken Dreams3.Mariah Carey- It's Like That4.Paul Mccartney- Fine Line5.U2- City Of Blinding Lights6.Rascal Flatts- Bless The Broken Road7.Bruce Springsteen- Devils & Dust8.John Legend- Ordinary People9.Jack Johnson- Sitting, Waiting, Wishing10.Seal- Walk On By11.Rob Thomas- Lonely No More12.Stevie Wonder- From The Bottom Of My Heart13.Kelly Clarkson- Since U Been Gone14.Sheryl Crow- Good Is Good15.Coldplay- Speed Of Sound16.Foo Fighters- Best Of You17.The Rolling Stones- Rain Fall Down18.Neil Young- The Painter19.Beck- E-Pro20.Death Cab For Cutie- Soul Meets Body21.Franz Ferdinand- Do You Want To人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Spyro Gyra/Morning Dance2.Felix Cavalierre/Castles In The Air3.Far Cry/The More Things Change...4.Stevie Wonder/A Time 2 Love
2006.02.09
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原題:Hotel Rwanda(南アフリカ・イギリス・イタリア) 公式HP上映時間:122分監督:テリー・ジョージ出演:ドン・チードル(ポール・ルセサバギナ)、ソフィー・オコネドー(タチアナ・ルセサバギナ)、ホアキン・フェニックス(ジャック・ダグリリッシュ)、ニック・ノルティ(オリバー大佐)、ファナ・モコエナ(ビジムング将軍)【この映画について】この作品は実話に基づいた作品であり、1994年のアフリカのルワンダでの大虐殺が話題である。ルワンダは旧ベルギー領でフツ族、ツチ族の二つの部族が国民の大部分を占める国家である。元々は平和に暮らしていた両部族だが、両者の対立が徐々に表面化し政治問題化するようになるに連れて対立も激化してきた。今から11~12年前の話であり、日本でもニュースや新聞で盛んに取り上げていたので覚えている方も多いだろう。昨年のアカデミー賞候補にもなった作品だが、何故か日本では公開予定が無かった。私もこの作品の公開を待っていたが、ネットからそうした声が組織されて遂に小規模映画館(ミニシアター)ながら公開へと繋がった。「オーシャンズ12」「クラッシュ」などのドン・チードルがホテル支配人を熱演している。是非、無理をしてでも観ていただきたい作品だ。【ストーリー(ネタバレなし)】1994年ルワンダの首都キガリにあるベルギー資本の高級ホテル、ミル・コリンでポール・ルセサバギナは支配人として働き部下からの信頼も厚かった。裕福な欧米人が宿泊する為、ポールはあらゆる人脈を利用して高級ワインやタバコや食材を調達していた。ルワンダでは多数派のフツ族と少数派のツチ族の対立が先鋭化しはじめて来た。フツ族の民兵が街中を練り歩き、ラジオではツチ族を抹殺せよとの不穏な放送が続く。フツ族のポールはツチ族の妻タチアナと暮らす。ミル・コリン・ホテルには政府軍のビジムング将軍も頻繁に訪れ、その都度ポールは手厚く将軍をもてなす。そして必ず「贈答品」を贈り良好な関係を築いていくのだった。更に、このホテルには国連駐留軍も滞在している。ポールがホテルから自宅に帰る車中からは、街の中の不穏な動きに目がいった。自宅に着くと早速近所の家々を民兵が徘徊し、ツチ族狩りを始めていた。ポールの妻はツチ族であるために、知人のツチ族家族らがフツ族のポールの家に避難し保護を求めてきた。タチアナの兄夫婦が昨夜ホテルに来て、近いうちにツチ族大虐殺が始まるので今のうちに出国させてくれと懇願してきたことが現実となってきた。「フツ族大統領がツチ族に殺害された」とのラジオ放送を聴いて信じられないポール。この放送を聴いたフツ族たちの中で何かが弾けた。民兵を中心に暴徒化したフツ族が待ちに出て、片っ端からツチ族を抹殺し始めた。そしてその魔の手はポールの家にまで押し寄せてきた。押し寄せてきた兵士から逃れるように家に隠れていた人たちをかばうポール。兵士達はポールのかつての職場だったホテルの鍵を要求し、そこに本部を設営すると言い出し賄賂を私その場を抑えた。ポールらは即座にミル・コリン・ホテルへと急いだ。ホテルは外国資本なので民兵等も好き勝手なことは出来ないのと、国連平和維持軍が駐留しているので容易に手出しが出来ない事情もあった。平和維持軍を指揮するオリバー大佐と、取材に来ているカメラマンのダグリッシュはお互いの考えに温度差があった。ダグリッシュが取材してきたテープには街中で始まった大虐殺の様子が生々しく映っていた。この映像を欧州のTVで放送すれば世界が動くとの確信があったが、オリバー大佐は「平和維持」が目的であり仲裁は出来ないと言い放つ。ミル・コリン・ホテルには混乱を逃れて逃げ込んでくる市民たちが続々と集まり、まるで難民キャンプの予想を呈してきた。その数は1200人を超えており、ポールの家族や従業員の家族も含まれていた。ホテルの支配人であるポールはそうした人たちへの部屋提供や国連関係者や政府関係者への接待でクタクタだ。だが聖域とも思われていたこのホテルにも民兵たちが近付き始める。政府軍の統率が弱まるに連れて、そして国連平和維持軍が騒乱に介入できないのを見て避難民等にも失望感と動揺が広がり始める。ベルギーから待望の救援機がキガリに到着したが、救援機にはルワンダ滞在の外国人を退去させる目的であり介入はなく今度は「絶望感」が広がる。ポールの発案でこの事態の打開を目指し、避難中の人たちに呼びかけて欧州の有力者に電話や手紙を書いてこの惨状を知ってもらおうと始めた。その成果が表れたのか、避難民たちを受け入れる国が現れ査証発行を許可される。ポールもホテルの本社があるベルギーにも電話し、その惨状を伝えてフランスに連絡して欲しいと依頼する。本社も早速動き始め外国での関心も高まり始めてきた。避難民等は何れ民兵が突入して来るときに備えて、ホテルの部屋番号札を外したりして対抗する。そして民兵のリーダーであるジョルジュ・ルタガンダが兵士を引き連れてホテルにやってくる。ルタガンダはポール相手にも容赦しない。そして遂にポールの身にも危険が徐々に及んで来たのだった。果たしてポールや避難民は無事に安全にホテルから脱出できるか?行方不明の妻タチアナの兄夫婦はどうなった?国際社会が取った行動とは?政府軍の高官とポールの関係は?などに注目してこの先を観てください。【鑑賞後の感想】一体何時になったらこの作品が公開されるのかと思いながら、待ちに待っただけの甲斐はあった。まず何よりホテル支配人ポールを演じたドン・チードルが素晴らしい。アカデミー賞では「主演男優賞」「助演女優賞」「脚本賞」の3部門でノミネートされ、授賞こそ逸したがドン・チードルの演技は素晴らしかった。この作品が元々は支配人ポールの証言や体験を元に制作されただけに、単なる作り物ではない歴史的大虐殺を生き延びただけにこの作品を通じて後世に人類の愚かさと恐ろしさなどを伝えていければと思ったのだろう。ルワンダ大虐殺は同じ民族が暮らす隣国ブルンジにも実際には飛び火していた。当時のニュースを食い入るように見ていた自分の経験から、今回の作品の映像は実際にルワンダでのロケ映像が使用されている点も見逃せない。ルワンダでは二つの部族が平和裏に暮らしていたのに、植民地支配時に両部族を完全に「区別」する政策を持ち込んでから歯車が狂い始めた。ベルギーは植民地支配時に少数派のツチ族を登用してから、多数派のフツ族の不満が高まった。フツ族の大統領が暗殺されたのを気に緊張が高まったのだが、そのきっかけを作ったのがラジオ局から流れる呪文のような「ツチ族を殺せ」という不気味な放送だ。和平が達成されたときにこのラジオ局を取材していたのをニュースで見たが、小さな放送局だ。この時のアナウンサーらは後に裁判にかけられたと記憶している。このラジオ局が呪文の様に虐殺を唱えたことで、これを聴いたフツ族がまるで洗脳されたかのように虐殺に走った。その様子は映画でも描かれているが、それにしても20世紀では「ホロコースト」と並ぶ大虐殺はこうして始まり3ヶ月も終り無く続いた。反政府勢力が隣国から進行し民兵等を追い出したことでやっと終息を向かえた。だがこの記憶は消えることなく人々の間で語り継がれるのだろう。この大虐殺に対して国際社会や国連が積極的に介入していれば、犠牲者の数はもっと減っていただろう...。【自己採点】(10点満点)10点満点はドン・チードルの演技に対してと、この映画の持つメッセージなど全ての要素から判断して満点が妥当と判断した。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Peter Gabriel/Us2.Earl Klugh/Move3.Genesis/Invisible Touch4.Gordon Michaels/Stargazer
2006.02.08
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秋篠宮妃紀子様に御懐妊の兆候があると発表された。折りしも国会では皇室典範改正問題が論議されている中での「御懐妊」ニュースは、この論議にも影響が出てくるか?紀子様御懐妊で順調ならば9月にも出産となるそうだが、男の子か女の子かで皇位継承順位も変わる。当然ながら現行のままでは皇太子さま、秋篠宮さまに次いで3番目だが女系、女帝容認となると間に愛子さまと秋篠宮さまの二人の内親王についで6番目である。男か女かの論議より、まずは紀子様が元気なお子様を生んでいただくのが第一である。久し振りに明るいニュースが列島を駆け巡った一日だった。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Avril Lavigne/Under My Skin2.Bill Hughes/Dream Master3.Bill LaBounty/Bill LaBounty4.George Harrison/Somewhere In England
2006.02.07
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原題:MassaÏ~Les Guerriers De La Pluie(フランス)公式HP上映時間:94分監督:パスカル・プリッソン出演:マイナ・マコ(メロノ)、パルカシオ・ムンテット(ロモトゥーン)、ムベティ・セレティ(レイラ)、パウル・セケナン(パパーイ)【この映画について】この映画はフランスで構想から撮影まで10年近い歳月をかけて完成された。まず第一に実際にマサイ族に、映画とは?撮影とは?演技とはと言った概念から説くことから始まったそうである。こうしてスタッフたちの苦労は実ることになった。そしてこの映画ではマサイの伝統と並んで、アフリカの大地の厳しい自然をも紹介している。当然ながら映像は全てロケである。普段は想像の世界であるアフリカの大地の力強さと美しさと民族の伝統と家族の絆を感じながら観てもらいたい。【ストーリー(ネタバレなし)】マサイのとある部族の村では、部族の歴史上でも稀な大干ばつに見舞われていた。村の長老はマサイ族の守護神「赤い神」に幻の獅子ヴィチュアのたてがみを捧げるしか方法はなく、村の若者たちを選抜して退治に向わせることを決めた。リーダーにはヴィチュアの退治に向かい消息不明となった最強のティピリットの弟ロモトゥーンを新たなリーダーに選んだ。ロモトゥーンには無二の親友メロノをどうしても連れて行きたかった。メロノは羊飼いの父と暮らし、村の有力者一家のロモトゥーンとは身分も越えて兄弟以上の関係だった。だがメロノの父は隊に加わることに反対し、どうしても隊に加わりたいメロノとの間で感情的な溝が出来てしまった。ロモトゥーンを含む8人で組織された隊は出陣式を終えて出発したが、メロノは隊に加わらなかったことはロモトゥーンにもショックを与えた。隊が出発後もメロノは父の気持ちに背けない気持ちと参加したい気持ちの葛藤と戦っていた。そのメロノの気持ちをほぐしたのが、ロモトゥ-ンの妹レイラの存在だった。かつての戦士パパーイはメロノを後押しするかのように隊に合流することを説いた。メロノは無事に帰還した暁にはレイラに求婚することを胸に誓い、レイラからも亡兄の形見を愛のしるしとして贈られた。更にパパーイは亡兄の勇者と盾をメロノに捧げ、隊に合流するために二人で出発した。ここから先はポイントを述べる。遅れて出発したふたりだが大草原の中で、パパーイのカンを頼りにするが隊と合流出来るか?若者の選抜隊は果してヴィチュアに辿り着けるか?ロモトゥーンは勇敢だった兄に代わってリーダーを務めることが出来るか?敵対する部族の急襲を受けたが大丈夫か?隊は全員が無事の帰還できるか?メロノはレイラに求婚出来るか?などを中心に今後発売されるであろうDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画は残念ながら公開館が少ないので多くの人の眼に触れることはないが、アフリカの大地を舞台にアフリカの人が主役の映画というのは貴重だ。制作こそフランスであるが、アフリカのプロの俳優でない部族の人たちが演じるという設定は正解だろう。その一方で、果たして部族のひとたちにこうした演技をさせる疑問も多少感じるが、これを観た人がアフリカの大自然や伝統などに触れたことで興味を持てば意義があるのではないかな?【自己採点】(10点満点)7.3点評価を下すのが難しい作品である。敢えて評価するのはロケ映像を通して伝わる、アフリカの大草原と自然の過酷さである。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Boz Scaggs/Fade Into Light2.Brownsmith/Brownsmith3.Bruce Hibbard/Never Turnin' Back4.Annie Lennox/Diva
2006.02.06
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます人気blogランキングへ【この曲について】ティアーズ・フォー・フィアーズは英国バース出身のローランド・オーザバルとカート・スミスの二人が結成したバンドだ。余談だがバースは英語の「お風呂」の語源になった街で観光都市で私も行ったことがある。1981年にこの長ったらしいグループ名を付けた音楽活動を本格化させた二人は、1984年にリリースされたアルバム「Songs From The Big Chair」で大ブレークする。「Shout」「Head Over Heels」らに混じって「Everybody Wants To Rule The World」は英米チャートを制し世界的ヒットとなった。この曲はポップスの黄金期でもあった1985年を代表する曲の一つでもあり、MTV全盛時代の中にあってメッセージ性の強さと力強いサウンドが融合した結果生み出された名曲でもある。タイトルはズバリ「誰もが世界を支配しようと思っている」であり、人間が深く考えることなく愚かな行動に走ることを皮肉っぽい歌詞に乗せて歌う。カートの声が少し高いキーで淡々と歌い透明感があるのに対し、ローランドの方は勢いに任せて歌うタイプに近い。この静と動を感じさせる二人の個性がT.F.F.の魅力でもあるし、曲調も他のヴィジュアル系バンドとは一線を引いていたのも好感が持てた。PVでは彼らのスタジオでの演奏シーンと、アメリカでの移動中のショットが交差するようでどこか退廃的なイメージも感じさせる出来上がりになっていた。T.F.F.は次のアルバム発売が4年後となり、カートが'90年代に入り音楽的志向の相違で脱退し、T.F.F.はローランドの個人プロジェクトと化した。【セールスとヒット・チャート】シングル・ヒットを連発した彼らだが、この曲は見事に1位を獲得し年間チャートでも7位と高い位置を記録する大ヒットだった。アルバムでも1位を記録し、こちらの年間チャート順位は10位だった。因みに1985年はビッグ・ヒットの多い年で年間シングル1位はワム!の「Careless Whisper」、アルバム1位はブルース・スプリングスティーンの「Born In The U.S.A.」だった。このアルバムからは「Shout」も1位を記録し、結果的に2曲が全米1位を獲得するモンスター・アルバムとなった。[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Earl Klugh/Dream Come True2.Eagles/Selected Works:1972-1979 Disc 13.Faragher Bros./Faragher Bros.
2006.02.05
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バック・ナンバーはこちらでご覧になれます プロデューサー:ジョージ・マーティン曲名 1.Tug Of War 2.Take It Away 3.Somebody Who Cares 4.What's That You're Doing?(W/Stevie Wonder) 5.Here Today 6.Ballroom Dancing 7.The Pound Is Sinking 8.Wanderlust 9.Get It(W/Carl Perkins)10.Be What You See(Link)11.Dress Me Up As A Robber12.Ebony And Ivory(W/Stevie Wonder)【元々はWINGSのアルバム!】このアルバムは録音当初はWINGS名義のアルバムとして制作が開始された。従って初期のころの録音にデニー・レインが参加していたので、彼の名前が一部の曲にクレディットされている。しかしWINGSは日本公演の中止(ポールが成田空港で現行犯逮捕された)以降活動を停止していたので、これが再開後の新アルバムとの位置付けだった。最もこの間も断続的に過去のトラックのミキシングなどで集合はしていたのだが、新アルバムとなると「Back To The Egg」以来だった。結局WINGSはデニー・レインの脱退宣言(1981年4月)もあってこの直後に解散の道を辿ってしまう。このアルバムはプロデューサーにジョージ・マーティンを迎えた時点で、彼の進言もあってソロ・アルバムとしての位置付けになった為にWINGSのメンバーは不要となった裏事情もあった。【幻の2枚組アルバム】ポールのソロ名義のアルバムとして本格的な録音が始まり、このアルバムには豪華なゲスト達が呼ばれることになった。ポールの希望で「Ebony And Ivory」にスティーヴィー・ワンダーが呼ばれた。セッションでは更に意気投合して「What's That You're Doing?」が録音される。発売にあたりポールは2枚組を希望したが、マーティンの意見を尊重し結局1枚となる。選曲から漏れた曲は次のアルバム「Pipes Of Peace」に収録されることになった。【このアルバムについて】1曲目のTug Of Warはアルバムのタイトル曲でもあり「綱引き」を意味する。曲の冒頭でも綱引きの時の掛け声みたいなSEが聞える。ポールのアコギから始まり途中でエレキが加わる展開で、オーケストラがバックに入るのはマーティンらしい。因みにエレキギターは10CCのエリック・スチュワート(コーラスも)とデニー・レインだ。曲はフェードアウトしながら2曲目のTake It Awayへと繋がっていく。この曲ではリンゴ・スターとスティーブ・ガッドのツイン・ドラムが堪能出切る。ポップなチューンでライヴ映えする曲でもあるが、一度もライヴで演奏されたことはない。PVではスタジオライヴのシーンがあり大変盛り上がっているのだが。3曲目のSomebody Who Caresは一転して物悲しい雰囲気の曲ながらポールの作曲センスの良さがきらりと光る一曲だ。演奏陣はドラムスにスティーブ・ガッド、ベースにスタンリー・クラーク、ギター・シンセにデニー・レイン、パン・パイプ(パンフルート)エイドリアン・ブレット、バックコーラスはポールとリンダにエリック・スチュワートの布陣だ。演奏陣の顔触れから言っても何処となくフュージョン色も感じさせる上に、ポールのスペイン・ギターにパン・パイプが加わるのもこの曲の良さを引き立てている。4曲目のWhat's That You're Doing?はポールとスティーヴィー・ワンダーの共作でポールがドラムス、スティーヴィーがシンセを担当する。如何にもジャム・セッションから生まれたような曲で、スティーヴィー色が濃く出ている一曲だ。5曲目のHere Todayは「'80年代のYesterday」と言った様な感じの曲で、ずばり盟友ジョン・レノンへ捧げた曲だ。ポールのアコギに2人のヴァイオリン、チェロ、ヴィオラの編成だ。ポールの前回の来日公演でも披露された。6曲目のBallroom Dancingは前曲から一転して明るいアップテンポでダンサブルな一曲で、ポールがピアノを弾むように弾きそこにホーン・セクションが加わる。デニー・レインがエレキギターで、エリック・スチュワートがコーラスで参加している。7曲目のThe Pound Is Sinkingは当時の通貨危機をポールなりに歌った曲だ。タイトルも「英国ポンドが下落している」という意味で、独マルク・仏フラン・ギリシャドラクマに混じって日本円が急騰していると歌っている。演奏陣はベースにスタンリー・クラーク、アコギにデニー・レイン、エリック・スチュワートがここでもコーラスに加わる。8曲目のWanderlustはこのアルバム中でも隠れた名曲と言っても過言ではない。ポールがピアノを弾きながらどこか懐かしむかのように歌う。「Wanderlust」はWINGS時代に「London Town」を録音にカリブ海に出かけて船で録音したときの船名でもあるが「旅行癖、放浪癖」と言った意味が本来ある。本来はポールのピアノを中心とした曲に、マーティンがブラスを加えこの曲をサポートしている。デニー・レインがベースを弾いている。9曲目のGet Itはビートルズ時代にも「Matchbox」などのカバー経験があるカール・パーキンスとの共演曲だ。ポールとパーキンスはこの時気ままなセッションを数日間に渡って繰り広げたと言われているが、収録されたのはこの曲だけだ。この曲でもそのリラックスした雰囲気が伝わってくるかのようだ。ポールの高いキーに対し、パーキンスの野太い声が絡んで何処となくパーキンスのスタイルに近いカントリー調の曲を二人が肩の力を抜いて歌っている。10曲目のBe What You See(Link)は次の曲への繋ぎとなる短いフレーズだけで成る曲。11曲目のDress Me Up As A Robberはアルバム中で最もギターが炸裂?するナンバー。ポールがファルセットで歌うが良い意味でメリハリを付ける役割を果たしている。演奏陣はドラムスにデイヴ・マタックス、シンセとアコギにデニー・レイン、エレクトリック・ピアノにプロデューサーのジョージ・マーティンが加わる。最後の曲Ebony And Ivoryは第一弾シングルとして発売された余りにも有名な曲で、スティーヴィー・ワンダーとのデュエットとして大ヒットを記録した。黒を意味するEbonyをスティーヴィー、白を意味するアイヴォリーをポールが歌うことで「白人と黒人」の融和と対立への終止符を願うメッセージをこめた曲となった。全ての演奏も二人でこなしポールはギター、ベース、シンセなどを担当し、スティーヴィーはピアノ、シンセ、ドラムスを担当した。PVも制作されたが多忙な二人のスケジュールが合わずに、別々のスタジオで撮影されて一つのPVとして編集で繋いだ。【好調なセールス】話題を呼んだ「Ebony And Ivory」は大ヒットを記録しビルボード・シングル・チャートで7週間1位を記録し、年間チャートでも4位を記録した。第2弾シングルの「Take It Away」も好調で10位を記録した。一方のアルバム・チャートでは1位、年間チャート28位を記録した。尚、ポールのシングルには多くのアルバム未収録曲が収録されており、「Ebony And Ivory」にはジョンが亡くなった日に録音していたカリプソ風ナンバーの「Rainclouds」、「Ebony And Ivory」のソロ・バージョン「Take It Away」と共に収録されている「I'll Give You A Ring」などがある。だが一連のこれらの曲は未だにCD未収録のままである。賞レースにおいては最高峰のグラミー賞にも多くの部門でノミネートされたがこちらは授賞を逸している。【私の感想】ポールがザ・ビートルズ解散後発表した如何なる名義(ソロ、リンダとの連名、ウィングス、変名など)のアルバムの中で、これは上位5番のなかに入る。更に言えば1980年以降発表したアルバムでは、間違いなくこれが一番である。ポールの持っている作曲能力、多くの楽器を弾きこなす演奏家としての能力などが結集された一枚だ。ポールのアルバムをまだ持っていない人にも、このアルバムは勧めたい一枚だ。個人的にも何度聴いたか分からないほど聴きまくったが、24年前のアルバムは今でも輝きを放ったままだ。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Lemuria/Lemuria2.Mackey Feary/Forever & One Day3.Mick Jagger/Primitive Cool4.Marvin Gaye/What's Going On5.Pages/Pages
2006.02.04
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原題:North Country(アメリカ)公式HP上映時間:124分監督:ニキ・カーロ出演:シャーリーズ・セロン(ジョージー・エイムズ)、エル・ピーターソン(カレン・エイムズ)、トーマス・カーティス(サミー・エイムズ)、フランシス・マクドーマンド(グローリー)、ショーン・ビーン(カイル)、ウディ・ハレルソン(ビル・ホワイト)、ジェレミー・レナー(ボビー・シャープ)、シシー・スペイセク(アリス・エイムズ)、リチャード・ジェンキンス(ハンク・エイムズ)【この映画について】「モンスター」で見事アカデミー賞主演女優賞を授賞したシャーリーズ・セロンの主演作として注目された。この作品はシングルマザーが家庭内暴力から実家逃れ、子供を養う為に鉱山で働くが酷いセクハラにあって裁判に訴える女性をセロンが見事に演じている。セロンはこの作品で再びアカデミー賞主演女優賞候補になり、フランシス・マクドーマンドは同賞助演女優賞候補に挙げられている。セクハラ裁判では当初は無関心だった周りの人間が、徐々に彼女を理解しはじめるのでその辺の心理の変化にも注目して観ていただきたい。【ストーリー(ネタバレなし】シングル・マザーのジョージーは14歳の時に学校でレイプされた挙句に、その憎むべき相手の子種を宿してしまい出産してしまう。そんなジョージーは暴力夫から逃げるようにして息子のサミーと娘カレンを連れて、故郷の北ミネソタの実家に車で逃れてきた。父親の違う子供を持つジョージーに対し、保守的な地元民達の視線は冷たかった。父のハンクからも冷たい視線を浴び、母のアリスも夫とよりを戻せと言われる始末。そんな時、その暴力夫が追いかけてきて連れ戻そうとするが、ジョージーの決意は固く夫も諦めざるをなかった。二人の子供を養う為にジョージーは高い給料のもらえる場所で働くこと決意する。その場所とは地元の鉱山での労働で、父のハンクが長年働いている職場でもある。かつては男性労働者の聖域だった鉱山も、今では最高裁の判断で女性にも門戸を開いているが女性労働者は過酷な労働条件もあって僅かであり、かつての男性労働者の聖域でもあったので女性への反発の強さが今でも根強い場所だ。父でさえ娘が鉱山で働くことに反対している。そんな中で病気の夫カイルに代わり長年鉱山で働くグローリーの存在は心強かった。数少ない女性労働者が鉱山で働くには、男性労働者からの常軌を逸した嫌がらせに如何に立ち向かうかが重要だった。一言に嫌がらせと言っても中には犯罪スレスレの行為から、子供じみたいたずら、危うく命を落としそうな嫌がらせなどで精神的にもクタクタになるジョージー達。そして嫌がらせをする男性労働者の中には、かつて学生時代の恋人だったボビー・シャープがいた。彼は鉱山では指導的立場にいて女性労働者を使う立場に居た。ボビーはジョージーが配属された時に真っ先に自分のチームに引き込んだ。ボビーは自分の地位を利用してジョージーをもてあそぶのだった。その嫌がらせはジョージーの二人の子供にも及び始め、アイスホッケー部員だった息子のサミーにも影響がおよび部を止める羽目になった。サミーは徐々に心が荒れてきて、母の目を盗んで喫煙したりする。そして遂にジョージーへの嫌がらせはピークを迎え、切れた彼女は弁護士を辞めようとしているビルに相談し受けてきた嫌がらせに対して裁判に訴える決意を伝えた。さてここから先はポイントだけにとどめておく。弁護士を辞める決意をしていたビルが彼女の依頼を引き受けた訳は?保守的な街でこの裁判に勝ち目はあるのか?孤独な裁判に勝算は?何が彼女をそこまで掻きたてたのか?彼女が女性労働者に同調するように呼びかけたがその時の反応は?街の反応や会社の取った態度とは?こうした点に注目して映画館か発売されるDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】この映画の原題は「North Country」。これは舞台になったのがミネソタ州の北部であるためにこのタイトルが付いたのだが、邦題の「スタンドアップ」の方がある意味でこの映画の大事な部分を語っている。このストーリーは実際に起こった事件をもとにした話らしいが、分かりやすく言えば度が過ぎた「セクハラ」に対して立ち上がった一人の女性の話した。この映画で描かれているセクハラ・シーンは誇張もあるだろうが、セクハラを通り越して犯罪と言っても過言ではないほど酷いものだ。男性の聖域に入り込んできた女性労働者を徹底的に排除したい守旧派に対し、協調する姿勢を示す一部女性労働者と徹底的に糾弾するジョージーの対照的な姿の描き方は良かった。この対照的な描き方が、最後の法廷シーンにおいても重要な位置を占めていた。それにしてもこれがどこまで実話だったか分からないが、ジョージーの勇気ある行動がセクハラ撲滅の一歩を記したという意味では大きな意味があった。【自己採点】(10点満点)7.6点セロンとマクドーマンドの演技は出色だった。それにしてもこれはセクハラという度を越した男の嫌がらせは、余りにも酷かった。正に女性労働者を性的対象にしか見ていなかったのが良く分かる。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.TLC/Crazysexycool2.Anita Baker/Rapture3.Footloose/Footloose4.Finis Henderson/Finis
2006.02.03
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1月CD購入履歴1.Dee Dee Bridgewater/Bad For Me(1979)2.Patti Austin/Havana Candy(1977)3.Herb Alpert And The Tijuana Brass/What Now My Love(1966)4.Deniece Williams/When Love Comes Calling(1979)5.George Michael/Faith(1987)6.Brenda Russell/Two Eyes(1982)7.Various Artists/Grammy 2006 Nominees(2006)8.Billy Joel/My Lives(4枚組+DVD)(2006)毎月4~6枚程度のペースで購入しているCDだが、1月は8枚と平均よりは少し多いペースだった。'70~'80年代のAORを中心とした過去の名盤を発掘するのに懸命な私ですが1,2,4,6は完全なAORアルバムとは言えないが、何れも女性シンガーでありリラックスしたムードで聞ける音楽としてこれからもチョクチョク聴いて行きたいお気に入りとなりそうな気配。3は大好きなハーブ・アルパートがティファナ・ブラスを率いていた頃のの再発盤で、この頃のアルバムはベスト盤でしか知ることが出来なかったので今後残りのアルバムも揃えたい。5はジョージ・マイケルの大ヒットソロ作品で、シングルカットされた曲は聴いたことがあった。彼の映画が公開されたのを機に買ってみた。私のこのアルバムからのお勧めは「Kissing A Fool」でアルバムではもっとも地味だが、彼のソングライターとしての潜在能力と才能を感じさせる名曲だ。7は毎年恒例の企画盤で、グラミー賞候補曲を集めた一枚でこれを聞けば2005年に何がヒットし話題になったかが分かる有難い一枚。8はビリー・ジョエルの裏ベスト盤とも言うべき、彼のもう一つの足跡を振り返る好盤だ。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Abba/Ring Ring2.Aretha Franklin/Aretha Live At Fillmore West3.Alanis Morissette/Jagged Little Pill4.Amy Grant/House Of Love
2006.02.02
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原題:Bee Season(アメリカ)公式HP上映時間:105分監督:スコット・マッギー、デヴィッド・シーゲル出演:リチャード・ギア(ソール・ナウマン)、ジュリエット・ビノシュ(ミリアム・ナウマン)、マックス・ミンゲラ(アーロン・ナウマン)、フローラ・クロス(イライザ・ナウマン)、ケイト・ボスワース(チャーリ)【この映画について】「Shall We Dance?」で話題をさらったリチャード・ギアが、娘の意外な才能に気が付いたがそこから意外な方向に家族は向っていく。一見仲の良い家族と思われていたのが、夫々がギア扮するソールに反発を覚えていく。全米規模で開催される子供を対象にしたコンテストへの参加をモチーフに、家族のありかたなど考えさせられるテーマをリンクさせている。子役のフローラ・クロスはフランス出身だが英語も堪能で、決して美少女ではないがホンワカとした雰囲気がある。【ストーリー(ネタバレなし)】サンフランシスコの郊外オークランドに住むナウマン一家は仲のいい家族と見られていた。大学で哲学を教えるソール、科学者のミリアム、高校生の兄アーロンは学業優秀、妹イライザの4人家族だ。中でもソールはその明るい性格で家族を引っ張るリーダーのような存在で、ミリアムの帰宅が遅い場合は代わって食事を用意し、子供達の宿題をみたり、兄アーロンの演奏するヴァイオリンの相手としてチェロを演奏する理想的な父親に思えた。そんな家族の中で取り分け特技のないイライザ(通称エリー)は、内心羨ましい気持ちを抱いて見つめていた。そのエリーが「綴り字コンテスト(Spelling Bee)」の校内大会で優勝したことで、ナウマン家は一気に活気づきソールも大いに喜んだ。この後、エリーは地区大会に進出しそこでも圧倒的な強さで制しこの頃からソールの関心は兄から妹へと逆転していく。だがこの逆転がこの後ナウマン家内に亀裂をもたらすことになるとは予想もされなかったに違いない。ソールはエリーの隠れていた才能を伸ばそうと躍起になり、自分の働く大学の図書館に連れて行ったりと付きっ切りになる。この状態を見ている家族は、アーロンが母に偽って偶然知り合ったチャ-リの勧めでクリシュナ教の集会に出かけたり、母は子供の時に両親を眼の前で交通事故で失ったショックから抜け出せなかったりと家族は少しずつバラバラになったきていた。だが、ソールとエリーにはそれに気が付かない...。エリーは州大会も突破し遂に首都で開催される全米大会への出場が決まった。エリーの快進撃に喜ぶソールをよそに、母は娘への思いを素直に伝えられないで悩む。両親の惨い死に方がトラウマとなり、夢遊病者の様な行動を繰り返す。エリーはワシントンでの大会に母を除く家族と旅たった。エリーは父との特訓を通して、言葉のイメージを膨らませて答を導く。そしてその方法は独特の物だった。さて、ここから先はポイントで勘弁してもらいたい。何故、母は全国大会に同行しなかったのか?バラバラになったナウマン家の家族の絆は戻るか?エリーの実力は全国大会でも通じるか?果してその結果は?等に注目して映画館か今後のDVDでご覧下さい。【鑑賞後の感想】この作品は家族の心の問題が主題だが、娘エリーの意外な才能を見出したが為に今まで尊敬を集めていた父が逆に孤立してしまう。宗教に走る兄、トラウマに悩まされて入院する母への対応がごてごてになり焦る父。リチャード・ギアがそうした悩める父を演じるのだが、それはそれなりに演技力を感じさせられた。だが母のトラウマはストーリーの本質とは別のものであり、この部分の脚本に疑問を感じた。兄が新興宗教に走ったのも何だか唐突な気がした。だがエリーが綴りのコンテストを快進撃を続ける部分にスポットをもっと当てた方が良かった。エリーが大人でも難解な綴りを自らのイメージで当てるシーンは、CGを効果的に使っていて分かりやすかった。全国大会の大詰めで「折り紙(Origami)」という綴りを言い当てるのだが、前日の夜に父と練習していた言葉でありその甲斐があったとのシーンは微笑ましかった。でも何で「折り紙」という言葉が選ばれたのだろうか?余談だが家族の配役がフランス人の母と娘、白人の父、メキシコ出身の兄というのは無理があるのでは...【自己採点】(10点満点)7.1点兄と母の悩みのシーンに工夫が欲しかった。人気blogランキングへ[今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━1.Whitney Houston/I'm Your Baby Tonight2.Deniece Williams/When Love Comes Calling3.Dara Sedaka/I'm Your Girl Friend4.Dwayne Ford/Needless Freaking
2006.02.01
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