BOKENASU・・!



ボケナス!・・・解説


主に関西の一部地域で使用される罵り言葉の一種である。
ボケの発展形で罵る時に後ろにナスを付けて使用する。

ボケと言うのは、呆ける、惚ける、などのホウケルと言う言葉の
口語的罵り言葉で、頭の中の脳味噌の状態が希薄もしくは空である
という事を指摘し、注意を呼び起す為に使用される事が多い。

農作物であるナスビの収穫時に中身がスカスカの失敗作を得る事がある。
もちろん、商品としては不適合品なので市場には出せず、また食味も
著しく劣るので通常は破棄されるか、人に投げ付ける以外の目的では使用されない。

この事からして古来よりホウケの茄子として始まり、
ホウケ茄子・・ボケ茄子・・ボケナスビ・・ボケナス!と段階的変換を遂げ現在に至っている。
記の通りによれば、茄子の栽培が比較的早期に導入された地域より発生したものと推測されるものである。

発音に関しては畿内の用法をあて、明確な発音及び表現に心がける事が肝要である。
(下記参照)


ぼけなす・・?  (通常の疑問形で・・対称者に症状の有無を尋ねる・・


ぼけなす~   (軽い口調で・・・穏やかな罵りの感を伝えるとき・・・


ボ・ケ・ナ・ス・・♪(コミカルに・・・こちら側の軽蔑感をジャブのように・・


ぼけなすーっ!  (やや強く・・・発声者の怒りが中及び上の場合・・


ボケナス!  (力を込めて大声で強力に・・・・・!
 ひれ伏した相手に対し圧倒的勢いをもって・・・!


(通常はボケナスのボに力を込めるが、ナに強調を加えると口調が強まる場合もある。)

☆  尚、罵倒的発言の使用においては、相手の失態に対し即座に投げつけるのが
   効果的であるのは言うまでもない事である。


類似の表現に、アホ・バカ・カス・・等あるがこの内カスという言がもっとも近似値としては近い。
しかしながら、言葉の本質という意味においてはこれらとは異なり、言の発生に伴う責任区分
の数値的明確化が相対者間に生ずる。これは現状を考慮に入れ、発声の強弱、語調により調整される。
一般的には言の受け取り方の責任は51%~99%で100%に至る事はなく50%以下もない。

農事者より発生せしこの言葉は生産者とその作物の関係を対照とし、どのような状況においても当事者は対象物に一定の責任を有するという、古来よりの村落社会の掟が一般人間関係に転換されたものであ。
すなわち、一方的な責任の押し付けを計る他の言とはあきらかに区別されるべき言葉なのである。

識者の伝聞によればこの歴史的言葉も畿内以外での使用は稀との事である。
当該地域外での使用希望者はその旨をよく理解し勇気をもって実践されん事を望むものである。


              言葉と作物   東山河内民間伝承研究会刊行 1986  より



以上









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