小説 こにゃん日記

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星を統べるもの3



『きっ!貴様という奴は~っ!実は隠し子がいたのかっ!』
ニキビ男・・・石田が岸本に再び、押さえ込まれながらわめいた。

俺が幼稚園の頃の子供かよ。
まてよ。そういえば・・・うさぎの耳みたいに髪を結った、可愛い女の子と、いつも同じ布団で仲良くお昼寝していた記憶が・・・。

『お前たちは、何者だ?』
岸本の声が、ピシッとその場に響いた。
 いや・・・だから俺の子じゃねえの?
俺は、そのときかなり混乱していたらしい。
なんといっても、もう少しで、花の命を散らすところだったのだ。

『お前たちは、お父様の敵?』
双子の青い目が、きらりと冷たく光って、岸本たちを捕らえた。
辺りがパシパシと鳴った。
空気が放電している。
双子は空中で、真向かいに立ち、胸の辺りで互いの両手のひらをあわせている。
そこからぽおと金色の光が生まれた。

『危ないっ!』
俺は本能的に、岸本と石田を突き飛ばし、自分もコンクリートの上を転がった。

  バーーーンッ!!

まるで大きな雷が、目の前に落ちたみたいだった。
間一髪。
俺の髪の先をちりりと焼いて、そこには直径1メートルぐらいの、焼け焦げた跡があった。
俺は、耳がしびれたようになった。
岸本の口が、パクパクと動いているのが解るが、何も聞こえない。
双子は、再び両手のひらを合わせ、二人を攻撃しようとしていた。

『やめろ~ッ!』
俺は叫んだ。

双子の手の中から、さっきより大きな光が生まれる。
その光がはじける寸前、俺の喉から声にならぬ咆哮が溢れ出た。

 うおおおおおおおぉ~~~ッ!!

俺という殻を突き破るようにして、何か大きなものが溢れようとしていた。
今までに感じたこともない何か。
体中が熱くて熱くて、くらくらとめまいのするような快感を従うもの。
 ダメだ。
俺は遠い意識の中で思った。
これを解き放っちゃいけない。
俺は、その甘美な力に抗った。
 ダメだ、ダメだ、ダメだ・・・。
俺という存在を侵食するその力。
なぜか俺は、わけもわからずそれを、ただ必死に押しとどめていた。
髪の一本、一本がゆっくりと立ち上がっていく。
血が逆流し俺の中で渦巻く。
そして・・・。まるでふっと、掻き消えるように、それは唐突に俺から去っていく。
 助かった。
暗闇に沈みながら俺は思った。

(『そうだ、それでいい。おやすみ。僕の眠り姫。』)
どこかで、懐かしい声が聞こえた。



『星を統べるもの』4 に続く





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