描くこと。





自分が出来ないことは、なくなってしまえばいいと思ってた。
最初から上手く出来る人なんているわけないのに、そう思ってた。
自分ができないことを出来る人が羨ましいより妬ましかった。

だけど
今は違うといえる。

絵のコトなんて何も知らないよ。
どうやって書けばいい?何かを書くとき絶対悩む。
何を書けばいい?何かを書くとき絶対悩む。
ここの影はどうやってつければいい?絶対悩む。
このときの関節の曲がりと長さは?絶対悩む。
笑っているときの口は?目は?
髪の毛の流れは?
鼻の形は?
体の曲線は?

絶対悩む。

だから俺は絵を描きたいと思うんだ。
知りたい、書きたい、それだけ。

俺よりうまいヤツなんて五万といて
俺はまだまだ汚い絵を描いているんだとしても
俺はそんな『俺より上』の世界を知りたいと思った。

けちょんけちょんにされたってかまわない。
描きたい。

それはただの意思として、意地として
死にたい、生きたい、殺したい、殺されたいという願望となんら変わらない。

歩きたい、聞きたい、しゃべりたい、走りたい
なんらかわらない。

描きたい。



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