まみたんずはうす~本当の自分を生きる♡そのためにあなたのお悩み聞いて開いて解消へ♪

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言葉での意思疎通・事故


それからの父は、ドンドン回復を見せてくれました。


まず、少しずつ声が出てくるようになってきました。

最初は聞こえるか聞こえないか程度の「あー」とか「おー」とかの返事でした。

先生が「お腹に力が入りにくいので、声を出すのもとても力がいることなんです」と言うように、ほとんどかすれ声で、以前のようなハリのある声は出てきません。
(現在もまだまだ…です)

父の口元に耳を持っていってやっと聞き取れるくらいの声でしたが、少しずつ少しずつ単語が出てくるようになり、こちらの言っていることに理解を示して、単語で受け答えをするようになってきました。


また、年末に、母が年賀状を書いていた時に、ふと視線を感じて振り向くと、父がじっと見ていたとかで、視線も、焦点も、ちゃんと合い、母の目をじっと見て何か言いたそうだったそうです。


春頃には、議会関係の、父しか分からない話を、眠っていると思われる父の横で話していた時に「それは○○に置いてある。持って行って○○してくれ」というようなことを伝えてきました。

相手の話している内容も、ちゃんと理解して、過去の記憶もハッキリ覚えていました。

♪♪母と一緒にとても喜びました。♪

先生からも、脳のやられた場所が場所だけに言語障害とか、記憶障害が出てくるのではないか…と聞いていたからです。


──ただ、いまでもそうですが、いま現在、ここ数日の記憶、そういった新たな記憶は難しいようで、いま自分が病院に入院しているということを忘れて「父さんも行くきん、ちょっと待ってくれ」とか言って、家にいるような錯覚を起こしている時があります。
また今日が何月何日、ということもなかなか理解出来ないようです。──


少しずつ少しずつの進歩ではありましたが、ごく普通に、会話ができ、相談事まで出来るようになってきました☆

これには、先生もビックリ!!


経過がよいので、そのうちに、食事をしてみますか?ということになりました。

そう、ずっと口から食べていなかったのです。


最初はおもゆから。

初めての時、父は、本当に美味しそうに味わって食べ、ほんの少しであったおもゆはあっという間になくなり、もっともっと欲しそうでした。

しかし、ゆっくりゆっくりと、少しずつ増やしながら、試しながら進めていきました。

見ていて気持ちいいほど、美味しそうに、ゆっくりゆっくり味わって食べる父。

食べられることが本当にありがたいと思いました。


少しずついろいろなゼリー状、ドロドロ状の物が付いて来るようになり、いろいろな味を味わえるようになってきました。

といっても、例えばお茶をゼリー状にした物とか…。(;^_^
薄めたカボチャスープにとろみをつけた物とか…。

ゴックンと飲み込むことが、なかなか難しいのです。

とろみをつけたり、固めたりで少しでも飲み込みやすくするのですが、おもゆとおみそ汁も、量はそんなに食べられず、時間もかかり、やはり半分は流動食に頼っていました。


わたしたちでも意識して飲み込もうとすると、なかなか飲み込めない、あの感じでしょうか?


それでも、やはり香川で生まれ、育った父です。
讃岐うどんを食べて育ち、自分で店を持つことも、考えたりしていた父です。
やはり、うどんが食べたいようで、前向きの気を見せていました。


そして、口から食べることが出来るようになって、声も少しずつ戻ってきたようでした。
少しずつ大きな声になっていきます。
(といっても知れていましたが)


また、時々車いすに乗って病院内を散歩もしていました。
だんだんとしっかり座れるようになってきました。
時間もだいぶ座っていられるようになってきました。

日中もだいぶ起きていられるようになり、母といろいろな話もしていたようです。


みんなでそんな父の少しずつの進歩を喜び、安心し始めていた頃、チョットした事故が起こってしまいます。


このころには、父の状態もかなり安定してきていたので、母も自宅から通いで付き添っていたし、弟もいつまでも休んでいるわけにはいかないので仕事を始めました。

夜は、父は一人で眠っていたのです。

この一人の夜中にチョットした事故が発生してしまったのです。


安心しきっていたその夜。

その時の父は、左半身麻痺で体が自由にならないながらも、ほんの少し右手、右足が動かせる状態でした。

それが…。


夜0時頃の見回り時には、よく眠っていたそうです。


4時頃の見回り時に、父は、ベットから上半身を滑り落とした形で発見されました。
頭が床につきかけだったそうです。

どのくらいの時間そうしていたのか分かりません。


あとで父に聞くと、布団を直そうとしたようです。
それが、うまく動かない手足だけにドンドン布団が滑り落ちて、自分自身も体を何かにつかまって支えることも、突っ張ることも出来ない状態なので一緒に滑り落ちていったようです。

この事故が、この後大きく影響を与えます。



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