T美術大学受験の悪夢



その日は学科試験だった。国語と英語。最初のテストが終わり、15分の休憩があった。緊張からどうしてもトイレにいきたくてトイレにかけこんだが、なんたってT美術大学。受ける人数は半端じゃない。トイレに長蛇の列。
(休み時間終わっちゃうよ~。。。)と思ったその時!

「空いてるトイレご案内いたしま~~す。ついてきてくださ~い」

(助かった。。。)その係りの学生についていくことにした。
マリアの試験会場は4F。階段をグルグル降りてなんと外へ。。
しばらく歩いて体育館のトイレに案内された。(遠い。。)

それでも順番待ちはかなりした。マリアの順番が回って来る時には

「試験開始まで、あと5分です」

って放送が入って、マジ焦った。

(トイレに行ってて試験ボイコットなんてシャレになんないよ~)

急いで用を済ませてトイレから出て、試験会場であるデザイン棟まで
走りはじめた。。。。
(なんか違和感。。。)

   あ・・・・・・・・・ズボン上げ忘れた・・・・・

ズボンの股が膝下なのにマジビビリ。
運良く長いセーターを着てたのでごまかそうと思えばごまかせる。
(多分ごまかしまったくきかないが、試験のことでテンパってるので
そう思いこんでみた)
でも普通に走れば完全にズボンは落ちる。(落ちないように走ろう、、、)
足を横走りにしてズボンを押さえながら走った。

  あ・・・・・・コレは“鉄ちゃん走り”だな。。

とりあえずどんなマヌケな格好であろうとも試験には間に合わなければ。

デザイン棟に着いて階段をかけ上った。

(あぁぁぅ。。。教室どこだっ!?)

近くにいた試験官に受験票をみせて「ココどこですかぁぁっ!!?」
と聞くと、試験官は上を指さして「ココは3Fです」

    上かよっっっっっっっっ!!

ま~~た廊下を鉄ちゃん走りで戻って階段かけ上り4Fに着いて教室まで
滑りこんだ。

その教室は多分一番でっかい教室でマリアの席は後ろから2番目。
でも前からしか入れない。テンパりが最高潮だったのでズボンもあげずに
前からゼ~~~ゼ~~~いいながら机の間を歩いて席に向かった。

すでにテスト用紙は配り終えていて、歩いてるのはマリアだけだった。

目立つ・目立つ・目立つ・目立つ・目立つ・目立つ・目立つ・目立つ。

でも試験に間に合ったマリアは満足な顔してた。

席につくまでの数秒間、「いつズボンあげよう?」と考えてた。
今あげれば「コイツズボン下がってる」ってのがバレちゃう。
すました顔してりゃ席までわかんないだろう。(確実にバレてたが)

(席に座る瞬間に上げちゃえば回りの数人しかわかんないわな。)

すでに教室のほとんどにバレてたにもかかわらず、テンパッたマリアの
頭には、無駄な努力と計画が考えられていた。

数日後、T美術大学にみごと落ちたことが判明。

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