GORORI NETWORK

GORORI NETWORK

追いかける看護婦


深夜の学校はさすがに不気味であったが、3人はそれぞれ強がって『たいしたことないな』などと言いながら学校を一回りした。
さて、そろそろ帰ろうかと思い廊下を歩いていると、廊下の奥からガラガラと何かを転がすような音が聞こえる。
やがて暗闇の廊下の奥から3人の前に現れたのは、メスなどの手術用の器具が置かれた台車を押すぼろぼろの白衣を着た看護婦であった。
顔はうつむいているのでよくわからないが、先生か誰かが扮装しているわけでもなさそうだ。
なぜこんなところに看護婦が?
不審に思い立ちすくむ3人。
すると看護婦は不意に顔をあげ3人のことを睨みつけた。
その顔はまるで鬼のような形相であった。
驚いた3人は出口へ向かって全力で駆け出した。
しかし、看護婦も台車を押しながらものすごい速さで3人を追いかけてくる。
2人は無事にに逃げ出すことができた。
ところが、1人は途中で仲間とはぐれてしまい、廊下の奥へと看護婦に追い詰められてしまったのだ。
追い詰められたその子供は慌てて廊下の奥のトイレの中に逃げ込み、一番奥の個室の中に入ると中から鍵をかけて息を殺した。
しばらくすると台車の音が近づいてくる。
そして、トイレのドアを開く音。
トイレの中に入ってきた看護婦は一番目の個室の扉を開けると低い声で『ここにはいない』とつぶやいた。
そして二番目の個室の扉を開ける。
『ここにもいない』
いよいよ少年が隠れている個室の番だ。
台車を押す音が近づく、最初はゆっくりと扉が押される、そして鍵が掛かっていることが解かると次は激しく扉がゆすぶられる。
少年は余りの恐怖で気が遠くなり、やがて意識を失ってしまった。
・・・どれぐらいの時間がたったのであろうか。
ふと少年が目を覚ますと辺りは明るくなっていた。
どうやらもう夜が明けてしまったようだ。
まだあの看護婦はいるのだろうか?
しかしいくら耳を澄ましてみても、トイレの中からは物音一つしない。
どうやらあきらめていなくなってしまったようだ。
安心した少年はトイレの個室から出ようと鍵を開けて扉をひいた。
しかし、扉は開かない。
不思議に思った少年がふと上を見上げると・・・
そこに見えたのは外から扉を押さえつけて上から彼を見下ろしている昨夜の看護婦の鬼のような形相であった。


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: