日々云々。

日々云々。

ごめんなさい


時計を見ると・・・

「しまった!!寝坊した」

慌てて起きて、隣にいるはずの彼を起こそうとする。
・・・?
あれ?
いない?

あたしは上着もひっかけずにバタバタとキッチンへ
テーブルで静かにコーヒーを飲んでいる大きな背中が見える。
大きなスリッパの音で気付いた彼がこっちを見てる・・・

・・・ヤバイ。
あの顔は明らかに怒ってる顔だ。
あたしは彼の傍に寄って頭を下げた。

「ごめんなさい」
ぽたぽたと涙が落ちる。
彼に申し訳がない。
だめなあたし。

『どうしようもないやつだ。』
『あたしって妻失格だ。』
あたしの心の声が聞こえる。

にこりともしない彼の表情が
あたしの心を固まらせる。
いくら謝っても足りないんだ・・・


そのとき大きな手がにゅっと伸びてあたしの頭をくしゃっとなでた。
そしてぼそっとひとこと・・・
「行ってくる。今夜は早く帰るから飯用意して待っててくれ。
それと・・・俺が遅い時は起きて待ってなくてもいいから」

あ・・・
顔を上げたあたしの涙を彼は拭う。
「ごめんなさい」
今はその一言しか言えないあたしだけど
今夜はご馳走作って笑って待ってます。

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