7インチのA面「Downhill」がやはり出色の出来です。これだけ歌詞を見つけることができたのですが、歌ってることは、けっこう絶望的で悲観的。 タイトルの「下り坂」の通り、「ぼく、気づいちゃったんだよね。下り坂に差し掛かってること。ぼくは天国になんて行けないけど、いったい誰があそこに行けるっていうんだろう?」という始まりです。 「人生はぼくらが待ち望んでいるようなおとぎ話じゃない」って言うし、「なんでこんなつまんない世界にぼくは居るんだろう?」ってぼやくし、なんだかモリッシーみたいに悲観してる気がするのです。あの人みたいにひねくれまくった感はないですが。 しかしこんな内容を乗せて流れ出す、私たちが憧れる北欧のキラめきと美しさたっぷりのサウンドに、どうやっても魅了されてしまうのです。 たぶんそれは、私もずっと下り坂だから。そして時折、なんで生きてるの?って思うこともあるから。そりゃあ確かに、Tamas Wellsのライヴで生き返ったけれど、根底にある消せない本質は、下り坂をひたすら転がり続ける石ころの私です。もちろん、Like a Rolling Stoneも好きですよ。