第一に、感染したこと自体は非難の対象にはなりえません。いま俗に言う「3密(密閉、密集、密接)」を避けて、感染を防ごうとしていますが、集まっていなくてもうつる人はいます。ウイルス側には、うつろうと思ってうつるような人格などありません。単に感染しやすいところで感染しているだけです。緊急事態宣言は誰でも感染しうるという前提
第二の理由はもっと重要で、感染者をたたく風潮が広がると、感染経路を追えなくなる可能性が出てくるからです。つまり、夜の街に出た、パーティーに出たという情報で叩かれるようになると、陽性患者は自分の寄った場所や会った人などの感染経路を隠蔽してしまう。そうなると、感染経路が追跡できなくなるのです。これは感染防止対策にとってきわめて問題です。
一度感染した人は、陰性という結果が出たとしても、数週間はウイルスを出し続けているという認識をもっておくべきです。ウイルスはゼロにはならない
「周囲の人に対して距離をとる」「マスクをする」「できるだけ外に出ない」。いまわれわれがやっているソーシャルディスタンス(社会的距離)、緊急事態宣言というようなことを念頭に置いておく。
大事なことは、ウイルスはゼロにはならないということです。ゼロリスクを求めるなら、一生家から出ないことです。ウイルスのリスクというのはそういうものです。
人々が距離を保ち続けるのがこの施策の肝です。ただ、日本の緊急事態宣言と海外のロックダウンを比較して、どっちが効果的かと聞かれることがあるのですが、これはやってみないとわかりません。施策の中身とそれを市民がどれくらい順守し、遂行できるかは同義ではないからです。人々が距離をとって感染を防ぎ、社会的距離を順守できれば感染爆発は防止できるでしょう。
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