NO.3







彼が走り始めて私はその後自分の気持ちの中の全てを亡くす。
そうとは気付かず愛犬を連れて部屋に急いで戻る。

怖かったのをよく覚えている。怖くて怖くて仕方が無かった。
上から誰かに私の一部始終を見られている様なそんな怖さ。
そのまま私は部屋に戻り、二人で揃えた家財道具を黙ってしばらく見ていた。

ただ怖かった。

しばらく立っていたがあまりの怖さにそうしている事が出来なくなって、
寝た。
寝るのが一番いいと思った。とにかくベッドに横になった。
寝付くか寝付かないかの瀬戸際で、電話が鳴った。
「来た!」と思った。
時計を見ると、まだ彼と別れて10分足らず。
私はほんの一瞬だけどかなり深く眠ったんだろう。
長く眠った様な感じがしていた。

私は自分の部屋に自分の電話番号を持っていた。
でも、鳴ったのは家の電話。
こんな朝早く誰だろう。まだ朝の6;00前。
彼の悪い報告でない事を一瞬祈った。

電話に出たのは私の弟。呼ばれて弟の部屋へ。
「お姉ちゃん、警察から。**が重体だって」と慌てている。

この時、最悪の事態が起こっていた。


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