「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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かえりみち
三日目
北出羽の国から 2005・厳冬
~最東端を訪ねた三日目~
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北出羽の国から・初日
に戻る。
★再び、札幌。
B寝台は昨日の指定席とは違い、すこぶる寝心地がよかった。
その、おかげで札幌到着10分前という私としては遅い時間に起床した。
焦りながら、荷物を支度して札幌駅に降り立った。
いわくつきのボストンバックは昨夜、釧路駅のコインロッカーに預けたため、
身軽な格好だった・・・・。
とりあえず、北口のセイコーマートに足を運んだ。
ちなみにセイコーマートとは北海道の辺境の地にもある、
ローカルコンビニである。
カレードーナツと豊富牛乳使用のコーヒーを購入。
南口に戻って、二度目の札幌観光に出た。
昨日は時計台の場所を発見できなかったが、この日は発見。
↑札幌のシンボル「時計台」(北海道札幌市)
誰もいない大通公園の雪祭り会場を散策。
↑2月といえば雪祭り(北海道札幌市大通公園)
と、秋田銀行を発見。(札幌で秋田の名前を見るとは・・・
札幌駅に戻って・・・・
↑北海道開拓使・旧道庁(北海道札幌市)
JR北海道が誇る名車両、スーパーおおぞらに乗車して・・・
いざ道東へ。w
さすがグリーン車。オーディオまでついている。
札幌駅を出発して数分後、新札幌に到着。
と、ここでトラブルが発生した。
車両のドアが故障したとか・・・・・(え?
私はのん気に豊富牛乳のコーヒーを飲んでいた。
7分のロスの後、列車はトマム、新得、帯広と快走する。
★絶景とともに。
音別を過ぎると、太平洋が見えてきた。
↑青い太平洋(北海道白糠町)
昨日の夜行では爆睡していたのでさっぱり分からなかったが。w
白糠を過ぎると、釧路に到着。
昼の釧路は大きい街だった。
釧路駅に到着すると、観光客の山だった。
「SL冬の湿原号」に乗車する客がわんさかいた。
そんな光景をよそに、私は駅弁を購入。
「貝の釜飯」である。
ここでは本州では見られない光景がまだあった。
それは「もみだし茶」である。
お湯が容器に入っていて、それにティーパックをいれて、
手で揉みだすというものだ。
私の幼少期の旅行はすべて駅弁+もみだしだった・・・・懐
でも、ペットボトルの普及によりとうとうJR東日本では見られなくなった。
北海道は来たこともなかったが、21世紀になってもみだしがあることに、
私は非常に感動した。涙
根室本線(花咲線)の快速、ノサップ号で一路、
日本の最東、根室へ向けて出発。
厚岸のあたりで昼飯をとった。
もみだしがあると、とても趣き深い旅になる。
右に厚岸湾を眺めながら、うつろな気分になってきた。
↑花咲線の名前の由来ともなった「花咲岬」(北海道根室市)
地図上で見ると、釧路、根室間は非常に短い。
しかし、実際は長い。2時間以上かけて根室と釧路を結ぶ。
しかも、目に入る光景は、
とても日本のものとも北海道のものとも思えない。
「ここは桃源郷か・・・・。」
一瞬、そう思ってしまう。
↑日本最東端の駅「根室駅」(北海道根室市)
日本最東端の駅「東根室駅」を通過して、
いよいよ終点、根室に到着だ。
★根室にて
最初は納沙布岬に行こうかとも考えたが、
気が変わった。とりあえず、根室市内を歩いてみた。
携帯の充電も残りわずかだった。
ので、公衆電話から自宅に連絡をかけようと思ったのだが・・・
「テレホンカードが入らない・・・・」
3つくらい試してみたが、駄目だった。
やっぱ、ここは日本ではないのでは・・・・w
多分、北海道と本州では形が違うのだろう。
とある、公園で「歴史の然」と呼ばれるモニュメントを発見。
ここ根室は江戸時代、ロシアのラックスマンが通商を求め来航したところだ。
現在は北方領土との関連でロシアと関係が深い街だ。
行き先を示す看板(通称・青看)はすべてロシア語が補足されている。
海岸付近を歩いていると、北方領土の国後島が見えてきた。
今も帰ることのできない日本人がいるのか。
そう考えると、これは他人事ではない問題だ。
↑遠く国後島を眺めて・・・(北海道根室市)
山々は美しく、自然がいっぱいありそうだ。
私は、ノーパスポートで北方領土に行ける日が来ることを願っている。
↑坂と氷の町「根室」(北海道根室市)
根室駅に戻ると、列車はすぐ出発するという。
駅員さんとキオスクの店員さんに急かされ、
急いで乗車。これを乗り過ごすと、2時間も暇になる。
★花咲線にて。
花咲線の夕陽は美しかった。
同じ景色を逆戻りするが、先とは違った光景だ。
「エゾシカ」の群れが次から次へと線路を横切る。
そのたびに、列車は汽笛をならし、徐行をした。
地元の人も珍しそうに見ていたので、今日のような光景は珍しいのだろう。
釧路川を渡り、2回目の釧路に。
★釧路旅情
釧路駅からメインストリートを幣舞橋(ぬさまいばし)の方へと歩いた。
またもや、秋田銀行釧路支店を発見した。
秋田と同じくらいの街と先日は思っていたが、とんでもない・・・。
こっちの方が大きな街だ。
港町としての活気があり、街がにぎやかだ。
↑釧路川河口の夕暮れ(北海道釧路市)
幣舞橋には多くの海鳥が嘶き、幻想的であった。
「港文館」には石川啄木の銅像があった。
「最果ての駅に降り立ち 雪明かり 寂しき町に 歩み入りたき」
27年の短い人生でたった76日、釧路新聞の記者として釧路で過ごした。
↑私も出世できるのか?(北海道釧路市)
その後、幣舞公園に行くため「出世坂」を登ると、
北海道の名づけ親、松浦武四郎の銅像があった。
明治時代初期に未開の蝦夷地に入り、今の北海道の礎を築いた。
ちなみに釧路という名前も武四郎が名づけたものだ。
↑幣舞橋を眺めて(北海道釧路市)
幣舞橋のたもとで釧路ラーメンをそそり、釧路駅へ引き上げ。
池田名物「バナナ饅頭」を購入して、
再度、スーパーおおぞらへ札幌へ・・・・。
いよいよ明日は、日本最北端の地である。
北出羽の国から・四日目
に続く。
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