訳 者=野中香方子、解説=高槻成紀 書 名=捕食者なき世界 原 題=Where the wild things were Life, Death, and Ecological Wreckage in a Land of Vanishing Predators 発行所=文藝春秋 発行年=2010.9 評 価=★★★★☆
原題は、映画「かいじゅうたちのいるところ」(Where the Wild Things Are)のパクリのようだが、内容はいたって正統な科学ノンフィクションである。要は、自然界では食物連鎖の頂点に位置する捕食者が中間生物の無秩序な増加を抑制することによって、生態系全体を維持しかつ生物多様性を育んでいるという論旨である。引いては、史上最強の捕食者である人類が多くの大型捕食動物を絶滅においやったことで、地球規模の生物多様性の減少が引き起こされていると主張する本である。