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1983年生まれのカントリー歌手ミランダ・ランバート(Miranda Lambert) の3rdアルバム『Revolution』(2009年9月) からの3曲目のシングル・カット(2010年3月)。彼女にとって初の、曲作りに参加していないシングルです。本来は、当時交際していた(2011年結婚、2015年離婚)ブレイク・シェルトン(Blake Shelton) のために書かれた曲でしたが彼女が気に入り、レコーディング。彼女にとって2曲目のプラチナ(100万枚)・シングル初のカントリー・チャート1位。グラミー賞においても最優秀楽曲ノミネート、最優秀女性カントリー・ボーカル獲得と彼女のキャリアにとって大きな1曲となりました。 YouTube の Miranda Lambert 公式チャンネルhttps://youtu.be/DQYNM6SjD_o 歌詞の和訳https://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023/#house歌詞のポイントは、もちろんタイトルになっている the house that built meというフレーズ。the house が目的語(たとえばthe house S built)ではなくme に対する主語になっています。この家が私という存在を形成した、ということですね。僕自身、2009年の秋に生家を人手に渡しているのでこの曲を聴くたびに心を揺さぶられます。(性格的に再訪する気にはなれませんが――逆に心が壊れそうだから)今回、この記事を書くために YouTube を繰り返し観ていたらコメント(1.3万件!!)にこんな一文が 私の家はシリア内戦で破壊されました訪れるかどうか別にしてthe house that built me が地上に存在するだけで幸せなのでしょう
2019/08/15
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またもやマイケル・マッサー(Michael Masser)作品です。だって好きなんだもん。デビュー・アルバム『Whitney Houston (邦題:そよ風の贈りもの)』からのシングル・カットで3曲目のビルボード1位。オリジナル曲ではなく、カバー曲です。-------------------歌というのは、作り手側の様々な想いも経て生まれます。原曲は、数々の伝説を残したプロボクサーモハメド・アリ本人が主演(!)する伝記映画『The Greatest (アリ ザ・グレーテスト)』(1977年)*のサウンド・トラック(もちろんアリスタ・レコード)収録。歌っているのはマイケル・マッサーと関係の深いジョージ・ベンソン(George Benson)。(いかにも彼らしい、マイルドに語りかけるような歌唱です)その時のタイトルは、The の付いた「The Greatest Love Of All」。映画「The Greatest」でのモハメド・アリの生き方が当然、反映されているわけです。作詞はリンダ・クリード(Linda Creed)。スタイリスティックスの「誓い(You Make Me Feel Brand New)」、「You Are Everything」の作詞で知られる彼女はこの曲の依頼があった時には若くして(当時まだ20代)乳癌に冒されていました。残り少ないかもしれない人生への決意あるいは残していく家族へのメッセージとも読み取れます。1986年4月、37歳で死去。ホイットニーのバージョンはアルバムが1985年シングル・カットされたのが1986年の3月作詞した曲として初のビルボード Hot100 の1位になったのは亡くなった翌月の5月です。歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023/#greatestミュージックビデオの舞台はニューヨーク、ハーレムにあるアポロ・シアター。黒人ミュージシャン(特にNY郊外と言っていいニュージャージー州出身のホイットニーにとっては)憧れの舞台。スターとしてその舞台に立った現在のホイットニーが夢に向かって走っていた幼い頃を回想するという筋書きです。母親役は、本当のお母さんシシー・ヒューストンです。YouTube Whitney Houston VEVOhttp://www.youtu.be/IYzlVDlE72wそして、アリスタ・レコード創設15周年記念 兼 エイズ・チャリティのイベント(1990年3月)における歌唱は圧巻。手塩にかけて育てられた歌姫がレーベル、スタッフ、社長のクライヴ・デイヴィスに恩返しする最高の舞台での超本気モード。スポーツ選手で言えば、まさにタイトルマッチのような抜きん出た才能を持つ者のみが放つ輝きに満ちた(そして後半生を考えると、なんと儚い)7分間です。http://www.youtu.be/NeiW3Cob0nM-------------------ちなみにアントニオ猪木の入場曲「炎のファイター 〜INOKI BOM-BA-YE〜」も元々は『The Greatest』サントラ収録の「Ali Bombaye」の猪木バージョン(アリと猪木の関係性は分かりますよね?)「ボンバイエ」はザイール(現コンゴ)の首都キンシャサでのジョージ・フォアマン戦(もちろん、この"キンシャサの奇跡"が映画のハイライト)での声援「Boma ye」(リンガラ語「やっちまえ」)が訛ったものと言われています。-------------------* 同タイトルのドキュメンタリー(1974年)との混同に注意
2013/02/12
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25周年にあたる今年に新作(8枚目)が出たスペシャル・オリンピックス支援のためのクリスマス・アルバム『A Very Special Christmas』シリーズ。その第1作『A Very Special Christmas (クリスマス・エイド)』(1987年)に収録されシングルカットされたのがRun–D.M.C.の「Christmas in Hollis」です。クラレンス・カーターのソウル・クリスマスソング「バック・ドア・サンタ」(1968年。アレンジを完全に変えたボン・ジョヴィによるカバーが『A Very Special Christmas』に収録)のイントロをサンプリングしたもの(BPMは落としてある)をループさせ「ジングル・ベル」「フロスティ・ザ・スノウマン」「Joy to the World(民みな喜べ,もろびとこぞりて)」という定番ソングを散りばめています。前年(1987年)にエアロスミスとの『Walk This Way』を大ヒットさせヒップホップとロックの大きな壁(特に人種的な意味で)をぶち壊した彼らおよびプロデューサーのリック・ルービン(デフ・ジャム創業者。ユダヤ系)にとってヒップホップとクリスマス・キャロルの融合というのは、おあつらえ向きのテーマですね。 ミュージック・ビデオ(YouTubeのRUN-DMC VEVO)http://www.youtu.be/OR07r0ZMFb8前半はヒップホップのメンタリティである一攫千金をクリスマスに絡め後半は彼らの地元ニューヨーク、クイーンズ区ホリーズ(ホリス)の黒人家庭のクリスマスの情景をライムにしています。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023/#hollis------------------------ヒップホップのクリスマス・ソング、しかもハッピーな内容ということで使い勝手がよいのか、映画やテレビでしばしば使われています。最も有名なのは翌1988年公開の映画「ダイ・ハード」。バブル期の日系企業(!!)がロスに建てたハイテク・ビルが舞台。キャリア・アップのために別居して勤務する妻に会うため会社のクリスマス・パーティーにラフな服装で訪れるニューヨークの刑事。カリフォルニア気質に面くらい社長が用意したリムジンの後部座席にふんぞり返ることもできず助手席に座る。運転するチャラい黒人の兄ちゃんがかけたクリスマス・ソング(と彼には思えなかった)が「Christmas in Hollis」です。ブルース・ウィルスが演じるジョン・マクレーンは場違いな所に招かれそしてそのまま武装した集団との孤独な闘いに巻き込まれるのですがその場違い感を表す小道具としてこの曲は使われています。(エンディングでは、めでたしめでたしという感じでヴォーン・モンローのスタンダード・ナンバー「Let It Snow」が流れます。)
2012/12/24
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朝食を摂りながらロンドン・オリンピックの開会式を観ていたのですがこれから仕事です。。。------------------ミューズ、オリンピック公式ソングに(BARKS)http://www.barks.jp/news/?id=1000080933国際オリンピック委員会による公式動画(YouTube の IOC Media チャンネル)http://youtu.be/66molzUEkWI歌詞の和訳Survival (Official Song Of The London 2012 Olympic Games) / Muse (2012)words & music by Matthew Bellamytranslation by Miya_Jyuryouhttp://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023#survival
2012/07/28
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All at onceI'm drifting on a lonely sea. Wishing you'd come back to me. And it's hurt me more than you know. All at once. 突然私は漂っている 孤独の海願いは あなたに戻ってほしいそしてその痛みはあなたの理解を超えるの突然...All At Once / Whitney Houston (1985)---- --------2月11日(日本時間12日)。グラミー賞発表の前日の日曜日だったので僕は過去のグラミー賞関連のブログに手を加えようと思って昨年7月に若くして亡くなった(後にアルコールの過剰摂取による事故死と検視官が発表)エイミー・ワインハウスが席巻した4年前を見返していました。(今回のグラミーで遺作となったトニー・ベネットとのデュエットが受賞。エイミーの父とトニーが感動的なスピーチを行いました。)それが終わり、ブラウザのホームボタンを押して表示されるトップページのニュースでホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)の訃報を知りました。極東の一市民である僕とホイットニーには別に因縁も何もありません。因縁と言えば、ホイットニーが亡くなったのがクライヴ・デイヴィス(Clive Davis)(コロムビア・レコード社長→アリスタ・レコード創設者→J Records創設者→RCAミュージック・グループ社長→現在はソニー・ミュージックエンタテインメントのチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)。ロックの殿堂入り)主催のグラミー直前パーティー(Clive Davis Pre-Grammy Party)に出席するために滞在していたホテルだということ。世界最高の音楽イベントであるグラミー賞には音楽関係者が終結します。そのプレ・パーティーですからただシャンパンを飲むというのではなくビジネスの話をしたり業界の大物であるクライヴがプッシュするアーティストのショーケース・ライブをしたりするわけです。ホイットニーにとっても、近年で言えば2009年の<復帰アルバム>に向けて2008年2月,2009年2月のこのパーティーでメイン・ゲストとして登場。結果的にビルボード1位を獲得するアルバム発売に向けてクライヴ・デイヴィスが仕掛けたプロモーションの一環としての華やかなアピールとなったパーティーです。(ただしグラミー賞の対象期間ギリギリに発売時期を合わせたけど、残念ながら1部門もノミネートされませんでした)それから、わずか3年後。こういう形でニュースになるとは...---- --------訃報後に改めて聴いた曲の中から2曲いっぺんにやります。1曲目は(上がオリジナルのジャケットで、下は僕も持っている日本盤独自のジャケット)ファースト・アルバム(1985年)収録の「All At Once」です。同じアルバムの「Saving All My Love For You (すべてをあなたに)」 セカンド・アルバム(1987年)収録の「You're Still My Man (愛の絆)」に続いて、またまたマイケル・マッサー(Michael Masser)作曲となってしまいました。(主にコンビを組むジェリー・ゴフィンではなく、作詞はジェフリー・オズボーン)しかも本国アメリカやイギリスではシングル化されず「すべてをあなたに」のB面。(日本を含めシングル発売された国もあります)僕の好みで選んでいるので偏った選曲ですがポップ寄りの楽曲においてはマイケル・マッサーとの組み合わせが最高なんだからしょうがないでしょ。「All At Once」視聴(ソニーミュージック)http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/BV/whitneyhouston/BVCM-37774/index.htmlホイットニーと言えばアリスタ(Arista Records)ですが<アリスタ略年表>1974 クライヴ・デイヴィスがColumbia Records系のいくつかのレーベルを統合、アリスタ(Arista Records)を創設1979 BMG(Bertelsmann Music Group)の傘下に(1979 ディオンヌ・ワーウィック加入)(1980 アレサ・フランクリン加入)(1985 ホイットニーのデビュー)(1992 『ボディガード』大ヒット)(1994 ディオンヌ・ワーウィック離脱)2000 クライヴ・デイヴィス退任。BMGの出資でJ Records創設。(2002 BMGがJ Records吸収。クライヴ・デイヴィスはBMG系列RCAの社長に)(2003 アレサ・フランクリン離脱)2004 BMGがソニーミュージックと対等合併しSony BMGとなる2008 ソニーがBMGの持ち株分を買収して、ソニーの完全子会社Sony Music Entertainmentになる2011年10月 アリスタレーベル(J Recordsも)の閉鎖を発表。所属アーティストはRCAレーベルへ転籍ですから、2012年現在での所属レーベルはアメリカは「RCA Records」http://www.rcarecords.com/artists/whitney-houston日本だと「ソニー・ミュージックジャパン インターナショナル」http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/BV/whitneyhouston/index.htmlです。「All At Once」歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023#allatonceファースト・アルバムが『Whitney Houston』セカンド・アルバムが『Whitney』何かしらのコンセプトを付けるわけではなく伝えたいのはホイットニーの魅力。そういう意図を感じるアルバム・タイトルですね。日本盤の『そよ風の贈りもの』『ホイットニーII』(←はマトモだけど、リイシュー盤からは「すてきなSomebody」というサブタイトル付き!!)という、収録曲(しかも邦題)を冠したアルバム・タイトルは蛇足だと思います。---- --------1963年生まれのホイットニー。ファースト・アルバムの前に、御披露目も兼ねてテディ・ペンターグラス、ジャーメイン・ジャクソンというアリスタ所属の大物とのデュエット相手に抜擢されたのが1984年。(いずれもファースト・アルバムに再録)デビューからの3枚のアルバムが1985,1987,1990年。歴史的名唱と言われた、スーパーボウルでの国歌が1991年。そして『ボディガード』が1992年。20代のホイットニーの歌は、見事としか言いようが無い。ただ、そのホイットニーより更に若かった僕は当時はそんな事は考えてもみませんでしたが(ただただウットリするだけでした)彼女の歌ってアスリート的なんですよね。持って生まれた才能を本人の努力と周囲の手厚いサポートで花開かせたわけですけどそれを爆発させたのは若さの力あったればこそ。いずれは(特に伸びやかな高音は)衰えていたのでしょう。不摂生が加速させたのは間違いありませんが。(長くなったので、2つに分けます)
2012/02/19
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(承前)2曲目は「I Look To You」。早すぎるラスト・アルバム(年齢的にもリリースから間が開いたという意味でも)となった『I Look To You』(2009年)のタイトル曲です。訃報を知って最初に聴いたのが、このアルバムです。その時はいいアルバムだと思うんですよね。リリース時に買って聴いた時もそうでした。「あの」ホイットニーという事をいったん意識の外に置けば。しかし、そこから改めて過去のアルバムを聴き直して比較すると声の劣化に愕然としてしまいます。その印象をダメ押しするのが、この曲。トリッキー・スチュワート(Christopher "Tricky" Stewart)とハーヴィー・メイソン・ジュニア(Harvey Mason, Jr.)の共同プロデュース。作詞・作曲はマイケル・ジャクソンの最後のビルボード1位曲も手掛けたR・ケリー(R. Kelly)。 (葬儀で歌った!!)磐石の布陣ですがアレンジがシンプルなので、誤魔化しようがないんです。(ほかの曲は、その辺りを巧く処理している)かつて聴き手に幸福感をもたらした美しく艶やかで強さのある、「あの」歌声はどこにも無くざらついて不安定な苦しさを感じてしまいます。「I Look To You」ミュージック・ビデオ(YouTube Whitney Houston VEVO)http://www.youtube.com/watch?v=5Pze_mdbOK8楽曲の良さやアルバムにおける位置づけはともかくとしてこういう歌唱の重要度が高い曲をどうしてリード・シングルにしたのか訝るほどでしたが何度も聴き返して(なぜか心に残る)ようやく納得しました。それこそが、この歌のメッセージなんだと。墜ちるところまで墜ちてたいせつな物を失ってしまって。そこから前に進むために必要なものを苦しみながら求めている姿をありのままに晒しているんだと。「I Look To You」歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023#looktoyouしかし、他人の書いた歌詞とはいえ最終的に彼女の命を奪った心の弱さを露呈しているとも言えます。(20代までが、あまりにも恵まれ過ぎだったのかもしれません)彼女と同時代に脚光を浴びたソロ歌手で現在まで常に第一線を走り続けているのはおそらくマドンナだけですがマドンナがそうである大きな要素としてハートの強さがあると思います。もともとの路線の違いはもちろんありますが下から這い上がって来たマドンナは、たとえ低迷したとしてもこういう歌詞は歯牙にもかけないでしょうね。---- --------After I lose my breatheThere's no more fighting leftSinking to rise no moreSearching for that open door息が切れてしまって闘う力はもう残ってなくて沈んでもう浮かべないの抜け出る所を探しているのI Look To You / Whitney Houston (2009)ホイットニー・エリザベス・ヒューストン(Whitney Elizabeth Houston)August 9, 1963 - February 11, 2012。 エグゼクティブ・プロデューサー Clive Davis (1932-) 母 Emily "Cissy" Houston (1933-) 従姉(シシーの姉の娘) Dionne Warwick (1940-) 名付け親(ホイットニーが生まれた頃、シシーがバックコーラスを勤めていた) Aretha Franklin (1942-)父 John Russell Houston,Jr が2003年に亡くなったくらいでみんなご存命ですよ...
2012/02/19
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グラミー賞が1週間後に迫ったのでまずはサクッと予想しておきましょうか。・最優秀レコード 「Rolling In The Deep」アデル ・最優秀アルバム 『21』アデル ・最優秀楽曲 「The Cave」マムフォード&サンズ・最優秀新人 ボン・イヴェール基本的に今年はアデルだと思うんですよね。色んな意味で。ただ、アデルの独占にせよ僕の予想にせよ、主要3部門がUKばかりになるからボン・イヴェール、あるいはグラミー常連のフー・ファイターズあたりが切り崩すかも。----------------------------------54th Annual GRAMMY Awards (第54回グラミー賞)対象:2010年10月1日~2011年9月30日にリリースされた作品授賞式:2011年2月12日夜(日本時間13日午前)、Staples Center(Los Angeles, California) にて公式サイトgrammy.com http://www.grammy.com/(グラミー博物館 http://www.grammymuseum.org/)アメリカでの生中継CBShttp://www.cbs.com/specials/grammys/日本での生中継・テレビ WOWOWhttp://www.wowow.co.jp/music/grammy/・ラジオ(首都圏) Inter FMhttp://www.interfm.co.jp/grammys/General Field(主要部門) ノミネート●Category 1 - Record Of The Year(最優秀レコード)(最優秀の「録音(record)」に対する賞なので、アーティストだけでなくプロデューサー・技術者にも贈られる)「Rolling In The Deep」Adele (YouTube Adele VEVO)「Holocene」Bon Iver (YouTube Bon Iver Official Channel)「Grenade」Bruno Mars (YouTube Elektra Records Official Channel)「The Cave」Mumford & Sons (YouTube Mumford And Sons VEVO)「Firework」Katy Perry (YouTube Katy Perry VEVO)●Category 2 - Album Of The Year(最優秀アルバム)(最優秀の「アルバム」に対する賞。Record Of The Year 同様、プロデューサー・技術者も対象)『21』Adele (YouTube Adele VEVO)『Wasting Light』Foo Fighters (YouTube Foo Fighters VEVO)『Born This Way』Lady Gaga (YouTube Lady Gaga Official Channel)『Doo-Wops & Hooligans』Bruno Mars (Elektra Records Official Website)『Loud』Rihanna (YouTube Rihanna VEVO)●Category 3 - Song Of The Year(最優秀楽曲)(作詞・作曲に対して贈られる賞)「All Of The Lights」Kanye West (YouTube Kanye West VEVO)「The Cave」Mumford & Sons「Grenade」Bruno Mars「Holocene」Bon Iver「Rolling In The Deep」Adele●Category 4 - Best New Artist(最優秀新人)(「新人」とは、「For a new artist who releases, during the Eligibility Year, the first recording which establishes the public identity of that artist」だそうです。その年度にデビューではなく、その年度にブレイクした、という感じでしょうか。) The Band Perry (YouTube The Band Perry VEVO) Bon Iver (YouTube Bon Iver Official Channel) J. Cole (YouTube J. Cole VEVO) Nicki Minaj (YouTube Nicki Minaj Official Channel) Skrillex (YouTube Skrillex Official Channel)部門数第52回の110部門、第53回の109部門から今回は78部門に縮小された。多部門ノミネート7部門 カニエ・ウェスト6部門 アデル、フー・ファイターズ、ブルーノ・マーズ5部門 リル・ウェイン、スクリレックス日本人のノミネート大野和士(フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者)●Category 75. Best Classical Vocal Solo『Diva Divo』Joyce DiDonato (Kazushi Ono; Orchestre De L'Op?ra National De Lyon; Choeur De L'Op?ra National De Lyon)投票 NARAS=National Academy Of Recording Arts & Sciences (The Recording Academy) の投票メンバーによる。 投票メンバーになるには、市販された6曲において製作者あるいは技術者としてクレジットされていること(あるいはそれ相当)が条件 投票用紙は12月14日に送付され、1月11日の締切までに、世界四大会計事務所のひとつであるデロイト(Deloitte Touche)に返送。 同社の集計は2月12日の発表まで誰にも知らされない。----------------------------------さて、ようやく本題。僕としては、予想は予想として、ノミネート曲の中で一番好きなのは「Firework」Katy Perry なんです。ただ、2010年10月26日リリースだから対象期間内とはいえちょっと時間が開きすぎてるかな。収録アルバム『Teenage Dream』は前回の最優秀アルバム候補ですし。過去にそういう例での受賞もあるけど、まぁやっぱり今年はアデルかな。いずれにせよ、タイミングを逃していたのでこの曲について書いておきます。『Teenage Dream』(2010年)からの3rdシングルで「California Gurls (feat. Snoop Dogg)」「Teenage Dream」に続きビルボード1位。その後も「E.T. (feat. Kanye West)」「Last Friday Night (T.G.I.F.)」と続きマイケル・ジャクソン(『Bad』)と並ぶ史上最多タイ1枚のアルバムから5曲のシングルで首位を勝ち取ります。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3023#fireworkタイトルでもある「Firework」の訳は難しいですね。いや、もちろん「花火」としか訳しようがないんですけど「花火」という字面は情景めかしていて「Firework」の字面が持つ能動的な燃焼作用というニュアンスが抜け落ちてしまいます。少なくともこの歌の詞の趣旨としては、能動的じゃないと困りますよね。そこら辺は日本人お得意の、言外の言を察する能力に委ねるしかないですね。 Music Videoの視聴(YouTube Katy Perry VEVO)http://www.youtube.com/watch?v=QGJuMBdaqIwビデオもメッセージがあり、しかもすごく美しい映像だけどこの人は巨乳に何か仕込むのが好きですねぇ。まぁ、胸が大きいのも何かと大変みたいだからhttp://www.barks.jp/news/?id=1000064403http://www.tvgroove.com/news/article/ctg/5/nid/5063.htmlhttp://www.glam.jp/celebrity/2011/06/27/%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%80%81%E5%B7%A8%E4%B9%B3%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%A8%E9%A1%98%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8/それでも自分の胸の大きさを前向きにとらえるのが彼女にとっての「Firework」なのかもしれませんね。
2012/02/06
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1944年封切のMGMミュージカル映画(アーサー・フリード製作、ヴィンセント・ミネリ監督)「Meet Me in St.Louis (若草の頃)」の挿入歌。邦題が「若草~」なのは4姉妹だから「若草物語」にちなんだものでしょう。内容は全く違いますが。1904年の万国博覧会の開催を控えたセントルイスの中流家庭(真の意味での中流。今の日本の金持ちより豊かな生活)の物語。映画のタイトルでもある(実際の)万博テーマソングが流れる活気のある街、うかれる人々。テクニカラーが描く美しい四季。ヒロインのジュディ・ガーランド(波乱万丈の私生活を感じさせない!)や姉の恋愛模様。当時の流行歌を演奏し踊るホーム・パーティー。そんな中マーガレット・オブライエン(天才子役!)が大活躍したハロウィンの夜、父親のニューヨーク栄転・一家移住の話が決まる。ほぼ引越しの荷造りが済んだクリスマスの夜、大好きなセントルイスの街を離れるのが悲しいマーガレット・オブライエンに自身も恋人と別れなければならないジュディ・ガーランドが語りかけるように歌う...ヒュー・マーティンとラルフ・ブレインによるオリジナル曲です。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#merrylittlechristmasgarland1944年の映画であることにも注目。大恐慌、それが遠因となり起きた第二次大戦(相手はドイツと、日本!)に倦む観客にはそれらを知らなかった40年前(「坂の上の雲」の頃!)はノスタルジーを痛いほど刺激したでしょうしこの曲の歌詞に落ちる非常時の影も敏感に感じ取ったでしょう。(当時の日本はこのような映画を作る余裕すらなかったのですが...) さて、この曲にはもうひとつの(そして、より知られた)バージョンが存在します。フランク・シナトラがクリスマス・ソング・コレクション『A Jolly Christmas from Frank Sinatra』(1957年、画像左)(63年にタイトルとジャケットを変更した『The Sinatra Christmas Album』(画像右)としてリイシューされ、復刻盤の『Jolly~』と現在は並存しています。RIAAプラチナ(100万枚)認定。日本でのタイトルは、どちらも『クリスマス・アルバム』。)に収録するにあたりネガティブさを感じさせる歌詞(未来に望みを託しているのですがね)の変更を要求。詞を書いたラルフ・ブレインは不本意だったようですが(背後の存在も含めて)最盛期のシナトラに逆らえるはずもなくポジティブな(現在肯定の)歌詞に変更します。(変更していない部分だけど ♪a merry little Christmas now の now の意味合いが変化するのは興味深いし、作者の才能を感じる。あるいは意図的にそうしたか?) 歌詞の和訳(変更部分を赤字で記載)http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#merrylittlechristmassinatra変更の経緯はともかく普遍的なクリスマス・ソングにするならばこちらの歌詞の方が妥当でしょうし(1944年と1957年、アメリカの状況の違いもある)ゴードン・ジェンキンス編曲・指揮によるオーケストラ40代を迎え深みを増した<The Voice>。『クリスマス・アルバム』は現在でもクリスマス・ソング・コレクションの最高峰と言ってよいでしょう。以後、ジュディ・ガーランド版よりも主にフランク・シナトラ版が数多くカバーされています。(最近有線で両方の歌詞が混在している珍品も聴きました。歌い方から想像すると日本のジャズ歌手)どちらを聴くか(どちらの歌詞を味わうか)はお好み次第。今年の僕はジュディ・ガーランド系統(たとえばエラ・フィッツジェラルド)。来年は(♪Next year, ~)シナトラ系統の気分(♪From now on, ~)になりたい願望を胸に...
2011/12/24
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クリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ(後にTheを取るけど当時は The Pretenders 名義)のクリスマス向けシングルとして1983年11月にUKでリリース。最高15位。(USや日本ではシングル「Middle of the Road (情熱のロックン・ロード)」のB面)翌1984年の3rdアルバム『Learning to Crawl』(UK;11位、US;5位)に収録。ライブ・アルバム(1995年)および映像作品『The Isle of View』でのアコースティック・バージョンも良いですよ。派手だったり強烈なインパクトがある曲ではありませんが心に沁みる曲です。コールドプレイやKTタンストールといった、UKの(自ら曲を作る)ミュージシャンが好んでカバーしています。切ないけれども、かといってメソメソした湿っぽさに堕ちてしまわないのはクリッシー・ハインド(間近で見たけど、めちゃめちゃカッコ良かった)の芯の強さと包み込むような優しさを持つ声(濁りのないストレートな声質だしシャウトもしない)によるものでしょうか。この曲に限らず、プリテンダーズのバラード曲が持つそんな感じが好きです。 試聴(ワーナーミュージック)http://wmg.jp/artist/pretenders/WPCR000075142.html遠く離れた場所にいる恋人がクリスマスに帰ってくるのを心待ちにしている...という体裁の歌詞ですがオリジナルメンバーの相次いだ死を悼んだものだと言われています。・ドラッグによる素行不良で他のメンバーと軋轢を生じたベーシスト、Pete Farndonを解雇(1982年6月)。・そのわずか2日後にギタリストJames Honeyman-Scottがコカインによる心臓発作で死去。・新しいバンドを組んだPete Farndonも結局、翌年(83年4月)バスタブで溺死。一方、私生活では憧れの存在だった(デビュー曲はキンクスのカバー)レイ・デイビスと交際、83年1月には女の子を出産するものの、ほどなく別離。84年にシンプル・マインズのジム・カーと結婚します。命の終わりと始まり。愛の終わりと始まり。活動休止とメンバー補充によるプリテンダーズの再生。様々な形の'死'と'生'を経験する中で『Learning to Crawl』("這い這いを覚える")は製作されました。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#20002000マイルというのが現実としての距離(3200km)なのか十万億土的な幻想の彼方なのかを判断するのは聴き手の裁量ですが「●● Miles」というタイトルで真っ先に連想する(はずの)「500 Miles」より遥かに遠い距離になっているのは60年代初頭のフォーク・ソング「500 Miles」(=800km)における移動(生活苦によるアメリカ大陸の放浪)が列車であるのに対して1983年の「2000 Miles」が現実としての距離であるならば当然、飛行機が想定されるでしょうし、あるいはクリッシー・ハインド自身、USオハイオからUKロンドンに渡り(アルバムには「My City Was Gone」という故郷オハイオの変貌を歌った曲も収録)、その後ミュージシャンとしてデビューしたそういう距離感の違いがあるのでしょう。
2011/12/23
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国連ピース・メッセンジャー、スティービー・ワンダー氏のメッセージ(YouTube の国連広報センター(UNIC)公式チャンネル)http://www.youtube.com/watch?v=aw56GAQaUEA----------------- -----------今回の曲は、スティーヴィー・ワンダーが1995年の「ナチュラル・ワンダー・ツアー」日本公演で披露した「即興曲」です。僕は会場に足を運んでいませんがテレビ東京(だったと思う)で放映された時に観て強く印象に残っています。海外では(おそらくオフィシャルではない)DVDが売られているようです。(「Japan I'm Gonna Miss You」というタイトルはこのDVDで使用。冒頭の歌詞から便宜的に付けられたものだと思います。)これがどの程度の「即興」かは本人にしか分かりませんがいざ歌う時に心に強く浮かんでいたのは同年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の被災者のことなのでしょう。ツアーのライブ・アルバム『Natural Wonder』(2005年11月)に大阪公演の音源を使用したことからも(この曲は未収録ですが)彼が当時、何に関心を寄せていたかを窺うことができます。You will always be in my heart... 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#japan
2011/04/11
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手を取りあって/クイーン初のセルフ・プロデュース作『A Day At The Races (華麗なるレース)』(1976年)収録。作詞・作曲はブライアン・メイ。(鍵盤を弾いているのもフレディ・マーキュリーじゃなく、彼。)「ボヘミアン・ラプソディ」を含む前作『A Night At Opera (オペラ座の夜)』で揺るぎなき存在になったクイーンですがそれ以前、いくつかのヒットはあるものの批評家に酷評されたり(キワモノ扱いされていた)全米ツアーが満足のいかない出来だった苦しい時から彼らのユニークな個性に対して熱い支持をしてくれた日本のファン。そのことに対する感謝の念を賛美歌風のこの曲で表明しています。ポイントはやはり日本語で歌っている部分。陳腐な日本語、珍妙な歌い方ではなくきちんとした言葉遣いの美しい表現だし(韻も踏んでいる)日本在住経験のない英語話者としては申し分のない発音で(アドバイザーがいたのでしょうが)日本のファンに対する彼らの誠実さが伝わってきます。あえて難点を挙げるとすれば「愛しき教えヨ(を)抱き」という表現を使う日本人は敬虔なクリスチャンだけでそれは日本の中では少数派だということでしょうか。1979年、日本武道館でのライブ映像(YouTube)http://www.youtube.com/watch?v=ddnn3nX_mwc歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#teotorriatteTeo torriatte konomama ikoAisuru hitoyoSizukana yoi ni hikariwo tomosiItosiki osiewo idaki「pretty eyes」(好意的な外国人が日本人の身体的特徴として挙げる表現のひとつ)の心に対して敬意や愛情を示してくれたことに同じ日本人として逆に改めて感謝します。Thanks a lot !!
2011/03/24
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まずはタク・マツモト(松本孝弘)さん(10. Best Pop Instrumental Album)内田光子さん(101. Best Instrumental Soloist(s) Performance (with Orchestra))松山夕貴子さん(43. Best New Age Album)上原ひろみさん(44. Best Contemporary Jazz Album)受賞おめでとうございます!!--------------------アメリカの日曜夜という時間設定なので毎度の事ながら受賞式は仕事中。でも、ちょくちょくサボって(←ダメじゃん!)WOWOWのツイッターをチェックしていました。情報ツールの進歩は良いものですね(僕は社会人として劣化してますけど)。--------------------さて、事前に予想を立てていた総合部門(General Field)ですが堅いと言っていたアルバムと新人を完全に外しちゃいました…特にアルバム!!ん~、アーケード・ファイアですか~他が票の割れた中、ロック系の投票メンバーの票が集まって漁夫の利を得たという感じなのでしょうか?昨年も最大のサプライズがキングス・オブ・レオンだったからグラミー賭博の予想屋(いたとしたら)は当てているかも知れません。レディー・ガガは派手なパフォーマンスができれば彼女の存在意義のかなりの割合を果たすことができるからまっ、いいか。ジャスティン・ビーバー君の方はいかにも「賞」という物が似合うタイプのエスペランサ・スポルディングを選んだんでしょうかね。(彼女は「新人」なのかなぁ?とは思いますけど)女性ファンは怒ってるんじゃないの!?「有り得る」と予想していた(予防線を張っていた!?)レディ・アンテベラムの二冠(今回最多の5部門受賞)はお見事!!逆にエミネムは残念!!まぁ総合部門に関してラッパーは分が悪いですからね。アカデミー賞でコメディーの扱いが悪いのと同じでグラミー賞の傾向ではありますね。--------------------公式サイトgrammy.com(写真、ビデオ、受賞者一覧、など)http://www.grammy.com/--------------------さて、ここからは今回最も輝いた曲、Lady Antebellum の「Need You Now」のこと。antebellum というのは「戦前の」という意味ですけどアメリカ(南部)では「戦前」といえば「南北戦争以前」のことですね。京都の「この間の戦(いくさ)」が「応仁の乱」を指すようなものかな?4年前に三冠王に輝いた「ディクシー・チックス」同様こういうグループ名が付いていると(南部保守層が主なターゲットである)カントリー畑なんだなとあちらの人には分かるんでしょうね。とはいえ、この「ニード・ユー・ナウ ~いま君を愛してる」(邦題の後半は蛇足だよね。洋楽聴こうと思う人で「Need You Now」程度の英語が理解できないなんて有り得ないでしょ)音符の持って行き方などをよく聴くとやっぱりカントリーだなぁと思うけどサウンドの処理なんかはロック(ないしはロック登場以降のポップス)のものですね。素(す)の楽曲の良さはもちろん(メロディーは完璧と言っていい)その辺のさじ加減が大ヒット(ビルボード年間2位)の要因でしょうか。カントリーに興味がない人にもビンビン伝わる感じ。男女それぞれの立場で同時進行する世界を歌うボーカル2人(Charles Kelley と Hillary Scott)だけじゃなく3人組のもう1人(Dave Haywood)がイントロで弾くシンプルなピアノの旋律もこの曲のテーマである寂寥感に大きく貢献していますね。ミュージック・ビデオのフル試聴(You Tube の Parlophoneレーベル(EMI系列)公式チャンネル)http://www.youtube.com/watch?v=1OfsZyYPLoI--------------------このブログの方針として、新譜に属する曲の和訳はワン・コーラス程度にしております。僕が男だから、男パートね。Need You Now / Lady Antebellum (2009)Dave Haywood, Josh Kear, Charles Kelley & Hillary Scott, songwritersLady Antebellum & Paul Worley, producersClarke Schleicher, engineer/mixerAnother shot of whiskeyCan't stop looking at the doorWishing you'd come sweepingIn the way you did beforeもう1杯ウイスキードアを見るのを止められないよ駆け込んで来てくれたらと願う昔君はそうしていたよAnd I wonder if I ever cross your mindFor me it happens all the time僕は君の心によぎるのだろうか僕はいつだってそうなんだIt's quarter after oneI'm a little drunkAnd I need you nowSaid I wouldn't callBut I've lost all controlAnd I need you now1時15分僕は少し酔った君が今必要なんだ電話しないと言ったけどぜんぜん抑えられないよ君が今必要なんだAnd I don't know howI can do withoutI just need you now分からないよ、どうすれば(君)なしでやれるかどうしても 君が今必要なんだ(translation by Miya_Juryou)
2011/02/14
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クリスマス・シーズンというのは欧米で1年で最も音楽を聴く時期だそうで。このブログも、ここ何年かクリスマスには一時的に冬眠から目覚めるのが恒例になりました。23日が休みだから準備もできるしね。 さて今年は、ギルバート・オサリバン(Gilbert O'Sullivan)のその名も「Christmas Song」。1974年のクリスマス前(11月)にシングルリリースされ(オリジナル・アルバム未収録。ベスト盤に入っています。)活動の拠点UKのチャートで12位、故郷アイルランドのチャートで5位。(ちなみにこの年のUKクリスマス・ウィーク1位は Mud の「Lonely This Christmas」)「アローン・アゲイン」(1972年)「クレア」(同)「ゲット・ダウン」(1973年)とヒットを飛ばし70年代前半のシンガー・ソングライター時代の一翼だった彼が徐々に売り上げを落としていく時期です。この曲も、なんかインパクトに欠けますね。あっさりした曲があっさり2分45秒で終わり子供たちのかわいらしいコーラスはあるもののクリスマスポップスの浮き立つような華やかさという点では物足りない。平和へのメッセージを発しているけどジョン・レノン「ハッピー・クリスマス」(1971年)のような力強さもない。まあ、どちらとも(良くも悪くも)彼の個性の発露ではあります。派手にぶちかますタイプではないからね。でも、僕はこの曲が大好きですよ。楽曲のセンスはやっぱり素晴らしいし聴くたびに童謡に似た心地よさに浸ることができます。そしてI'm not dreaming of a white Christmas というフレーズ。ポピュラー系クリスマス・ソングの最高峰であるビング・グロスビー「ホワイト・クリスマス」(1942年)の歌い出しI'm dreaming of a white Christmas をひっくり返してそこから自らの考えに着地させるあたり自分の本名 レイモンド・エドワード・オサリバンと19世紀のオペラ創作コンビの苗字(ウィリアム・S・ギルバート、アーサー・サリバン)を混ぜっ返して芸名にした彼らしい機知を感じます。 テレビ出演映像(公式サイト)http://www.gilbertosullivan.net/sound_&_vision/video_jukebox.htm 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#christmassong
2010/12/24
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クリスマスに復活です。 (昨年も同じような事を言っていましたね) 毎年この時期にクリスマスソングをとりあげています。 今回は、Simon & Garfunkel。1966年の3rdアルバム『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム (Parsley, Sage, Rosemary and Thyme)』収録の「7 O'Clock News/Silent Night」です。クリスマス・キャロルの定番中の定番「きよしこの夜」(の英語版。原曲(ドイツ語版)、英語版、日本語版、すべて歌詞が異なる)が、ピアノだけのシンプルな伴奏と二人の美しいハーモニーによって唄われますがその背後では1966年8月3日に起きたニュースが読み上げられています。(レコーディングは8月22日。リリースはクリスマスを視野に入れた10月10日)これは実際のニュース音声のサンプリングではなくポール・サイモンが再構成し(ところどころケアレスミスがある)ラジオDJに読み上げさせた擬似ニュースですが難航する公民権運動、影響を受けた人物の訃報、連続殺人、ベトナム反戦への逆風。深刻なニュースばかりです。この対位法的表現を苦い皮肉と捉えることも可能でしょう。しかし、ポール・サイモンの切なる祈りだと思いたいですね。朝でも昼でも夜遅くでもない「イブニング・ニュース」にしたわけですからクリスマスの夜、せめてその一夜だけでも「Sleep in heavenly peace」であってほしいそういう意図ではないでしょうか。 試聴(Sony Music)http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/SimonAndGarfunkel/SICP-20142/index.html 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#silentnight今日の夜7時、どんなニュースが流れるのでしょうか。少しでも良いニュースでありますように。そして安らかな夜でありますように。
2009/12/24
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冒頭に海鳥と波の音が入るのでこの曲は夏を連想させます。実際、この曲がビルボード1位になったのが1963年の8月。フィラデルフィア出身、5人組の黒人コーラス・グループザ・タイムス(The Tymes)のデビュー曲にして最大のヒット。以後、この曲に匹敵するヒット曲を出すことはありませんでしたがこの歌を残したことで、永遠に語り継ぐべき存在だと思います。元イーグルスのティモシー・シュミット(1983)、山下達郎(1986)、アート・ガーファンクル(1988)、オール・フォー・ワン(1993)など、数多くカバーされています。 試聴(米amazon)http://www.amazon.com/Best-Tymes-1963-1964/dp/B000B8I8Z0/ 歌詞の和訳http://www.amazon.com/gp/product/B0000516WN/いやー、背中がかゆくなりそうな甘~い歌詞ですよね。でも僕はそういうのが大好物です-------おおっ、もうこんな時間だ。ようやく夏休みになりました。14(金)・15(土)・16(日)、たった3日間。ふだんの週末と大して変わんねぇじゃん。その3日間、あわただしく東京⇔実家の往復です。
2009/08/14
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東京ドーム、行ってきました。--------------------------------How terribly strange to be seventyどれほどすごく変な気持ちだろう 70になるって Old Friends / Simon & Garfunkelと1968年に夢想してから41年。ポール・サイモン(Paul Simon)---1941.10.13生まれアート・ガーファンクル(Art Garfunkel)---1941.11.5生まれあと2年ちょっとで70になる二人。自分のソロ・コーナーになると別人のように元気になるサイモンさすがに昔ほどは高音が伸びないガーファンクルそれでもやっぱり僕が生まれる前に(!!)解散した二人が距離を置いたり再結成したりを繰り返しながら今こうして「Old Friends ツアー」と銘打ってブックエンド(Bookends)のように並んで歌うのを目の当たりにすると感慨深いものがありますね。Preserve your memoriesThey're all that's left you思い出を保存しておきなさいそれら全てがあなたを残しておきます Bookends Theme / Simon & Garfunkel-------------------------------- Old Friends (旧友) ~ Bookends Theme (ブックエンドのテーマ) 試聴(ソニーミュージック)http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=MHCP-2066 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#oldfriendshttp://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3022#bookends セットリスト(ウドー音楽事務所)http://www.udo.co.jp/News/index.html#090709今日も当日券がありましたし、明日以降もあるようです。情報はウドーのサイトでご確認ください。
2009/07/10
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ロサンゼルスの Staples Center でおこなわれたマイケル・ジャクソン追悼式の映像をMTV Japanのサイトで見ることができます。 マイケル・ジャクソン追悼特集(MTV Japan)http://www.mtvjapan.com/michaeljackson/------------------------マイケルに関しては6/28の記事で気持ちの整理をしたつもりでしたが追悼式におけるマライア・キャリーの胸元のぱっくり開いた黒いドレスを見て、気が変わりました。ああいう場でもセクシーさ強調(どう考えても特注品だよね)は顔面整形をくりかえしたマイケルにも通じる大スターの抱える業の深さを思わずにはいられません。------------------------まあ、それはさておき彼女が歌った「I'll Be There」。Jackson 5 の4枚目のシングル(1970年)でデビューからこの曲まで連続してビルボード1位。同年のサード・アルバムその名も『Third Album』(邦題は『アイル・ビー・ゼア』)に収録。Mariah Carey はMTVのライブ番組『MTVアンプラグド』(1992年)で披露。アコースティック縛り、ということもあってかこの曲の持つゴスペルからの影響を強調した解釈でカバーしました。この番組の音源を利用したシングル(同年)もジャクソン5同様、ビルボード1位を獲得。 Jackson 5『Third Album』試聴(米アマゾン)http://www.amazon.com/Third-Album-Maybe-Tomorrow-Jackson/dp/B00005N8V8/ Mariah Carey『MTV Unplugged EP』試聴(ソニーミュージック)http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/MariahCarey/SICP-8077/index.html 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#illbethereジャクソン5の原曲は手の込んだボーカル・アレンジが施されています。マライアのバージョンはバック・ボーカルのトレイ・ロレンツ(Trey Lorenz)をフィーチャー。彼はこの歌唱で名を売ってマライアのバック・アップでソロ・デビューも果たしました。今回の追悼式でも2人で歌っていますね。
2009/07/08
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1962年。ハリウッドにあるフィル・スペクターのスタジオでアシスタントを務める27歳のソニー・ボノ(Sonny Bono)はネイティブ・アメリカンの血を引く16歳の美少女、Cherilyn Sarkisian に出逢い2人は恋に落ち、結婚。通称シェール(Cher)はソニーのツテでスペクターがプロデュースする楽曲のバック・コーラスをつとめます。64年にいくつかの名義で曲を出しますが、ぱっとせず65年に改めて<Sonny & Cher>として再デビューシングル「Baby Don't Go」(8位)「I Got You Babe」(1位)アルバム『Look At Us』(2位)の大ヒットで一躍スターとなります。「The Beat Goes On」は1967年のヒット曲(6位)。同年のアルバム『In Case You're in Love』に収録。 視聴(米アマゾン)http://www.amazon.com/Case-Youre-Love-Sonny-Cher/dp/B0000064YZ/ 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#beatgoeson結果的にこの曲が60年代における最後のトップ10・ヒットとなります。60年代末になると、時代の風潮に合わなくなり人気は低迷します。起死回生となったのはテレビ出演。コメディータッチの音楽バラエティー番組『ソニーとシェールのコメディーアワー』が1971年に開始。背が低く(かかとの高い靴をはく)愛嬌のあるソニーと5cm長身でエキゾチックな美女のシェールこの2人の対照的なキャラクターが受け、いわゆるお茶の間の人気者になります。レコード・セールスも回復。しかし、残念ながら1975年に離婚し、それに伴い番組は終了。2人は別々の道を歩み始めます。シェールは歌手(グラミー受賞)・女優(ゴールデングローブ・カンヌ・オスカー受賞)として大輪の花を咲かせます。一方のソニーはレストラン経営で芽生えた問題意識から政治家に転身。カリフォルニア州パームスプリング(砂漠のオアシスにあるリゾート地)の市長(1988年-92年)そして連邦下院議員(1995年-)となります。下院議員在職中の98年1月、休暇中のスキー事故により死去。共同提案者のひとりとして名を連ねていた<ミッキーマウス保護法>として議論を呼んだ著作権延長法は彼を追悼して「Sonny Bono Copyright Term Extension Act」という通称で同年、成立。葬儀では「The Beat Goes On」が歌われ墓碑にはその一節「AND THE BEAT GOES ON」が刻まれています。
2009/07/06
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このアクセス数の変化マイケル・ショックの大きさですよね。追悼その2です。「リベリアン・ガール」は1987年リリースののアルバム『バッド』収録曲。(米本国ではシングルカットなし。英・豪のみ、ほぼ丸2年後に最後のシングルカットとしてリリース)マイケル(Michael Jackson)の自作曲です。前作は肝心かなめの「スリラー」が他人の提供曲だったりしましたがこの『Bad』では2曲を除いて自作。作曲能力が向上して他人に頼る必要が減ったわけですね。特に「Liberian Girl」がある事で作家としての幅の広さを印象付けています。この曲をひと言でいえば<異国情緒>。必ずしも「リベリア」である必然性はないですよね。仲の良いエリザベス・テイラーに捧げたと言われていますしむしろ彼女の代表作のひとつである「クレオパトラ」的つまり地中海アフリカ風でさえあります(リベリアは大西洋沿岸)。「リベリアン(ラィベリアン)・ガール」になったのは音の響きの良さと解放奴隷がアフリカ大陸で建国したというアフリカ系アメリカ人にとっての好イメージ(建国後の実情はともかく)が選ばせたのでしょう。TOTO のデヴィッド・ペイチとスティーヴ・ポーカロを含む5人がムードたっぷりにシンセサイザーを奏でています。美しい声でスワヒリ語を囁いているのは南アフリカ出身の女性シンガー、Letta Mbulu (レッタ・ムブール) PVフル試聴(Sony Music - MyPlay.com)http://myplay.com/video-player/michael-jackson/?bcpid=14508199001&bclid=18584191&bctid=13406403マイケルのビデオ(「ショート・フィルム」)は毎回、手の込んだ作りで驚かされましたがこの曲は、それ以上に彼と仲の良いスターがこれでもかとばかりに多数登場することで話題になりました。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#liberian
2009/06/27
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さて......追悼特集です。ロンドンでのコンサート開催が発表された3月にマイケル(Michael Jackson)にとって最後のビルボード1位曲をやったのでhttp://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200903070000/今回はソロとして初のビルボード1位となった曲を。少年とネズミの友情をテーマにした映画「Ben」(1972年公開)の主題歌。当時14歳。ソロ歌手としてはスティーヴィー・ワンダー(「Fingertips (Part 2)」1963年)そしてジャクソン5の対抗馬としてデビューした白人兄弟グループオズモンズのリード・ボーカル、ダニー(ドニー)・オズモンド(「Go Away Little Girl」1971年)に次ぐ史上3番目の若さです。ちなみにグループを含めると彼がリードボーカルの Jackson 5 (「I Want You Back」1969年)(公称は8歳。実際は11歳)が史上最年少。試聴(HMV)http://www.hmv.co.jp/product/detail/1083547歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#ben14歳にしては驚異的に幼い感じです。もともと幼く見えるというのはありますがデビュー以来の、幼さを強調した商業戦略がまだ続いています。
2009/06/26
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夫でもある作詞家ジェリー・ゴフィンとのソングライター・コンビで60年代前半に極上のアメリカン・ポップスの数々を生み出したキャロル・キング(Carole King, 1942-)。ビートルズなどの英国ロックの嵐に呑み込まれるような形で低迷し夫婦生活も破綻を迎えます。1970年にファースト・ソロ・アルバム『ライター』でシンガー・ソングライターとして再出発。質の高いシンガー・ソングライターを求める時代風潮と見事にマッチし翌1971年のセカンド・アルバム『Tapestry (つづれおり)』がメガヒット。この傑作は15週連続の1位を含む302週もの長きにわたりトップ100を維持し同年度のグラミー賞でも・最優秀レコード( 「It's Too Late (心の炎も消え)」5週連続1位、年間3位) ・最優秀アルバム ・最優秀楽曲( 「You've Got A Friend」) ・最優秀女性ボーカル・パフォーマンス という、主要三冠の独占を含む4つの賞を獲得します。歌姫タイプの着飾った歌声ではない洗いざらしのような彼女の歌声が評価されたというのもシンガー・ソングライターの時代を象徴するかのようです。そしてこのうち最優秀楽曲の「You've Got A Friend (君の友だち)」はビートルズのアップル・レコードとの契約終了後1970年のワーナー移籍で復活したジェームス・テイラー(James Taylor, 1948-)(名前の日本語表記には、ゆれがあります)によるカバー(同年)の評価によるものです。ビルボード1位、グラミーの最優秀男性ボーカル・パフォーマンスも受賞彼(本来はシンガー・ソングライター)の歌も優しく包み込むような感じで、いいなぁ。 『つづれおり』試聴(ソニーミュージック)http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/CaroleKing/MHCP-257/index.html 『Mud Slide Slim And The Blue Horizon』試聴(ワーナーミュージック)http://www.wmg.jp/artist/jamestaylor/WPCR000075388.html 「心の友」ソング、というのはポピュラー・ミュージックの欠かせない1ジャンルだと思います。喜怒哀楽のような人間の感情を言葉とメロディーで表現するのが、歌の本質だとすると悲しむ友の支えになりたい、という大切な感情は当然、歌にとって欠かせない題材だと言えます。その「心の友」ソングの中でもキャロル・キング、あるいはジェームス・テイラーが歌った「You've Got A Friend (君の友だち)」はその最高峰でしょう。しかし、この手の内容で使える表現というのは限られてるんですよね。相手は心に余裕のない状態だから下手こいて更に傷つけちゃダメだし、ひねりすぎて伝わらなかったら意味ないし。そもそも言いたい事は結局は「支えになりたい」だけだし。だからこの曲も歌詞の面で際立った特徴があるわけじゃないです。(もともと彼女は作曲主体の人だし)それでも心に残るのはシンプルで落ち着いたアレンジ、穏やかで美しいメロディーそして歌い手の声質、なんでしょうね。現実のそういう場面で重要なのが口先ではなく人柄なのと似ているのかもしれません。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#youvegotafriendとりあえず主語(I)はなるべく省略して、必要な場合は僕が男という単純な理由で「僕」にしておきました。
2009/06/13
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日本のバンド(1955年結成)→コント・グループ(「全員集合」)...じゃなくてアメリカのドゥ・ワップ系コーラス・グループ(1953年結成・デビュー)。リード・ボーカルも含め(現在まで!)メンバーの離合集散を繰り返していますが「Save The Last Dance For Me」がリリースされた1960年におけるリード・ボーカルはソロになってからの「スタンド・バイ・ミー」で知られるベン・E・キング。さすがの表現力です。 ♪ゥン~~~それ以降、Ben E. King 脱退後の The Drifters による再録だけでなく洋の東西や男女を問わず数多くカバーされます。 視聴(画像リンク先で聴くことができます。) 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#lastdance...健気やなぁ。日本では越路吹雪がヒットさせました。訳詞は、名コンビの岩谷時子。(歌ネット)http://www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=66938僕は訳詞に対して点が辛いのですが、これは見事。元の詞をうまく整理(音節の違いや男女差があるからね)して上手にメロディーに乗せています。
2009/05/06
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ベスト・アルバムと新曲の2枚組構成の『ヒストリー(HIStory : Past, Present and Future - Book I)』(1995年)に収録。作詞・作曲は R. Kelly 。妹ジャネットとのデュエット「Scream」に続く2枚目のシングル・カットでビルボート史上初の初登場1位を記録。レコード店のデータだけで集計されるオリコンチャートに慣れた日本人には実感しにくい偉業ですがビルボードチャートはエア・プレイも大きな要素でありしかも広いアメリカのこと。最初は低い順位からスタートして徐々に順位が上がるのが普通(でした)。最近のビルボードはダウンロードの比重が高くなったので猛烈な順位上昇や初登場1位もそう珍しいことではないのですがビートルズの「Let It Be」(1970年)の初登場6位がそれまでの最高。「Scream」でその記録を25年ぶりに更新し初登場5位。さらに「You Are Not Alone 」で史上初の初登場1位。そして、現在のところ彼にとって最後のビルボードNo.1シングルです。 PVフル視聴(Sony BMG Myplay)http://link.brightcove.com/services/link/bcpid18867189/bclid27610621/bctid13406400 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#notalone------------------------------- 【映像ニュース】 M・ジャクソンさん 7月に復帰コンサート(YOMIURI ONLINE)http://www.yomiuri.co.jp/stream/m_news/vn090306_6.htm?from=nwlb M・ジャクソン、7月にロンドンで復活コンサート(ロイター)http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-36847320090306 M・ジャクソンが復活会見=7月に「最後のステージ」(NNA)http://news.nna.jp/free_eu/news/20090306gbp011A.html 記者会見映像(公式サイト)http://www.michaeljacksonlive.com/video.phpニューズで触れられていない事を2点。1.CDの売り上げ低迷やダウンロードの低価格化などがあり、ライブで収益を上げるというビジネスモデルが最近の傾向です。マドンナがワーナー(レコード会社)から Live Nation(イベントプロモーター)に移籍したり、大物バンドの再結成が相次ぐのも、この流れです。2.なぜイギリスか。現在、ベスト盤や再発売などのセールスは本国アメリカよりイギリスの方が良いんですよね。地元なだけにネガティブな報道が盛んなアメリカと(対岸の火事的な)イギリスとの違いもあるのでしょう。ファンにとってもマイケル本人にとっても。
2009/03/07
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平日(月曜)だというのに、今日は仕事がなくて休み家で朝寝したりすると体内時計が狂うから、いつもの時間に家を出て朝っぱらからネットカフェところがビールを売ってたりするんだな、これがまた。ぐびぐび明日は仕事なので御心配なく。とはいえ、これでいいのか?という気もする。 あっ、そうだ。ブログを中断したせいで尻切れトンボになっていた企画があったぞ。こんな時にぴったりな曲だ。♪Monday morning turning back...というわけで------------------------------(承前)ポール・マッカートニー(Paul McCartney)のEMI所有ソロ音源のネット配信開始を記念して(ビートルズの配信を祈念して)ポールが作ったビートルズ(The Beatles)曲の歌詞をオリジナル・アルバムごとに1曲ずつ取り上げていました。その間、レーベル移籍作がアメリカでミリオンを突破したり(オリジナル・アルバムとしては1983年の『Pipes of Peace』以来)、ユニット<ザ・ファイアーマン>を10年ぶりに再始動させたりとポール自身は今なお、お盛んといった感じですがビートルズの配信は難航していますね。とはいえ、この企画もようやく完結です。ラストは(レコーディング順にしたので) 『アビイ・ロード(Abbey Road)』(1969年←40周年!)。→このアルバムでのポールといえば、もちろん<B面メドレー>でしょう!→じゃあ(ジョンの曲も混じってるけど)メドレー全曲を!→あれ、そういえば<メドレー>じゃないけど(しかもジョージの曲だけど)「Here Comes The Sun」を以前にやったな。→(ジョンの曲だけど)「Because」だけ残してもしょうがないな。→ええい、B面全部やっちゃえ!と、なまじ間があいた分だけ話がでかくなってしまいました。 視聴(ドイツの amazon )http://www.amazon.de/Abbey-Road-Beatles/dp/B000002UB3 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3021シンセサイザーがポピュラーミュージックに不可欠になる時代を予感させるようなジョージ(・ハリスン)の働きとか、サウンドにも言いたい事はいろいろあるけど歌詞限定の感想を1曲ずつ簡単に。 「ヒア・カムズ・ザ・サン(Here Comes The Sun)」(ジョージ)…この時点ですでに素晴らしい歌詞だけど、解散後の<バングラデシュ救済コンサート>という状況で歌われると更にその良さが伝わる。 「ビコーズ(Because)」(ジョン)…東洋思想の影響があるのかな。東洋人である僕にとっては食い足りない感じ。 「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)」(ポール)…当時のポールの悩みの種(その1)、彼らが作ったアップル社のでたらめな会計問題が根底にあるのでしょう。この曲を軸にメドレー前半部は形成。 「サン・キング(Sun King)」(ジョン)…ジョージの「Here Comes The Sun」とスペイン語の響きを元にした言葉遊び。それだけ。 「ミーン・ミスター・マスタード(Mean Mr. Mustard)」(ジョン)…<ミーン・ミスター・マスタード>というのも言葉遊びだけど、「Sun King」とは異なり「You Never Give Me Your Money」の内容との関連性を持たせてある。 「ポリシーン・パン(Polythene Pam)」(ジョン)…「Mean Mr. Mustard」とこの曲の組み合わせが歌詞的には一番メドレー的。下品な歌詞だなぁ。ジョンの露悪趣味が出ている。 「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー(She Came In Through The Bathroom Window)」(ポール)…「Mean Mr. Mustard」「Polythene Pam」に対抗したんだと思うけど、シュールさ辛辣さにかけてはジョンの方が一枚も二枚もうわて。 「ゴールデン・スランバー(Golden Slumbers)」(ポール)…ここからメドレー後半部。根底にある感情は「The Long And Winding Road」とおそらく同じだけど、曲の完成度は別にして、詩的イメージの美しさは(トマス・デッカーから拝借したにせよ)こちらが優っているように思う。 「キャリー・ザット・ウェイト(Carry That Weight)」(ポール)…当時のポールの悩みの種(その2)、崩壊へと向かっていた当時の状況も含め、ビートルズという生涯背負わざるをえない十字架(ポールにせよ、ジョンにせよ)を簡潔に表現。 「ジ・エンド(The End)」(ポール)…おしまい。感慨深いけど、それだけ。 「ハー・マジェスティ(Her Majesty)」(ポール)…最初は「Mean Mr. Mustard」と「Polythene Pam」に挟まれていたらしいけど(意図としてはマスタード氏の<something obscene>なんでしょう)、最後っ屁的な隠しトラック扱いに。そりゃそうだよ、やばいもん。でもにじみ出る小粋さはポールの十八番。<メドレー>全体として。サウンド的には、書き留める暇もあらばこそといったポールの溢れんばかりの曲作り(1曲の中でも組曲風)と、さすがジョージ・マーティンなオーケストレーションにより<メドレー>としての体裁を整えていますが(このコンビは解散後に『Band On The Run』でこの試みを結実させる)歌詞の面からすると、<メドレー>としては厳しい点数にならざるをえませんね。意欲的な試みではありますが、相乗効果(がなければ<メドレー>にする意味がない)をあげるほどイメージが集約されず、散漫な印象を受けます。そこら辺が『マウント・エベレスト』(仮のタイトル)ならぬ『アビイ・ロード』(タイトルになる前はありふれた道)の限界でしょうか。ただ、そこは腐っても鯛というか、ふて腐れてもビートルズというか、個々の曲単位で見ると、凡百の自称アーティストなどが足元にも及ばない煌めきに満ちています。------------------------------今日思いついて、みたいな書き方を最初にしましたがまあ、事前にある程度まとめていたんですよね。土日もあったし。で、せっかく<B面>をやるんだから (LPは持ってないので)カセット・テープ(!)を引っ張り出して聴きながら下書きをしていました。とはいえ、今じゃ聴くのもひと苦労。通常のカセット・プレイヤーは全部オシャカになっているのでギターの<アイバニーズ>ブランドの耳コピ用プレイヤー(1/2倍速再生可能、ピッチ調節、ギター接続端子(各ボリューム付2系統)、ギターエフェクト、ヘッドフォン2系統)を、これまた引っ張り出して聴きました。(おまけ)ジャケットに写ってしまった(ことを後で知った)ポール・コールさんは昨年お亡くなりになりました。http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200802170000/
2009/03/02
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ジェフ・ベックがギター・ソロを弾いています。(ソロの合間に、Stevie Wonder が Jeff Beck に声をかけているのが録音されています)彼の側でいうと第二期ジェフ・ベック・グループが終わりベック・ボガート・アンド・アピス(BBA)へと移行する時期。ブラック・ミュージックに貪欲だった頃で「迷信(Superstition)」が元々BBAのために書かれたというのは有名な話。あまりに出来がいいのでスティーヴィーがセルフ・カバーし→(いちおう気をつかったスティーヴィーの制止を振り切って)レコード会社(Motown)がシングル・カット→大ヒット(少年時代の「Fingertips (part II)」以来10年ぶり(!!)、二度目のポップチャート1位という形でモータウン=ベリー・ゴーディーの判断の正しさは証明されます)→(後出しの形になった)ジェフ・ベックは激怒、といういわく付きの曲になりました。たしかにジェフ・ベック版「Superstition」が先に世の中に出ていたとしたら(スティービー版が与えたのと)同じように衝撃を与えていたでしょうしこのまま蜜月が続いていたら両者にとっても、聴く側にとっても素晴らしい収穫を得られたでしょうに。 『Beck, Bogert & Appice』視聴(Sony Music)http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/BeckBogertAppice/「Lookin' For Another Pure Love」はふと心に浮かぶ小品佳曲、という感じですが心地よく、それでいて精神的深みを感じさせるギタープレイを聴いているともったいない事しちゃったよな~、という気になります。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#anotherpurelove作詞はシリータ・ライト(Syreeta Wright)。収録されているアルバム『Talking Book』は1972年10月リリース。曲を作ったのはいつ頃なんでしょうね?この年の3月に、2人は短い結婚生活の末、離婚しています。その後も、作詞家としてあるいはスティーヴィーのプロデュースによる歌手活動(もともとモータウンのシンガー。デビューアルバムがこの年の7月)といった形で、音楽上のパートナーとしての良好な関係は続きますがプライベートでの関係が終わろうとしている、あるいは終わった時期にこういう恋の終わりをテーマにした曲を共作するってどういう気持ちがするんでしょうね。(参考)2004年に癌で亡くなる直前のシリータに捧げた曲「Shelter In The Rain」http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200702260000/
2009/02/21
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Record Of The Year(最優秀の「録音(record)」に対する賞なので、アーティストだけでなくプロデューサー・技術者にも贈られる) 「Please Read The Letter」Artist Robert Plant & Alison KraussProducer T Bone BurnettEngineer/Mixer Mike PiersanteAlbum Of The Year(最優秀の「アルバム」に対する賞。Record Of The Year 同様、プロデューサー・技術者も対象) 『Raising Sand』Artist Robert Plant & Alison KraussProducer T Bone BurnettEngineer/Mixer Mike PiersanteMastering engineer Gavin LurssenSong Of The Year(作詞・作曲に対して贈られる賞) 「Viva La Vida」Songwriters Guy Berryman, Jonny Buckland, Will Champion & Chris MartinBest New Artist(最優秀新人) Adele先週末の予想は、ほぼ的中と言っていいでしょう。ま、順当な結果ですからね。グラミーの公式サイトは、アルバムのタイトルをもじった「Plant & Krauss Raise GRAMMY Gold」と題して授賞式の記事を掲載しています。http://www.grammy.com/Recording_Academy/News/Default.aspx?newsID=3229英語が苦手な方は、ラジオで生中継したInter FM のサイトに速報形式の記事が掲載されています。http://www.interfm.co.jp/grammys/結果的に今年のグラミーはレッド・ツェッペリンのボーカル、ロバート・プラントブルーグラス・ミュージックに新たな息吹を吹き込んだ、アリソン・クラウスこの2人の異色コラボが主役となりましたね。 最優秀レコード「プリーズ・リード・ザ・レター」 最優秀アルバム『レイジング・サンド』という主要三冠中2つの他に Best Pop Collaboration With Vocals「リッチ・ウーマン」 (昨年も「Gone Gone Gone(Done Moved On)」で受賞) Best Country Collaboration With Vocals「キリング・ザ・ブルース」 Best Contemporary Folk/Americana Album『レイジング・サンド』と、ノミネートされた5部門すべてを制覇(今年の最多受賞者)。しかもポップ、カントリー、フォークと異なるジャンルにまたがる(幅広い選曲がもたらした)受賞というのが目を惹きます。「Please Read The Letter」もジミー・ペイジ&ロバート・プラントのセルフ・カバー。 『Walking Into Clarksdale』(1998年)視聴(HMV)http://www.hmv.co.jp/product/detail/2746283いかにもペイジ&プラントらしい曲を見事に調理し生まれ変わっています。 「Please Read The Letter」Robert Plant & Alison KraussPVフル視聴(Yahoo! Canada)http://new.ca.music.yahoo.com/singleVideo/?vid=59193396 Please Read The Letter / Jimmy Page & Robert Plant (1998) Robert Plant & Alison Krauss (2007)words & music by Michael Lee, Jimmy Page, Charlie Jones, Robert Planttranslation by Miya_Juryou(後半部)One more song just before we goRemember baby you gotta reap just what you sowPlease read my letter and promise me you'll keepThe secrets and the memory that we cherish in the deepPlease read the letter I nailed it to your doorIt's crazy how it all turned out we needed so much moreもうひとつ 別れるその前に曲を覚えていて、ベイビー 蒔いた物はちゃんと刈り取らないとどうか手紙を読んで そして約束して 取っておくように秘密と思い出を 僕らは大事にしてるんだ 深いところにどうか手紙を読んで ドアに打ち付けておいたよクレイジーだよ こんな風にすっかり終わるなんて 僕らにはもっとたくさん必要だったよPlease read the letter that I wrotePlease read the letter that I wrotePlease read the letter that I wrotePlease read the letter that I wroteどうか手紙を読んで 書いておいたよどうか手紙を読んで 書いておいたよどうか手紙を読んで 書いておいたよどうか手紙を読んで 書いておいたよ
2009/02/09
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気が向いた時には更新しようと思います。今回「気が向いた」のは、この曲。「Another Day in Paradise」。全英2位、全米(4週連続)1位。グラミー賞の最優秀レコードを獲得。印象に残るコーラスに参加しているのはバーズやCSN(CSNY)で知られる、David Crosby。ポップさが身上の Phil Collins がシリアスなテーマを扱ったアルバム『...But Seriously』(1989年、全英・全米ともに1位)からのシングル・カット。この曲のテーマはホームレスですね。しかし、ポピュラリティーが強すぎて(それ自体は素晴らしい事なんだけど)そのぶん、問題提起としては損をしているんじゃないでしょうか。彼はプロデューサーとしての腕も確かなので、そこらへんは織り込み済みなのかもしれませんが。日本では1991年に車のCMで使われました。この車の狙いから想像するに曲の雰囲気と「パラダイス」という単語に飛びついたのでしょうが(洋楽をCMに使う場合、よくある話ではあります)「パラダイス」とは逆の状況にいる人を歌ったものであるのはまともな脳みそで歌詞を読めば分かるはずですし現在の社会状況から見てみるとブラック・ユーモアですね。まあ、使用許可を与えなきゃいいんだけど。歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#anotherdayinparadise
2009/01/17
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疲労感まる出しのまま、長らく御無沙汰いたしました。クリスマス・イブに1日限定の復活です。------------------------------------ポーグス(The Pogues) の 「Fairytale Of New York (ニューヨークの夢)」 は掛け値なしの名曲ですが、日本ではクリスマス・ソングの定番にはなっていません。 視聴(ワーナー)http://www.wmg.jp/artist/pogues/WPCR000075335.html鈴の音シャンシャン系や聖歌系ではないのも理由のひとつでしょうし(もちろん、アイリッシュ・フォークの中にパンクを溶かし込んだ彼らのサウンドでなければならないのですが)、歌詞も予備知識がなければ深い感動を得られません。何の予備知識か。アイリッシュ・アメリカンの。------------------------------------作品世界は、クリスマス・イブに男が泥酔して留置されたところから始まります。以降の詞の内容からして、場所はニューヨーク、男はアイルランド系。ニューヨークに多いアイリッシュ・パブ(つまりそれだけアイルランド系が多い)で黒ビールのギネス(Guinness) か whiskey(アイリッシュ・ウイスキーは whisky ではなく、こう綴る。ポーグスは「Streams Of Whiskey」なんて曲もあります) を飲みすぎたのでしょうね。(時に度を越した)酒好きはアイリッシュの一典型です。留置所には先客の老人がいて、「The Rare Old Mountain Dew」というアイルランドの山河を歌った古い歌(ポーグスもレコーディングしています)を歌います。つまりその老人もアイリッシュ。自分の末路を想像させる老人から背を向けて男は眠りに落ち、恋人と夢を分かち合った若い頃を幻想します。幻想好きというものアイリッシュのパブリック・イメージ。「Fairytale」(直訳すれば精霊譚)というタイトルが相応しいのは、熱心なカトリックでありながらケルト説話が生き生きと並存しているアイルランドからの移民以外にありえません。そして、精霊の地ではないニューヨークでの幻想は苦いものです。アメリカにおけるアイルランド移民(特に大多数を占めるカトリック系)は決して恵まれた存在ではありませんでした。そもそもアメリカ合衆国は彼らの天敵(1922年まで併合されていた。完全独立は48年)である英国人(アングロサクソン・プロテスタント)が建国し、上流階級を形成。しかも農作物が育ちにくく近代産業を起こす環境にもなかった母国からこぼれ落ちるように移民した人が多く(高収入に結びつく職能や資本の蓄積がないまま移民し)、白人社会の底辺で暮らす人が多かったのです。その裏返しとして、若い二人は儚い夢を見る。しかし現実は厳しく、男はギャンブル(収録アルバム『If I Should Fall from Grace with God(堕ちた天使)』(1988年) の別の曲から察するに競馬)と酒に浸り、女はドラッグに手を出す。そして口汚く罵り合うようになる。そんな彼らを良き時も悪き時も包み込んでいたのは、クリスマスにNYPD(ニューヨーク市警)の合唱隊が歌う、「Galway Bay」。この曲も故国アイルランドへの郷愁に満ちた歌(ゴールウェイ湾はアイルランド西側つまり大西洋側の大きな湾)。言うまでもなく(なのですが)、ニューヨーク市警というのはアイルランド移民が就くことのできた数少ない安定した(そして数多くの者が就いた)職場です。ちなみにPVの冒頭でボーカルのシェイン扮する男を連行する警官は映画スターのマット・ディロンが演じています。彼の両親もアイリッシュ・カソリックです。------------------------------------こんな事を踏まえて、改めてこの名曲(英国および(言うまでもなく)アイルランドでは根強い人気があり、最高のクリスマス・ソングに推す声がミュージシャンからも一般聴衆からも多い。)を味わってみてください。 視聴(ワーナー)http://www.wmg.jp/artist/pogues/WPCR000075335.html 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#newyork 楽天ダウンロード(視聴できます)The Pogues『Fairytale Of New York』------------------------------------ボーカルのシェイン・マガウアン(Shane MacGowan、アイルランドからロンドンに移民した両親のもとに生まれる。1991年、過度の飲酒による不行跡からポーグスから離れる事になる。96年解散後の2001年以降の再結成には参加)と共に歌っている歌手は、カースティ・マッコール(Kirsty MacColl。水難事故で2000年に死去)。彼女の家系はアイリッシュではないのですが、親戚筋と言ってもいい(同じケルト族。Mac~ あるいは Mc~ はケルト特有の姓)スコットランド系。プロデューサーを務めたスティーブ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)の奥さんでもあります。1987年の11月にシングル・リリース。アイルランドのチャートでは(もちろん)1位。UKのクリスマス・ウィークのチャートではペット・ショップ・ボーイズの「Always On My Mind」(プレスリーのカバー)に阻まれ、惜しくも2位。1991年と2005年にシングルが再発。2006年以降はダウンロード販売のみながらクリスマス・シーズンには必ずチャート・インします。 2005年 3位/4位 (UK/Irish, 以下同) 2006年 6位/---- 2007年 4位/3位 今週 12位/11位
2008/12/24
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↑というふうに予想を立てていました。<アルバム・オブ・ザ・イヤー>のハービー・ハンコックは完全に予想外!!(エイミーじゃなければカニエかと思ってた)でも今回のグラミーエイミー・ワインハウス「リハブ」のためにあったと言っていいでしょうね。<レコード・オブ・ザ・イヤー>(=最優秀シングル)<ソング・オブ・ザ・イヤー>(=最優秀作詞・作曲)<最優秀女性ボーカル・パフォーマンス>を「リハブ」で。収録アルバム「Back To Black」が<ベスト・ポップ・ボーカル・アルバム>。そして彼女個人として<最優秀新人>。ノミネートされた6部門中5部門で受賞。今回の最多受賞であり、主要4部門のうち3部門を手にしました。まあ、細かい事を言えば本国・UKでのデビューは2003年だけど野茂もイチローもメジャー・リーグじゃ「新人王」だからね。あくまでもアメリカの賞だからアメリカ基準ということで。僕は文学部崩れなので彼女を「無頼派」に喩えたい。ぶっ飛んだ私生活すべてが創作の滋養になるタイプ。(よりによって?ファミリー・ネームはワインハウスだし!)それでいて決して陰々滅々せずユーモラスでさえある点も含めて。行かないと言いつつリハビリ施設に入ったりおそらく逮捕歴の問題でアメリカに行くビザが下りず(もうスケジュールを組めない時期になってようやく下りたようですが)今回の主役なのに会場に行けず衛星中継なのも御愛嬌。最近「リハブ」といえばブリトニー・スピアーズが思い浮かびますがいっそのこと、こんな風になれれば(←まぁ無理だけど)今のような(語弊があるかもしれないけど)笑えない崩れ方はしないんじゃないかな。そして、音楽そのものに関してはわりと古いタイプのソウルがベースとなっていますが黒人じゃない(ユダヤ系)とは思えないほどの本格派!!でありつつも古臭さを感じさせない絶妙の匙加減は彼女のセンス、そしてプロデューサー(「Rehab」はマーク・ロンソン)に拍手!! Rehab / Amy Winehouse (2006)words & music by Amy Winehousetranslation by Miya_JuryouThey tried to make me go to rehab, I said, "No, no, no"Yes, I've been black but when I come back you'll know, know, know I ain't got the time and if my daddy thinks I'm fine He's tried to make me go to rehab, I won’t go, go, goみんな私をリハビリに行かせようとする 私は言った「ノー、ノー、ノー」そう、私は真っ暗だった でもカムバックしたから 分かるでしょそんな暇ないし パパは私が元気だと思ってるのに彼は私をリハビリに行かせようとする 私は行かないわよI’d rather be at home with RayI ain’t got seventeen days'Cause there’s nothing, there's nothing you can teach meThat I can’t learn from Mr. HathawayI didn’t get a lot in classBut I know we don’t come in a shot glassレイ(・チャールズ)と家にいた方がまし70日なんて耐えられないだって何にもない 私に教えられるものは何にもないミスター・(ダニー・)ハサウェイから学ぶ事ができないクラスじゃ大して得る物がなかったでも分かってる ショット・グラスでも得られないThey tried to make me go to rehab, I said, "No, no, no"Yes, I've been black but when I come back you'll know, know, know I ain't got the time and if my daddy thinks I’m fineHe's tried to make me go to rehab, I won’t go, go, goみんな私をリハビリに行かせようとする 私は言った「ノー、ノー、ノー」そう、私は真っ暗だった でもカムバックしたから 分かるでしょそんな暇ないし パパは私が元気だと思ってるのに彼は私をリハビリに行かせようとする 私は行かないわよ PVフル試聴(YouTube の Universal Music Group 公式チャンネル)http://jp.youtube.com/watch?v=l-_ZywDWRK8 MSNイン・コンサートAmy Winehouse / Live from Shepherds Bush Emire, Londonhttp://msninconcert.msn.com/music/AmyWinehouse/ja-jp/artist.aspxWOWOW で来月放送するのと同じライブだと思います。
2008/02/11
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クリスマス・ソングではないですがゴスペル調の曲を。Stevie Wonder の「Heaven Help Us All」(1970年) 。ゴスペル調と簡単に言ってしまいましたがゴスペルの形式を借りた社会批評でもあります。「Heaven Help Us All」(天は我ら全てを救いたまう)というタイトルで、曲中でも頻繁にこのフレーズが使われていますがよく聴いたら(歌詞を読んだら)分かる通り(現実にはそうなってないから)どうか我らを救ってほしいと祈っているのです。そしてその対象は家のない子、爆弾にさらされる薔薇の花、苦しむ黒人、成人に達しない(で銃で死ぬ)少年といった弱者だけでなく(苦しむ黒人に)背を向ける白人、弱者を虐げる者、少年に銃を取らせる者の荒んだ心も救済してほしいという切なる願いが込められています。黒人問題やベトナム戦争といったアメリカの社会情勢も当然考慮に入れるべきでしょう。作詞・作曲は今年7月に亡くなった、ロン・ミラー(Ron Miller)。彼は白人です。黒人音楽レーベル、モータウン初の白人作家として加入。1950年生まれのスティーヴィー・ワンダーが成人し全ての楽曲を自ら手がける直前これまでの幼さが売りではなく大人として脱皮する時期に主要な作家として関わりました。「A Place in the Sun (太陽のあたる場所)」1966年、作曲を担当。作詞は Bryan Wells 「For Once in My Life」1968年、作詞を担当。作曲は Orlando Murden --- カバー曲「Yester-me, Yester-you, Yesterday」1969年、作曲を担当。作詞は Bryan Wellsそして「Heaven Help Us All」1970年、作詞・作曲ともなど。後のヒット曲、シャーリーン「I've Never Been to Me (愛はかげろうのように)」(作詞を担当。作曲は Ken Hirsch)もそうですがなかなか難しいテーマを扱いながらも上質のエンタテイメントとして提供する手腕は見事ですしこの曲なんかは白人のペンと思えないほどゴスペルとしての完成度が高いですね。レイ・チャールズのレパートリーにもなり遺作となったデュエット集でもグラディス・ナイトとのデュエットというソウルフルな組み合わせで収録。2005年2月のグラミー賞でベスト・ゴスペル・パフォーマンスを受賞しました。 Stevie Wonder 試聴 (『Signed, Sealed and Delivered』1970年)http://www.amazon.com/Signed-Sealed-Delivered-Stevie-Wonder/dp/B000001ADD Ray Charles with Gladys Knight 試聴 『Genius Loves Company』2004年http://www.amazon.com/Genius-Loves-Company-Ray-Charles/dp/B0002F7I9Yいずれもソングリスト左の▲で試聴できます(amazon.com) 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#heavenhelpusall
2007/12/25
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日本は生クリームを塗ったスポンジケーキですがイギリスは自家製のクリスマス・プディングが伝統。プディングと言ってもいわゆるプリン(カスタード・プディング)ではなく生地とドライフルーツやナッツを型に入れ蒸し、長期熟成させた物。イブの夜に温めなおし、香り付けにブランデーバターをそして。イブの夜には子供たちが教会に集まった後、家々に出向きキャロル(頌歌)を歌う慣習があってその子供たちにはクリスマス・プディングがふるまわれたそうですそういった事を背景に生まれた歌(16世紀、イングランド)が「We Wish You A Merry Christmas」です。これもクリスマス・キャロルの範疇でしょうがメタ・キャロルといった趣き。キャロルを歌うからプディングを食べさせて~ という微笑ましい情景ですだからこの歌は大人よりも子供の歌声の方がいいですね、ぜったい。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#wewishyouamerrychristmasプディングの一節は省略される事も多いようです。そうすれば純粋なクリスマス・キャロルになるからね。
2007/12/24
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えっ、クリスマス時期に「若葉のころ」????いやいや、ちゃんと歌詞を読み(聴き)ましょうね。この曲の舞台はクリスマス。主人公(男)には幼馴染の女の子がいてかつてはクリスマスに誰にも邪魔されず2人でいられた。淡い初恋。だけど現在のクリスマス。成長し、幼いままの関係ではいられなかった。女の子には好きな男が出来て、彼のもとを離れていった。彼は独り、「あの頃」を想う。そういう、成長する事で知ってしまう恋の痛みをクリスマスツリーとの背丈の比較や (サンタクロースを信じなくなってしまったのは、いつですか?)リンゴの実 (アダムとイブが互いを異性と意識してしまう「禁断の果実」ですね)といった小道具で巧みに表現しています。原題は「First Of May」。直訳すると「5月の初め」ですが(若葉が萌え出ずる時期のような)初々しさを表す比喩です。女の子と2人きりの世界にいられた幼い頃に想いを馳せているわけです。ですから「若葉のころ」というのはこれ以上ない的確な邦題ですね。試聴(amazon.com)http://www.amazon.com/Odessa-Bee-Gees/dp/B000001FE0歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#firstofmay1969年に発売されたシングルで全米37位、全英6位。大ヒットとは言えませんね。というよりギブ三兄弟からなるビージーズ(Bee Gees)がポピュラー音楽史上有数の成功を収めたのはディスコサウンドに転じてからでその頂点がジョン・トラボルタ主演の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年) 。だから英米人にとって彼らはディスコサウンドの人、らしいですね。日本人にとってディスコサウンドと同等、あるいはそれ以上に初期の叙情的な歌が人気なのは他では散々な結果だったのに日本だけで異様にヒットした映画「小さな恋のメロディ」(日本公開1971年)の中で同じアルバム(『Odessa』1969年)に収録されていた「メロディ・フェア」(映画のヒットに伴い日本だけでシングル発売)やこの曲などが使われた事によります。
2007/12/17
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1940年にアーヴィング・バーリン(Irving Berlin)が作詞・作曲。当初は以下の詞が付いていたそうです。The sun is shining The grass is green The orange and palm trees sway. I've never seen such a day In Beverly Hills LA. But it's December the 24th And I am longing to be up North. 温暖な地でホワイト・クリスマスを夢見る歌。ロシア系ユダヤ移民であるアーヴィング・バーリンの心象風景が反映されているのでしょう。日本の場合もホワイト・クリスマスを楽しめる地域というのは限られていますから上記の詞を念頭に置くとより深くこの曲を味わえるのではないでしょうか。アーヴィング・バーリン楽曲をフィーチャーしたミュージカル映画「Holiday Inn (邦題:スイング・ホテル)」(1942年、パラマウント) でビング・クロスビー(Bing Crosby)とマジョリー・レイノルズ(Majorie Reynolds)がデュエットしアカデミー賞の最優秀主題歌を受賞。どうやらヒロインのマジョリー・レイノルズの歌声は吹き替えだったらしくシングルは歌手兼俳優として並ぶ者なき大スターだったビング・クロスビーのみの録音でリリース。バージョン違いも含めると現在までに5000万枚以上売り上げ史上最も売れたレコードとしてギネスブックにも記載。 試聴(amazon.co.jp)http://www.amazon.co.jp/White-Christmas-Bing-Crosby/dp/B000002QWD/ 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3019#whitechristmasポピュラーミュージック草創期に偉大な足跡を残したアーヴィング・バーリンについての詳しい解説はこちらのブログをご覧下さい。http://plaza.rakuten.co.jp/xxjazz/diary/200510070000/
2007/12/10
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なぜ12月(December)に、この曲?と思う人が多いでしょう。たしかに、毎年9月(September)にラジオで一斉に流れます。でも、歌詞を読めば(聴き取れば)分かるのですがこの曲の舞台は12月。「セプテンバー」(正確には9月21日)はまばゆい思い出の中の世界。 9月21日の夜に愛を分かち合い踊り明かしたのを思い出してごらん そして今(12月)もう一度そんな気持ちで踊ろうよという内容ですね。 試聴(amazon.com)http://www.amazon.com/Best-Earth-Wind-Fire-Vol-1/dp/B00000JQFI 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#september-------------------------絶頂期の1978年にリリースされた初のベストアルバム『The Best of Earth, Wind & Fire, Vol. 1』に唯一の新曲として収録(つまりオリジナルアルバムには未収録)。シングル盤は、ビルボードR&Bで1位、Hot100で8位、UKで3位。しかしチャート以上にそしてEarth, Wind & Fire の、と言う以上に(特に日本では)ディスコサウンドを最も象徴する1曲となり現在でも愛されています。 Sowelu がカバーするキリン「スパークル」CMhttp://www.kirin.co.jp/brands/kirinsparkle/html/cm.html
2007/12/01
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(承前)リリースは『アビー・ロード』(1969年9月) の方が先ですが録音時期に従って『Let It Be』(1970年5月) を先にやります。このアルバムの製作過程(ゲット・バック・セッション)を追った映画のDVD化が検討されているらしいですが(「HELP!」は最近DVD化されましたね!)もう完全に崩壊過程。ポールの作品は質が高く、ジョン、ジョージを圧倒していますが当時の心情が反映されていますね。たとえば<あの頃のように><昔に戻りたい>というのは以前からも、それ以後もよく使うテーマですが夢想的だった「Yesterday」と比べると「Get Back」は切実ですし「The Long And Winding Road」はヘビーで疲れます。周到に、執拗に自己実現を図る彼が「Let It Be」という「他力本願」なのもお察し申し上げます、という感じ。彼自身の責任も大きいんだけどね。さて、もう既に和訳していたので「The Long And Winding Road」に話を絞りますがフィル・スペクター(Phil Spector)のゴージャス・アレンジに激怒したいわく付きの曲。ポールの気持ちも分からなくはないですが(経緯からしてジョンとジョージの主導だし)僕はスペクターのアレンジを支持します。2003年の『...Naked』(最大の動機はこの曲でしょうね)も聴きましたがあまりにも個人的な印象を受けます。(個人的で何が悪いという反論も、もちろん成立するけど)確かに仰仰しさはあるものの間口の広い形にまとめ上げたスペクターの仕事は、やはり見事なものですよ。『Let It Be』試聴(ドイツのアマゾン)http://www.amazon.de/Let-Be-Beatles/dp/B000002UB6/歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#windingroad
2007/11/25
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『黄昏のレンガ路(Goodbye Yellow Brick Road)』(1973年。英米ともに1位)のタイトル・ナンバーで、全英6位・全米2位。田舎出身の男が都会の女性との決別を決意するという内容ですね。----------------------------------エルトン・ジョンと作詞のバーニー・トウピンのコンビはディック・ジェームスと契約してデビュー。ディック・ジェームスは40年代から50年代にかけて歌手として活動。ジョージ・マーティンの紹介でビートルズと知り合い彼の会社<DJM (Dick James Music)>とビートルズ側の対等保有という形で<Northanern Songs>を設立。(後にこの契約が成長したビートルズのブライアン・エプスタインへの不信や<Apple Co.>の設立、ビートルズ版権の迷走につながる)ジェリー&ペースメーカーズやビリー・J・クレーマー&ザ・ダコタスといったリバプール勢とも契約し転進した音楽出版の世界で大成功を収めます。そして次の金の卵がエルトン&バーニー。年に2枚のアルバムを厳守(もちろんシングルもリリース)そしてプロモーション、コンサート。(海外のコンサートにもバーニーはパートナーとして必ず同行)彼らは世間的な意味で大成功を収めますがハードワークを強いる(その割には受け取る金額の低い)契約に疲れきってしまいます。そのまっただ中で書かれたこの曲にはイギリス中東部、リンカーンシャー州の農場に生まれ育ったバーニー・トウピンの価値観が反映されていると考えていいでしょう。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#yellowbrickroad----------------------------------3年後(1976年)エルトンは自らの<Rocket Label>から作品を発表するようになり以後、アルバムリリースやコンサートのペースは以前よりゆったりしたものに。バーニーとのコンビも一時解消。そして80年代には楽曲のロイヤリティーをめぐりDJMとの長い法廷闘争を繰り広げます。----------------------------------今日と明日はエルトン・ジョンの来日公演(60歳を迎えた記念)ですね。招聘したウドーのサイトで先行予約をしたもののその直後に父の病状が悪化したという知らせがあり(その時点では予定が立たない状況でした。結局半月後に死去。)キャンセル。当日券があるようですが...まあ止めておきましょう。80年代末に咽喉を痛めかつての繊細なハイトーンから野太い声に変わってしまいました。現在のパワフルな歌唱もそれはそれで魅力的なのですが70年代前半の作品(それが彼の全盛期)を愛好する身としてはその当時の声(カストラートと自嘲するようなカウンターテナー)が聴けないというのは、やはり微妙な感じ。 後年製作されたテレビドキュメンタリー「クラシック・アルバム:エルトン・ジョン/グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」のビデオ試聴(BARKS)http://www.barks.jp/watch/?id=52015531コンサート行かないけどエルトンの現在を知りたい方は3月25日の誕生日に行われたNY・マジソンスクエアガーデンでの演奏を3時間13分33秒のフルサイズでご覧ください。(曲ごとのチャプター分けも有り) MSN Music In ConcertHappy Birthday, EltonElton John 60th Birthday ShowLive at Madison Square Garden in New Yorkhttp://music.msn.com/eltonjohn?ocid=B001MSN12A01001
2007/11/20
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父の不幸で帰省していた時にも気になっていたのは(不謹慎だな)ポール・マッカートニーのシリーズでした。これを始めた きっかけは6月28日(ポールの誕生日)からポールのEMI所有ソロ音源のネット配信開始でしたが、それからメンバー全員分が同様に行われビートルズも秒読み段階。(ポール)http://www.emimusic.jp/beatles/special/paul.htm(リンゴ)http://www.emimusic.jp/beatles/special/ringo.htm(ジョージ)http://www.emimusic.jp/beatles/special/george.htm(ジョン←だけ何でドメインが「レノン」なんだろ?)http://www.emimusic.jp/beatles/special/lennon.htmそれを横目で眺めつつ、やり残していた分を片付けようと思います。すでに用意していた下書きのままなので時制が変ですがご容赦を。-----------------------------------------(承前) ポール・マッカートニーに続き存命する、もうひとりのビートルズリンゴ・スターのEMI在籍中のソロ作ダウンロードが始まります!!(ヒットを出せなくなってからレーベルを転々。そして今年EMIに復帰。その記念もあるのでしょう)というわけでポール@ビートルズのシリーズ今回はポールが作ってリンゴが歌った「Yellow Submarine」を。リンゴのキャラを見事に活かした曲です。ひと言でいうと桃源郷の歌ですが仮に作ったポール自身が歌ったら偽善的で嘘臭くなるかも。音程の怪しいリンゴが、のほほんと歌うと、あら不思議。理想主義的おとぎ噺としての説得力が生まれます。もともとは『リボルバー』(1966年) に収録され同時に「エリナー・リグビー」(これもポール印)との組み合わせでシングル発売。UA(United Artists)との劇場公開映画を3本製作する契約を満たすために(前2作は「ハード・デイズ・ナイト」「ヘルプ!」)「Yellow Submarine」をモチーフとしたアニメーション映画(1968年6月公開)と同映画のサウンド・トラック(1969年1月リリース)を製作。アルバム発売は年表的には『ホワイト・アルバム』(1968年11月リリース) より後になりますがブライアン・エプスタインの生前からプロジェクトが始まっているしタイトル曲も含め既にレコーディングしていた曲が多く含まれているのでイメージ的には<ホワイト>になる前『サージェント・ペパー ~』→『マジカル・ミステリー・ツアー』の系譜につながるカラフルなビートルズですね。試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Yellow-Submarine-Beatles/dp/B000002UB0/歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018-----------------------------------------(追記)上で書いたような経緯があったので帰省の際、『Yellow Submarine』を携帯音楽プレイヤーに入れて繰り返し聴いていました。特殊な状況のせいもあるのでしょうが寄せ集めの感があるA面の歌モノよりもジョージ・マーティン作曲のオーケストラ演奏の方が心地よかったのを覚えています。
2007/11/18
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全盛期<三部作>の3枚目 『ファースト・フィナーレ (Fulfillingness' First Finale)』(1974年)からのシングル・カットでビルボードのソウルチャート(2週)、ポップチャート、ともに1位。邦題は「悪夢」ですがモータウンの後輩ジャクソン5(Jackson 5)と夢の共演。ジャクソン5の方は、かつてほどの勢いがない時期とはいえやはり贅沢な組み合わせです。といっても<ドゥードゥワップ>といったコーラスだけで(冒頭の<アウッ>はたぶんマイケル)原題「You Haven't Done Nothin'」の方がぴったりかも 試聴(amazon.com)http://www.amazon.com/Fulfillingness-First-Finale-Stevie-Wonder/dp/B00004S35Z 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#donenothingファンキーなバックトラックに乗せて歌われているのは政治家へのメッセージだと思いますが今でも、世界中で(もちろん日本も)そうなんですよね。「You Haven't Done Nothin'」!
2007/08/01
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(承前)サイケデリックなカラフルさから一転洗いざらしの肌触りを詰め合わせた2枚組『The Beatles』、通称『ホワイト・アルバム』。曲自体の魅力で勝負、という感じでしょうが4人で織り成す夢のような幸福感は失せノン・コンセプトというよりもノン・結束の印象を持ちます。アルバム冒頭の「Back In The U.S.S.R.」のピシピシとした疾走感のあるドラムはリンゴではなく、ポール。ぎくしゃくし出した人間関係に嫌気がさしリンゴは一時ビートルズから離脱するのですが直接のきっかけは、この曲のドラミングに対するポールの執拗なダメ出し結局リンゴ抜きで曲が完成しポールがドラム(とリード・ギターも!)担当するのですがテクニックより味が魅力のリンゴ(とジョージ)よりすべてを高いレベルでこなしてしまうポールの演奏の方が少なくともこの曲に関しては真顔で冗談を言っているようなイメージで、しっくりきます。そしてそれは同時に場合によっては他のメンバーは必要ないという現実を示すことになったわけですね 試聴(ドイツのアマゾン)http://www.amazon.de/White-Album-Beatles/dp/B000026B01/ 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#ussr1968年2~3月にインドを訪れマハリシ・マヘシ・ヨギの許で修行した体験は彼らに失望をもたらしましたが(ポールは真っ先に帰国)タダでは起きないというかチャック・ベリー風ロックンロール(典型的なアメリカ文化)でソ連(Union of Soviet Socialist Republics)を歌うというアイデアを同様にインド滞在していたマイク・ラヴ(@ビーチ・ボーイズ)との交流で膨らませビーチ・ボーイズ風コーラスを加えることで更にユーモラスな皮肉が利いています。 タイトルを拝借したチャック・ベリー(Chuck Berry)「Back In The U.S.A.」(1959)試聴http://www.amazon.com/Anthology-Chuck-Berry/dp/B00004U01E「Roll Over Beethoven」(1956)「Rock and Roll Music」(1957)をカバーするなどビートルズの面々にとって(というか彼らの世代の共通認識として)ロックンロール=チャック・ベリー、ですね。 ビーチ・ボーイズ「Surfin’ U.S.A.」試聴http://www.amazon.com/Sounds-Summer-Very-Best-Beach/dp/B000093BDX/この曲のメロディーはチャック・ベリー「Sweet Little Sixteen」(1958)を拝借したもの。「Rock and Roll Music」もカバーしてますね。
2007/07/26
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(承前)EMIが開始したポール・マッカートニーのソロ(レーベル移籍のため最新作除く)およびウイングスの「着うた」配信。今日(7月25日)、3曲追加です[配信中] バンド・オン・ザ・ラン エボニー・アンド・アイボリー マイ・ラヴ Say Say Say ジェット ひとりぼっちのロンリー・ナイト 007/死ぬのは奴らだ [7月25日 配信開始] 心のラヴ・ソング アナザー・デイ メイビー・アイム・アメイズド というわけで今日は既に配信中の分から「Say Say Say」を。明日は断続的に続けているポール@ビートルズを1回分やります。ちなみに、折にふれてお伝えしているEMIの最新情報は、こちら。 米音楽大手ワーナー・ミュージック、英EMI買収を断念(ロイター)http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-26926220070718 06年の音楽販売市場シェア、ユニバーサルが首位(ロイター)http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-26932220070718-----------------「Say Say Say」は1983年にリリース。現在のような生きる伝説としてはともかく音楽界のトップランナーとして大輪の花を咲かせていたのはひと世代下のスティーヴィー・ワンダー「Ebony And Ivory」(1982)ふた世代下のマイケル・ジャクソン「The Girl Is Mine」(1982)「Say Say Say」(1983)と共演した、この時期が最後でしょう。クリス・スミス(ちなみに彼は白人)によるブルース・ハーモニカ(黒人音楽の象徴のひとつ)も相まって当時の若い感覚を持つブラック・コンテンポラリーの秀作として成功していると思います。のびやかなポールのパートたたみ掛けるようなマイケルのパートそれぞれの持ち味がよく出ていますし肌合いの異なる断片を1曲にまとめ上げ相乗効果を発揮させるのはレノン-マッカートニー時代からの得意技。(プロデューサーは、もちろんジョージ・マーティン)PVで演じる詐欺師コンビ風にいえばマッケンジャック(Mac & Jack)の魔法の薬、といったところでしょうか。ポールの奥さんリンダ、マイケルの姉さんラトーヤ(La Toya Jackson)も出演するPV。歌詞をなぞったストーリーではないので意図を理解しづらいのですが女性に弄ばれている一途な男性(歌詞の世界)が思う存分、人をだます(でも巻き上げた金は子ども達のために使う心優しい存在)という<夢>を見ている...みたいな解釈で、どうでしょう? 収録アルバム『Pipes Of Peace』試聴(amazon.com)http://www.amazon.com/Pipes-Peace-Paul-McCartney/dp/B000007NZI 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#saysaysay<友人>としてポールがアドバイスした(ビートルズ初期にカバーしたこともあるバディ・ホリーや、「ハッピー・バースデー」「ハロー・ドーリー」「アニー」「コーラス・ライン」「グリース」などの出版権をポールは保持)音楽ビジネスへの投資を『スリラー』の空前絶後の成功で資産家となっていたマイケルが実行してポールも当然手に入れようとしていたビートルズの楽譜の出版権を獲得(47500000ドル。当時の日本円だと百億円ぐらい。ポール&オノヨーコ組や日本のシンコーミュージックも入札したが敗退)その結果、友情にヒビが入ってしまったのは何とも皮肉な話ですが。
2007/07/25
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いつのまにか洋楽の歌詞の和訳が200を突破しました。ちょうど200曲目(ワン・コーラスだけ、は除く)には自分の洋楽の入り口のひとつになった「Yesterday Once More」にしようと思って準備していましたがポール@ビートルズ特集をやっている間に、あっさり通過。200曲目は「Yesterday」になりました。もちろん、すばらしい曲ですし偶然にも「Yesterday」つながりで、これはこれで悪くない気がしますが改めて203曲目に「Yesterday Once More」。ピアノのコード弾きに続く「When I was young ~」の歌い出し、ですよ。カレン・カーペンターの最大の魅力である膨らみのある低いキーでの「when」の瞬間。これまで何度聴いても、おそらくこれから何度聴いても「When」の瞬間に心が揺さぶられます。そして「Waitin’for my ~」の「waitin'」と「When they played I'd ~」の「I'd」。切なげな発声にキュッと心が締め付けられます。それが「But they're back again」の「but」の瞬間歌詞の内容も相まってぱっと明るく視界が開けたような印象を受け「Every sha-la-la-la ~」以降の美しいコーラスにつながります。兄リチャード・カーペンターと彼の作詞の相棒ジョン・ベティスによる楽曲そのものも、もちろん優れているのですが平板と紙一重の彼らの楽曲を情感にあふれたエバーグリーンな名曲に仕上げたのは疑いようも無く、カレンの繊細で多彩な歌唱力によるものですね。 試聴(amazon.com)http://www.amazon.com/Now-Then-Carpenters/dp/B00000G3WU 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#yesterdayoncemore以下は余談。この曲は僕の洋楽の入り口のひとつです。歌を媒介にして過去に思いを馳せる、というのがいかにも僕らしい気がしますが意識して聴いたきっかけは別。当時好きだった女性アイドルの好きな曲、だったんです。アイタタタ。イタい話ついでに書くとそのアイドルは(あえて名前は書きませんが分かる人には分かるでしょう)マネージャーと駆け落ちして(と言われている)主演ドラマ(観てたよ...)を途中降板、引退。4年後にヌード写真集で復帰(買ったよ...)その後Vシネマに出演するも、しだいにフェイドアウト。そして3年前に何とAV転進(さすがにもう...)思い出を美しいまま保っておくってなんて難しいんだろう。And the good times that I hadMakes today seem rather sadSo much has changed.
2007/07/14
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6月18日(彼の誕生日)からポール・マッカートニーのソロ活動分の「着うた」配信が開始されました。そして、今日(7月11日)楽曲の追加がありました[配信中] バンド・オン・ザ・ラン →ブログ記事 エボニー・アンド・アイボリー →ブログ記事 マイ・ラヴ →ブログ記事 Say Say Say ジェット [7月11日 配信開始] ひとりぼっちのロンリー・ナイト →ブログ記事 007/死ぬのは奴らだ →ブログ記事 ちなみに、日本における音源を保持している東芝EMIは東芝とEMIの合弁が解消されEMIの100%子会社EMI Music Japan となりました(6月30日付け) 6月30日より東芝EMIは株式会社EMIミュージック・ジャパンに社名を変更いたしました。(.pdf ファイル) http://www.emimusic.jp/company/pdf/emi20070629.pdf---------------------で。中断していたポール@ビートルズのシリーズを1回分だけ追加します。---------------------(承前)ポールの性格として仕切りたがり、というのがあって(しかも仕切られる側の感情への想像力が欠如している)拮抗すべきジョンがドラックでヘロヘロな事もあってその傾向に拍車がかかります。それが『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年6月1日リリース)では成功したのですがブライアン・エプスタインの自殺同然の死(8月27日。自分の地位(マネージャー=仕切り屋)を失ってしまう不安感が大きな要因なのでしょう)後の最初の大きな仕事であるテレビ映画「Magical Mystery Tour」の場合は(12月26日、BBC。モノクロで放映。)空回りの企画倒れに終わってしまいました。僕はレーザーディスク(!)で観たのですが全体的に退屈なものでした。歌が流れると、ようやく楽しめる。仕切りたがる割には根拠のない楽観論と詰めの甘さがあってテレビ映画もサイケデリック・トリップ(旅行)というアイデアだけの散漫なものですしそれに先立って発売されたサントラも6曲ではLPにするには曲数が足りずアメリカ盤(11月27日)はB面に既発シングルを収録して数合わせをしSide-A1.Magical Mystery Tour 2.The Fool On The Hill 3.Flyng 4.Blue Jay Way 5.Your Mother Should Know 6. I Am The Walrus Side-B1.Hello Goodbye 2.Strawberry Fields Forever 3.Penny Lane 4.Baby You're A Rich Man 5.All You Need Is Love イギリス盤(12月8日)はEP2枚組という変則的な形態でのリリース。Disc 1Side-A1.Magical Mystery Tour2.Your Mother Should KnowSide-B1.I Am The WalrusDisc 2Side-C1.Flying2.Blue Jay WaySide-D1.The Fool On The Hillいやはや。ポールには映画プロデューサーとしての才能は欠如しているようでソロになってからも(性懲りもなく!)つまらない映画を作ります。(その主題歌が、今回「着うた」解禁された「ひとりぼっちのロンリー・ナイト」)いずれの場合も、使われている楽曲はベスト、とまでは言えないかもしれないけど少なくとも映画の出来に比べたらベターなもの、なんだけどね。 タイトル曲「Magical Mystery Tour」歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#magicalmysterytour 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Magical-Mystery-Tour-Beatles/dp/B000002UDB/
2007/07/11
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(承前)ようやく『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』にたどり着きました。今回の発売40周年を記念して東芝EMIは特集ページを開設しています。レコーディングやジャケ写撮影のスナップ、ペパーズ・バンドのロゴの原画というレアな画像6枚とアルバム解説が掲載されていますので情報的な事は、こちらをご覧ください。 祝『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』40周年http://www.toshiba-emi.co.jp//beatles/sgt/index_j.htmさて。1967年の時点でこういう試みを行ったのは永遠に賞賛されるべき事ですけど最初とリプライズ以外の、コンセプトにおける各曲の役割は不充分ですよね。(その代わり 1→2 のつながりは本当に素晴らしい)仕方ないといえば仕方ないけど。<カツ丼発祥の店><日本のカレーの元祖(海軍カレー)を再現した店>に行った事ありますが、どうって事ない味でした。そりゃそうだ。それを元に各店工夫を凝らして発展したんだから。まあ、架空のバンドのアルバムっていうコンセプトはずるいというか、言ったもん勝ちの何でもあり、なコンセプト。どんな曲でもこれはペパーズ・バンドの曲ですよ、と言われたらはぁそうですか、と引き下がるしかないからこれで全然かまわないのかも知れないけど。最初の発想、そしてライブでの再現も、それまでのビートルズのイメージも無視した曲作りがこのアルバムに名声をもたらしたんでしょうね。「さあ、それでは歌詞を和訳してよろしいでしょうか。 もちろん1曲目のこの曲 <サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド>!」 http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#sgt 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Sgt-Peppers-Lonely-Hearts-Club/dp/B000002UAUすでに2曲目の「With A Little Help From My Friends」は、やっています。http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200609300000/メドレーなんだからどうせなら一緒にやっておけば良かったかな。あと、去年の64歳の誕生日に合わせて「When I'm Sixty-four」も、やっています。http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200606200000/--------------とりあえずの目標に到達したのでこのシリーズ、いったん中断します。
2007/06/25
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(承前)ねえ、日曜日だから手抜きするけど、いいよね?答えは聞かないけど! by リュウタロス 僕の大好きな6thアルバム『Rubber Soul』(1965年12月) 。武道館公演で来日中(1966年6月29日~7月3日)にタイトルを思い付いて電報を送ったという7thアルバム『Revolver』(1966年8月) 。それぞれ「ミッシェル」「For No One」を既にやっているのでそちらをご覧ください。http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200603090000/http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3003#fornoone
2007/06/24
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(承前)映画使用曲のA面と未使用のB面という<サウンドトラック>『Help! (Help! 4人はアイドル)』(1965年8月) 。B面の側の「Yesterday」をとり上げないとま、罰が当たるんでしょうね。前回書いたように本来は小品佳作的な曲だ、という以外は改めて書く事はないのですが。---※1試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Help-Songs-Film-Beatles/dp/B000002UAL/歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#yesterdayいや、もちろんすばらしい曲だし---※2好きですよ。でも、あまりにも完璧すぎて神棚に祀っておけばいいや、と思ったり。しばらくすると何だかんだ言って、この曲やっぱり好きだなぁ、と思ったり。名曲すぎる名曲というのはかえって取り扱いが難しいですね、kawasima9 さん。※1 弦楽四重奏を取り入れた画期性とその絶大な効果で永遠の名曲となった点は特筆すべきにしても。まぁそれも、この曲をロックと呼べるのかという問題はありますね。弦楽アレンジを考慮しなかったらむしろ不自然というか。※2 内容だけでなく韻の響き(不安感の[ei] [i]→詠嘆の[o])も含めポピュラー音楽で最も美しい詞のひとつだと思います。
2007/06/23
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(承前)前作『A Hard Day's Night』からたった5ヶ月。売り出し中(for sale)のビートルズは「Eight Days A Week」なハード・スケジュールで『Beatles For Sale』(1964年12月) をリリース。この 4thアルバムも『A Hard Day's Night』同様ジョン・レノンのアルバム。(しかも短期間での成長に目をみはる)さらには作曲の時間がなくてカバー曲が多いこともあってポール印の選択肢は限られます。その中から「I'll Follow The Sun」を。地味といえば地味なんだけどポールの比類なきメロディー・センスを引き立たせるべくバック演奏を控え目にしたひっそりと味わい深い小品(1分47秒)です。ホワイトアルバムの「ブラックバード」など、だけじゃなく世紀の名作として燦然と輝いた(輝いてしまった?)「イエスタデイ」も本来はこの系譜ですよね。 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Beatles-Sale/dp/B000002UAI 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#illfollowthesun歌詞の面でもたわいのない具象性ではなく想像の翼を広げられる器の大きい抽象性を持ち作詞家としての成長もうかがわせます。
2007/06/22
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(承前)さて、3rdアルバム『A Hard Day's Night』(1964年7月) ですが。これは実質的に(ロックン・ローラー)ジョン・レノンのアルバムなんですよね。ポールは影が薄い薄い。4ヶ月前(1964年3月)にシングルとして発売され大ヒットした「Can't Buy Me Love」が収録されているおかげで二枚看板としての体裁を何とか保っている感じです。もう完全に人気が過熱していた時期で(前回書いた「エド・サリバン・ショー」視聴率72%が64年2月)シングル「Can't Buy Me Love」(B面は「You Can't Do That」)はイギリスで初登場1位(以後3週)は当然として当時は普及にも集計にも時間がかかった広い広いアメリカでビルボード HOT 100 史上初の初登場から2週目での1位(以後5週)。マイケル・ジャクソン「You Are Not Alone」が初登場1位になる1995年まで最短記録です。27位→1位 という急上昇1位も新記録。(これが破られるのはケリー・クラークソン「A Moment Like This」52位→1位の2002年)現在はダウンロードがあるので珍しくもない記録ですが(最近だとリアーナ「Umbrella」)当時としては(というか、つい最近までは)とんでもない事件です。あまりにも有名な、ビルボード1位~5位独占がこの急上昇1位の週(4/4付け)です。さらに付け加えるとその前の週の1位(2週連続)が「She Loves You」(4/4は3位)「She Loves You」の前の週の1位(7週連続)はアメリカでのデビュー・シングル「I Want To Hold Your Hand」(4/4は4位) 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Hard-Day%C2%B4s-Night-Yeah-yeah/dp/B000002UAFドイツでの映画タイトルは「Yeah Yeah Yeah」なんですね。へぇ~!へぇ~!へぇ~! 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#cantbuymelove歌詞的には「金で愛は買えない」という格言を使ったお題噺。『A Hard Day's Night』は同名映画(イギリス1964年6月・アメリカと日本8月に公開)のサントラとして製作されました。『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』という妙な邦題(リバイバル上映では「ハード・デイズ・ナイト」)は(上で書いた通り、ヤァ!ヤァ!ヤァ!はドイツでも使われていますが)映画を配給したユナイト(United Artists)の日本法人の宣伝部長だった後の映画評論家・映画監督水野晴郎(本名、和夫)によるもの。水野和夫は、ご存知の通り「シベ超」なセンスの人でその後も<危機一髪>と銃の<一発>をかけた「007/危機一発」(現在は原題「From Russia with Love」に即した「007/ロシアより愛をこめて」に改題)あるいは、本来は「カウボーイ(Midnight Cowboy)」なのにNYの都会的な雰囲気を出したいという理由で(致命的な勘違いだと思うのですが → そのうち改めて書きます)「カー(車)」とかけた「真夜中のカーボーイ」(これは今でもそのまま)という珍邦題でも知られています。何度かこのブログをご覧になった方は分かるでしょうが僕は直訳主義なので「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」というタイトルに対しては否定的です。でも日本で動くビートルズが見られる興奮(来日は2年後になります。PVもネットも存在しない時代)を表現したいという意図は評価してもいいかな、と思います。
2007/06/21
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(承前)次は2ndアルバム『With The Beatles』(1963年11月) の3曲目「All My Loving」。「P.S. I Love You」と詞の世界は似ていますね。ロイ・オービソンとのジョイント・ツアー中に作ったと言われていて旅に出るとポールはこういう歌詞を書きたくなるみたいです(このツアーは両者とも得るものが大きかったようですね。ビートルズはデビューしてすぐに大ヒットしたとはいえ、数年先輩の人気歌手の看板と経験は全国巡業に役立っただろうし、特にジョージは後年のトラベリング・ウィルベリーズにつながります。そうそう、ウィルベリーズのコレクターズ・セットが今週イギリスで初登場1位!!。アメリカ人のロイ・オービソンも、これでイギリスでの人気が完全に定着。翌1964年の特大ヒット「オー・プリティ・ウーマン」につながります。)サウンドは全く違ってライブ向き・アメリカ向きの軽快なカントリー&ウェスタン。1964年2月9日の「エド・サリバン・ショー」の1曲目が、この曲です。こういう曲になるとジョンのリズム・ギタリストとしての才能が光りますねそしてジョンは、ほぼギターに専念してレコーディングでポールが両方歌ったハモリの部分をライブで分担したのがジョージ という珍しいパターン。そのジョージのリード・ギターも(へタレ気味だけど)いい味を出しています。 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Beatles/dp/B000002UAC/ 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#allmylovingClose your eyes and I'll kiss you,Tomorrow I'll miss you;という(きれいに韻を踏んだ)たった2行で主人公の状況(愛し合っているけど離れないといけない)を描いているあたり単なるアイドルではない、作家としての才気を感じさせます。
2007/06/20
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まずは「P.S. I Love You」。1962年10月5日に発売されたデビュー・シングル「Love Me Do」(これもポール印)のB面で翌1963年3月発売の1stアルバム『Please Please Me』でもB面の1曲目(「Love Me Do」)2曲目(「P.S. I Love You」)と仲良く並んでます。加入したばかりのリンゴにジョージ・マーティンが満足せずドラムを叩かせてもらえずにマラカスを振っていた事で有名な曲ですね。いかにもポールの好きそうな(ジョンは好きになれなさそうな)ムーディーな、甘酸っぱさ全開の曲です。そのせいなのか?気持ち良さそうに歌うポールと気だるげなジョンのコーラスが相性は抜群なのに面白い対比を見せていますね。ハンブルグ巡業中に作曲。当時のガールフレンドに宛てて書いたという説がありますがポール本人は否定していて手紙をテーマに何か1曲という感じで作ったと言っています。 試聴(ドイツのamazon)http://www.amazon.de/Please-Me-Beatles/dp/B000002UA9/ 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3018#ps
2007/06/19
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さて、自作の下手糞な詩を連発してみなさんの目を穢してしまったので洋楽に戻ります今月はビートルズ(The Beatles)の、というよりロックの金字塔『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』発売40周年(6/1)。そしてポール・マッカートニー(Paul McCartney)の移籍後初アルバム『追憶の彼方に~メモリー・オールモスト・フル』発売(6/5)。さらに65歳の誕生日である今日(6/18)から(先月のPCダウンロード解禁に続き)ソロ活動曲の「着うた」配信が開始第1弾は「バンド・オン・ザ・ラン」http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200705160000/「エボニー・アンド・アイボリー」http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/diary/200612280000/「マイ・ラヴ」の3曲です。まあ言ってみれば(元ビートルズの)ポール月間ということでビートルズでポールが主体となって作った曲を各アルバムから1曲ずつピック・アップしようと思います。(たぶん来月までかかっちゃうけど)...なんですけどそれは明日以降にして今日は、上記の「着うた」解禁曲でまだやっていなかったウイングス(Paul McCartney & Wings)の4thシングル「My Love」(1973年3月) をビートルズ解散後、初のビルボード1位を記録。この、いかにもポールらしい極上のメロディーとアホみたいな(僕的には褒め言葉)歌詞を持つ(1969年3月に結婚した) Linda さんに捧げた美しいラブ・ソングでビートルズ解散騒動、そしてソロになってからの活動もさんざん酷評(「How Do You Sleep?」)されていたポールがようやく大成功を収めました。(残念ながら母国イギリスでは9位)その間、バンド活動も含め常に寄り添っていたのがリンダさん、ですよね。それと同時にポール批判の中にはファブ・フォーの中で一番アイドルチックだったポールと結婚したのが子連れバツイチ年上女性でしかも音楽のド素人なのにバンドに参加しているというリンダさんへの批判も含まれていたのですがそれをこういう大衆受けする曲で世間に承認させた(「My Love」の共作者としても記載。もちろん名前だけの話)という面もあります。(似たような経歴の)オノ・ヨーコと二人だけの世界を築いてある意味、力技で理解をたぐり寄せようとしたジョンと興味深い対比ができますね。この年はドキュメンタリー番組「James Paul McCartney」(4月放送)「My Love」収録のアルバム『Red Rose Speedway』(5月発売。米1位英5位)プロモーションを兼ねた全英ツアー(同月。15公演)映画主題歌「007/死ぬのは奴らだ」(7月公開)という怒涛の勢い。そして12月発売の『Band On The Run』がアメリカだけでなくイギリスでも1位。ビートルズ時代に匹敵するほどの賛辞を得た1年を締めくくります。(この年は、リンゴのアルバムに参加したり、ジョンのダコタ・ハウスを訪問したりと、かつてのメンバーとのわだかまり解消にも努めています。) 試聴(HMV)http://www.hmv.co.jp/product/detail/2001491697アホみたい、と言いつつ和訳は結構、難しいです。(というより、日本語にすると損なわれてしまう部分がある)「My Love」は<僕の愛>と<僕の愛する人>両方の意味がありますからね。 歌詞の和訳http://plaza.rakuten.co.jp/miyajuryou/3017#myloveそういえば恋愛話の大好きな先輩が一晩中エンドレスで流してたなぁ...(ガンズをエンドレスで聴かせた先輩とは別の人)しかし、あれですな。1998年に亡くなった後もリンダさんに操を立てて(?)いればヘザー・ミルズとの離婚訴訟は無かったわけで。
2007/06/18
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